【初心者必見】マンション経営の基礎知識!メリットやリスクを解説

【初心者必見】マンション経営の基礎知識!メリットやリスクを解説

マンション経営とは、マンションを第三者に貸し出して家賃収入を得ることです。

マンションの維持管理や入居者募集を管理会社に委託すれば少ない手間で大きな収益を期待することができるので、老後資金のためにも賃貸経営で生計を立てたいという方も多いのではないでしょうか。

長期的に安定収入が得られる収益源になることは魅力的ですが、本当にマンション経営で利益は出るのか、今からマンション経営を始めても遅くないのかと不安に感じることもあるはずです。

この記事ではマンション経営を考えている方に向けてメリットやリスク、マンション経営の始め方やマンションの選び方について解説していきます。

こんな悩みの人にピッタリ
  • マンション経営ってどんなメリットやリスクがあるの?
  • マンション経営を始めたいけど、何からすればいいの?
  • 一棟や区分があるけど、どんなマンションを経営するのがいいの?

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マンションのメリット
マンション経営のリスク
マンション経営の始め方
マンション経営の費用
マンション経営の年収

マンション経営の6つのメリット

マンション経営の6つのメリット
マンション経営のメリットは主に6つあります。

  • 安定した収入を期待できる
  • 高い利回りを期待できる
  • 実物資産として手元に残る
  • レバレッジ効果が高い
  • 相続税対策になる
  • 生命保険や私的年金になる
それではひとつずつ確認していきましょう。

安定した収入を期待できる

マンション経営は安定した収入を期待できるというメリットがあります。
その理由は以下の通りです。

景気変動に強い

株やFXなどは短期間で高額な資金を得ることも不可能ではありませんが、高いリスクを伴います。

その点マンション経営は短期間で急激に資産を得られるわけではありませんが、景気変動に強く、インフレによって現金の価値が下がった場合も家賃や更新料の値上げなどで対策することができます。

立地次第で空室対策できる

入居者からすると、マンションがどこに建っているかが重要になります。駅からの距離、都心か地方か、近くにどんな建物があるかなどで家賃・入居率が決まります。

そのため、マンション経営は立地次第で空室対策ができ、安定した収入を得ることができます。

経年劣化により売買を目的としたマンションの価値が下がったとしても、好立地により賃貸を目的としたマンションの価値は下がりにくい、ということです。

一棟を運営するマンション経営であっても、一室を経営する区分マンションであっても、マンションの立地次第で高収入を得ることが可能です。

マンション経営の収入について知りたい方は、「マンション経営の収入」の記事も合わせて御覧ください。

高い利回りを期待できる

高い利回りが期待できるのもマンション経営のメリットです。

マンションは一般的にファミリーやカップルなど、長期間の居住を希望する層をターゲットとしています。

この層は、住環境にこだわりを持っていることが多いです。そのため、高めの賃料であっても、マンションならではの快適性や住みやすさなどを求めて入居を希望する方が一定数います。

マンション経営であれば、賃料を高くすることによって、高い利回りで早めに投資を回収することが期待できます。

不動産投資の利回りの相場や計算方法について詳しく知りたい方は、「アパート経営の利回り」の記事も合わせて御覧ください。

実物資産として手元に残る

マンションは株式や債権、仮想通貨などと違って、発行先の破綻によってその価値が無くなってしまうリスクがありません。

マンションは、一般的に鉄筋コンクリート造や鉄骨造であることが多いです。 木造のアパートの耐用年数が20〜30年程度なのに対して、鉄筋コンクリート造や鉄骨造の建物は、50年以上もの耐用年数が期待されます。

また、鉄筋コンクリートや鉄骨造のマンションは、耐震性が高いです。特に新しい建築基準に基づいて建設されたマンションは、大きな地震にも耐える設計となっています。耐火性も高いため、マンションであれば地震だけでなく火災に対しても安心でしょう。

実物資産として長く手元に残るのは、マンションのメリットだと言えます。

実際にマンションを建てる前に、建築費がどれくらいになるか知りたい方は、「マンション建築費」の記事も合わせて御覧ください。

レバレッジ効果が高い

レバレッジという言葉はよく「てこの原理」に例えられます。

てこを用いると、小さい力で自力では動かせないような大きいものを動かすことができ、マンション経営でも同じことが言えます。

マンション経営を始める際、自己資金では足りない分はローンを借りて補うことがほとんどです。この際、実質利回りと金利の差をイールドギャップと言いますが、イールドギャップが大きいほどレバレッジ効果が見込めます

