アパートの建築期間はどのくらい?階数別・構造別に建築期間の目安を解説

アパートの建築期間はどのくらい?階数別・構造別に建築期間の目安を解説

アパートを建築する際に、建築期間がどのくらいかかるのかイメージを付けておいた方が良いこともあるでしょう。竣工のタイミングを把握しておくことも重要です。

この記事では、アパートを建築する際の建築期間について解説します。おおよその目安や建築期間の間に対応すべきこと、工事費を支払うタイミングまで解説しています。

アパートを建築して賃貸経営を検討している方は、一度参考にしてみてください。

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アパート建築全般の流れや費用、相場について詳しく知りたい方は、以下の記事にまず目を通しておくことがおすすめです。

【4月更新】アパート建築費はいくら?坪単価相場や予算別・坪数別の実例を紹介

アパートの建築期間の目安

一般的に、木造や軽量鉄骨のアパートを建築するには、着工から竣工までの工期(建築期間)は最短で「(階数×1ヶ月)+1ヶ月」です。

アパート建築を余裕をもっておこないたい場合や鉄骨造・鉄筋コンクリート造のアパートを建築する場合は「アパートの階数+2~3ヶ月」で見積もっておいた方が安心でしょう。

なお、この建築期間はあくまで目安としての計算式であり、土地の状態や周辺環境、建物の規模、建築業者の工法などによって異なることに注意しましょう。また、例えば梅雨時期などは工事ができない日も多く、こうした季節・天候要因で期間が変わります。

【階数別】建築期間

階数別の建築期間を解説します。ここでは、アパートの建築期間(工期)を表す「(階数×1ヶ月)+1ヶ月」の公式をあてはめて解説します。

2階建て

2階建てアパートの建築期間は3ヶ月が相場です。

アパートの2階建ては木造の設計が一般的です。鉄骨造、鉄筋コンクリート造よりも建築費用が安く済むので相続税対策としても事業性の高さでも人気があります。

木造アパートであれば比較的家賃を安く設定できることから、学生や若い世代が住みやすいのが2階建てアパートです。

アパート建築費シュミレーター

新築アパートを建築する際は、アパート本体(躯体)、仕上げ、設備それぞれに建築費用がかかってきます。
試算条件を入力していただくと過去の建築事例をもとに、建築する際の概算費用を試算することができます。

試算条件を入力する

試算条件を入力し、「この条件でシュミレーションする」をクリックしてください。 予想建築費が、画面下部に表示されます。

坪数

建ぺい率

%

容積率

%

未記入(不明)の場合は建ぺい率60%、容積率200%で自動試算

土地所在地

構造

 

坪単価

万円

<参考>構造別坪単価

木造 : 坪単価 73万円

軽量鉄骨造 : 坪単価 125万円

重量鉄骨造 : 坪単価 108万円

鉄筋コンクリート造 : 坪単価 108万円

試算結果

予想建築費 万円

内訳

(坪数 × 建ぺい率 × 容積率) × 構造別の坪単価*1 = 予想建築費

*1 構造別の坪単価は、建築着工統計調査 住宅着工統計 第34表中の 「共同住宅」における「工事予定額」に基づいています。

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  1. 本当にシュミレーション通りの建築費用で建てられるかな?

実際の建築費用の見積もりは坪数やアパートの材質だけでなく、建築会社の工法や設備のグレードによって大きく変動します。
建築費用の見積もりをとる際は、複数の建築会社で相見積もりをおこなって比較・検討をしましょう。
イエウール土地活用なら、 最大で10社の建築費の見積もりを一括請求 することができます。

3階建て

3階建てアパートの建築期間は4ヶ月が相場です。

2000年の建築基準法改正により、3階建てアパートの場合は鉄骨造・鉄筋コンクリート造だけでなく木造でも建築が可能となりました。

建築費を安く抑えつつも構造設計がしっかりされているので、最近3階建てのアパートでも木造の設計を選ぶオーナーは増えているようです。

木造3階建て共同住宅「木三共」の建築基準とは?本当に木三共がベストな選択肢なのかを考えよう!

