アパート経営の利回りの最低ラインや理想の目安を解説!計算方法についても紹介します

アパート経営の利回りの最低ラインや理想の目安を解説!計算方法についても紹介します

アパート経営を考えたら、投資対効果をはかるために利回りを計算しておくことが重要なのは言うまでもありません。利回りを計算した上で最低ラインや相場はどのくらいかの目安や初期費用は具体的にいくらかかるかを知っておかなければ失敗してしまうでしょう。

アパート経営だけでなくどんな投資でも言えますが、「いくらのお金を投資して、そこからどのくらいのリターンを得られるか」を常に意識する必要があります。そうしなければ、投資分すら回収できずに借金を抱えるケースもあるためです。

せっかくアパート経営を始めたものの失敗して後悔しないために、アパート経営を始める際に考えておきたい利回りについてご説明します。

アパート経営における利回りとは
  • 利回りとは、投資額に対してのリターンや利益がどれくらいあるのかを表した数値。
  • 利回りは収益が見込めるかどうかを判断するための重要な指標。
  • 利回りには「表面利回り」と「実質利回り」の2種類がある。
  • 表面利回りは年間の家賃収入をアパートの取得費で割って計算するシンプルなもの。
  • 実質利回りは必要経費を差し引いた年間の家賃年収を、アパートの取得にかかった費用と諸費用を合計したもので割ることで計算可能。
  • 実質利回りのほうが表面利回りよりも実際に近い利回り。

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アパート経営を考えている方は、以下の記事もおすすめです。

アパート経営の基礎を一から解説!初めての人もそうでない人も必見の情報をお届けします

アパート経営の利回り目安

アパート経営における利回りとは、アパートへの投資額に対しての利益やリターンの割合を数値化したものです。

例えば、5,000万円のアパートで家賃収入が年間500万円であれば利回りは10%で、同一物件で家賃収入が年間600万円であれば利回りは12%となります。利回りを計算する際は、周辺地域の相場や市場と比較してどうかも考える必要があります。

初期費用を回収するのにかかる期間は、単純に計算した場合100%を利回りで割ることで求めることができます。上記の例だと、10%だと10年で12%だと8年~9年かかる計算になります。

いざアパート経営を始めようと考えても、いくらを目安としておいたほうが良いのか悩むことでしょう。ここではアパート経営における利回りについての目安を紹介します。

理想・最低ラインの利回り

アパート経営における利回りについて、理想・最低ラインの目安は表面利回り・実質利回りごとにそれぞれ以下のようになっています。

表面利回り実質利回り
最低5%3%
理想8%4%~7%

理想の目安は表面利回りが8%で実質利回りは4%~7%となっています。一方、最低限必要な利回りは、表面利回りが5%で実質利回りが3%です。

ただし、立地などの条件や投資額、金利や家賃などによって目安は変動するため、あくまで参考とすることをおすすめします。

築年数ごとの利回り最低ライン

アパート経営に利回りについて、築年数ごとの最低ラインの目安配下の通りです。

  • 築10年以下:7%
  • 築10年~20年:7%~8%
  • 築20年以上:10%

中古の一棟アパートを購入して経営する場合、利回りの目安は築年数によって異なります。首都圏の中古アパートの場合、築10年以下で7%程度、築10年~20年で7%~8%程度、築20年以上で10%程度となります。

新築物件や築浅の物件であれば表面利回りと実質利回りの差はあまり大きくなりませんが、物件が古くなるほど差は大きくなります。そのため、表面利回りで中古物件を探すときは新築物件よりも数値の高い物件を選ぶことが重要です。

平均利回りと平均価格の推移

下のグラフは「不動産投資と収益物件の情報サイト 健美家( けんびや ) 」による『収益物件 市場動向マンスリーレポート 2022年9月期』であり、一棟アパートの表面利回りと価格の推移を表しています。

上記のグラフを見てわかる通り、価格の上昇とともに利回りは減少しています。2016年、2017年では9%以上あった利回りがどんどん低くなっていき、2022年には8.3%にまで減少しています

