「マンション経営の収入っていくらくらいなの?」
「マンション経営って儲かるの?」
マンション経営を始めようと思っている方の中には、このような疑問を持つ方もいらっしゃると思います。
マンションオーナーの収入相場は、経営するマンションの戸数に大きく依存します。また空室率や家賃の設定にもよりますが、収入の相場は500万円~600万円です。令和2年度の国税調査では、マンションオーナーを含む不動産所得者の平均収入は約540万円でした。
この記事では、マンション経営の収入について、収入・支出の内訳、収入を増やす方法などを紹介します。
- マンション経営の平均収入は約540万円
- マンション経営の手取り収入は満室時家賃の約25%
- マンション経営の収入の内訳は「家賃収入、礼金や更新料、駐車場や駐輪場代、管理費や共益費」
- マンション経営の支出の内訳は「ローン返済費、管理委託費、建物の修繕費、各種税金など」
マンション経営の平均収入は約540万円
マンションオーナーの収入相場は、経営するマンションの戸数に大きく依存します。また家賃や空室率にもよりますが、 収入の相場は500万円~600万円 のようです。
令和2年度の国税調査では、不動産所得者の平均収入は約540万円となっています。
(参考:令和2年分申告所得税標本調査(国税庁))
この数字は不動産経営全体の数字ですので、大型ビルの経営といった大規模なものまで幅広く含まれています。
- 【監修者からのコメント】人数では最も多いのは区分マンション投資を行っている方ですから、実際の平均は540万より少ないでしょう。
所得階級 | 不動産所得を得た人数 | 割合 |
---|---|---|
70万円以下 | 15,183人 | 1.43% |
100万円以下 | 40,857人 | 3.84% |
150万円以下 | 98,860人 | 9.29% |
200万円以下 | 104,107人 | 9.78% |
250万円以下 | 96,590人 | 9.08% |
300万円以下 | 86,645人 | 8.14% |
400万円以下 | 145,348人 | 13.66% |
500万円以下 | 111,101人 | 10.44% |
600万円以下 | 80,430人 | 7.56% |
700万円以下 | 59,514人 | 5.59% |
800万円以下 | 44,901人 | 4.22% |
1,000万円以下 | 60,081人 | 5.65% |
(中略) | (中略) | (中略) |
20億円以下 | 1人 | 0% |
合計 | 1,064,255人 | 100% |
参考:国税庁 令和2年 申告所得税標本調査結果
所得階級別の構成割合をみると、不動産所得者全体のうち「300万円超400万円以下」が13.66%と最も割合が多くなっており、「400万円超500万円以下」が10.44%とその次に多いです。
さらに800万円以上の高所得を得ている人もある程度いることが表からわかります。
不動産所得は「家賃収入などから経費などを差し引いた所得」を表しているため、この数字からさらに税金を引くと手取り収入を算出できます。
\建築費は?初期費用は?/
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エリア | 愛知県 |
土地面積(㎡) | 999.69 |
延べ床面積(㎡) | 24.82 |
マンション経営での収入の目安をシミュレーション
本章では、マンション経営の手取り収入の目安についてシミュレーションしていきます。マンションの条件によって数字は変わるため、あくまで目安として認識するようにしてください。
マンションを一棟単位でごと所持していて、以下の条件のときのマンション経営の収入について計算していきます。
- 総戸数:12戸
- 現入居戸数:8戸
- 家賃:10万円/戸
- 礼金:10万円
- 新規入居者:1名(1月入居)
- 月額駐車場料金:8,000円/月
- 駐車場契約台数:5台
- 返済比率:25%
- 月々のローン返済額:12万5,000円
マンション経営の収入の目安
上の条件において、マンション経営の収入となる項目は、家賃、礼金、駐車場料金です。これらをまとめて計算した場合、年間のマンション経営の収入は以下のようになります。
- 家賃収入:10万円×8戸×12ヶ月=960万円
- 礼金:10万円
- 駐車場代金:8,000円×5台×12ヶ月=48万円
- 収入合計:1,018万円
上記のマンション経営の場合、総収入額は1,018万円と求めることができました。
マンション経営の支出の目安
前年度と同じ収入だと仮定した場合、支出にはそれぞれ以下のようになります。
- ローン返済額:150万円
- 管理委託料:1,018万円×5%=50万9,000円
- 仲介手数料:5万円
