20坪の土地でのアパート建築費はいくら?収益性や狭小地でも土地活用できる方法も解説

20坪の土地でのアパート建築費はいくら?収益性や狭小地でも土地活用できる方法も解説

敷地面積が20坪程度の土地であっても、立地次第で十分にアパート経営で収益を上げることが可能です。

先読み!この記事の結論
  • 20坪の土地のアパート建築費は1,776万~2,520万円が目安(木造2階建てのアパートの場合)

  • 満室経営時の年間家賃収入は312万円(家賃6.5万円/戸の場合)

  • 建築規制でアパートが建てられない場合は、他の土地活用で収益を上げられる

ぜひ、大切な土地を運用するためのヒントにお役立てください。

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20坪の土地でのアパート建築費

20坪の土地でのアパート建築費について解説していきます。

建築費の構造別坪単価相場と計算方法

アパートの建築費の相場は、建物の「構造」によって異なります。

建物の構造は、木造(W造)鉄骨造(S造)・鉄筋コンクリート造(RC造)・鉄筋鉄骨コンクリート造(SRC造)など、使われる建材ごとに種類が分かれます。

以下に、主要な構造と坪単価の相場をまとめました。(イエウール編集部調べ)

建物の構造坪単価相場
木造(W造)74万円~105万円
軽量鉄骨造(S造)80万円~105万円
重量鉄骨造(S造)90万円~120万円
鉄筋コンクリート造(RC造)95万円~125万円
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)110万円~140万円

一般的に、構造の強度が高いほど坪単価も高くなっていきます。また、室内設備の費用がかさむため、住戸数が多いほど坪あたりの金額が上がります。

2・3階建てのアパートの建築には、主に木造・軽量鉄骨造が用いられます。ご予算の他に、建てたいアパートの階数やイメージによって選ぶとよいでしょう。

坪単価がわかると、建てたいアパートの延べ床面積とかけ合わせて建築費を概算できます。

アパートの建築費=坪単価×延べ床面積

20坪の土地に建てられるアパートの延べ床面積は、2階建ての場合は24坪、3階建ての場合は36坪が目安です。(指定建ぺい率60%、指定容積率200%の場合)

つまり、20坪の土地に建てる木造2階建てアパートの建築費は、坪単価75万円の場合「75万円×24坪=1,800万円」というようにシミュレーションできます。

アパートの建築費についてより詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

【6月更新】アパートの建築費はいくらぐらい?相場の計算方法や安く建てるコツを解説

建てられるアパートと建築費の目安

ここからはより具体的に、20坪の土地に建てられるアパートの建築費のシミュレーションと間取りの例をご紹介します。

構造・階数建築費の目安間取りの例
木造2階建て1,776万~2,520万円1R(6坪)・4戸
重層長屋・2戸
メゾネットタイプ・3戸
軽量鉄骨造2階建て1,920万~2,520万円1R(6坪)・4戸
重層長屋・2戸
メゾネットタイプ・3戸
木造3階建て2,664万~3,780万円1R(6坪)・6戸
重層長屋・3戸
軽量鉄骨造3階建て2,880万~3,780万円1R(6坪)・6戸
重層長屋・3戸
重量鉄骨造4階建て4,320万~5,760万円1R(6坪)・8戸
RC造4階建て4,560万~6,000万円1R(6坪)・8戸
RC造5階建て5,700万~7,200万円1R(6坪)・10戸
※上記は一例です。実際の建築費は、各建築会社にお問い合わせください。
※木造坪単価:74万円~105万円、軽量鉄骨造:80万円~105万円、重量鉄骨造:90万円~120万円、RC造:95万円~125万円、2・3階建て:建ぺい率60%・容積率200%、4・5階建て:建ぺい率60%・容積率300%でシミュレーションしています。

アパートを建築する際には、上記の建築費(本体工事費)以外にも、外構工事や電気・水道・ガスの引き込み工事、地盤改良工事など必要に応じて行う別途工事費用や、税金や手数料などの諸費用がかかります初期費用の総額は、本体工事費の約1.3倍程度の金額になります。

間取りに関しては、一般的には戸数を確保するほど家賃収入を得やすく、空室リスクも分散できますが、ご自身の賃貸経営の目的や地域のニーズに合わせて最適解は異なります。周辺の物件を調べたり、建築会社に相談しながら決めるとよいでしょう。


アパートを建築する可能性が出てきたら、複数の企業の建築費用の見積もりを比較しましょう。

アパートの建築費用は設計や工法によって大きく異なり、建築のプランによって将来の利回りも変わります。建築費がいくらなら高収益のアパート経営ができるのかなど、気になる疑問を建築会社に相談してみましょう。