そのため、高いレバレッジ効果のあるローンを組むことによって、高収益を実現しやすくなります。

相続税対策になる


マンション経営は相続税対策にもなります。
相続税の計算において、土地は公示価格の70%~80%、建物は建築費の50%~60%ほどを評価額として課税されます。

また、事業用として第三者に貸し出していれば、評価額はさらに30%ほど控除され、現金に比べ約1/2の評価になります。

そのため、同じ金額の現金を相続するよりもマンションを相続する方が相続税を抑えることが可能できます。

マンション経営の節税について詳しく知りたい方は、「マンション経営の節税」の記事も合わせて御覧ください。

生命保険や私的年金になる

マンション経営でローンを利用する際には、団体信用生命保険(団信)への加入が融資の条件となっていることが多いです。
団体信用生命保険とは、加入者が死亡、あるいは重度の障害などを抱えた際に、残っているローンの返済を免除される保険となっています。

つまり、ローンの途中で加入者が亡くなったとしても不動産が残り、毎月の安定した家賃収入もあるため、残された家族にとって生命保険や私的年金のような役割も果たすことができます。


マンション経営を始めるとなったら新築マンションを建築するという選択肢も出てくるはずです。とはいえ、マンションの建築費用がいくらになるか想像がつかない方がほとんどなのではないでしょうか。

そんなときは、早い段階で複数の施工会社に相談しておくのが大切です。イエウール土地活用なら最大10社の大手ハウスメーカーや工務店からマンションの建築プランを受け取ることができます。

さらに、所有する土地の特性に合ったプランはマンション経営ではない可能性もあります。土地活用の方法にはマンション経営以外にも戸建て賃貸や駐車場経営があります。最適な土地活用方法を選択するためにまずは簡単な情報入力で土地活用プランを取り寄せてみましょう。

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また、立地がよいことで家賃も高く設定しやすいため、購入価格が高くなったとしても投資費用の回収が容易になります。

マンション経営の7つのリスク

ここでは、マンション経営のリスクとリスク対策について解説します。

マンション経営のリスクは以下の7つです。

  • 空室のリスク
  • 家賃滞納のリスク
  • 金利上昇のリスク
  • 災害のリスク
  • 入居者トラブルのリスク
  • 管理会社が倒産するリスク
  • 売却できないリスク
それではひとつずつ確認していきましょう。

空室のリスク

マンション経営を始めたからといって、すぐに満室になることはなく、空室のリスクも潜んでいます。

空室が発生すると家賃収入が得られないことに加えて、部屋の管理をオーナーが行う必要があるため手間と費用がかります。
もし、空室の期間が長く収入が得られない状態で、管理や税金などのコストがかかると赤字経営に陥ってしまうこともあります。

そのため、空室が発生した場合に備えて入居者をスムーズに確保する方法を常に考えておくことが重要になります。

家賃滞納のリスク

入居者が確保できたとはいえ、常に安定した家賃収入を得られるとは限りません。
入居者が家賃を滞納する可能性もあり、想定していた収入がスムーズに得られないこともあります。

そのため、入居前の審査が重要になっており、信頼できる入居者を選ぶことが重要になります。

金利上昇のリスク

ローンを組んでマンション経営を始めた場合、金利上昇のリスクもあります。
アパートローンは、経済情勢による影響によって金利が変動するため、契約時よりも金利が上がり、支払いの負担が増える可能性があります。

そのため、資金計画を立てる際には、金利上昇のリスクを考慮して計画を立てることをおすすめします。

災害のリスク

マンション経営では、地震や火災、台風などの災害のリスクも考慮する必要があります。
災害によってマンションが損傷や倒壊した場合は、不動産価値の減少や資産の消失も考えられます。

また、契約内容次第では、入居者に対して補償が必要なこともあるため、もしもの時に備えて火災保険に加入したり、資金を貯めておくことが大切です。

入居者トラブルのリスク

マンション経営には、入居者同士や周辺住民とのトラブルが起こるリスクがあります。
セキュリティの不備で不法滞在者が出たり、マンションの住民同士で、騒音やゴミ出しなどのトラブルが起きると、悪いうわさが立ってしまい入居希望者も獲得しづらくなります。