- 建物の修繕費:1,018万円×10%=101万8,000円
- 収入に対してかかる税金:1,018万円×15%=152万7,000円
- 支出合計:460万4,000円
上記がマンション経営の年間支出の目安となります。
マンション経営は家賃収入が収入源であるため、手取りの収入を増やしたいのであれば支出額を抑えることも重要になります。
マンション経営の手取り額の目安
マンション経営の手取り収入は「総収入−総支出(経費や税金を含む)」という計算式で算出できます。
今回であれば、「1,018万円(総収入)−460万4,000円(総支出)=557万6,000円(手取り収入)」が年間の手取り収入となるため、1ヶ月あたり46万4,600円の収入と計算できます。
また、ローン返済費用や修繕費用は家賃収入の何%と相場がある程度決まっており、それぞれの項目を差し引くと、手取り収入は「家賃収入の約25%」が目安となりやすいです。
マンション経営では、固定費の家賃が大きな収入源になるため、手取りに収入を増やすためには、支出額を抑える必要があります。
マンション経営を考える際には、収入だけでなく、手元に入る手取り収入がいくらなのかという点まで必ず試算しておきましょう。
マンション経営の収入と内訳
マンション経営について考えるとき、つい利回りのことばかり考えがちですが、初期費用や運営費用など、不動産経営にはコストも多くかかってきます。支出のバランスを確かめるためにも、マンション経営で入ってくるお金、出て行くお金の両方を丁寧に見ていきましょう。
マンション経営の収入になるのは、主に以下の項目です。
- 家賃収入
- 礼金
- 更新料
- 駐車場や駐輪場代
- 管理費や共益費
家賃収入
マンション経営のメインの収入源は、入居者が支払う家賃です。ここでいう家賃とは、管理料や共益費などを含め、毎月入居者がオーナーに支払う金額のことを指します。
前月末までの前払いが基本のため、オーナー側は前月分の賃料が振り込まれているかの確認をする必要があります。
高層階の場合や部屋の間取りによって家賃の金額が変わったり、また空室を出したくないがためにフリーレントシステムを利用して入居者を募集したために月額の家賃収入額が変化したり、といったケースもありますが、いずれにせよ、家賃収入に関してはオーナー側がしっかり把握しておくことが大切です。
礼金や更新料
メイン収入である家賃以外では、新しい入居者が決まった際に支払われる礼金も収入として換算されます。礼金とは、最初に賃貸契約を結んだ際に入居者から支払われる謝礼金のことで、一般的には家賃1〜2ヶ月分とされています。
似たような場合で、すでに入居している入居者が賃貸契約を更新する際にかかってくる更新料も収入に当たります。こちらは賃料の1〜2ヶ月分が相場です。
駐車場や駐輪場代
駐車場や駐輪場などの賃貸料も収入です。駐車場賃料の場合、契約している住民としていない住民がいます。家賃と合わせて支払われることが多いので、オーナー側は何人が駐車場の契約をしているのかを把握しておく必要があります。管理費や共益費
管理費や共益費もオーナーの収入になります。ただし、管理費や共益費はそれぞれ不動産を管理するための費用、共用部を管理するために使われる費用として使われることが一般的です。
管理費や共益費を家賃に含めるオーナー様もいらっしゃいます。
マンション経営の支出と内訳
マンション経営で必要になる支出とその内訳について説明します。
マンション経営で必要になる主な支出は以下のとおりです。
- 月々のローン返済と利息
- 管理委託料
- 仲介手数料
- 建物の修繕費
- 建物の保険料
- 所得税と住民税
- 固定資産税と都市計画税
- 区分マンションの管理費・修繕積立金
- マンションの建物維持管理
月々のローン返済
毎月入ってくる収入の中から定額をローン返済にあて、利息と元本を返済します。
物件を建てるための建築費用や、マンションの修繕費用などを含めると、初期費用は高額になることが多いです。
潤沢に準備金を持っているなら問題ありませんが、実際は金融機関から融資を受けて初期費用を賄うオーナーが多いです。
管理委託料
マンション経営にかかる費用は、初期費用だけではなく、ランニングコストもかかります。
マンションの管理を不動産会社や管理会社に依頼した場合、管理委託料がかかります。
管理委託料の中には、マンションのクリーニング費用、メンテナンス費用、空室が出た場合に入居者を募集する費用、住民のマイナートラブルシューティングなどが含まれます。
管理委託料は家賃収入の3~8%程度でが目安となっています。
マンションを一棟丸ごと所有している場合は、自分一人で管理を行なうのは難しいため管理会社に委託することが多いです。
また、家賃保証型のサブリースを管理方式として採用している場合、管理委託料はサブリース契約内に含まれますので、別途は発生しません。。
