不動産買取には、「即時買取」と「買取保証」の2つの売却方法があります。
この記事で扱う不動産の即時買取とは、不動産会社に不動産をすぐに買い取ってもらう買取方法です。即時買取に対応している不動産会社に依頼すれば、7日間～1か月で不動産の売却を完了することができます。
同じ不動産買取という売却方法であっても、「即時買取」と「買取保証」には売却にかかる期間や売却価格など多くの違いがあります。即時買取と買取保証の違いをよく理解して、自分にあった売却方法を見つけましょう。
即時買取とはどのような売却方法なのか、買取保証との違いやメリット・デメリットを解説します。
「まずは不動産売却の基礎知識を知りたい」という方は、こちらの記事をご覧ください。
不動産の「即時買取」と「買取保証」の違い
不動産を売却するためには、主に「不動産仲介」と「不動産買取」という売却方法があります。
その中でも今回解説する、不動産会社に直接不動産を買取してもらう不動産買取という売却方法には、「即時買取」と「買取保証」の2種類があります。
まずは即時買取と買取保証にはどのような違いがあるのかについて解説します。
即時買取とは
不動産の即時買取とは、名前の通り、不動産をすぐに買い取ってもらう買取方法です。即時買取に対応している不動産会社に依頼すれば、すぐに不動産を買取してもらうことができます。
短期間で売却できるという特徴から、不動産買取といえば即時買取のことをイメージする方も多いでしょう。
買取保証とは、最初に不動産会社に仲介を依頼して買主を探し、ある一定期間が経過しても買主が見つからなかった場合に不動産会社に取り決めていた価格で買い取ってもらう保証を付けることを言います。
そのため、買主を探して少しでも高く売却する仲介と、売却できる期限が決まっている買取、両者のいいとこ取りをした売却方法だと言えるでしょう。
即時買取のメリット・デメリット
即時買取には不動産を即時で買取してもらえるというメリットがありますが、反対にデメリットも存在します。
特に今回は買取保証との比較もしてありますので、メリット・デメリットどちらも理解して即時買取をするか判断しましょう。
メリット：売却完了までにかかる期間が短い
即時買取の1番のメリットは、売却完了までにかかる期間が短いことです。一般的な売却方法である不動産仲介では、売却完了までに約4か月かかると言われていますが、即時買取では、7日間～1か月程度で売却完了することができます。
仲介では、買主を探すための販売活動に時間がかかりますが、即時買取では買主は不動産会社と決まっているため短期間で売却することができるのです。
一方買取保証では、仲介で売却活動をする期間の後に買取を行うため、即時買取と比べるとどうしても売却完了までにかかる期間が長くなってしまいます。
そのため、今すぐ売却しなければならないといった事情を抱えている方にはあまりおすすめできないと言えるでしょう。
メリット：仲介手数料がかからない
即時買取では、不動産会社に仲介を依頼しないため、仲介手数料を支払う必要がありません。
仲介手数料は不動産売却にかかる費用の中でも負担の大きい費用のため、できれば仲介手数料を支払わずに売却したいと考えている方もいるでしょう。
売却にかかる費用を減らしたい方は仲介手数料のかからない即時買取がおすすめです。
買取保証では、もし売却期間中に不動産仲介で売れた場合は手数料が必要となりますので、費用がかかってしまいます。
メリット：売却活動の手間がかからない
即時買取では、不動産仲介や買取保証と比べて売却活動の手間をかけずに売却することができます。
不動産仲介や買取保証では、買主を見つけるために内覧を行います。しかし即時買取であれば既に買主は不動産会社と決まっているため、内覧を行わずに売却することが可能です。
内覧では事前準備や当日対応など手間がかかります。売却活動に時間を取れない方は即時買取がおすすめです。
デメリット：相場より低い価格で売却することになる
不動産会社が直接買い取る不動産買取では、相場より低い価格で売却することになります。
不動産会社は売主から買取した不動産にリフォーム・リノベーションを行い再販売します。よって不動産会社が提示する買取価格はこの再販売にかかる人件費・広告費・リフォーム・リノベーション費用などがあらかじめ差し引かれた価格になってしまうのです。
不動産買取相場は、市場価格の70~80%の価格になることが一般的です。「少しでも高く売りたい」という方にはあまりおすすめできない売却方法と言えるでしょう。
買取保証では、仲介で売却活動を行っている間に売却することができれば、市場価格と同じくらいの価格で売却することができるため、即時買取より高く売却することができます。
即時買取では、最初から不動産会社が買取すると決まっているため、必ず買取での売却となり、どうしても仲介と比べると売却価格が安くなってしまいます。
「この日までに売却したいが少し高く売却したい」という方には買取保証が向いているでしょう。
ここまで即時買取と買取保証の違いについて解説しましたが、自分でどちらの売却方法がよいか選べない場合は、不動産会社に相談してどちらが適しているかアドバイスをもらうとよいでしょう。
不動産売却のプロである不動産会社に相談すれば、売却事情に応じた最適な売却戦略を聞くことができます。
不動産会社を探す際には、不動産一括査定サイトのイエウールの利用がおすすめです。複数の不動産会社に査定依頼をすることができるため、多くの不動産会社の意見を聞いて自分にあった売却方法を見つけることができます。
あなたの不動産、
売ったらいくら？