そのため、入居者の審査やマンション内のルール作りをしっかりと行うことが重要になります。

管理会社が倒産するリスク

マンションの管理を業者に依頼している場合は、その管理会社が倒産して、管理をしてもらえなくなるというリスクもあります。

管理会社が倒産してしまうと、自分で管理をするか別の管理会社を探す必要があり、これには手間とコストがかかります。

企業の倒産は経済情勢の変動だけではなく、そもそも経営状況による問題もあるため、管理を委託する際には、契約時点で経営に問題がないかを調べておくことが重要です。

売却できないリスク

マンション経営の中でも、特に一棟マンション経営では、手放したいときに売却できないリスクがあります。

そもそもマンションを一棟購入したいと考えている人が少ないため、買い手を見つけるのは困難でしょう。
また、一棟マンションは経営状況が悪く、空室が多いと売却しづらくなってきます。

そのため、いつ買い手が見つかっても良いように空室をできるだけ減らすことが重要になってきます。

マンション経営のデメリットやリスクについてより詳細に知りたい方は「マンション経営のデメリットとリスク」の記事をご覧ください。
また、実際の失敗事例について知りたい方は、「マンション経営の失敗」の記事を参考にしてください。

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マンション経営で成功するための5つの事前準備

マンション経営の事前準備

  • 目標を明確にする
  • マンション経営の知識を身につける
  • ターゲットを決める
  • 管理方法を決める
  • 収支計画を立てる

目標を明確にする

はじめに、マンション経営を行う目的を明確にします。

マンション経営は不動産投資の1つであり、リスクがつきものです。最初の時点で、「老後に年金以外で安定した収入を得るため」「◯年までに◯円の利益を出す」など目的や目標を明確にしておきましょう。

目的を明確にすることによって、経営を初めてから目標と実際のマンション経営に大きな乖離があった場合に、気づきやすくなります。

気づくことができれば、売却するなどの対応策を取ることができ、赤字を小さくすることなどもできます。

マンション経営の知識を身につける

マンション経営の目標を明確にしたら、マンション経営に関する知識を身につけましょう。

物件の選び方や物件の購入手順から、管理や税金といった知識まで、マンション経営に必要な知識はさまざまです。

知識のつけ方として以下の方法があります。

  • 本を読む
  • 不動産業者と話す
  • 大家さん同士の交流会に参加する
  • インターネットで調べる

最初は、マンション経営の概要がわかるような本を1冊読み込むことがおすすめです。

マンション経営のだいたいの流れや戦略がわかったら、不動産業者と話したり、大家さん同士の交流会などに参加して、マンション経営のリアルな意見を聞いてみましょう。

また、インターネットで調べれば、不動産投資や土地活用について発信しているサイトや動画が多くありますので、まずはそこから知識をつけるのもおすすめです。

マンション経営始める前に、より専門的な知識をつけたい方は「マンション経営の資格」の記事を御覧ください。

ターゲットを決める

マンション経営を始めるときには、どのような物件を建築/購入するかを決めなければなりません。

その際に重要なことが、ターゲットを決めることです。

例えば、大学が近い土地のマンションであれば、大学生をターゲットとした一人暮らし向けのワンルームを中心としたマンション。近くに小学校や中学校があるならば、ファミリー層をターゲットとした2LDK~4LDKのマンション、といった具合です。

さらに、その土地の将来性や市場性、入居者のニーズを考えた上で設定すれば、長く安定して賃料収入を得られる上に、マンション売却時もあまり困ることがないでしょう。

マンション経営で失敗しないためには、住民にマンションを選んでもらい、住んでもらう必要があります。どんな人に入居してもらいたいのか、予めターゲットを明確に決めておきましょう。

また、物件を選ぶときには、運用目的に照らし合わせて、区分か一棟か、新築か中古か、都心部か地方かを決めることをおすすめします。

収支計画を立てる

マンション経営は、不動産投資の1つであり、投資の目的は利益を得ることです。収支がプラスになるように、必ず事前に収支計画を立てましょう。

マンション経営の収支計画を立てるために、以下の項目について明らかにしておく必要があります。

  • 出資可能な自己資金額
  • 借入金の利息を含めた借入金の返済計画
  • マンション経営にかかる初期費用(購入費、建築費など)
  • マンション経営にかかる維持費用(管理手数料、修繕費など)
  • マンション経営で得られる収入(家賃収入、礼金など)

