マンション経営のデメリットとは?始める前の落とし穴

マンション経営のデメリットとは?始める前の落とし穴

「資産活用をして老後に備えたい」または「良き資産として家族に残したい」などと考える方は多いと思います。このように資産形成を考えたときに、このまま貯蓄でよいのかそれとも投資信託にしておくか、不動産投資のマンション経営に関わるかなど、資産活用においていろいろと悩みます。
そこで今回は、資産活用の中でも比較的失敗が少なく成功するといわれている「マンション経営」について、主にデメリットを解説します。マンション経営で考えられるさまざまなデメリットを前もって知ることで、確実に成功できる道へと進んでください。

先読み!この記事の結論
  • マンション経営のデメリット
  • マンション経営に潜むリスク
  • マンション経営で鍵を握るのは立地

\建築費は?初期費用は?/

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マンション経営のメリットや始め方については以下の記事をご覧ください。

【初心者必見】マンション経営の基礎知識!メリットやリスクを解説

マンション経営のデメリット

マンションやアパート経営で代表的なのが、「賃貸住宅経営」です。マンションを建設して入居者を募集し、入居者に部屋を貸すことで家賃という収入を得ることができます。しっかりと経営してうまくいけば、大きな収入につながります。そんなマンション経営のデメリットを詳しく紹介していきます。

初期費用が高く、多額の借り入れが必要

マンション経営では、数階建ての建物を建てたり、一室を購入したりする必要があるため、自然と初期費用が高くなってしまいます。数千万円~数億円ほどかかるケースが普通です。
少しでも費用を抑えたいものですが、初期費用を抑えすぎてしまうと、経営がうまくいかなくなってしまうことがあります
たとえば、マンション建設時にグレードを下げた結果、魅力が半減して住みたい人が集まらなくなり、収益が下がってしまうといったものです。

したがって、品質を担保しつつマンション経営を始めるためには、多額の借り入れをして初期費用を賄う必要があります。
これは、手元の資金だけでできる駐車場経営などと比べると大きな違いだと言えるでしょう。

マンションが古くなったら家賃が下がる

立地条件もよくマンションが新しい場合は、相場より少し高い賃貸料でもあまり苦労せずに入居者は見つかるものです。しかし、マンションが老朽化してくると人気がなくなり、いずれは家賃を下げなくてはならなくなるでしょう。

築年数が古くなると、設備も古くなり耐震性も低くなっています
設備面では水道の水が出にくい、トイレが和式である、戸の建て付けが悪く断熱材もないので冬は寒く、夏は暑いなど、いろいろな不具合が出てきます。
そのため、どうしても賃貸の料金を下げなくてはならないでしょう。

ハイリスク・ハイリターンな土地活用

マンション経営は、駐車場経営などに比べてハイリスクハイリターンな土地活用です。駐車場経営の場合は、始める前の予算が少なくて、やめる場合も時間がかからずに別の土地活用ができ、立地条件がよければ狭い土地などでも運用できます。

一方、マンション経営の場合は初期投資が高額で、建設するまで時間がかかります。また、入居者が入ってからもランニングコストとして、管理費や入居者の募集広告費、修繕費、設備の取り替え費用、税金などがかかってしまうことはデメリットといえるでしょう。さらに、入居者とのトラブルがあったり、空室が長い間続くと賃貸料を得られなくなったりすることもデメリットです。
このように、成功すれば大きな収入が得られますが、デメリットも多く必ずしも成功するとは限らないということは、覚えておくとよいでしょう。


マンション経営でかかる初期費用や、賃料設定は土地の立地によって異なります。
そのため、一概に「このくらいの金額が妥当だ」とお伝えするのが難しいです。

具体的にどのくらいの費用がかかるのか、収益はどのくらい見込めるのか詳しく知りたい方は、土地活用比較サイトでプラン取り寄せてみることをおすすめします。
チャット形式のカンタンな質問に答えていくだけで専門家やマンション経営に強い企業を探すことができ、その企業から精度の高い建築プラン・収支計画表を受け取ることができます。

利用は無料ででき、相談したからといって必ずマンション経営を始めなければいけないというわけではありません
マンション経営を検討している方は、下のバナーから相談してみるとよいでしょう。