一方で、鉄骨造・鉄筋コンクリート造の場合は建築期間は5ヶ月~6ヶ月となり木造よりも長いので注意しましょう。

3階建てアパートの建築費を紹介!3階建てならではの特徴についても解説

4階建て

4階建てアパートの建築期間は6ヶ月~7ヶ月が相場です。

4階建てのアパートとなると木造での実施例があまりなく、ほとんどは鉄骨造か鉄筋コンクリート造での設計となります。

4階建てアパートが少ない理由は、4階木造での耐火構造の工法が限られていていることや、4階以上の木造耐火構造で建設する場合は特殊な工法となるため単価が上がることが原因です。

5階建て

5階建てアパートの建築期間は6ヶ月が相場です。

5階建てアパートの場合、そのほとんどが鉄骨造です。「アパート」ではなく「マンション」と呼ばれることもあるでしょう。

エレベーターの設置もほとんど必須であるため、建築するのにかかる期間は長くなります。「(階数×1ヶ月)+2~3ヶ月」を見込んでおきましょう。

アパート建築費のシミュレーション方法を紹介!費用と収益性を確認しよう

【構造別】建築期間

アパートの建築期間は階数によって大きく変わりますが、アパートの構造によっても変わります。

木造

木造アパートの建築期間は「(階数×1ヶ月)+1ヶ月」が相場です。

アパートの建築は在来工法で行なわれることが多く、あらかじめ作った部品を現場で組み立てるだけの流れになっていることが多いです。

家賃設定が低く工期も短いので人気の工法ですが、建築することを決めたら意外とあっという間に建ってしまうので事前に設計をしっかりしておくことが重要です。

木造の新築アパートはアリ?新築木造アパートの実情や注目される条件について紹介します

鉄骨造

鉄骨造アパートの建築期間は「(階数×1ヶ月)+2~3ヶ月」が相場です。

鉄骨造は鉄骨の厚みによってさらに2つの種類に分けられ、6mm以上の鋼材が使われていれば「重量鉄骨造」、6mm未満の鋼材が使われていれば「軽量鉄骨造」となります。

大規模なビルではなくアパートの場合は軽量鉄骨造となり、建築の工程が短くて住むことが魅力です。

鉄骨造アパートと木造アパートは建築するならどっちがいい?性能を比較して判断しよう

鉄筋コンクリート造

鉄筋コンクリート造アパートの建築期間は「(階数×1ヶ月)+2~3ヶ月」が相場です。

木造・鉄骨造と比較して耐久性と断熱性に優れているため建設費用も工期も長くなる構造ですが、その分耐用年数も長く資産としての価値が高くなるのがメリットです。

アパートの工法や構造の選び方は?目的別おすすめを紹介します

アパートを建築する可能性が出てきたら、早い段階で施工会社から建築プランと建築費用の見積もりを取得しましょう。

施工会社に提案される建築プランには建築費用の見積もりだけでなく設計図面や収支計画が含まれています。複数の施工会社の建築プランを比較することで、客観的に利回りを算出することもできますし、自分の土地でどのようなアパートを建てられるかイメージが湧くようになります。

イエウール土地活用なら一度の簡単な情報入力で複数の大手ハウスメーカーから提案を受けることができます。

イエウール土地活用の提携企業
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活用事例:SCENA Palazzo(シエーナ・パラッツォ)

土地の周辺には昭和30年代以降の高度成長期に建設された文化住宅や、20~25㎡の単身向け物件が多いため、単身では競争が厳しいと判断し、新婚~子供(赤ちゃん)1人程度の層をターゲットとした物件を計画しました。具体的には木造3階建(延床面積約300㎡)、6戸、1LDK(約45㎡)です。間取り・内装はオーナー様のご希望から収納を沢山設け、ウォークインクローゼットもつけました。またキッチンにはワークトップが人工大理石で奥行90cmのフルフラット対面キッチンを設置しました。(大和財託株式会社の土地活用事例)

アパート建築の着工から竣工までの流れ

アパートの建築には、大きく分けて設計図などを作成する設計期間と、実際に建築工事を行う建築期間の2つがあります。
この2つの期間に沿って、アパートを建築する際の流れを紹介します。