物件を取得するためにいくら必要か、自己資金はいくら用意するのか、融資を受けるならどの金融機関からいくら借りるのかなどを決めていきます。
そして、マンション経営開始後には、管理費や修繕費がかかるため、これらも含めてシミュレーションすることが大切です。

また、マンション経営では「いかに物件を高く売却するか」といった出口戦略も考えておき、インカムゲイン(家賃収入)とキャピタルゲイン(売却益)を合わせて黒字化することが重要になります。

管理方法を決める

マンション経営では、物件を取得した後の管理業務を自分でやるのかどうかを決める必要があります。

マンション経営には、入居者募集や入退去手続き、設備改修といった管理業務があり、これらの業務を適切に行わないと入居率が下がり、物件価格の維持が難しくなります。

管理業務は、自分でやるか、管理業者に委託するかのどちらかの方法から選びます。
それぞれの方法にメリット・メリットがあるため、管理業務にかかる時間や労力、予算などを考慮したうえで適切な管理方法を選ぶようにしましょう。

区分マンション経営、一棟マンション経営どちらを選ぶ?


マンション経営には「区分マンション経営」と「一棟マンション経営」の2つのやり方があります。

区分マンション経営

区分マンション経営とは、マンションの1部屋を購入して運用するマンション経営のことです。
マンションを一棟を運用する方法に比べて、少額の資金で始められ売却しやすいことがメリットといえます。

一方で、空室が発生してしまうと家賃収入が得られないことがデメリットとして挙げられます。

もし、家賃収入が得られなくても税金の支払いやローンを返済する必要があるため、できるだけ空室の期間を短くするための対策が重要になります。

マンション経営の1部屋について知りたい方は、「1部屋でマンション経営」の記事も合わせて御覧ください。

一棟マンション経営

一棟マンション経営は、マンションを一棟購入・建築して運用するマンション経営のことです。
区分マンション経営に比べて、多くの戸数を確保し安定した家賃収入を得られることがメリットといえるでしょう。

一方で、1部屋を購入するときよりも費用がかかることから、多額の借金を背負うリスクが大きいというデメリットもあります。

マンション経営では、ローンの返済費や維持管理費に加えて修繕費がかかるため、経営開始後の出費も多くなります。

そのため、一棟マンション経営では、マンションの維持費用も考慮した資金計画を立てることが重要になってきます。

【新築・中古】どちらを選ぶべき?

不動産投資を始めようとする時、新築物件がいいのか中古物件がいいのか悩む人もいるでしょう。
予算の面から考えると中古物件なのですが、それぞれのメリットとデメリットを確認して自分に合った物件を選ぶことをおすすめします。

新築物件中古物件
メリット・入居者を集めやすい・初期費用が安く抑えられる
・修繕の必要がない・周辺環境や日当たりなど物件の状態を確認できる
デメリット・初期費用が高額になる・融資を利用する場合の担保力が低い
・立地次第では入居者が集まらないこともある・物件の間取りや設備が古く感じられる可能性

マンション経営を始めるなら最初の情報収集が重要です。日本最大級の土地活用プラン比較サイトイエウール土地活用なら、土地所在地を入力するだけでマンション経営のプランを取り寄せることができます。

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活用事例:Cortes

エリア愛知県
土地面積(㎡)243.14
延べ床面積(㎡)1030.41
工法鉄筋コンクリート造7階建て(SIルネス工法)
広々と土地を使える場合におすすめの低層型プラン。立派な庭のあるオーナールームの設計が可能です。上階の賃貸用居室は賃料を高く設定することができます。注文住宅設計で培った高いデザイン性と機能性を兼ね備えたご提案をいたします。オーナールームは最上階でも1階でもご希望通りに設計が可能です。(ネイエマンション(株式会社洞口)の土地活用事例)

マンション経営の始め方

マンション経営を始めるには、土地に新築のマンションを建てる方法と新たに物件を購入する方法があります。
ここでは、それぞれの始め方について解説します。

マンション建築の流れ

マンション建築する流れは以下の通りです。

マンション工期、つまり着工から竣工までの建築期間は「階数+3ヶ月~5ヶ月」です。
建築が始まる前の設計・確認申請で5ヶ月、建築が始まると1フロアを完成させるのに1ヶ月、基礎工事で1ヶ月、最上階の内装・仕上げ工事に1~2ヶ月かかります。