活用事例:賃貸マンション併用住宅

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マンション経営にはさまざまなリスクがある

空室リスク

マンション経営は、保有する物件に第三者が住み、家賃収入が入って初めて収益が生まれます
そのため空室が出ると収入が減少し、さらに長く空室状況が続くと、固定資産税や管理費などを差し引いて赤字になってしまうこともあります

そのため、自分の物件に住んでみたいと思われるような部屋づくりや管理対応を心がけ、すみやすいマンションにする必要があります。

滞納リスク

入居者が、毎月きちんと家賃を支払ってくれることで、マンション経営は成立します。しかし、入居者が家賃を払ってくれなければいろいろと大きな問題が起こり、空室が続くのと同じ状況になります。マンション経営者にとって、家賃の滞納は大きなリスクのひとつにあげられます。

入居者が毎月期日までに家賃を払ってくれない場合でも、すぐに強制撤去を命じることはできません。段階を踏んでいくことになり、まず家賃滞納をしたら経営者からの督促が必要となります。

その後、2カ月の滞納が法的手段をとる時期となりますが、何度か督促を行い借主が支払わない場合に、法的手段を用いたりします。
このように、入居者の家賃滞納のリスクに備え、毎月きちんと家賃収入を得ることができるように、入居者の見極めや、問題に関する知識もあらかじめ身につけておきましょう。

外部環境や競合によるリスク

マンション経営で重要なことに、エリアに合った間取りや条件の物件を選ぶことです。
たとえば、駅に近いからと治安が不安定な繁華街にファミリー向けの物件では難しく、それよりも治安のよい郊外のほうがファミリー層に人気のエリアとなるでしょう。また、大学が集まるエリアでは学生たちのニーズとして、単身用の物件が求められます。

しかし、こういったエリアは他の競合マンションもできやすく、競争が激化するエリアになります。また、物件近くの施設が移設されたり撤去されたりする可能性も十分ありえます。

そのため、物件の外部環境や競合参入リスクには常にさらされてしまうのが、このマンション経営の特徴です。

入居者トラブルやクレーム

空室の部屋に入居者が入って安心したものの、騒音で近隣の住民にたびたび迷惑をかけたり、共用部分を壊したり、トラブルの絶えない借主は貸主にとって悩みが尽きないものです。
たった一人の入居者のせいで、住民が次々と転居してしまって空室となった場合は、結果的に大きな損害をうけることになります。

また、自分の物件が事件に巻き込まれたり、自殺などで公になった場合は、事故物件として扱われる可能性もあります。
このように入居者のトラブルがあった場合は、家賃滞納と同様に早めの対応が必要で、放置していても何もよいことはないので、速やかに対処することです。

対処の方法も、借地借家法に基づいた立ち退き交渉などがあります。ただし、うまくいかないときにはコストはかかりますが、法律のプロである弁護士に相談することをおすすめします。

災害リスク

地震や台風などの自然災害や火災などの被害にあえば、最悪のケースでは、建物が倒壊したり焼失したりするリスクがあります。
その場合は多額の修理費が必要になり、経営ができなくなることもあります

そのような場合に備えて、火災保険や地震保険に加入したり、各種の保険なども検討する必要があります。
保険料なども最初から収支に組み込んでおき、不測の事態に備えておきましょう。

売却できないリスク

経営するマンションも年数がたてば、どうしても老朽化します。
古くなったマンションは人気がなくなり空室も出てくるので、多額の資金をかけて設備を一新するのか、経営をやめてマンションを売却するべきか悩んでしまうでしょう。
しかし経営をやめると決めても、老朽化した場合はすぐに売却できるとは限りません

築年数が20年以上になるマンションの場合は、資産価値が70%あまりも下落するといわれ、それ以降も緩やかに価値が減っていきます。
実際に、国土交通省の「マンションに関する統計データ」によると、築年数30年以上の中古マンションの数は全体の31%余りあるのですが、取引状況をみると、築35~49年は12.7%しかありません。
このことから、中古マンションは多いものの、取引はあまり行われていないことがわかります。

