アパート経営を始めるにあたって、その建築費は必要な費用の大半を占めます。企業に見積もりを依頼する前に、おおよその予算を把握しておきたい方も多いでしょう。
アパートの建築費は、建築するアパートの構造や延べ床面積によって大まかに概算できます。
【アパート構造別・建築費相場】
構造 | 坪単価相場 |
---|---|
木造 | 74万円~105万円/坪 |
軽量鉄骨造 | 80万円~105万円/坪 |
重量鉄骨造 | 90万円~120万円/坪 |
坪単価を元に計算すると、たとえば延べ床面積100坪(建坪50坪・2階建て)のアパートを建てるなら、建築費の目安は木造なら7,400万円~、軽量鉄骨造なら8,000万円~、重量鉄骨造なら9,000万円~というようにわかります。
本記事では、建築費の相場や内訳、予算ごと・土地の坪数ごとに建てられるアパートなど、アパートの建築費に関する知識をわかりやすく解説していきます。
アパート建築にどれくらい費用がかかるか知りたい
予算や土地の面積によってどんなアパートが建てられるか知りたい
自己資金はいくら必要か知りたい
建築費を抑えて利回りをよくするコツを知りたい
アパート経営について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
アパート建築費の相場
アパートの建築費は、一定の坪数までの土地であれば、「坪単価×アパートの延べ床面積(坪)」で試算できます。
なお、アパートは敷地面積いっぱいに建てられるわけではありません。建物の建築面積は土地の建ぺい率、アパートの延べ床面積はその土地の容積率によって上限が定められています。
- 建てられるアパートの規模には、予算以外にもアパート用地の用途地域(建ぺい率・容積率)が関わるため、事前に確認しておきましょう!
アパートの構造別の坪単価相場
アパートの建築費は、主に建てるアパートの構造によって相場が異なります。
構造とは、建物を支える骨組み部分のことです。構造ごとに使われる建材や工法・工期が異なるため、価格に差異があります。
一般的に、アパートは木造や軽量鉄骨造で建てられることが多いです。
以下は、建物の構造ごとの坪単価相場をまとめた表です。
構造 | 坪単価相場 |
---|---|
木造(W造) | 74万円~105万円/坪 |
軽量鉄骨造(S造) | 80万円~105万円/坪 |
重量鉄骨造(S造) | 90万円~120万円/坪 |
鉄筋コンクリート造(RC造) | 95万円~125万円/坪 |
(※イエウール編集部調べ)
坪単価がわかると、簡易的な計算で建築費を概算できます。
たとえば、1室あたり7.5坪の総戸数8戸の木造2階建てのアパートを建てる場合の建築費を計算すると、以下の通りです。
アパートの建築費=坪単価×延べ床面積
=80万円/坪×7.5坪×8戸
=4,800万円
(坪単価80万円として計算)
なお、紹介している坪単価の相場は、あくまでも目安の金額です。アパートの建築費用は、施工会社や建築するアパートの規模・部屋数、設置する設備等によって大きく変動します。
イエウール土地活用なら土地所在地を入力するだけで、複数の大手ハウスメーカーの費用見積もりを比較することができます。
※建築プランの請求後に請負契約を締結するまで、費用は一切かかりません。
\建築費は?初期費用は?/
地域によっても建築費の相場は異なる
アパートの建築費の相場は、構造だけでなく地域によっても差があります。
以下は、国道交通省が発表している建築着工統計調査を参考に、各地域の構造別坪単価相場を割り出したものです。出典元のデータには、アパートだけでなく戸建て住宅の建築費が含まれているため、実際の相場よりも安めの金額になっていますが、地域による相場の違いを把握するのにお役立てください。
地域 | 木造 | 鉄骨造 | 鉄筋コンクリート造 |
---|---|---|---|
東京都 | 59万円 | 124万円 | 117万円 |
神奈川県 | 55万円 | 91万円 | 100万円 |
大阪府 | 53万円 | 79万円 | 85万円 |
京都府 | 58万円 | 91万円 | 93万円 |
愛知県 | 58万円 | 67万円 | 83万円 |
福岡県 | 54万円 | 69万円 | 77万円 |
北海道 | 57万円 | 72万円 | 89万円 |
(参考:国土交通省「建築着工統計調査 住宅着工統計 第34表(2021年度)」)
地域ごとにアパートの建築費に違いがあるのは、建材の調達にかかる費用や人件費が地域によって異なるからです。
また、住宅の密集したエリアの多い都市部では、大型の重機が入れないために人件費が追加でかかったり、車両や資材置き場にかかる費用も高くなりやすいという背景もあります。
