一般的な売却方法である仲介と比べて、短期間で売却完了することができたり、売却活動の手間がかからないなど、メリットはたくさんありますが、注意しなければならない点もたくさんあります。不動産買取で最低限抑えるべき注意点は「1社の査定結果だけを鵜呑みにしない」「即時買取と買取保証を使い分ける必要がある」「売却時に住宅ローンを完済する必要がある」「買取でも売却費用がかかる」の4点です。
また本文では、後悔をする前に最低限抑えるべき不動産買取の注意点と買取業者に関する注意点も紹介します。
「まずは不動産売却の基礎知識を知りたい」という方は、こちらの記事をご覧ください。
不動産買取の注意点1|1社の査定結果だけを鵜呑みにしない

これだけは抑えるべき注意点1つ目は、「不動産買取をする前に行う査定では、1社のみの査定結果を鵜呑みにせず、必ず複数の不動産会社に査定依頼をするように注意する」です。
不動産買取では、不動産会社の提示した査定価格がそのまま買取価格となることがほとんどです。
そのため、1社のみの査定では、不動産会社の提示した買取価格が適切なのか分からず、相場より低い価格で買い叩かれてしまう場合もあります。
適正価格で売却するためにも、少しでも高く売却するためにも、最低3社以上に査定依頼をして、買取価格を比較してみましょう。
複数の不動産会社に査定依頼をする際には、不動産一括査定の利用がおすすめです。
不動産一括査定とは、一回の申し込みで複数の不動産会社に査定依頼をすることができるサービスのこと。複数の不動産会社に査定依頼をするために1社1社申し込みをしていたものが、不動産一括査定を利用することで、手間をかけずに複数社への査定依頼を完了ことができるのです。不動産一括査定の中でも特におすすめなのは「イエウール」。最大6社まで同時に査定依頼をすることができ、インターネットから24時間いつでも査定依頼をすることができます。あなたの不動産、査定価格はいくら?
査定価格はいくら?
不動産買取の注意点2|「即時買取」と「買取保証」を使い分ける
つぎに押さえておくべき注意点は、不動産買取を検討している方は、買取の中でも「即時買取」と「買取保証」の2種類があることを認識することです。
また、どちらの買取方法を選択するかには向き不向きがあるため注意しましょう。
即時買取とは、不動産会社に即時で買い取ってもらう買取方法のことを言います。申し込みから買取完了までの期間が短いことが特徴で、7日~1か月ほどで不動産を売却することができます。しかし、即時買取では売却価格が安くなりやすいです。
一方、買取保証とは、不動産会社に仲介を依頼して買主を探し、一定期間売れなかった場合、事前に決めていた価格で不動産会社に買い取ってもらう保証をつけることです。
仲介で売却活動を行っている間に買主を見つけることができれば高く売ることができ、売却期限までに売却することができなければ不動産会社が買い取るという仲介と買取のよい部分を集めたものが買取保証と言えるでしょう。
売却価格にはこだわらずとにかく早く売却したい方は即時買取を、少しでも高く売りたいが売り切らなくてはならない期限が決まっている方は買取保証を選ぶとよいでしょう。不動産買取の注意点3|売却時に住宅ローンを完済する必要がある
必ず押さえるべき注意点の3つ目は、不動産買取に限らず、不動産を売却する際には、住宅ローンを完済し、抵当権抹消手続きをしななければ売却することはできないということです。
住宅ローン返済中の場合、物件に抵当権が設定されています。抵当権とは、住宅ローンの契約者(債務者)が住宅ローンの返済ができなくなった場合に、住宅ローンの融資元である金融機関(債権者)によって構成される権利のことです。
この抵当権を抹消するためには住宅ローンを完済しなければならないのです。

住宅ローン返済中の家を買取してもらう際には、ローン残債額より高い価格で買取してもらうことができるかどうかが重要です。
もし買取価格よりローン残債額が高い場合は、自己資金などを使ってローン返済をすることになります。住宅ローン返済中の方は、少しでも高く買取してくれる不動産会社を探す、もしくは買取保証に対応している不動産会社と契約するとよいでしょう。
不動産買取の注意点4|買取でも費用や税金がかかる
最後に抑えておくべき注意点は、不動産買取を選んでも税金は支払う義務がある点です。
不動産買取では、不動産仲介利用時と比べて売却費用を抑えることができると聞いたことがある方もいるでしょう。実際、仲介を依頼しない不動産買取では、仲介手数料の支払いがないことは事実です。
しかし、各書類を取得する際にかかる費用や税金といった仲介手数料以外にかかる費用は、仲介と同様に支払う必要があります。