また、地盤が弱かったり、周辺環境によっては建築期間が延びることに注意が必要です。

マンションの建築費

マンションの建築費は「本体工事費」「付帯工事費」「諸費用」に分けられます。

本体工事費

本体工事費の相場は、鉄骨コンクリート造で5階建てのマンションを建てる場合、おおよそ2億3,500万円ほどです。付帯工事費とその他費用で、ここから10%~20%ほど上乗せされ、マンション建築費は決まります。

マンション建築費の階数別の相場
S造RC造SRC造
2階建て7,600万円9,400万円12,000万円
3階建て11,400万円14,100万円18,000万円
4階建て15,200万円18,800万円24,000万円
5階建て19,000万円23,500万円30,000万円

付帯工事費

マンションを建築する際には、建築費用だけでなく水道やガスを設置するためのインフラ整備費用、敷地の整地費用、地盤確認費用など、さまざまな付随費用が発生します。

マンション本体を建築する費用とは別に、これら付随工事にかかる費用を付帯工事費と呼び、これは本体建築費の10%~20%ほどかかることが多くなっています。

その他諸費用

その他、アパートローンを借りる際の手数料や不動産所得税、火災保険料、入居者募集のための広告掲載費などで諸費用がかかってきます。

これらの費用は、マンションの規模や選ぶプランによって異なりますが、おおよそ本体建築費用の5%~10%ほどを見積もっておくとよいでしょう。

マンション建築費について知りたい方は、「マンション建築費」の記事も合わせて御覧ください。

また、火災保険料などは経費とすることができます。マンション経営の経費について知りたい方は、「マンション経営の経費」の記事を御覧ください。

マンション建設を依頼できる会社

マンションデベロッパー新築マンションの建築を基軸として街づくりを進めている不動産会社
ハウスメーカー比較的規模の小さいマンションや一軒家の建築に強みを持つ建築会社
工務店小規模のマンション建築に強みを持つ企業

マンションの建設を依頼できるのは「マンションデベロッパー」「ハウスメーカー」「工務店」の3つです。
企業によって得意な規模や構造、価格に差があるため、自己資金や目的と照らし合わせて建設を依頼する会社を決めましょう。

マンション購入の流れ

マンションを購入するまでの流れは以下の通りです。

購入までの期間は、最短でも2ヶ月程度を見積もっておきましょう。金融機関でのローン審査は、2週間から1ヶ月ほどの時間が必要です。融資を断られる場合も想定し、事前審査の段階で複数の金融機関に申し込みをしておきましょう。

また、マンションの管理を委託する場合は、売買契約後に管理会社の選定を行います。管理会社次第でマンション経営の成功率は変化するので、慎重に選びましょう。

【新築・中古】どちらを選ぶべき?

不動産投資を始めようとする時、新築物件がいいのか中古物件がいいのか悩む人もいるでしょう。
予算の面から考えると中古物件なのですが、それぞれのメリットとデメリットを確認して自分に合った物件を選ぶことをおすすめします。

新築物件中古物件
メリット・入居者を集めやすい・初期費用が安く抑えられる
・修繕の必要がない・周辺環境や日当たりなど物件の状態を確認できる
デメリット・初期費用が高額になる・融資を利用する場合の担保力が低い
・立地次第では入居者が集まらないこともある・物件の間取りや設備が古く感じられる可能性

マンション経営にかかる費用

マンション経営では、物件を購入・建築するための初期費用、経営を続けるためのランニングコスト、大規模修繕に向けた修繕積立金の3つの費用がかかります。
まずは、マンション経営の初期費用から確認していきましょう。

マンション経営の初期費用

マンションの初期費用は、物件取得費とその他費用の3つに分けられます。

費用項目相場
マンションの取得費用数千万円~数億円
アパートローン事務手数料借入額の1~3%
火災保険料30万円~
不動産取得税固定資産税評価額×税率(3%)
登記費用30~50万円程度
仲介手数料(購入した場合)
物件価格 × 3% + 6万円 + 消費税

マンション本体の取得以外にかかる諸経費には必ず支払いが必要になるものとオーナーや建築業者の判断次第になるものに分かれています。

また、現金での支払いが必要になる費用もあるため、事前にどの費用がいくらかかるのかを確認しておきましょう。

マンション経営の維持費用

マンション経営を始めるまでにかなりの費用が必要ですが、経営を始めてからもさまざまな費用がかかります。

費用項目相場
アパートローン返済費用借入額による
不動産管理費家賃の5%程度
修繕費数万円~20万円
各種保険料(年間払いの場合)建物時価の80%
固定資産税評価額 × 1.4%
都市計画税評価額 × 0.3%
所得税や住民税収入による