アパート建築費の内訳
アパートの建築には、アパート本体の工事に関する「本体工事費」以外に、「付帯工事費」と「その他の諸費用」がかかります。
本体工事費は、アパートの建築にかかる費用全体の7割程度を占めます。つまり、アパートの建築には本体工事費の約3割の金額が別途かかるということです。
費用の内訳 | 費用割合 | 概要 |
---|---|---|
本体工事費 | 全体の70~80% | アパート本体部分の工事にかかる費用。建物の構造や外観、内装、トイレ・浴室等の設備や電気・水道・ガスの設置工事にかかる費用を指す。 |
付帯工事費 | 本体工事費の約20% | 本体工事に含まれなかった設備設置や、門・塀・駐車場・庭といった外構(エクステリア)の工事費用。また、古家の解体や地盤改良工事も建築会社が行う場合は付帯工事に含まれる。 |
諸費用 | 本体工事費の約5~10% | アパートローン借入の手数料や不動産取得税、登記費用、保険料といった、建築工事以外にかかる諸費用。 |
たとえば本体工事費に6,000万円かかる場合、建築費用の総額は8,000万円程度になります。
この章では、それぞれどんな費用がアパートの建築にかかるのか、簡単に解説していきます。
本体工事費(本体価格)
本体工事費は、アパートの本体部分の工事にかかる費用のことです。アパート建築にかかる費用の総額の7割~8割を占めます。
アパートの本体部分の工事には、建物の基礎部分、躯体部分、外観、内装、トイレ・浴室などの各種設備の設置工事が含まれます。また、電気・水道・ガス管の設置工事も本体工事に含まれます。
いわゆる「建築費の坪単価」は、本体工事費の坪単価を指すのが一般的です。
アパートの本体工事は、さらに「躯体工事」「仕上げ工事」「設備工事」に分けられます。本体工事費のうち、躯体工事費に40%、仕上げ工事費に40%、設備工事費に20%かかるのが一般的です。
本体工事費の内訳 | 概要 |
躯体工事費 | 建物の基礎や構造の建築工事にかかる費用。仮設工事費も含まれる。 |
仕上げ工事費 | 外装工事費・内装工事費。屋根や天井・外壁・内装等の仕上げにかかる費用。 |
設備工事費 | キッチンや浴室・洗面所・トイレなどの設備の設置工事や電気工事費。 |
工事内容の内訳は依頼する建築会社によって異なることがあるため、見積もり時は内訳まで確認しましょう。
付帯工事費
付帯工事費は、電気・水道の引き込み工事や地盤改良工事など敷地にアパートを建てるために必要な工事にかかる費用や外構工事にかかる費用です。
また、本体工事に含まれなかった設備工事費も付帯工事費に含まれます。
- アパート本体の工事に付帯(関連)した費用という意味で、付帯工事費と呼ばれています。
付帯工事費には、以下のような費用が含まれます。
費用 | 概要 |
---|---|
地盤改良工事費用 | アパート用地の地盤を補強するための工事費用。 |
外構工事費用 | 駐車場やフェンス、生垣、門柱などの発注や設置工事にかかる費用。 |
土地造成費用 | アパート用地の造成や整地にかかる費用。土地を転用してアパートを建てる場合や傾斜地の工事費は高額になりやすい。 |
電気・水道・ガスの引き込み工事費用 | 電気・水道・ガスがまだ引かれていない場合に、土地に引き込むための工事にかかる費用。 |
解体工事費用 | 土地に家屋や建物が残っている場合、取り壊して更地にするための工事費用。元の建物の規模や構造によって相場は大きく変わる。 |
建築前の土地の状態や建てたいアパートのタイプによっても異なりますが、建築費用の総額の約20%程かかるのが一般的です。
その他諸費用
アパートを建築する際には、工事に直接関係する費用以外にも、税金や準備のための費用など、様々な支払いが生じます。
全部で費用全体の10%程度を占める諸費用について、主なものは以下の通りです。- アパートの設計費用
- 測量・地盤調査費用
- 水道分担金
- 建築確認申請の手数料
- 登記費用
- 各種税金
- 各種保険料
- アパートローンの手数料
アパートの設計費用
アパートの建築図面の設計にかかる費用です。
工務店にアパート建築を依頼する場合は、建築士事務所に別途アパートの設計を依頼するため、ハウスメーカーに建築を依頼する場合に比べて費用がかさみます。
依頼先 | 費用 |
---|---|
ハウスメーカー | 本体費用の1~5%程度 |
工務店(建築士事務所) | 本体費用の5~15%程度 |
測量・地盤調査費用
土地にアパートを建てるにあたって、地積や高低差を測量したり、地盤の強度を調査するためにかかる費用です。
- 測量費:約30万円程度