一棟アパートの平均価格はここ数年で明らかに高騰しており、2018年と2022年を比較すると、1,500万円ほどの差があります。つまり、近年の利回りの低下は物件価格の上昇が原因と言えるのです。

ワンルーム・ファミリーそれぞれの表面利回り

アパート経営の東京都内の表面利回りの相場は、ワンルームタイプ・ファミリータイプで分けた場合以下のようになります。

また、東京以外の地区における表面利回りの相場は、同じくワンルームタイプ・ファミリータイプで分けた場合以下のようになります。

地区ワンルームファミリー向け
札幌5.5%5.6%
仙台5.5%5.7%
さいたま5.2%5.3%
千葉5.2%5.4%
横浜4.9%5.0%
名古屋5.0%5.2%
京都5.2%5.3%
大阪4.8%5.0%
神戸5.2%5.3%
広島5.7%5.8%
福岡5.1%5.2%

参照:日本不動産研究所 第42回「不動産投資家調査(2020年4月現在)」

都内にある駅近アパート物件と比較すると、地方都市にあるアパートの利回りは高いことがわかります。

数字だけ見ると地方都市でのアパート経営の方が魅力的に見えますが、これは都内と比較すると物価が安いことが考えられるでしょう。ひとくちに利回りといってもその数字があらわす意味を理解することでただしく解釈することができます。

しかし、建築費用は建築会社によって異なるのでアパート経営を始める前に実際の利回りを自分で計算するのは難しいものです。


利回りをイメージしてからアパート経営を始めるためにはアパート経営の長期的な収益プランを建築会社に提案してもらいましょう。経営プランによって収益が1,000万円以上変わることもあります。

建築会社に相談する際には複数の企業から一括でプランを取り寄せられる比較サイトの利用がおすすめです。日本最大級のイエウール土地活用なら、一括で取り寄せたプランを比較することでより良いプランを見つけることができます。

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利回りの種類と計算方法

利回りとは投資した額に対して一定期間でどれだけのリターンを得られるかを表すもので、利回りには、想定利回り表面利回り実質利回りがあることを理解しておく必要があります。特に断りがない場合1年間で計算します。

アパート経営においては、「投資した額」は主に物件の購入代金や建築費用、「リターン」は主に家賃収入を指します。また、アパート経営には各種管理費や修繕費などがかかるため、これらの費用についても考慮しなければなりません。

ただし、家賃収入は空室が増えるごとに減っていきます。アパートの築年数が古くなると、設備など周辺の競合物件と比べて見劣りしやすくなってしまうため、空室率は増える傾向になります。また、築年数が古くなったことで競合に打ち勝つために家賃を下げなければならないこともあるでしょう。アパート経営では、家賃を下げることでの利回りの見立てを常に判断しなければならないのです。

想定利回りの計算方法

想定利回りとは、「物件の購入価格に対して、空室のない状態で年間家賃収入の割合はいくらか」を表したものです。アパートが全室埋まって常に空室がない状態と想定して、利回りの計算していきます。

利回りからリスクを考える際に参考となりませんが、たくさんある候補物件をざっくりと比較する際には使えるかもしれません。想定利回りは、以下のように計算します。

想定利回り = 空室0の年間家賃収入 ÷ 物件購入価格 × 100(%)
空室リスクなど稼働率を加味した、少し具体的となった表面利回りの方が、ざっくりと計算をするにしても精度は高くなります。

表面利回りの計算方法

表面利回りとは先述の通り、「物件の購入価格に対して、年間家賃収入の割合はいくらか」を表したものです。

特に物件取得時においては、具体的な年間経費を把握しづらいこともあり、物件情報には表面利回りしか掲載されていないことがほとんどだと思います。

表面利回りは、以下のように計算します。

表面利回り = 年間家賃収入 ÷ 物件購入価格 × 100(%)