したがって、マンションが老朽化して経営をやめる場合は、立地条件などの良さがなければすぐに売却できない可能性があります。

破産リスク

マンション経営は失敗しにくく、安定した収入が得られる魅力的な投資だといわれています。不動産投資の融資で知られているスルガ銀行のデータによると、マンションやアパート経営で失敗する割合は0.2%ほどと言われています。逆をいえば、賃貸マンションを利用する人は多く、需要は高まっているということです。

しかし、必ず成功できるという保証はなく、人によってはマンション経営で失敗してしまうこともあるので、本人の心構えと行動力がとても大切です。例えば、次のようなケースも考えられます。

ローンを組んで経営していて、入居者が転居したあとで部屋のリフォームを済ませたものの、次の入居者が長く見つからなかった。リフォーム代がかかり、ローン返済の元手である家賃収入もないうえに、金利も上がって返済額が増え、ローン返済できなくなった。

マンション経営は初期費用が高く、様々なリスクが有るため、このような状況になると、破産するリスクがぐっと高まります。ハイリスク・ハイリターンである以上、失敗したときの負債額もかなり高くなってしまう可能性があります。

マンション経営で一番のリスク対策は立地にこだわること


マンション経営をするとき、よい立地条件が揃っていれば、古いマンションでも空室のリスクを避けることができます。
では、安定した家賃収入が入るよい立地条件とはどのようなものでしょうか。需要の高いマンションの立地を知ることはとても大切です。以下で、その条件の5つをご紹介します。
立地条件メリット
駅の近くである最初の条件は、駅が近いことです。首都圏などに住んでいる場合、駐車料金が高いため車を持たない人も多く、そのため会社や学校へ行くのに電車を利用する人がとても多いのです。徒歩圏で駅から10分以内を希望する人が多くなります。
治安がよい治安が悪いと事故・事件などいろいろな問題が出てくるため、転居して住まなくなり空室のリスクを高めてしまいます。
競合相手が少ない需要は高いが供給も少ないため、競合の物件が少ないので安定した家賃収入を得ることができます。
近くに日常生活用の施設がある近くにスーパーやコンビニ、病院や役所などの生活に必要な施設があれば利便性が高く需要が多くなります。
学区が近くにある親御さんで子供の教育に関心のある人が多く、学力の高い学区にある物件はファミリー層に人気で需要が高まります。

以上、5つの条件を全て満たした立地は、需要が高く家賃を上げて設定しても、安定した収入を得ることができるでしょう。
しかし、今持っている物件のマンションが立地条件の悪い場合は、入居者を見つけることが難しくなり、家賃も安くなってしまう可能性があります。

そのようなときは、まず賃貸査定をしてみることがおすすめです。
一度どのくらいの家賃なら集客できそうなのか見立てを立て、満足できない金額なら売却するという手もあります。

土地活用比較サイトの利用手順
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マンション経営ではリスクマネジメントが重要

不動産投資に限らず、投資をすることにリスクはつきものです。マンション経営の場合もリスクは必ずついてくるので、そのリスクとどう向き合い対処するかとにかかってきます。
もし、失敗をした場合は負債額が大きなものになるため、マンション経営では前もってリスクマネジメントをすることが重要です。これからマンション経営をしてみたい方や、マンション経営をしているものの空室が出て悩んでいる方などは、今回の記事をぜひ参考にしてみてください。
初心者でもわかる!
記事のおさらい

マンション経営にはどんなデメリットがある?
初期費用の高さやリスクの高さが挙げられます。マンション経営のデメリットはこちらで解説しています。

マンション経営にはどんなリスクがある?
空室リスク・滞納リスク・競合リスク・入居者トラブルなどのリスクが挙げられます。マンション経営上抑えておきたいリスクについては、こちらで整理しておきましょう。

マンション経営のリスクはどう対処すればいい?
立地にこだわることが大切です。どのような立地が良いのか、マンションの需要を見込むための立地のポイントをこちらで解説しています。

マンション経営のリスクは避けられないの?
一定のリスクはつきものです。リスクを避けるというよりも、どうやってそのリスクとうまく向き合うかという視点が大切になります。前もってリスクマネジメントを徹底しておくことが大切です。
マンション経営したら、収益いくら?