土地活用をご検討されている方の中には、「土地活用をしたいが種類がたくさんあってどれに決めたらよいか分からない」とお悩みの方もいるでしょう。
この記事では、土地活用方法を様々な観点からランキング付けしています。以下がその土地活用のランキングです。
- 1位.事業用定期借地
- 2位.等価交換
- 3位.戸建て賃貸経営
- 4位.アパート経営
- 5位.マンション経営
- 6位.老人ホーム
- 7位.賃貸併用住宅
- 8位.駐車場経営
- 9位.郊外型店舗経営
- 9位.太陽光発電
土地活用を始めようと検討している方や、土地活用には何があるのか知りたい方はぜひ参考にしてください。
土地活用ランキング【総合】
順位 | 初期費用 | 節税効果 | 収益の高さ | 収益の安定性 | 田舎でやるなら | 合計得点 | |
1位 | 事業用定期借地 | 5 | 2 | 4 | 5 | 4 | 20 |
2位 | 等価交換 | 5 | 4 | 4 | 4 | 2 | 19 |
3位 | 戸建て賃貸経営 | 3 | 4 | 3 | 4 | 4 | 18 |
4位 | アパート経営 | 2 | 5 | 4 | 4 | 2 | 17 |
5位 | マンション経営 | 1 | 5 | 4 | 4 | 2 | 16 |
6位 | 老人ホーム | 1 | 3 | 3 | 4 | 4 | 15 |
7位 | 賃貸併用住宅 | 3 | 4 | 2 | 3 | 2 | 14 |
8位 | 駐車場経営 | 4 | 2 | 1 | 3 | 3 | 13 |
9位 | 郊外型店舗経営 | 1 | 3 | 5 | 1 | 2 | 11 |
9位 | 太陽光発電 | 2 | 1 | 1 | 2 | 5 | 11 |
上記は土地活用をいくつかの観点から採点し、その結果をランキングにしたものです。それぞれの土地活用の採点の指標としては以下の通りです。
1←高い | 初期費用 | 安い→5 |
---|---|---|
1←低い | 節税効果 | 高い→5 |
1←低い | 収益性 | 高い→5 |
1←低い | 安定性 | 高い→5 |
1←低い | 田舎でのおすすめ度 | 高い→5 |
10つの土地活用を様々な観点から見て5段階評価(1が最も評価が低く5が最も評価が高い)をもとに総合的にランキングを算出します。
【1位】:事業用定期借地
事業用定期借地(じぎょうようていきしゃくち)とは、ホテルやコンビニなどの事業用途のみに限定して土地を貸し、土地のオーナーは地代を受け取る土地活用方法です。契約期間終了後、確実に土地が更地となって返還されます。
- 一度貸した土地が戻ってくる契約なので土地を手放したくない人なども利用できます。(編集部)
【2位】:等価交換
等価交換とは土地をデベロッパーに売却し、代わりに建物を建ててもらい、建物の価値に対する土地の価値の割合に応じて建物の所有権を得る土地活用の方法です。
「土地を持っているが建物を建てるお金がないオーナー」と「建物を建てたいけれど土地がないデベロッパー」との需要供給を満たすのが等価交換です。
- 「立体買い替えの特例」を活用することで等価交換を行うタイミングでは、譲渡所得税などの税金はかかりません。土地を売りたいと考えている人にも有益な土地活用方法です。(編集部)
【3位】:戸建て賃貸経営
戸建て賃貸経営とは、一戸建ての住宅を賃貸物件として貸し出し家賃収入を得る土地活用方法です。
戸建て賃貸は、アパートやマンションを建てるよりも規模が小さい分、初期費用を抑えることができ、入居者の入居期間が長く賃料が安定している点が挙げられます。
- 田舎などは一軒家を重視する土地柄があり、戸建て賃貸の需要が高いです。戸数としては、アパートに比べ少ないですが、空室が出にくいため収益が安定しやすいです。(編集部)
【4位】:アパート経営
土地活用で起用されることの多いアパート経営。アパートを建築するのに初期費用はかかりますが、マンションほど高額にはなりません。よって、マンション経営に比べると少ないリスクで始めることができます。
