サ高住経営という土地活用は本当に現実的なのか|メリットやデメリットも解説

土地活用を考えている方へ
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  • 複数の活用プランを比較することで、より収益性の高い活用をできる可能性が高まります

サ高住経営は、郊外の土地活用を検討している方にとっては選択肢のひとつになります。少子高齢化が進んでいる昨今、サ高住の需要は高まっているためです。

また、両親や親戚から土地を相続したのはよいけれど、郊外で住環境が悪く使い道がなかなか思いつかない方にも適しています。ただし、サ高住経営にはメリットもデメリットもあることは忘れてはなりません。この記事ではサ高住経営を検討している方に向けて、失敗しないための基礎知識を解説します。

こんな悩みの人にピッタリ
  • 郊外に土地を持っていて、何かしら活用したいと考えている人
  • 広い土地を相続したものはいいが、使い勝手が悪くどうしようもないと悩んでいる人
  • 土地を持っているが、これ以上税金面での支出を出し続けたくない人
沖野 元
監修者:沖野 元(おきの げん)
公認不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、不動産実務検定講師
相続対策・土地活用・中古物件再生等不動産コンサルティング、仲介、管理を主な業務とする株式会社リーシングジャパン代表取締役。 著書「大家さんのための客付力」共著「最強の定期借家入門」。
最適な土地活用のプランって?
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自分の土地に適した土地活用方法を知りたい方には、こちらの記事がおすすめです。

サ高住経営とは

サ高住とはサービス付き高齢者向け住宅のことを指します。サ高住の特徴は、以下の2点です。

  • バリアフリー設計

  • 常駐スタッフによる見守り・生活相談サービス

一般的な賃貸物件とは異なり、サ高住の入居者は高齢者であることが前提なので、日常生活がしやすいようにバリアフリー設計が施されています。例えば、高齢者は、若者には問題がないちょっとした段差でも、簡単につまずいて転倒するリスクがあります。サ高住では、そういった高齢者にとってリスクとなる細かい点にも配慮した設計になっているのです。

また、常駐スタッフによる日常生活の相談や、定期的な巡回サービスも受けることができます。突然の病気や骨折などの事故が起きた際にも、定期的にスタッフが巡回してくれるため重症化のリスクを抑えることができます。

また、買い物や家族への連絡、病院などに付き添ったり、生活相談などに応じることもあります。サ高住は介護施設ではなく、高齢者の日常生活をサポートする住居というのが主な役割となります。

老人ホームとサ高住の違いは

老人ホームとサ高住は、高齢者を対象にした住居という点では同じですが、異なる点があります。老人ホームは高齢者向けの介護施設で、サ高住はバリアフリーを設けた賃貸住宅であるという点です。

老人ホームでは食事やお風呂、排泄や家事、健康管理などの介護サービスを受けられます。また、種類も豊富で、公的施設だと特別養護老人ホームや介護老人保健施設、介護医療院型、民間では介護付き、住宅型などさまざまです。

一方、サ高住は「高齢者住まい法」の改正によって生まれた住居です。対象は介護を必要としていない高齢者であり、かつ賃貸住宅なので入居者の自由度は高くなっています。

サ高住の経営方式

土地活用の一環としてサ高住経営を始めようと思っても、介護事業の経験がなくどうやって経営するのかわからないという方も少なくないでしょう。

しかし、サ高住経営は、介護事業の経験がなくても経営を始めることができます。サ高住には、「一括借り上げ方式」「テナント方式」「委託方式」という3つの経営方式があります。

それぞれ特徴やメリットが異なるため、サ高住経営をするうえでは必須の基礎知識といえるのです。得られる収益や、かける時間に大きな違いがでるため、それぞれの経営方法について確認しておきましょう。

一括借り上げ方式

一括借り上げ方式は、施設を事業者に貸し出す方式です。サ高住を建てるのはあなた自身ですが、建築後約20年~30年程度は事業者に貸し出し、その賃料を事業者から受け取ります。経営や各種設備のメンテナンスは事業者が代わりに行ってくれるため、土地所有者が自分でランニングコストを支払って運営し続ける必要はありません

空室や家賃滞納、管理業務や苦情処理まで事業者が対応をおこなってくれると同時に、ある程度の賃料保証をしてくれるため、オーナーの業務はほとんどありません。なにより一番のメリットは安定した収入を得られる点にあるでしょう。