- 地盤調査費:40~50万円程度
水道分担金
土地に水道が引き込まれておらず、新規に引き込み工事をしたときに、自治体に支払う費用です。
引き入れる水道の口径や地域によって金額は異なります。アパートの場合は戸数に応じて100万~数百万円ほどかかる場合もあります。
建築確認申請の手数料
設計費に建築確認姿勢費用が含まれていない場合、アパートの建築開始に先立って自治体に建築確認申請を行うときに支払います。
費用はアパートの規模に応じて異なります。床面積60坪程度のアパートの場合、建築工事の中間検査・完了検査手数料とあわせて十数万円程度かかります。
登記費用
建物の完成後に、不動産登記を行うときにかかる費用です。
建物の登録免許税として「固定資産税評価額×0.4%」の金額がかかる他に、登記を委託する司法書士に支払う報酬が数万円程度かかります。
各種税金
アパート建築・経営に伴って、登録免許税以外にも各種税金の支払いが発生します。
- 印紙税:建築会社との契約時やローン借入の契約時に作成する契約書に印紙を貼り付て支払う。数万円程度かかる。
- 不動産取得税:建物完成後に「固定資産税評価額×0.4%」の金額を支払う。
各種保険料
アパートに付保する火災保険や自身保険の保険料です。
複数年にわたる長期契約で加入すると割引があるため、初年度に一括契約するのが一般的です。1年あたり数万円の支払いとなります。
アパートローンの手数料
アパートローンを借り入れてアパートを建築する場合、金融機関に支払う手数料です。
数万~10万円程度かかります。
アパート建築にかかる諸費用について更に詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
ここまででアパート建築費の内訳や、アパート経営を始めるまでに必要な費用について解説しました。
アパート経営で高い利回りを実現するには、建築費用を少しでも抑えながら入居者のニーズを叶えられるアパートを建てることが重要です。
アパート建築を始める前に、最低でも3社以上から建築プランを提案してもらい、建築費や想定できる収益性を比較してみましょう。
\建築費は?初期費用は?/
※建築プランの請求後、請負契約を締結するまで費用は一切かかりません。
【予算別】建てられるアパートのシミュレーションと実例
この章では、一般的な住宅地(建ぺい率60%・容積率150~200%の地域)にアパートを建築する想定のもとで、各価格帯で建築できるアパートを実例を交えながらシミュレーションしていきます。
3,000万円で建築できるアパート
3,000万円を予算とすると、木造で延べ床面積40.5坪(約134㎡)の物件が建築できる目安となります。(坪単価74万円で計算)
一般的な住宅地(建ぺい率60%・容積率150~200%の地域)なら、約35坪の土地に総戸数4戸の2階建ての木造アパートが建てられるイメージです。
家賃8万円で、満室経営では年間384万円の家賃収入が得られます。
また地域によっては、もっと大きな規模の賃貸物件を建築できる可能性もあります。気になる方は、建築会社やハウスメーカーに見積もりを依頼してみましょう。
活用事例:広島県のメゾネットタイプの賃貸住宅
メゾネットタイプの賃貸住宅です。
エリア | 広島県 |
土地面積 | 330.0㎡ |
延べ床面積 | 244.63㎡ |
工法 | 木造在来工法 |
建築費用 | 3,000万円 |
(出典:株式会社日光ホームの土地活用事例)
建築費3,000万円で建てられるアパートについて、更に詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
5,000万円で建築できるアパート
5,000万円を予算とすると、木造なら延べ床面積67.5坪(約223㎡)、鉄骨造なら50坪(約165㎡)の物件が建築できる目安となります。(木造坪単価74万円、鉄骨造坪単価100万円で計算)
一般的な住宅地(建ぺい率60%・容積率150~200%の地域)で、1部屋7.5坪のワンルームなら総戸数8戸の2階建て木造アパートが建てられるイメージです。
家賃8万円で、満室経営では年間786万円の家賃収入が得られます。
また、1LDK(12坪)が4戸の鉄骨造のアパートを建てることもできます。家賃15万円で、満室経営では年間900万円の収入が期待できます。
活用事例:静岡県焼津市の店舗併用賃貸住宅
3店舗+1K3戸の店舗併用賃貸住宅です。
エリア | 静岡県 |
土地面積 | 300.97㎡ |
延べ床面積 | 203.64㎡ |
工法 | 鉄鋼系ブレース構造 |
建築費用 | 5,000万円 |