仲介手数料
入居者の募集を不動産会社に依頼した場合には、仲介手数料がかかります。
入居やマンションの管理は、全てプロフェッショナルに任せる方がオーナーの負担が軽くなり、マンション経営を続けやすくなります。
仲介手数料の目安は半月分~1カ月の家賃収入であり、広告費としてマージンを仲介会社に渡すこともあります。
仲介手数料は空室に入居者が決まった時に発生するため、毎年一定額払うというわけではありません。
建物の修繕費
定期的に建物にかかる費用として、建物の修繕費用があります。建物は年月とともに劣化して、傷みが出てきます。
住民のためにも建物を良い状態に保つ必要があるため、たとえ出費はなくても1年に1回程度かかる費用と考えておいた方が良いでしょう。
目安としては家賃収入の10%~15%が建物の修繕費・設備交換費用となります。
また、築年数が経過するにつれて修繕費や交換費用は高くなっていきます。
修繕費はどのようなマンションでも必要となるため、予め修繕に備えて費用を積み立てておくことをおすすめします。
建物の保険料
ランニングコストとしては、定期的にかかる費用だけではなく、不定期にかかる費用もあります。
例えばマンションにかかる火災保険、地震保険、損害保険などの保険料は、年単位で支払うパターンと毎月支払うパターンがあります。
最短1年から最長10年まで契約することができ、まとめて払う方が保険料は節約できるため、最初に長期契約を結んでおくと良いでしょう。
保険料の相場は建物の時価の8割程度と言われています。そのため、建物の構造や規模によって異なる点に注意が必要です。
一方で、保険会社による保険料の違いは殆どなく、保険の期間や保証範囲などによって変わります。管理会社やハウスメーカーなどと提携している保険会社が無難でしょう。
所得税と住民税
マンション経営を始めると、マンション経営で得た収入に対しても税金がかかります。
その代表が、所得税と住民税です。
所得税や住民税は、給与所得と不動産所得を合わせたものに課されます。そのため、マンション経営の収入が多いほど、所得税は高くなります。
所得税の計算方法は以下のとおりです。
例えば、給与所得と不動産所得が合わせて700万円合った場合、支払う所得税は以下のようになります。
700万円 × 0.23 – 636,000円= 974,000円
固定資産税と都市計画税
マンション経営を始めると、マンションや土地に対して固定資産税や都市計画税がかかります。
固定資産税の計算は以下のとおりです。
固定資産税や都市計画税がいくらかかるのかは、毎年届く固定資産税・都市計画税(土地・家屋)納税通知書を見ればわかります。
また、国土交通省のホームページから、土地の価格を調べることもできます。
区分マンションの管理費・修繕積立金
区分マンション経営の場合、管理費や修繕積立金も支出としてあげられます。
管理費や修繕積立金は、マンションの共有部分の管理や、大規模修繕を行う時に必要になります。
区分所有法の第19条にも以下のように書かれています。
そのため、マンションを区分所有するのであれば、必ず管理費や修繕積立金を払わなければなりません。
一棟マンションの建物維持管理費
マンション一棟を経営する場合、建物の維持管理費が必要になります。
廊下やエレベーターといった共用部の光熱費や、清掃費、電球が切れた場合などの交換費なども維持管理費にあたります。
共用部の光熱費は1ヶ月あたり5,000〜10,000円ほどになります。
マンション経営を始める可能性が出てきたら、複数の企業にプランを提案してもらうのがおすすめです。なぜなら、マンション経営は建築費の見積もりや賃料設定など経営プランによって収益が1,000万円以上変わることもあるからです。
建築費がいくらなら収益性の高いマンション経営ができるのか、利回りはどのくらいが適切なのか、気になるところを建築会社に相談してみましょう。
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マンション経営で収入を増やすには
マンション経営の最大の利点は、土地活用をすることで収入を定期的に増やすことができるという点です。オーナーの方やこれから始めたいと思っている方も、そのメリットに魅力を感じているのではないでしょうか。それでは、マンション経営で収入を増やすポイントを解説します。
プラン当初からキャッシュフローを考える
アパート経営で利益を確保するためにキーとなるのはキャッシュフローです。
キャッシュフローとは、すなわちお金がどう動くのかという流れのことです。家賃という収入があっても、ランニングコストや、ローン返済、税金、突発的にかかるメンテナンス費用などを考えると、全額が手元に残るのではありません。