ただし、デメリットもあり、事業者に賃料の20%ほどを手数料として支払わなければならないため、すべて自分で経営するよりも収益が下がってしまいます。また、契約した事業者が破綻した場合は、次の事業者を見つけなければなりません。その手間や時間がかかり、見つかるまでに利益を得られないリスクがあることは、押さえておいたほうがよいでしょう。

テナント方式

テナント方式は、デイサービスのような介護サービスは外部事業者に委託し、入居者の募集や契約は自分で行う方式です。テナント方式では、入居者から賃料だけではなく、委託する事業者からもテナント料を得られます。そのため、テナント方式は一括借り上げ方式よりも、収益性が高い点がメリットです。

しかしその分自分で集客や募集を進めないと、空室率の上昇がそのまま収益の低下につながります。一括借り上げ方式の場合、事業者側から毎月賃料が支払われるため、安定した収益源を確保することができますが、テナント方式の場合はそうはいきません。入居者の募集を進め、優良介護事業者を探して契約し、管理も少し携わるという、 一経営者として手腕が試されます。

ただし、サ高住に入居する高齢者はその住宅を最後の住居と考える方が多く、長期間住み続けることを前提としています。近年少子高齢化でサ高住の需要自体も高いため、空室リスクはある程度低くなっている点は、テナント方式にとっては追い風な情報なのではないでしょうか。

委託方式

委託方式はテナント方式と似ており、介護サービスだけ外部の事業者に委託する方式です。入居者の募集や、契約、建物のメンテナンスなどは自分で行います。また、選定する介護事業者などの見極めもしなければなりません。

委託方式では、入居者の賃料や介護サービスによって発生するサービス料を得られますが、委託した介護業者には手数料を支払わなければなりません。委託方式のメリットは、入居率が高いと比例して収益が大きくなる点です。デメリットは、委託する介護業者に対する手数料の支払いや空室リスクが大きいことでしょう。

管理の方式や経営プランに迷ったら、プロに相談することをおすすめします。

サ高住経営に向いている土地の条件

一般的にサ高住に入居する高齢者は、自分で車を運転することなどは少ないです。そのため、比較的活動範囲が狭く、日常的な買い物はスタッフが代行したり送り迎えをすることがあります。そのため、一般的な賃貸物件同様に、田舎ではなく市街化区域などの比較的よい立地が求められることがわかります。

一方で、駅からの距離ではなく付近の医療施設からの距離が重視されるなど、サ高住ならではの立地条件も求められます。また、十分に入居者を集められるかは、立地以外にもどんな物件を建てるかなどに左右されます。どんな物件を建てるかは、事前に必ず確認しておきましょう。

サ高住経営の難しいポイントと対策

魅力的な点も多いサ高住経営ですが、デメリットを無視すると失敗する可能性が高くなります。サ高住が難しいと言われるポイントには、主に以下の5つが挙げられます。

  • 事業者選定が難しい
  • 初期投資額が大きい
  • 入居者集めに時間がかかる
  • 高齢者の事故リスクが大きい
  • 廃業後の転用が難しい

どんなポイントがあるのかを具体的に把握することで、より経営時のイメージを固めることができます。それぞれのポイントについて確認していきましょう。

事業者選定が難しい

自身に介護施設や高齢者施設の運営経験がない場合には、介護事業会社に運営を委託することになります。

介護事業会社は、職員の採用から実際の介護など運営に必要な様々な業務を行います。しかし、登録さえしてしまえば経験がなくても、介護事業を行うことができます。教育制度や、業務がきちんとしていない介護事業会社を選定すると、入居者の怪我や最悪の場合命の危険にもつながります。

また、サ高住は有料老人ホームと異なり、介護を含めた一時金がありません。そのため、売上は小さくなります。しかし、実際に入居する方の中には、認知症などで介護が必要になる方も少なくありません。契約時には、介護契約していなくても、散らかった部屋や食事が十分に取れない入居者がいたら、職員の方は介護サービスを提供してしまうことが少なくありません。

結果的に、見えないところで無償の介護サービスが発生してしまい、売上に対する職員の負担が大きくなります。しかし、人件費を引き下げてしまうと職員のサービス低下、入居費用を引き上げれば入居率の低下となってしまいバランスを取るのは非常に困難です。