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不動産買取は「即時買取」と「買取保証」どちらがおすすめ？
即時買取と買取保証には大きな違いがあることが分かりました。では実際に不動産買取をすることになった場合、即時買取と買取保証のどちらを選択すればよいのでしょうか。
この章では状況別に即時買取と買取保証のどちらが適しているか解説します。
早急に売却する必要がある人は「即時買取」
「今すぐ不動産を売却しなければならない」という事情がある方は即時買取がおすすめです。
即時買取の1番の特徴は、短期間で不動産を売却することができるという点です。今すぐ売却したいという方にはぴったりの売却方法と言えるでしょう。
すぐに売却する必要がある方は、不動産会社を探す際に、何日で売却完了することができるかという点を確認しましょう。
不動産会社によって、買取完了までにかかる期間は異なります。急いでいる方は、査定時に「何日ごろに売却できそうですか」と質問して早い段階で売却完了時期を確認しておきましょう。
少しでも高く売却したい人は「買取保証」
「売却活動ができる期間は限られているが少しでも高く売却したい」と考えている方は買取保証がおすすめです。
買取保証のメリットでも解説したように、仲介期間に売却することができれば、市場価格と同じくらいの価格で売却することができます。買取保証でも、必ず高く売却できるという保証はありませんが、即時買取にはない高く売却する機会を得ることができます。
手間をかけずに売却したい人は「即時買取」
「毎日忙しくて内覧対応をする時間がない」といった手間をかけずに売却したい方は即時買取がおすすめです。
即時買取では、買主を探すための内覧は行いません。売却活動期間に家に人が来るのは、不動産会社が行う査定の時のみです。事前準備が大変な内覧を行わずに売却することができるため、日中忙しい方でも売却することができます。
売却期限に余裕がある人は「買取保証」
「この日までに売却したいという日は決まっているけど、その日まで3か月以上余裕がある」という方は買取保証がおすすめです。
買取保証の良い点は何といっても「仲介期間に買主を見つけることができれば買取より高く売却することができる」という点です。家の住み替えには、新居の初期費用や売却にかかる費用など多額の資金が必要です。
そのため売却期限に余裕があるならば、少しでも高く売却することを意識して売却活動をすることをおすすめします。
費用をかけずに売却したい人は「即時買取」
「不動産を売却する際にかかる費用を少しでも減らしたい」という方は、即時買取がおすすめです。
即時買取のメリットでも解説したように、買取では仲介手数料がかかりません。もし買取保証を選択して、仲介期間に売却できた場合は仲介手数料の支払いが必要になりますが、即時買取では不動産会社が買主になると決まっているため、仲介手数料を支払う必要はありません。
仲介手数料は売却にかかる費用の中でも負担の大きい費用です。費用をかけずに売却したい方は即時買取を選択するとよいでしょう。
不動産を即時買取してもらう際の注意点
最後に不動産を即時買取してもらう際に注意すべき点を3つご紹介します。
買取対応している不動産会社は少ない
数多くの不動産会社がありますが、全ての不動産会社が買取に対応しているわけではありません。
査定依頼をする前には、必ず即時買取に対応しているかどうかに注目して選びましょう。
買取に対応している不動産会社を調べる際は、不動産一括査定の利用がおすすめです。不動産一括査定とは1度の申し込みで複数の不動産会社に査定依頼ができるというサービス。
複数の不動産会社の中から、査定価格や担当者の対応を比較して、自分にあった不動産会社を見つけることができます。
不動産一括査定サービスの「イエウール」なら全国の不動産会社2000社以上の中からあなたの売却事情にあった不動産会社を紹介してくれます。
あなたの不動産、
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複数の不動産会社に査定依頼をする
即時買取をする際には、必ず複数の不動産会社に査定依頼をしましょう。
不動産買取では査定価格がそのまま買取価格になることがほとんどです。よって不動産買取で少しでも高く買取してもらうためには、高い査定価格を提示する不動産会社を見つける必要があるのです。
また、1社のみの査定結果では、相場と比べて高いのか安いのか判断することも難しいです。相場に適した査定結果であるか確認するためにも、最低3社以上には査定依頼をするようにしましょう。
買取してもらえない不動産もある
即時買取を検討している方の中には「仲介では買主が見つかりそうにないから買取を利用したい」と考えている方もいるでしょう。
しかし、買取だからといって全ての不動産を買取してもらうことができるとは限りません。
不動産会社は買取した不動産を再販売して利益を得ています。そのため再販売しても利益が見込めないと判断された不動産は買取しない不動産会社もあるのです。
リフォーム・リノベーションが必須の不動産、立地の悪い不動産をお持ちの方は、状態の悪い不動産でも買取対応している不動産会社に依頼するとよいでしょう。
ここまで即時買取について、買取保証との違いやメリット・デメリットについて解説しました。
即時買取は、今すぐ売却したいという方には最適な売却方法ではある一方、市場価格の約70%～80%程度のでの売却となってしまいます。
「早急に不動産を現金化しなければならない」という方にはおすすめできますが、「時間がかかっても高く売却したい」という方は、買取保証もしくは不動産仲介での売却を検討するとよいでしょう。