マンション経営では、収入が多いほど納める所得税も多くなるため、経費になる費用を経費として計上して税金対策を行う必要があります。

また、不動産を所有していることで固定資産税や都市計画税もかかることから、しっかりと備えておくことをおすすめします。

修繕積立金

マンション経営を続けていくにつれて建物自体が老朽化してしまいます。
建物が老朽化してしまうと、耐震性や耐久性が低下したり、入居者も次第に減ってしまいます。

こうなると、経営が苦しくなってしまうため、定期的な修繕を行い、老朽化対策をしていく必要があります。
将来的に大規模修繕を行うためにも、毎月の家賃収入から修繕費を積み立てておくことが重要です。

RC造10戸(1K)修繕費の目安

経過年数内訳修繕費
5~10年塗装(ベランダ・階段・廊下)・室内整備・排水管戸あたり約7万円
11~15年塗装(ベランダ・階段・廊下・屋根・外壁)・給湯器等・排水管戸あたり約46万円
16~20年塗装(ベランダ・階段・廊下)・室内整備・給排水管・外溝等戸あたり約18万円
21~25年塗装(ベランダ・階段・廊下・屋根・外壁)・浴室設備等・排水管戸あたり約90万円
26~30年塗装(ベランダ・階段・廊下)・室内設備・給排水管・外溝等戸あたり約18万円
合計戸あたり約177万円

※30年目以降も修繕は必要になります。
参考:国土交通省 民間賃貸住宅の計画修繕ガイドブック

より詳細なマンション経営にかかる費用を知りたい方は「マンション経営の費用」の記事をご覧ください。

マンション経営を始めるのに必要な資金

マンションを建築する場合

マンションを新たに建築する場合、建築費の10%~30%が自己資金の目安です。
仮に2億円かけてマンションを新築した場合、2,000万円~6,000万円の自己資金を用意する必要があります。

また、マンションを建築するには本体工事費のほか、ローン手数料や登記費用といった諸費用で建築費の10%程の資金が必要になるため、自己資金は多いに越したことはありません。

マンションを購入する場合

区分マンションを購入する場合、購入金額の20%程度が自己資金の目安です。
仮に3,000万円のワンルームマンションを購入する場合、600万円の自己資金を用意する必要があります。

また、マンションを仲介で購入するときには、不動産業者に仲介手数料を支払います。
仲介手数料は以下の計算式で求めた金額の合計を買主が負担することになります。

  • 200万円以下の部分:金額の5% + 消費税
  • 200万円を超え400万円以下の部分:金額の4% + 消費税
  • 400万円を超える部分:金額の3% + 消費税
ただ、計算が複雑であることから「(物件価格×3%+6万円)+消費税」で求めた金額を上限額として請求されるケースが一般的です。

マンション経営を始める可能性が出てきたら、複数の企業にプランを提案してもらうのがおすすめです。
なぜなら、マンション経営は建築費の見積もりや賃料設定など経営プランによって収益が1,000万円以上変わることもあるからです。

建築費がいくらなら収益性の高いアパート経営ができるのか、利回りはどのくらいが適切なのか、気になるところを建築会社に相談してみましょう。

日本最大級の土地活用プラン比較サイトイエウール土地活用なら土地所在地を入力するだけで複数の大手ハウスメーカーのマンション経営プランを一括請求することができます。

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マンション経営の年収

ここでは、マンション経営がどれくらい儲かるのかを解説します。

マンション経営の収入

マンション経営の収入はどのような内容で構成されているのでしょうか。マンション経営の収入にはインカムゲインとキャピタルゲインの2種類があります。

家賃収入(インカムゲイン)

マンション経営の収入は、大体が家賃収入です。

インカムゲインはこの家賃収入を指すことが多く、具体的には所有しているマンションを他人に貸し、得た賃料から費用を差し引いた利益を指します。

駐車場などの維持費に充てられる共益費や家賃1~2ヶ月分の礼金、更新料などもマンションを維持管理するための資金や収益となります。

収入のタイミング費用項目目安
毎月家賃物件による
共益費家賃の5~10%程度
随時礼金家賃の1~2ヶ月分
更新料家賃の1~2ヶ月分

以上が大体の収入になると覚えておきましょう。

売却益(キャピタルゲイン)