例えば、5,000万円で物件を購入し、その物件の年間家賃収入が500万円の場合、500万円÷5,000万円×100(%)=10%となります。

物件取得時において、物件情報に掲載されている利回りはこの表面利回りであるのが一般的ですが、表面利回りでは経費が考慮されていません

物件選び時に一定のスクリーニングの役目を果たすとはいえ、実際にアパート経営していくには経費を支払っていかなければならないため、早い段階で経費の額を確定し、次の実質利回りを求めるようにしましょう。少なくとも、表面利回りだけを見て物件購入を決めないことが大切です。

実質利回りの計算方法

実質利回りとは「物件の購入価格と購入時の諸経費を足した額に対し、年間の家賃収入から諸経費を差し引いた額の割合」を求めるものです。

先ほど、表面利回りのみの掲載が多いとお伝えしましたが、利回りを考える際に把握しなければならないのは実質利回りの方です。

実質利回りは、以下のように計算します。

実質利回り = ( 年間家賃収入 – 年間経費 ) ÷ ( 物件購入価格 + 取得時諸経費 ) × 100(%)

例えば、5,000万円の物件取得に際して500万円の諸経費がかかり、年間の家賃収入が500万円、年間経費が100万円の場合、実質利回りは以下のようになります。

( 500万円 – 100万円 ) ÷( 5,000万円 + 500万円 )× 100(%)= 約7.3%

活用事例:幅広いニーズに応える 蔵のある賃貸住宅

エリア神奈川県
土地面積(㎡)983.1
延べ床面積(㎡)613.01
工法木造

父が始めた土地活用。相続対策も抜かりなく
神奈川県横浜市。最寄り駅から徒歩14分とやや距離があるものの、賃貸ニーズの高いエリアです。以前は3階建ての賃貸住宅が建っていたのですが、築30年を超えていました。建替えに至った経緯をオーナーさまは次のように話してくれました。
「父の代から横浜周辺で賃貸住宅、戸建、駐車場など、土地の活用を行っておりました。今回は、修繕しようと思っていたのですが、修繕費が高額であったこと、また娘夫婦への相続も見据え、相続対策を兼ねて建替えるこにしました」。
オーナーさまが所有する物件管理を担当する管理会社から、ミサワホームを紹介されました。どんな賃貸を建てるかは、この土地を今後、相続する娘さまご夫婦に任せることに。
そこで娘さまご夫婦にもお話を伺いました。
「賃貸住宅を建てるのは、母も私たち夫婦も初めての経験でした。祖父が残してくれた土地や建物を私の代でもしっかり継承していきたいと思いました。そのためには安定経営が重要であり、入居者に長く住んでいただけるようなものを建てなくてはいけないと思いました」。
そんな娘さまご夫婦の心を掴んだのが、大収納空間「蔵」と6タイプの間取りを備えたプランでした。(ミサワホーム株式会社の土地活用事例)

アパート経営の利回りシミュレーション

アパート経営の利回りは実際どのくらいか、新築・中古アパートを軸にした際と地域を軸にした際で、具体的に利回りを計算してみましょう。

新築アパートvs中古アパートを利回りから考える

アパート経営の利回りやキャッシュフローを考える際には、アパートの室数や賃料と一緒に、新築にするか中古にするかも考えておく必要があります。

ここでは、新築アパートと中古アパートの利回りとキャッシュフローについて、試算して考えてみましょう。

新築アパート経営の利回り

まずは、新築アパートを購入する場合の利回りとキャッシュフローについて計算していきましょう。

  • アパート購入価格:6,000万
  • 頭金:0円
  • 想定家賃:1室100,000円/月×10部屋
  • ローン:30年
  • 固定金利:2%

具体的な計算例

  • 購入価格:6,000万+諸経費(6,000万×7%)=6,420万円
  • 家賃収入:100,000円×10部屋×12ヶ月=1,200万円
  • 空室リスクも考慮した収入:12,00万×0.8=960万円
  • 諸経費:家賃収入15%(管理費5%+修繕費7%+広告費3%)=180万円
  • 表面利回り:(1200万-180万)÷6,420万×100=約15%
  • 実質利回り:(960万-180万)÷6,420万×100=約12%