【初心者向け】アパートを建てる流れと知っておくべき基礎知識

間取りを決定する

まずは、アパートを建てるための精密な設計を行う「基本設計」を行います。

一般的には設計事務所や工務店などと設計契約を結び、どのようなアパートにしたいかを設計士に伝え、はじめに考えた大まかなプランをもとに、細かな間取りやサイズなどを決めていきます。

基本設計には、だいたい1ヶ月程度かかります。

建築確認申請に必要な図面を作成する

基本設計ができたら、細かくアパートの構造を決めていく「実施設計」を行います。実地設計では、アパートを建てる際に必要な建築確認申請に必要な図面を作成します。
基本設計で作成した間取りの他に、建物の平面や立体図、動線計画などを記した意匠図、建物の構造計算や設備図なども必要に応じて作成します。

必要な書類が揃ったら国土交通省へ確認申請をします。この申請は法律で定められており、申請の許可がおりるまでは1ヶ月程度かかります。

出典:建築関係法の概要|国土交通省

解体工事・地盤改良工事を行う

確認申請の許可がおりたら工事を始めることができますが、着工する前に必要な作業がいくつかあります。

建設予定地に以前の建物が残っている場合は解体工事が必要です。また、更地にした後、アパートを建築しても問題ないかどうかといった地盤調査を行います。地盤調査で問題なければ基礎工事が着工できますが、地盤の強度が足りない場合には地盤改良工事が必要です。

解体や地盤調査は確認申請中の期間でもできますが、地盤改良工事は確認申請がおりた後になります。この地盤改良工事には、おおよそ1~2週間かかることが多いです。

工務店とのスケジュール調整

建築工事が着工したら、定期的に工務店とスケジュールの確認を行いましょう。今はどの段階なのか、予定通り順調に工事が進んでいるのか、問題は起こっていないかなど、こまめにチェックを行いましょう。

定期的に現場を確認することで、予定とは違うものが取りつけられているなどのミスがあった時にすぐに対応してもらうことができます。

アパート建築の依頼先の選び方とは?工務店の特徴を解説!

建築費用を支払うタイミングはいつ?

アパート建築の工事費は、一般的に完成前の着工、柱や屋根の骨組みができる上棟、建物の完成の3回に分けて支払うことが多いです。また、着工前に工務店と建築請負契約を結んだ際に、建築費用の何割かを前払いする場合もあります。

工事費をいつどのくらい支払うかは、当事者の間で決めることが原則です。特に工期の短いアパート建築では着工前に大きな金額を支払うこともあります。資金繰りに困ることがないよう、支払い条件は早めに確認しておきましょう。

アパートを建築する前にやるべきこと

建物の発注者が行うのは設計の計画までで、工事が着工してからは現場の業者が建築工事を進めます。しかし、建築工事が着工してから竣工するまでに、発注者がやるべきことがいくつかあります。