不動産買取でかかる売却費用には以下のようなものがあります。
| 費用 | 費用の内容 | 金額の目安 |
|---|---|---|
| 印紙税 | 商業取引に関連する文書に対して課税されるもの。 | 1,000円~60,000万円※売却金額によって異なる |
| 譲渡所得税 | 売却して発生した譲渡所得にかかる税金。 | 売却した年の1月1日での保有期間によって異なる 保有期間が5年以下なら譲渡所得の39.63% 保有期間が5年超なら譲渡所得の20.315% |
| 抵当権抹消費用 | 抵当権を抹消する際にかかる費用。登録免許税、登記情報費用、司法書士への報酬が含まれる。 | 司法書士へ依頼するとして5,000円~20,000円 |
| 住宅ローン一括返済にかかる費用 | 住宅ローンを一括返済する際にかかる手数料。金融機関によって手数料は異なる。 | 10,000~35,000円 |
この中でも印紙税は、売買契約書に必要なため必ずかかる費用となっています。
住宅ローン返済中の不動産を売却した場合は、抵当権抹消費用と住宅ローン一括返済にかかる費用が、売却して譲渡所得が発生した場合には譲渡所得税の支払いも必要となります。
このように不動産買取であっても、買取に必要な費用はあります。事前にどのくらいの費用がかかるのか把握して売却活動を進めましょう。
不動産買取業者に関する注意点

不動産買取は、売却にかかる期間が短いという長所がある反面、買取価格が仲介時の売却相場より低くなるという短所があります。
買取価格を少しでも高くするため、また不動産買取で失敗しない為には、不動産買取行さ選びが一番大事といても過言ではありません。この章では不動産買取業者に関する注意点を紹介していきます。
高額な査定額を提示する
不動産買取の場合は、提示された査定額がそのまま買取価格となるため、基本的には最も高い査定額を提示した会社を選ぶのが良いと説明すべきです。ただし、契約後に不当な理由で減額を要求する悪質な業者も存在するため、契約書の内容を十分に確認する必要がある、という補足的な注意喚起に留めるべきです。現在の記述は、買取において高い査定額そのものが悪であるかのような誤解を与える可能性があります。
先述したように、不動産買取では業者に支払う仲介手数料が発生しません。
買取業者は、買い取った不動産を再販することで利益を得ています。
そのため、できるだけ安価で買ってできるだけ高く売りたいというのが買取業者の願いです。
仲介では売れない不動産を買取を利用して売りたいと考えているケースなどでは、買手がなかなかつかないことを理由に売却額を下げてくる場合もあるのです。
高額な査定額に騙されないためには、複数業者からの査定を取得することが重要です。不動産買取業者ごとに提示される査定価格は異なることが多いため、比較し適切な価格での買取が可能になります。契約内容の確認する

買取業者との契約書には、詳細な条件や費用に関する項目が記載されています。
特に「契約解除時の条件」「手数料」「支払いスケジュール」などに注意しましょう。基本的に「手数料」が発生しないのが、不動産買取になりますが、業者によっては手数料を求めてきたり、土地の測量などが必要な場合に、追加費用が高額に設定されている場合があります。
契約書の内容をしっかり理解し、不明な点があれば事前に確認することが大切です。小切手で支払いを行おうとする
不動産の売買では高額な金銭のやり取りが伴います。
そのため、通常は銀行を介して入金が確認できてから物件を引き渡すのが一般的です。
一方で不動産取引において、小切手による決済は詐欺の手口の可能性が高いです。小切手は表面上は信用力のある有価証券ですが、発行元の口座に資金がなければ「不渡り」となり、詐欺業者はこれを悪用して物件をだまし取ることがあります。
そのため、支払い方法に小切手を指定する業者には注意が必要です。
悪質な不動産買取業者の見分け方
悪質な不動産買取業者を見分けるためには、以下のポイントに注意することが重要です。
これらのポイントを押さえることで、トラブルを避け、安全な取引を行うことができます。

レインズに登録をしていない
不動産買取では、不動産会社が直接の買主となるため、買主を探すためのレインズへの登録義務はありません。レインズへの登録義務は、不動産会社に買主探しを依頼する「媒介契約」において発生するものです。したがって、買取業者がレインズに登録しないことをもって悪質と判断するのは誤りです。この項目は削除するか、媒介契約との違いを明確にした上で説明を修正する必要があります。
営業方法が強引
電話や訪問でしつこく勧誘してくる業者は避けるべきです。繰り返し電話をかけてくるのは、売主に圧力をかけて早く契約させるための手段です。
冷静な判断をさせないようにして、相手にとって有利な条件で契約を結ばせようとする可能性があります。
また、不動産業者が繰り返し電話勧誘を行うことは、場合によっては不動産の勧誘行為に関する規制に抵触することもあります。
このような業者は、そもそも法律遵守に対する意識が低い可能性があり、信用に値しません。
信頼できる業者は、顧客の意向を尊重し、無理な勧誘はしません。
対策としては、しつこい電話勧誘を受けた場合は毅然と「興味がない」と伝え、必要であれば電話番号を着信拒否する、または消費者庁や不動産関連の相談窓口に通報することも検討してください。
アポなしで訪問してくる
アポなしで突然訪問してくる業者には特に注意が必要です。強引な営業と同様で、突然の訪問は、売主に冷静な判断をさせずに契約を急がせる手法として利用されることがあります。
こうした業者は、不利な条件を押し付ける可能性があるため注意が必要です。
さらに、アポなし訪問の業者がどのようにして所有者の情報を入手したかも問題です。
違法な手段で情報を収集している場合もあるため、信用しない方が賢明です。
対策としては、訪問を受けてもその場では決して契約や個人情報の提供を行わず、「後日、検討して連絡する」として追い返すことが重要です。