新築アパートの利回りは大体2~5%となる傾向にあり、何とか始められる最低の基準は3%です。ここでは、アパートの購入価格がそこまで高くない点には注意しておきましょう。

中古アパート経営の利回り

次に、中古アパート経営の利回りとキャッシュフローを計算してみましょう。10年越え中古アパートの購入価格はかなり下がることから、ここでは75%の金額で計算します。

  • アパート購入価格:4,200万(6,000万×70%)
  • 頭金:0円
  • 想定家賃:1室75,000円/月×10部屋
  • ローン:30年
  • 固定金利:2%

具体的な計算例

  • 購入価格:4,200万+諸経費(4,200万×7%)=4,494万円
  • 家賃収入:75,000円×10部屋×12ヶ月=900万円
  • 空室リスクも考慮した収入:900万×0.8=720万円
  • 諸経費:家賃収入15%(管理費5%+修繕費7%+広告費3%)=135万円
  • 表面利回り:(900万-135万)÷4,494万×100=約17%
  • 実質利回り:(720万-135万)÷4,494万×100=約13%

中古アパートの利回りは3~7%で、築年数10年を超える物件は6~10%とも言われています。

ここでは中古アパートの方が良いと結果が出ましたが、実際の利回りはアパート経営を始める際にしっかり計算することをおすすめします。

利回りの事例(都内の平均)

基本的に東京23区内や各地へアクセスのよい駅に近い物件程、物件価格が高く、利回りは低くなります。

また、他の条件が同じ場合、築年数が古い方が物件価格を安くしないと売れないため、利回りが高くなります。

単純に物件の利回りだけを比較するのではなく、こうした各要因を含めて検討すべきだといえます。ここでは、アパート経営の事例をもとに、実際の利回りをご紹介します。

東京23区内のアパート(物件価格4,500万円)

本アパートの物件情報は以下のようになっています。

  • 所在地:東京都練馬区(西武新宿線の駅より徒歩12分程度)
  • 築年数:30年
  • 構造等:木造2階建て 総戸数6戸(1K+ロフト)
  • 建物面積:80㎡程度
  • 土地面積:90㎡程度
  • 物件価格:4,500万円程度
  • 年間家賃収入:360万円程度

本物件について、表面利回りを計算してみると以下のようになります。

  • 表面利回り:360万円 ÷ 4,500万円 × 100 = 8%

また、物件購入時の諸経費を物件価格の10%程度、年間経費を年間家賃収入の20%程度と想定した場合、実質利回りは以下のようになります。

  • 実質利回り:( 360万円 ― 72万円 )÷( 4,500万円 + 450万円 ) × 100 = 約5.8%

この物件の表面利回りは8%、実質利回りは約5.8%程度ということになります。

千葉県のアパート(物件価格7,000万円)

本アパートの物件情報は以下のようになっています。

  • 所在地:千葉県柏市(東武野田線の駅より徒歩10分程度)
  • 築年数:3年
  • 構造等:木造2階建て 総戸数6戸
  • 建物面積:130㎡程度
  • 土地面積:150㎡程度
  • 物件価格:7,000万円程度
  • 年間家賃収入:420万円程度

本物件について、表面利回りを計算してみると以下のようになります。

  • 表面利回り:420万円 ÷ 7,000万円 × 100(%) = 6%

また、物件購入時の諸経費を物件価格の10%程度、年間経費を年間家賃収入の20%程度と想定した場合、実質利回りは以下のようになります。

  • 実質利回り:( 420万円 ― 84万円 )÷( 7,000万円 + 700万円 ) × 100 = 約4.4%

この物件の表面利回りは6%、実質利回りは約4.4%程度ということになります。

山梨県のアパート(物件価格2,500万円)

本アパートの物件情報は以下のようになっています。

  • 所在地:山梨県都留(最寄り駅より徒歩25分程度)
  • 築年数:23年
  • 構造等:木造2階建て 総戸数8戸(1R×8戸)
  • 建物面積:170㎡程度
  • 土地面積:400㎡程度
  • 物件価格:2,500万円程度
  • 年間家賃収入:380万円程度