建築費5,000万円で建てられるアパートについて、更に詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
8,000万円で建築できるアパート
8,000万円を予算とすると、木造なら延べ床面積約108坪(約357㎡)、鉄骨造なら約80坪(約264㎡)、鉄筋コンクリート造なら約73坪(約240㎡)の物件が建築できる目安となります。
(木造坪単価74万円、鉄骨造坪単価100万円、鉄筋コンクリート造坪単価110万円で計算)
一般的な住宅地(建ぺい率60%・容積率150~200%の地域)で、約60坪の土地に2LDK(18坪)6戸の3階建て木造アパートが建てられるイメージです。
家賃収入18万円、満室経営で年間収入1,296万円が得られます。
また他にも、1K(9坪)が12戸の3階建て木造アパートや、1LDK(12坪)が6戸の2階建て鉄骨造のアパートを建てることもできます。
活用事例:北新宿の活用事例
エリア | 東京都 |
土地面積 | 168.95㎡ |
延べ床面積 | 271.25㎡ |
工法 | 木造2×4工法 |
建築費用 | 8,000万円 |
(出典:住友不動産株式会社の土地活用事例)
予算ごとのアパート建築プランに関しては、以下の記事もご参考になります。
予算別のアパート建築まとめ
【坪数別】建てられるアパートのシミュレーションと実例
土地のオーナー様の中には、ご所有の土地にどんなアパートが建てられるのか気になる方もいらっしゃるでしょう。
この章では、土地の面積(坪数)ごとにアパートを建てるシミュレーションをご紹介します。
50坪の土地に建築できるアパート
50坪の土地は、用途地域の指定によって建てられるアパートの規模が異なります。建ぺい率が60%の地域なら30坪、80%の地域なら40坪までの面積に建物を建築できます。
それぞれ容積率を200%、300%として、上限いっぱいに建築できるアパートをシミュレーションしてみましょう。
建ぺい率60%、容積率200%のケース
建てられるアパートの延べ床面積の上限は「50坪×60%×200%=60坪」です。
約7.5坪のワンルーム~1Kが8室ある2階建てのアパートが建築できます。かかる費用の目安は、以下の通りです。鉄骨造(坪単価80万~120万円):4,800万~7,200万円
(アパートの室数が多くなるほど設置する設備が増えるため、費用は増額します。)
建ぺい率80%、容積率300%のケース
建てられるアパートの延べ床面積の上限は「50坪×80%×300%=120坪」です。
約8坪のワンルーム~1Kが15室ある3階建てのアパートが建築できます。かかる費用の目安は、以下の通りです。鉄骨造(坪単価80万~120万円):9,600万~1億4,400万円
(アパートの室数が多くなるほど設置する設備が増えるため、費用は増額します。)
活用事例:東京都・約42坪の土地の賃貸アパート
エリア | 東京都 |
土地面積 | 140.0㎡ |
延べ床面積 | 230.0㎡ |
工法 | 木造2×4工法 |
建築費用 | 8,000万円 |
(出典:住友不動産株式会社の土地活用事例)
50坪の土地に建てられるアパートについては、以下の記事でも詳しく解説しています。
100坪の土地に建築できるアパート
100坪の土地は、用途地域の指定によって建てられるアパートの規模が異なります。建ぺい率が60%の地域なら60坪、80%の地域なら80坪までの面積に建物を建築できます。
それぞれ容積率を200%、300%として、上限いっぱいに建築できるアパートをシミュレーションしてみましょう。
建ぺい率60%、容積率200%のケース
建てられるアパートの延べ床面積の上限は「100坪×60%×200%=72坪」です。
約7.2坪のワンルームが10室ある2階建てのアパートや、約9坪の1DKが8室ある2階建てのアパートが建築できます。かかる費用の目安は、以下の通りです。鉄骨造(坪単価80万~120万円):5,760万~8,640万円
(アパートの室数が多くなるほど設置する設備が増えるため、費用は増額します。)
建ぺい率80%、容積率300%のケース
建てられるアパートの延べ床面積の上限は「100坪×80%×300%=240坪」です。
約12坪の1LDKが20室ある4階建てのアパートや約16坪の2LDKが15室ある3階建てのアパートが建築できます。かかる費用の目安は、以下の通りです。鉄骨造(坪単価80万~120万円):1億9,200万~2億8,800万円
(アパートの室数が多くなるほど設置する設備が増えるため、費用は増額します。)
- シミュレーション例は、あくまでも建てられる上限の規模でアパートを建てた場合の金額です。
- ご予算に合わせてアパートを設計しましょう!