近隣への挨拶

アパートの建築工事を行う際には、着工前に近隣の住民へ挨拶をしておきましょう。現場の担当者と一緒に工程表を持参し、簡単に工程の説明を行うのも良いです。

建築工事の間は騒音や振動など近所に迷惑がかかることも考えられます。オーナー自ら挨拶に回ることで、余計なトラブルを避けられるでしょう。

工事の安全を祈願する地鎮祭

地鎮祭とは工事を始める前に土地を祓い清め、工事の安全を祈願する儀式のことです。

地鎮祭では祭壇を設け、お供え物を用意して、建主、建主の家族、施工者など関係者が参列します。地鎮祭をとり行うために必要な道具などは神社や施工会社などが用意します。

ただし、地鎮祭には神官への謝礼などの費用がかかるため、地鎮祭を行わない場合もあります。

現場の視察

着工したら、月に1回程度は建築現場の視察へ行きましょう事前に現場担当者へ連絡し、工事の状況や予定通りに進んでいるかなど説明を聞きましょう。

オーナーが定期的に視察に来ることで、現場の作業員が緊張感を持ちます。また、品質や工事の進み具合のチェックを行うことで、手抜き工事や工期遅れを防ぐこともできます。

追加工事の有無の判断

工事が始まると、設計の際には気づかなかった問題が発生することがあります。そのために追加工事が必要となった場合には、工事期間中に追加対応をお願いしましょう。

工事期間中であれば現場に職人が配置されているため、竣工後に追加で工事するよりも安く工事することができます。

定期的に現場の視察に行き、現場の担当者とコミュニケーションを取ることで、追加工事が必要な箇所を早めに発見することができるでしょう。

住居表示の取得

住居表示とは、市町村が指定する、郵便物を届けるための番号です。住居表示は建物の入口の方向で枝番が割り振られているため、入口が確定すると住居表示も決定します。

住居表示を取得したら、住所が記載された青のプレートを渡されるため、そのプレートを現場の担当者に依頼して竣工まで貼ってもらいましょう。

出典:住居表示に関する法律|総務省

竣工検査と引き渡し

建物が竣工したら、役所や指定された検査機関によって建物が設計図通りにきちんと建てられているか、完了検査を受けます。検査に合格したら、合格した証明として検査済証を受領できます。

この完了検査とは別に、建物が依頼通りに作られているか、使いにくい場所はないかなど、建物のオーナーとして施工検査を行いましょう。扉の開き具合やシャワーの水圧など、公的検査では見ない箇所をしっかり確認します。

竣工検査を行って問題なければ、引き渡しを受けましょう。引き渡しの際には各種設備について取り扱い説明を受けます。この時渡される説明書や検査済証などの書類は、紛失しないよう大切に保管しておきましょう。

出典:建築基準法|国土交通省

アパートの建築期間での3つの注意点

ここで紹介しているアパートの建築期間はあくまで目安です。土地の状況や周辺環境によって状況が変わるため建築期間が予定より長くなる場合もあります。
次に、アパートの建築期間を考える際に注意すべき点を3つ紹介します。

建築予定の周辺環境によって工期が変わる

アパートの建築期間は、土地の周辺環境によって変わることがあります。

工事の際には、周辺の環境に配慮しなければなりません。例えば、工事現場の前の道路が通学路になっている場合、登下校の時間帯には大型車の通行を避けるようにしたり、場合によっては工事を一時中断したりする必要があります。

また、工事の際の騒音や粉じんが周辺住民の迷惑にならないような対策を取ったり、工事の時間を制限したりすることも必要です。

建設予定地の地盤が弱い場合には、土地の改良工事やくい打ちなどの基礎工事に予定以上の時間がかかることもあります。想定外に建築期間が伸びることも考えられるため、事前にどの工程にどのくらいの時間がかかるのか、具体的にイメージしておくと良いでしょう。

竣工時期を意識して工期を決めるようにする

アパートを建築する際には、竣工(建築工事が完了し建物が完成すること)時期を意識して、工期を決めるようにしましょう。

アパートの場合、2月末~3月中旬までに竣工すると、入社や入学、転勤シーズンである4月に新築物件となるため、部屋が埋まりやすくなります。また、半期の始まりで異動などが多い10月に合わせた竣工もちょうど良い時期と言えます。

賃貸物件としてベストな時期に竣工できるよう、かかる工期を想定して計画を立てましょう。

建築需要に伴い工期が長い傾向にある

現在、オリンピック需要や東日本大震災の復興需要によって、建築需要は増加している状態です。そのため、建設業者の間では人手不足が問題となっています。

建築需要に伴い、建築期間は以前よりも長くなる傾向にあります。地域によっては人手不足が原因で希望する時期に工事が着工できないこともあるため、余裕を持って計画を立てることが必要です。

土地活用プランの取り寄せでアパート建築の妥当性を確かめる

アパートの建築期間は(階数×1ヶ月)+1ヶ月程度が目安と言われていますが、実際には周辺の環境や土地の状態、建物の規模などによって大きく変わります。

また、着工後も何らかの事情で工期が遅れることも考えられます。さらに、人手不足などが原因で建築を依頼してもすぐに着工することができない場合もあります。
アパートを建築する際は、希望の竣工時期に間に合うように、建築期間がどのくらい把握した上で余裕を持って依頼するようにしましょう。

なお、アパート経営を検討している方は、一度建築会社やハウスメーカーに相談して建築プランを見積もっておくことが大切です。
イエウール土地活用なら、大手の建築会社、ハウスメーカーからアパート建築プランを見積もることが可能です。

詳細な建築期間と建築費用を確認することができるので、アパート経営を検討している方は一度利用してみてはいかがでしょうか。

他にもアパート建築のノウハウを知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。

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