本物件について、表面利回りを計算してみると以下のようになります。

  • 表面利回り:380万円 ÷ 2,500万円 × 100(%) = 15.2%

また、物件購入時の諸経費を物件価格の10%程度、年間経費を年間家賃収入の20%程度と想定した場合、実質利回りは以下のようになります。

  • 実質利回り:( 380万円 ― 76万円 ) ÷ ( 2,500万円 + 250万円 ) × 100 = 約11%

この物件の表面利回りは15.2%、実質利回りは約11%程度ということになります。

先の2つの物件と比べて非常に高い利回りとなっていますが、駅までの距離等をよく考慮した上で比較検討する必要があるといえるでしょう。


アパート経営を始めようか考えたとき、どのようにアパートを設計すればいいのか見当がつかないのではないでしょうか。
例えば2階建てにするか3階建てにするか、間取りの設計をどうするかについては土地の条件やアパート経営の目的によって変わります。

日本最大級の土地活用プラン比較サイトイエウール土地活用なら土地所在地を入力するだけで複数の大手ハウスメーカーからアパート経営プランの提案を受けることができます。

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アパート経営に必要な初期費用

アパート経営に必要な初期費用は、「土地あり」か「土地なし」かで変動するとご紹介しました。

土地の購入から始める場合には、土地を購入してアパートを建てる方法と、新築アパートの購入、中古アパートの購入と3通りの方法があります。

それぞれ必要な初期費用をご説明します。

「土地あり」の場合にかかる費用

土地を所有していて、土地活用としてアパート経営を考えている場合には、初期費用としてアパートの建築費がかかってきます。


建築費用

  • アパート建築費(建物設計費込):坪単価(木造坪単価) × 土地面積
  • 外構・駐車場整備費:アパート建築費 × 20%
  • 室内整備機器の設置費:約50万円 × 室数

「土地なし」の場合にかかる費用

土地を所有しておらずアパート経営をする場合には、土地を購入して建築する場合と、アパートの建っている土地を購入して経営する場合があります。

それぞれのケースでかかる費用をご紹介します。

土地を購入して建築

土地を購入してアパート経営を始める場合には、まとまった額の建築費用がかかってきます。


土地の購入とアパート建築費用

  • 土地購入費:坪単価 × 土地面積積
  • 土地の固定資産税:土地評価額 × 1/6 × 1.4%
  • 都市計画税:土地評価額 × 1/3 × 0.3%
  • 建物の固定資産税:土地評価額 × 1.4%
  • 不動産取得税・登録免許税:不動産評価額 × (3% + 0.4%)
  • アパート建築費(建物設計費込):坪単価(木造坪単価) × 土地面積
  • 外構・駐車場整備費:アパート建築費 × 20%
  • 室内整備機器の設置費:約50万円 × 室数

新築アパートを購入

新築アパートを購入する際は、土地と建物をセットにした価格で販売されているでしょう。価格は、以下で決まってきますので、しっかり確認する必要があります。


新築アパートの購入費

  • 土地+アパート購入費:坪単価 × 土地面積
  • 土地の固定資産税:土地評価額 × 1/6 × 1.4%
  • 都市計画税:土地評価額 × 1/3 × 0.3%
  • 建物の固定資産税:土地評価額 × 1.4%
  • 不動産取得税・登録免許税:不動産評価額 × (3% + 0.4%)