活用事例:東京都・約86坪の土地
エリア | 東京都 |
土地面積 | 285.0㎡ |
延べ床面積 | 394.19㎡ |
工法 | 木造 |
建築費用 | 非公開 |
(出典:ミサワホーム株式会社の土地活用事例)
50坪の土地に建てられるアパートについては、以下の記事でも詳しく解説しています。
以下のシミュレーターでも、土地の面積と条件に応じた建築費を試算できます。是非ご利用してみてください。
アパート建築費シュミレーター
新築アパートを建築する際は、アパート本体(躯体)、仕上げ、設備それぞれに建築費用がかかってきます。
試算条件を入力していただくと過去の建築事例をもとに、建築する際の概算費用を試算することができます。
試算条件を入力し、「この条件でシュミレーションする」をクリックしてください。 予想建築費が、画面下部に表示されます。
坪数
坪
建ぺい率
%
容積率
%
未記入(不明)の場合は建ぺい率60%、容積率200%で自動試算
土地所在地
構造
坪単価
万円
<参考>構造別坪単価
木造 : 坪単価 73万円
軽量鉄骨造 : 坪単価 125万円
重量鉄骨造 : 坪単価 108万円
鉄筋コンクリート造 : 坪単価 108万円
予想建築費 万円
内訳
(坪数 × 建ぺい率 × 容積率) × 構造別の坪単価*1 = 予想建築費
*1 構造別の坪単価は、建築着工統計調査 住宅着工統計 第34表中の 「共同住宅」における「工事予定額」に基づいています。
- 本当にシュミレーション通りの建築費用で建てられるかな?
実際の建築費用の見積もりは坪数やアパートの材質だけでなく、建築会社の工法や設備のグレードによって大きく変動します。
建築費用の見積もりをとる際は、複数の建築会社で相見積もりをおこなって比較・検討をしましょう。
イエウール土地活用なら、 最大で10社の建築費の見積もりを一括請求 することができます。
坪数ごとのアパート建築費に関しては、以下の記事もご参考になります。
坪数別アパート建築費まとめ
アパート建築に必要な自己資金
アパートの建築には、数千万円から億単位の費用がかかります。多くの方が、この費用を手持ち資金で支払うのではなく、銀行の融資も受けながらアパートを建築しています。
この章ではアパート建築に必要な自己資金割合とアパートローンについて解説します。
必要な自己資金は総額の15~25%
運用するアパートを建築するにあたっては、最低でも諸費用を含めた建築費の15~25%の自己資金を用意しておくべきです。
例えば、建築費5,000万円のアパートを経営する場合、750万~1,250万円を自己資金でまかなえるのが望ましいです。残りの金額は、融資を受けて資金を調達します。
用意した自己資金の使途は、金融機関から融資を受ける際の頭金や、融資が下りる前に発生する諸費用の支払いです。
- 頭金を入れずに「フルローン」で融資を受けるのは、昨今の不動産投資に対する融資の監視強化により、現在では難しくなっています。
資金調達には「アパートローン」を利用する
アパートの建築には「アパートローン」という不動産投資用のローンを利用するのが一般的です。
なお、アパートなどの賃貸住宅の建築には、居住用の住宅向けの住宅ローンを利用することはできません。
アパートローンとは
アパートローンとは、投資用不動産の購入や建築に利用できるローン商品です。銀行や信用金庫など、各金融機関が提供しています。
借り入れる資金は幅広い目的に利用でき、アパートの建築費だけでなく、リフォーム費用や解体費用、保険料、低地買い取り資金等にも用いれます。
アパートローンを借り入れるときに支払う頭金の目安は、建築費用の10~20%が一般的です。
頭金の他にも、ローン借入時の手数料など諸費用の出費を自己資金でまかなうために、諸費用を含めた建築費の総額の15~25%を用意しておく必要があります。
アパートローンの審査基準
アパートローンは、住宅を建てる時に使える住宅ローンよりも金利が高く、厳しい融資審査が行われます。