また、教育体制や労働環境をきちんと整備できない事業会社は、職員が離れてしまい徐々に運営自体が困難になります。

事業会社が撤退した場合、自分で運営するか新たに事業会社を探さなくてはなりません。サ高住経営をやめる際には、入居者をサ高住から退去してもらうしかありません。

サ高住経営において、事業会社は最も重要なパートナーです。おすすめされたとしても、与信審査や評判などは実際に確認しておきましょう。

初期投資額が大きい

サ高住を建てる場合は、補助金や支援制度があるとしても初期コストは決して安くはありません。仮に定員20名ほどのサ高住を建てる場合、2~3億円の費用が必要です。

床面積は原則25平米以上で、便所・洗面所設備等の設置などの要件も満たさなければなりません。また、バリアフリー設備は設置義務があるため無視できず、スロープや手すりの設置、段差を減らす配慮などが必要です。そのため、アパートやマンションと比較しても、単純に建築のための初期コストはかなり大きな額になります。相続したのが土地だけではなく建物もあった場合は、解体費用もかかるでしょう。

どちらにしても、サ高住経営をするなら、最初に億単位のお金は用意しなければならないため、自分で資金を用意するか、ローンを借りる用意をするかして準備する必要があります。

入居者集めに時間がかかる

サ高住は増え続ける高齢者の受け皿として、特別養護老人ホームや有料老人ホームの代わりとなるため需要が高まっています。実際、開設後2年以降の住居を除いた場合、平成29年度の入居率は89%です。

しかし、開設後2年間の入居率は、69%~77%と低い数字となっています。これは付帯サービスの確認や高齢者家族、ケアマネージャーとの調整など、受け入れ体制を整えるために一定時間が必要なことが理由として考えられます。

総務省統計局では、第二次ベビーブーム期に生まれた世代が65歳になる2040年に、65歳以上の高齢者は3,921万人と見込んでいます。需要があることには違いありませんが、高齢者は終の住処と考えている方も少なくありません。物件を建てても認知され、引っ越しの意思決定がされるまでには時間がかかります。

入居者集めにかかる時間や広告費用なども踏まえて、事業計画は作成しましょう。

参考|サービス付き高齢者向け住宅に関する現状(平成31年3月8日国土交通省住宅局安心居住推進課)

高齢者の事故リスクが大きい

安定した家賃収入や経営は魅力的ですが、同時に大きなリスクも背負うことを忘れてはなりません。サ高住の入居者は、前提として高齢者です。高齢者は運動能力などの衰えから転倒することも少なくありません。若い人なら少々の転倒でも軽いケガで済むことも多いですが、高齢者は転倒すると大きな事故につながるといったこともしばしばあります。

また、一般の賃貸物件にもありがちな入居者同士によるトラブルが起きるケースもあります。入居時は大丈夫だったものの、数年後に認知症になるケースもあるでしょう。
これらのリスクをきちんと対処しておかないと、「あのサ高住は不親切だ」などといった評判を受けることにもつながります。そうなれば、新規入居者の応募がまったくないこともあり得ます。

そのため、さまざまなリスクが発生することを認識しておき、そのリスクに対して適切に対応する必要があります。

廃業後の転用が難しい

サ高住は一度建ててしまうと、賃貸物件に転用したくても困難というデメリットがあります。というのも、サ高住は高齢者向けの住居として設計されており、複雑な要件もあって、間取りや共用部は特殊な構造になっているためです。

通常の賃貸物件とは異なる造りで作られており、高齢者でない人が住む際には住みづらく感じてしまうこともあります。よって、気が変わって「やはり賃貸マンション経営に変えよう」としても、簡単に改修ができません。それでも改修するなら大きな費用がかかり、その場合は少なくとも数千万円は必要でしょう。

サ高住経営のメリット

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ここで、サ高住経営のメリットを紹介します。郊外の土地を相続しても、活用用途がなければ持て余してしまいます。だからといって放置していても、固定資産税などで金食い虫になってしまいます。

サ高住を建てて収益を出すと考えても、どんなメリットがあるか分からなければ不安になるものです。メリットを知り、決断の検討材料にしてみてください。

相続税の対策ができる

サ高住を建てると、相続税を節税することができます。というのも、資産を相続する際は、現金を相続するよりも不動産を相続する方が、相続税の金額を算出する基準となる相続税課税評価額が低くなるからです。以下で詳しく解説します。