収入と手取りは分けて計算すること、また、4支出のバランスは手取り収入をベースに考えることを心がけましょう。また、収入を高めることにのみフォーカスをあてるのではなく、経費削減の努力に注目することも大切です。
確定申告での計上
マンション経営で収入を上げるためには、 節税をすることも大切なポイントです。不動産経営をして総所得が上がった場合、所得税も上がります。所得税をできるだけ抑えるためには、確定申告の際に、マンション経営でかかった経費をもれなく支出として計上することが必要です。
そこで利用できるのが減価償却という制度です。減価償却費とは、時間の経過によって価値が減る固定資産に関連する支払額を、その使用可能な期間年数に応じて費用を計上していく会計システムのことです。建物は時間の経過によって価値が減りますので、減価償却が利用できます。(※土地は減価償却されません)
また、確定申告の際には、ビジネスが赤字になってしまっても繰越ができるよう、青色申告をするのがオススメです。青色申告の場合、 最大で65万円の特別控除が受けられる 可能性があるため、税制度的にメリットが大きくなります。
建物や設備の管理はプロに任せる
どのビジネスにも言えることですが、ビジネスを成功させるためには、利用者のニーズに応えていくことが大切です。マンション経営の場合、成功の鍵は、いかに住民を集めることができるか、そして住民に長期に渡って住んでもらえるかが重要です。
そのため、建物を常にきれいに丁寧に管理していくことが大切です。オーナー自身でできればコストは下げられますが、その分手が回らなくなってしまう可能性も出てきます。
管理は管理会社に任せ、メンテナンスもプロフェッショナルに任せることで、住民の満足度だけではなく建物も長く持たせることができます。
信頼できるプロを探す
マンション経営では、不動産会社や、仲介会社、管理会社、リフォーム会社など、様々なプロフェッショナルの力を借りる場面が出てきます。また、信頼できる会社に協力をしてもらうことは、マンション経営成功の秘訣です。言い換えると、協力会社を選ぶ際には、慎重に、自分が信頼できる会社を選ぶことが必要です。
そのためには、オーナーの希望やニーズに対応してくれるかを見極めることが大切です。会社都合を押し付けてきたり、問題発生時に連絡が取れなくなる会社では困ります。
また、詐欺まがいの会社に騙されないためにも、過去の実績だけではなく、関連会社や系列会社、本社などの経営状態や実績を確認することも大切です。
プロを探すには土地活用サイトを利用する
不動産ビジネスをやるのが初めてという方の中には、信頼できる会社を探したくてもどこに行けば出会えるのか分からない方も多いのではないでしょうか。やみくもに探しても、信頼できる会社を見つけることは困難です。
複数の会社を比較検討する
信頼できる会社を探すには、一つの会社だけではなく複数の会社を比較検討する必要があります。
比較検討をすることによって、土地の相場やビジネスプランの提案を見て、だいたいのマーケットや土地の価値が把握できます。それによって、仮に詐欺まがいの会社が法外な値段をふっかけてきたり、土地の価値を下げた提案をしてきたり、収支の合っていないビジネスプランを提案された時に自衛できる材料になります。
また、それぞれの会社によって強みやできることが違いますので、オーナーの希望に沿える会社を見つけることができることも大きなメリットです。
複数の会社で比較検討をしたいと思っても、自分で一から探すのは大変です。単純に検索をするだけでは、時間と手間ばかりかかり、交渉までたどり着くのにもかなり時間がかかってしまう場合があります。そこで利用したいのは土地活用比較サイトです。
比較サイトを利用すれば、複数の会社に不動産情報を送り、見積もりや不動産のビジネスプランを送ってきてもらうことができます。まずは、カンタンな入力を済ませて比較サイトでプラン請求を済ませて、時間と手間をかけずに信頼できる会社を探しましょう。
マンション経営を始めようか考えたとき、どのようにマンションを設計すればいいのか見当がつかないのではないでしょうか。例えば何階建てにするか、間取りの設計をどうするかについては土地の条件やマンション経営の目的によって変わります。日本最大級の土地活用プラン比較サイトイエウール土地活用なら土地所在地を入力するだけで複数の大手ハウスメーカーからマンション経営プランの提案を受けることができます。
\建築費は?初期費用は?/
マンション経営で収入を増やそう
マンション経営は、不動産投資の中でも利益率の高いビジネスと言われています。しかし、初期費用が高額になることやランニングコストがかかることなどから、お金の知識がなくて始めるとキャッシュフローがマイナスとなってしまうこともあります。
メリットだけではなくデメリットも理解した上で、収入をあげるポイントを抑えてマンション経営を行うことが成功の秘訣です。