金融機関にもよりますが、アパートローンの借入や借入可能額の審査基準は、主に次の5つです。
- 借主の年収
- 勤務先等の借主の属性
- アパートの収益性
- 借主の資産状況
- アパート経営の実績
このうち、特に重視されるのは建築予定のアパートの収益性です。
金融機関は借主から提出される「事業計画書」に基づいて融資可能額を審査します。
アパートローンに年齢制限はない
アパートローンの利用に年齢制限はありません。なぜなら、たとえ建築したオーナー本人が亡くなった後も家賃収入は継続するからです。金融機関は、アパートの相続人に返済を続けてもらうことができます。- 融資の審査にアパートの収益性が重視されるのも、以上が理由です。
ただし、法定耐用年数を超えてローン期間を定めることができない点には注意しましょう。
- 法律によって、構造ごとに設定されている建物の寿命の年数のこと。実際の建物寿命は法定耐用年数と異なることも多いですが、税制度や法律上ではこの年数を参考にします。
構造 | 法定耐用年数 |
---|---|
木造 | 22年 |
鉄骨造 | 骨格材の厚さ~3mm:19年 骨格材の厚さ3mm~4mm:34年 骨格材の厚さ4mm~:34年 |
RC造 | 47年 |
アパートローンについては、以下の記事でも詳しく解説しています。
ローンを利用したアパート建築は相続税対策にもなる
「ローンを借り入れてまでアパートを建築するのは気が引ける…」という方もいらっしゃるかもしれません。ローンを借り入れることで、子供の代に借金を引き継いでしまうことを懸念される方も多いでしょう。
しかし、預貯金とローンを合わせてアパートを建築することは、相続税対策にもなります。
まず、現金の形ではなく不動産で相続することで、相続税評価額を減じられるため、相続人の支払う相続税を抑えることが可能です。
また、アパート経営を3年を超えて行っている土地の相続であれば、評価額を更に減額できる特例を適用できるため、相続税の節税効果が高くなります。
ただし、節税効果を十分に得るためにはアパートを空室率の少ない状態にしておく必要があるため、ただアパートを建てるのではなく、利用者のニーズを押さえたアパートを建築することが望ましいです。
- 所有している土地や現金をそのまま相続するのではなく、相続税を抑えつつ、収益性の高いアパートとして相続することを検討してみてください!
\建築費は?初期費用は?/
アパート経営による相続税対策について、更に詳しくは以下の記事をご覧ください。
アパート建築の工期と支払いタイミング
アパートはどのくらいの建築期間が必要で、建築費用はいつ支払うものなのでしょうか。スケジュールをたてるために工期(建築期間)と支払うタイミングも頭に入れておきましょう。
アパートの工期(建築期間)
アパートの建築にかかる期間はおおよそ、8~10ヶ月程度です。これは土地活用プランの事業性の検証から契約を締結、アパートの建築、引き渡しまでの期間です。
工事費の支払いタイミング
アパート建築の工事費は、一般的に完成前の着工、柱や屋根の骨組みができる上棟、建物の完成の3回に分けて支払うことが多いです。
また、着工前に工務店と建築請負契約を結んだ際に、建築費用の何割かを前払いする場合もあります。
工事費をいつどのくらい支払うかは、当事者の間で決めることが原則です。特に工期の短いアパート建築では着工前に大きな金額を支払うこともあります。資金繰りに困ることがないよう、支払い条件は早めに確認しておきましょう。
融資が受けられるタイミング
融資が受けられるタイミングは民間融資と公庫融資で異なりますが、民間融資の方が比較的スムーズに早く融資を受けられます。
民間融資では土地を担保にした建物の先行融資として所定の融資が先に受けられるので、資金計画に組み込むことが可能です。
公庫融資では、原則として建物の最上階が完成する段階で30%の資金交付が受けられますが、公的な資金交付は建物完成後になります。
アパート建築費を安くするコツ