キャピタルゲインは、購入したときの額より高い金額でマンションを売却したときの売却益を指します。

購入したときの額より低い金額で売却した場合には、売却益は得られないことからキャピタルロスと言います。マンション経営においてキャピタルゲインを得るには、購入時よりなるべく高い金額での売却が必要です。

これらインカムゲインとキャピタルゲインをまとめてマンション経営の収入となります。

マンション経営の利回り

マンション経営では具体的にどのくらいの利回りを期待できるのでしょうか。

利回りとは、投資額に対して一定期間の間にどのくらいの額を回収できるかの割合を示したもので、一定期間は1年間で考えるのが一般的です。

利回りの計算方法は、想定利回り・表面利回り・実質利回りと3種類あります。計算方法はそれぞれ以下のとおりです。

想定利回り空室0の年間家賃収入 ÷ 物件購入価格 × 100(%)
表面利回り年間家賃収入 ÷ 物件購入価格 × 100(%)
実質利回り(年間家賃収入-年間経費)÷(物件購入価格+取得時諸経費)× 100(%)

例えば、1億円で取得したマンションで毎年1,000万円の家賃収入と200万円の諸経費がかかっているのであれば、1億円の投資額に対して800万円の収支で利回りは8%となります。

「利回りが8%であれば、投資した額をおよそ12年程度で回収できる」と計算できます。このくらいの利回りであれば十分に儲かっていると言える優良物件でしょう。

利回りの目安

そのマンション経営に将来性があるのかは、収入と費用から利回りを計算して判断します。

どのようなエリアでマンション経営を始めるかにもよりますが、利回りは3%~8%程度期待できるのが一般的です。

都心でマンション経営を始める場合、物件価格が高くなりやすいことから利回りは3~4%程度であれば儲かっていると言えて安心でしょう。

地方や郊外の物件だと、比較的安い価格で物件を取得できることから7~8%の利回りを期待できることもあるようです。

マンション経営の利回りについて知りたい方は、「マンション経営の利回り」の記事も合わせて御覧ください。

マンション経営でローンを組むために

マンション経営でローンを組むには、借主本人の属性や年収なども大切ですが、物件の収益性も重要になります。

まず、本業の年収700万円以上であることがローンを組むうえで最低ラインとされています。
加えて、勤務先や勤続年数、金融資産の有無、家族構成、他のローンの利用状況なども審査基準としてみられることになります。

また、マンション経営で利用する不動産投資ローンは投資用物件を担保にして融資を行うため、担保に設定する不動産の収益性も借入可能額に影響します。
収益性が高いほど、家賃収入によってローンの返済が円滑に行えると判断されるため、借入可能額は増えやすくなっています。

そのため、年収を上げることも大切ですが、より収益性の高い物件を選ぶことでローンを組みやすくなります。

マンション経営を成功させるには

マンション経営では、短期的な賃料収入や利回りを意識することも大切ですが、築年数が経過しても収益性を保ち続けられるのか、どのような状態になったら撤退するべきなのか、など中長期的に考えた方が良いこともたくさんあります。

マンション経営とは事業経営と似ています。一筋縄ではいかないことの方が多いでしょう。

例えばマンション経営ではなく他にもっと良い活用方法がないか、と土地活用の選択肢を用意しておくことが成功につながります。

賃貸経営は、まずはプロに相談して提案されたプランをしっかりと比較することが重要です。マンション、さらには土地をどのように活用するべきかお悩みなら、土地活用プランを取り寄せてみましょう。

  1. 土地活用が初めての方はこちらの動画解説も参考にしてください
初心者でもわかる!
記事のおさらい

マンション経営のメリットは何ですか?
マンション経営のメリットは、「安定した収入を期待できる」「高い利回りを期待できる」「実物資産として手元に残る」「相続税対策になる」「生命保険や私的年金になる」です。詳しくは、マンション経営の5つのメリットをご覧ください。

マンション経営にはどのようなリスクがありますか?
マンション経営には、空室のリスクや家賃滞納のリスク、金利上昇のリスク、災害のリスクなどさまざまなリスクがあります。詳しくは、マンション経営の7つのリスクをご覧ください。
マンション経営したら、収益いくら?