サ高住を建てると、持っている資産が建物に代わり、固定資産税評価額を用いて相続税を算出することになります。

この固定資産税評価額は建物の時価の70%~80%程度が目安とされているため、建物を購入した金額よりも低い金額が相続税の課税評価額となり、結果として相続税の節税になるわけです。サ高住を建てるのに1億円かかれば、70%~80%の固定資産税評価額の計算によって、7,000万円や8,000万円が課税評価額になります。結果、相続税でかかる税金を減らすことにつながります。

補助金や税制の優遇措置が受けられる

サ高住を経営することで、補助金を活用したり税制面での優遇措置を受けたりすることができます。通常この補助金は建築費用の10%と設定されており、上手に活用すればコストを抑えてサ高住を建てられます。

また、国や地方公共団体から住宅整備事業による支援を受けることもできるため、さらに建築費用を抑えることも可能です。サ高住の住宅整備は、高齢者が安心して暮らせる住居の安定確保を目的としています。そのため、高齢化社会が進行する今日、多くの地方公共団体や地域が、前向きに支援環境を整備しているのです。

社会への貢献になる

サ高住を建てると社会貢献につながります。なぜなら、日本では少子高齢化により、介護という大きな社会問題に直面しているためです。介護する側もされる側も、65歳以上の高齢者である老老介護や、どちらも認知症の認認介護、そして介護離職や介護疲れなども大きな問題となっています。団塊の世代が75歳を超える2025年問題も間近です。

加えて、老人ホームといった介護施設に入居しようとしても、なかなかできない介護難民の問題もあります。費用面で安価な特別養護老人ホームでは、入居待機者が列を作っている状況です。
このような背景があるからこそ、サ高住の建設は社会貢献につながります。

サ高住経営を成功させるためのポイント

サ高住経営を成功させるためのポイントを押さえておきましょう。サ高住経営には多額の費用がかかるため、失敗すれば大きな痛手となります。
そのため、失敗を回避するためのポイントを押さえておきましょう。

信頼できる提携事業者を選ぶ

提携や併設をする介護事業者に委託する場合は、選定を慎重にしなければなりません。
「どこも同じ」といい加減に考えていると、入居者がまったく集まらず空室が目立ったり、サービスの質が悪いなどのうわさが流れたりといったトラブルが生じるためです。

入居する方やご家族は、サ高住に安心できる高レベルの介護サービスを期待しています。そのため、少しでも悪い評判を聞くとそのサ高住の利用をためらってしまうでしょう。
したがって、委託をするなら評判がよくて、実力や実績のある介護事業者に任せたほうが無難です。だからこそ、慎重な選定が必要となります。

土地活用を始める前の相談先はこちらの記事を参考にしてみてください。

複数の会社の土地活用プランを比較する

サ高住は、あくまで土地活用におけるひとつのプランでしかなく、他にもアパートやマンション賃貸経営、トランクルームなどさまざまな活用法があります。また、売却するという選択肢もあるでしょう。

重要なことは、活用方法を最初からひとつに絞らないことです。他にも多数の活用方法があることを知っておけば、失敗を回避しやすくなります
また、活用方法や土地の価値について、相談する会社をひとつに絞ることも避けたほうがよいでしょう。土地活用を相談する対象として、ハウスメーカーや建築会社や不動産会社などがありますが、それぞれ得意分野は異なります。
多くの場合、その会社が得意な土地活用を推薦してきますが、それはあなたが持つ土地を活用する方法として適切とは限りません。そのため、複数の会社と相談して査定やプランの提案を受けつつ、自分の土地に合った土地活用を選ぶ必要があります。

プランを比較するサイトの使い方は、以下の記事をご確認ください。

情報収集をしっかりと行ってサ高住経営を成功させよう

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土地の有効活用でサ高住経営を考えたら、まずは情報収集をしっかりしましょう。

適切な土地活用方法を判断するにあたり、複数社に土地活用について相談をしたいと考えても、時間や手間の問題があるため現実的ではありません。そんなときはイエウール土地活用が助けになります。

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土地活用比較サイトの利用手順
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記事のおさらい
サ高住経営とは?
サービス付き高齢者向け住宅のことです。詳しくはこちらでご説明しています。
老人ホームとサ高住の違いは?
老人ホームは高齢者向けの介護施設で、サ高住はバリアフリーを設けた賃貸住宅です。経営方式について詳しくは、こちらをご確認ください。
サ高住経営で失敗しないための方法は?
記事内で成功するためのポイントをご紹介しています。まずは、記事をご一読ください。
【完全無料】最適な土地活用って?