長期的な安定収入を得るためには、建築費をできるだけ抑えて収益を増やすことが重要です。この章では、アパートの建築費を抑えるために知っておきたいポイントを紹介していきます。
工事の発注方式を選ぶ
アパートを建てる前には、まずどんなアパートを設計するのか、デザインにまとめ図面に起こす必要があります。この設計業務は、ハウスメーカーに任せるか別途プロに依頼するかで、費用が変わってきます。
ハウスメーカーに設計を任せ、そのまま建築までまとめて依頼する方式は設計施工一貫方式(=デザインビルド方式)と呼ばれ、こちらの方が費用が安くおすすめです。
一方、設計を設計会社に依頼し、建築は建築会社に依頼する、という別々の発注スタイルをとるのが設計施工分離方式であり、この場合設計会社に依頼する分の設計料を別途支払う必要があります。
設計料を抑えつつアパート建築をしたい場合は設計業者と施工業者は統一するデザインビルド方式で建築する事がおすすめです。
設計方法 | 特徴 | 費用 |
---|---|---|
設計施工一貫方式(デザインビルド) | 設計から一貫して進められるためスムーズに進む費用を安く抑えられる | 本体費用の1%~5%程度 |
設計施工分離方式 | こだわったデザインで設計できる | 本体費用の5%~15%程度 |
中にはローコストアパートの建築に特化した建築会社もあります。費用を抑えてアパート経営を始めたい方はこちらの記事も参考にしてください。
必要以上に部屋を増やさない
部屋を増やして入居可能な人数を増やし、できるだけ多くの家賃収入を得ようと考えている方が多くいらっしゃいますが、むやみに部屋を増やすのは得策ではありません。
というのも、部屋を増やすほど、敷居に使う材料や追加した部屋分の設備代に費用がかかってしまい、全体的な建築費用は上がってしまいます。
さらに、部屋数を増やしすぎしまうと、1部屋当たりの広さが狭くなり、物件自体の魅力も下がってしまいます。必要最低限の部屋数にしておくことで、費用を抑えつつアパートを建築することができます。
設備や内装はシンプルに
できるだけ安くアパート建築をする場合は、設備や内装をできるだけシンプルにする事をおすすめします。
ハウスメーカーや工務店は、シンプルな設備や内装を大量生産していることが多いため、オーダーメイドで調達する際に比べて安く仕入れることができます。
シンプルな内装を嫌がる入居者は少ないので、それほどこだわりがない場合はシンプルな内装と設備を導入しましょう。
そうすることで、建築費を安く抑えられると同時に入居者の募集もしやすくなります。
複数社のプランを取り寄せて費用を見比べる
アパートの建築費をできるだけ抑えるためには、ハウスメーカーに建築費の見積もりを出してもらう際に、複数の見積もりを取り寄せて価格を比較することが大切です。
1社にしか相談していないと足元を見られて高く請求されることもあります。
そのため、複数社に相談しておき、値段が低かったハウスメーカーのプランを見せつつ値下げを要求する交渉ができると良いでしょう。
アパート建築に対応できる建築会社がどのような会社なのかよくわからない場合は、こちらの記事も参考にしてください。
建築費の見積もりは複数社で比較する
アパートの建築費をできるだけ抑えるためには、ハウスメーカーに建築費の見積もりを出してもらう際に、複数の見積もりを取り寄せて価格を比較することが大切です。1社にしか相談していないと、相場より高く請求されても気づくことができません。
そのため、複数社の建築プランを比較して値段が低かったハウスメーカーのプランを見せつつ値下げを要求する交渉ができると良いでしょう。
百戦錬磨の営業マンに交渉するのは少々腰が引けますが、実際に建築プランの見積書があれば有利に進めることができるかもしれません。
イエウール土地活用は複数社にまとめてプラン請求することができ、費用対効果をじっくり吟味しつつ自分に合ったアパート建築プランを探すことができます。
もちろん無料で利用でき、建設予定地を入力するだけで具体的な収益・費用・利回りまで教えてくれるため、一度プラン請求して見比べてみることをおすすめします。