ランニングコストは、土地を購入して始めた場合と同じようにかかってきます。

中古アパートを購入

中古アパートを購入する際も、土地と建物をセットにした価格で購入します。築年数で価格が変わってきますので、購入前に利回りはいくらで収益はでるか計算が必要です。

中古アパートを購入する際には、以下の点を確認しておくことをおすすめします。

  • 構造
  • 間取り
  • 土地面積
  • 建物面積
  • 価格

アパート経営の収入

アパート経営の収入を具体的に考えてみましょう。

アパート経営の収入は実際どのくらいか

アパート経営にかかる収入は実際どのくらいか、ざっくりと計算してみましょう。

ここでは、収入が実際にどのくらいになるのか、また空室による収入リスクをどのように改善するか考えたいと思います。

10室で家賃8万円のアパート経営

家賃8万円で10室のアパート経営は、月間収入80万円で年間収入が960万円となります。

  • 月間収入:80万円 = 8万円 × 10室
  • 年間収入:960万 = 80万円 × 12ヶ月

ローンの支払いや固定費などの経費が月々30万円ほどかかるとしたとき、所得とかかる所得税は以下のように計算できます。

  • 960万円(年間収入) – 30万円 × 12ヶ月 = 600万円(所得)
  • 600万円 × 20%(所得税率) – 42万7,500円(控除額) = 77万2,500円(所得税)

手元に入る金額は、年間522万7,500円(600万円-77万2,500円)で、月々43万5,625円となります。次に、もう少し家賃は安く室数は多いアパートの経営を考えてみましょう。

15室で家賃6万円のアパート経営

家賃6万円で15室のアパート経営は、月入90万円(6万円×15室)で年間収入が1,080万円(90万円×12ヶ月)となります。

  • 月間収入:90万円 = 6万円 × 15室
  • 年間収入:1,080万 = 90万円 × 12ヶ月

ローンの支払いや固定費などの経費が月々30万円ほどかかるとしたとき、所得とかかる所得税は以下のように計算できます。

  • 1,080万円(年間収入) – 30万円 × 12ヶ月 = 720万円(所得)
  • 720万円 × 23%(所得税率) – 63万6,500円(控除額) = 101万9,500円(所得税)

手元に入る金額は、年間618万500円(720万円-101万9,500円)で、月々51万5,000円となります。室数と家賃の異なるアパートでは比較が難しいと思いますので、次は満室であれば収入が同じになるアパートで比較してみましょう。

室数を増やすか賃料を上げるか

アパート経営での収入を増やしたい場合には、室数を増やすか賃料を上げるかで考えていきます。ここでは、満室であれば月間収入が同じになる、「10室で家賃10万円」か「20室で家賃5万円」かで考えてみます。

「10室で家賃10万円」か「20室で家賃5万円」か

どちらも月入100万円で年間収入が1,200万円となります。ローンの支払いや固定費などの経費が月々30万円ほどかかるとしたとき、所得とかかる所得税は以下のように計算できます。

  • 1,200万円(年間収入) – 30万円 × 12ヶ月 = 840万円(所得)
  • 840万円 × 23%(所得税率) – 63万6,500円(控除額) = 129万5,500円(所得税)

手元に入る金額は、年間710万4,500円(840万円-129万5,500円)で、月々59万2,000円ほどとなります。

このアパートで1室の空室ができるたびに、10室のアパートではマイナス10万、20室のアパートではマイナス5万円となっていきます。これからの人口減少時代を考えたときに、空室リスクは避けて通れないものですので、1室当たりの家賃を減らして室数を多くすることで、収入リスクに対してある程度の対策はできるかもしれません。

しかし、住みやすさにより長く賃貸してもらい空室リスクを防ぎたい場合には、家賃を少し高めに設定して最新設備を導入したり、デザイナーズマンションにして立地にしたりする方法もあります。どちらを取るかは、周辺の相場や状況から判断しても良いかもしれません。


アパート経営を始める可能性が出てきたら、複数の企業にプランを提案してもらうことをおすすめします。

なぜなら、アパート経営は建築費の見積もりや賃料設定など経営のプランによって将来の利回りも変わってきます。

建築費がいくらなら収益性の高いアパート経営ができるのか、利回りはどのくらいが適切なのか、気になるところを建築会社に相談してみましょう。

イエウール土地活用なら複数の大手ハウスメーカーのアパート経営プランを一括請求することができます。

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利回りの高さだけでアパート経営を検討しない

アパート経営を手広く専門に行っているのではなく、副業として行っている人にとって不足しているものは、「情報」でしょう。最新の情報を持っているのは、プロの不動産会社です。今後のアパート経営に不安を感じているのであれば、専門家への相談をおすすめします。

【完全無料】アパート経営したら収益いくら?