- 戸数が多い分、1か月の収益(家賃収入)が高く、入居者が安定しさえすれば長期的に安定した収入が見込めます。(編集部)
【5位】:マンション経営
アパート経営と比べると初期費用が高額になります。なので初心者には手が出しにくい土地活用方法ではあります。
収益については、1戸の家賃がアパートに比べて高価になり、戸数も多い分収入総額が多くなります。
マンションの構造は、頑丈な鉄筋コンクリート造なので建物劣化は少なく、賃料の下落リスクはアパートより低いです。
- マンションを1棟持っていれば、1階を店舗にすることも可能です。マンションは人気が高く、入居者が退去しても次の入居者が見つかりやすいです。(編集部)
【6位】:老人ホーム経営
老人ホームなどの福祉施設は比較的条件の悪い土地でも活用することができます。福祉施設は公共団体が運営するものも多いですが、一部は民間の事業者が経営しているため土地活用方法のひとつとして考えられています。収益物件なので、相続税の節税効果があります。
老人ホームのメリットとして「駅から遠い」「都心からアクセスしづらい」など比較的条件の悪い土地でも一定の需要が見込めることです。老人ホームは、店舗やオフィスビルといった事業系土地活用と違って、賃料が景気に左右されにくく、収益が安定傾向にあります。
- 老人ホームのような福祉施設は大型物件が多く初期費用の負担が大きくなります。(編集部)
【7位】:賃貸併用住宅
賃貸併用住宅とは、建物の一部を住宅とし、残りを賃貸として貸し出す土地活用方法です。
一部を自宅として利用する分、家賃収入が減るので収益率はあまり高くないです。
- アパートを建てるよりも比較的安い費用で始められる賃貸併用住宅ですが、戸建て住宅より広い土地が必要になるため、活用できる土地が限られる点がデメリットになります。(編集部)
【8位】:駐車場経営
駐車場経営は初期費用があまりかからず、転用性が高い土地活用方法です。賃貸経営には適さない狭小地や変形地でも駐車場として活用できます。
駐車場経営の中でも時間貸し駐車場(コインパーキング)は場所を選ばず、台数も1台から可能です。駅に近い土地はコインパーキングの需要が高くおススメの土地活用方法です。
- 管理は容易で退去リスクもほとんどありませんが、収益率はさほど期待できません。相続税についても節税効果はありません。(編集部)
【9位】:郊外型店舗型
郊外型店経営とは、都市から少し離れた郊外エリアで土地や建物を一棟をテナントとして貸し出す土地活用です。
- 賃料についても、売上が落ちると減額要請がくることもあり安定的な収益は望みにくいです。(編集部)
【9位】:太陽光発電
太陽光発電は、太陽光パネルを土地に設置し、生み出した電力を電力会社に売却することで収益を得る土地の活用方法です。
太陽光発電は、太陽光さえあれば収益を得ることができるため、コストパフォーマンスの高い土地活用方法ですが、土地の整地からパネルの設置、送電設備の設置など初期費用が1,000万円~2,000万円ほどかかります。
- 太陽光発電は安定した収入を得られますが、収益は低く、初期費用を回収するのに10年~15年程度かかるのがデメリットになります。(編集部)
土地活用方法には、今回ご紹介したランキング以外にもさまざまな方法があります。しかし、土地活用を選ぶ段階で大切なことは、立地や資金、土地活用の目的などいくつかのポイントを総合的に考えることです。土地活用について基本的なことを知りたい場合は、以下の記事をおすすめします。
イエウール土地活用なら、お持ちの土地の情報などを基に複数の企業が作成した土地活用プランを比較することができます。プランには、活用方法はもちろん費用や収支予想なども記載されています。
土地活用ランキングと共に、プロが作成したプランを見ながら土地活用方法を決める際の参考にしてみてはいかがでしょうか。
\最適な土地活用プランって?/
目的別!おすすめの土地活用
様々な観点から見たおすすめの土地活用方法を紹介します。
初期費用を抑えたい
初期費用を抑えたい場合は「事業用借地権」「等価交換」がおすすめです。資金ゼロで始めることができます。
事業用借地は借地事業は土地を貸すだけなので、資金0円からでも始められる土地活用のひとつです。資金なしで始められるためリスクも低く、総合的に見て利便性の良い土地活用になります。
等価交換は建築費はデベロッパー持ちになるので初期費用0円で土地活用を始めることができます。
税金を安く抑えたい
節税対策を考えるのであれば「アパート・マンション経営」「戸建て賃貸住宅」がおすすめです。
アパート・マンション経営、戸建て賃貸住宅ではアパート経営では、住宅用地の特例が適用され、固定資産税、都市計画税それぞれ最大で1/6、1/3ほどになります。
高い収益が欲しい
収益の高さを重視するのであれば「郊外型店舗経営」です。
賃料単価が高いため、収益性は高いです。ただし、店舗の売上が落ちると退去リスクがあり、後継テナントが決まりにくい点があります。
安定した収益が欲しい
安定した収益性を重視するのであれば「事業用定期借地」です。
借地借家法改正前は最長20年の契約でしたが借地借家法改正後は契約が50年に変更になり安定した収入が見込めます。
田舎でやるなら
田舎で土地活用を考えるのであれば「太陽光発電」がおすすめです。
山の斜面などを活用した太陽光発電は近年増えています。田舎は都会のように太陽光をさえぎる高いビルなどの建物がないので太陽の光を効率よく吸収できます。
土地活用を失敗させないための3つの方法
土地活用ランキングを通して、人気な活用方法をご紹介しましたが、最終的な活用方法を決めるのはオーナー様です。
土地活用により最大限のメリットを享受するためにも、土地活用を失敗しないために必要な考え方や行動をご紹介します。
不動産事業を始めるという意識を持つ
土地活用を「働かなくても儲かる」と思っているオーナー様も少なくはありません。
しかし、土地活用は自分で事業を始めるということです。アパート・マンション経営やコインランドリー経営・駐車場経営などでも、土地活用後は様々な管理が必要になります。
学ぶ意識を持たずに管理業者に丸投げすることも出きますが、自分の知恵を使って「土地活用という事業を成功させる」という意識をもって計画を進めましょう。
土地活用の目的を明確にする
土地活用をする目的は、リスクが少なく副収入が欲しい、節税がしたい、相続目的など、その土地を取り巻く状況によって異なります。
土地の活用方法によって、リスクの大きさや収益性・節税効果が大きく異なるため、活用することで得たい効果を見据えて、計画的な活用方法を選ぶことが大切です。
例えば、リスクを減らすために初期費用が少ない「駐車場経営」や「トランクルーム経営」を選択したり、節税効果を得るために「アパート・マンション経営」にするなど活用することで得たい効果から逆算して活用方法を選ぶようにしましょう。
複数の企業に相談して、一番いい企業を選ぶ
相談先を見つけたものの、その相談先が親身になって妥当な調査をしてくれるとは限りません。しかも、初めて土地活用をする方が調査結果の妥当性を自分で判断することはほぼ不可能です。
そのため、初めて土地活用をしようと考えている方は複数社に相談するようにしましょう。複数社に相談して得られた調査結果をもとに、どのくらいの費用や収益が妥当なのかを判断します。
相談先によっては自分の営業成果のために「何とかして契約をとろう」と現実味のない提案をしてくることもあります。適正なプランや現実的な収益を判断するためには、複数社に相談して比較検討することが大切です。
土地活用プランの一括請求サービスで複数社に相談する
土地活用に興味があるとはいえ、「まだ活用方法が定まっていない」という方や、「いきなりハウスメーカーに相談に行くのは怖い・・・」という方も多いでしょう。
そのため、インターネット上でプランを取り寄せられる「土地活用比較サイト」を活用することがおすすめです。
イエウール土地活用なら、複数のプランを比較して収益性の高い土地活用方法を見つけることができるので、土地活用方法を決める際の参考として活用することもできます。