イエウール土地活用」なら、土地の所在地を入力するだけで、複数の大手ハウスメーカーの見積もりをまとめて請求できます。

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以下の記事もご参考になります。

狭小地でのアパート建築のメリット・事例を解説!その他の土地活用方法も紹介

20坪以外の坪数別のアパート建築費用については、以下の記事をご覧ください。

活用事例:「アンブランシュ」

ファミリー向け低層マンションタイプ。敷地を最大限利用した、屋内共用オートロック賃貸住宅。
(パナソニック ホームズ株式会社の土地活用事例)

20坪の土地に建てるアパートの収益性

20坪の土地に建てるアパートでは、どれくらいの収益を上げることができるでしょうか。アパートの間取り・総戸数の例ごとに、家賃収入のシミュレーションをしてみましょう。

構造間取り・戸数家賃収入(※満室時)
木造2階建て1R・4戸
  • 月間:6.5万円×4戸=26万円
  • 年間:26万円×12=312万円
木造2階建て2DK・2戸
(重層長屋)
  • 月間:11万円×2戸=22万円
  • 年間:22万円×12=264万円
軽量鉄骨造3階建て1R・4戸
  • 月間:7万円×4戸=28万円
  • 年間:28万円×12=336万円
木造3階建て1R・6戸
  • 月間:6.5万円×6戸=39万円
  • 年間:39万円×12=468万円
軽量鉄骨造3階建て1R・6戸
  • 月間:7万円×6戸=42万円
  • 年間:42万円×12=504万円
重量鉄骨造4階建て1R・8戸
  • 月間:7.5万円×8戸=60万円
  • 年間:60万円×12=720万円
RC造4階建て1R・8戸
  • 月間:8万円×8戸=64万円
  • 年間:64万円×12=768万円
RC造5階建て1R・10戸
  • 月間:8万円×10戸=80万円
  • 年間:80万円×12=960万円
※シミュレーション上では、構造・間取りごとに部屋の賃料を一律に仮定しています。

実際の賃料は、地域の賃貸物件の家賃相場の影響を大きく受けます。より詳しく知りたい方は、建築予定地の周辺物件の家賃を調べてシミュレーションしてみましょう。

一般的に木造の物件に比べて、鉄骨造やRC造の物件は賃料を高く設定できます。ただし1章でご紹介した通り、建築費も高くなるため、強い構造で建てることで収益が大きくなるとは一概には言えません。

また、大規模な修繕やリフォームが必要となってくる年数も、賃貸住宅の構造や仕様によって異なってきます。

  1. ご自身の土地のエリアにおける建築プランごとの収益性の違いが気になる方は、建築会社に個別に相談してみましょう。

家賃収入から、ローンの返済額と年間の諸経費(ランニングコスト)を差し引いた金額がオーナーの手元に入るお金となります。

かかる経費の金額は、管理会社や入退去の状況によって異なりますが、年間で家賃収入の15~20%が目安です。

確認しておくべき土地の条件と建築規制

土地の面積が20坪程度しかなかったとしても、立地次第では、アパートを建てて収益を上げられます。

しかし、実際には法規制によって、どうしてもアパートを建てることのできない土地もあります

この章では、土地にアパートを建てることが適切かどうかを判断するために確認しておくべき条件や建築規制について解説します。

土地の形状

住宅の建築に適しているのは、長方形に近い形状の土地です。20坪(約66㎡)の土地の場合は、一辺6~8mほどの長方形の土地であればアパートを建てやすい形状であるといえます。

たとえば台形の土地の場合、土地の形に合わせてアパートを建築するよりも、四角形のデザインで建物を建てる方が建築費を抑えられて収益性が高くなることがあります。しかしその場合、土地の面積いっぱいに建物を建てられなくなるため、前章で紹介した間取りよりも確保できる戸数が下がる可能性があります。

また、三角地や旗竿地、細長すぎる土地の場合は、全体で20坪の面積があったとしても、建築に有効な面積は十分に確保できない可能性があります。

建築予定地の形状に不安がある場合は、建築会社の担当者に相談してみましょう。

都市計画情報(用途地域・防火地域)

アパートを建築する予定の土地は「都市計画情報」、特に「用途地域」と「防火地域・準防火地域であるかどうか」を事前に確認しておきましょう。

用途地域とは、自治体が地域の開発に秩序を持たせるために、市街地のエリアごとに建てられる建物の種類や大きさを制限している区分のことです。

13種類の用途地域のうち、「工業地域」にはアパートを建てられません。また、「第一種・第二種低層住居専用地域」は『建物の高さが10mまたは12m以内でなければならない』という「絶対高さ制限」が設けられているため、狭い土地でもアパート・マンションを高く建てて住戸数を確保するということができません。

一方、防火地域(あるいは準防火地域)は、用途地域とは別に各地に指定されているエリアのことです。防火地域の土地にアパートを建てる場合、建物を「耐火建築物」として建築する必要があります。(準防火地域は3階建て以上のアパートを建てる場合。)

木造・鉄骨造でもアパートを建てられますが、耐火構造にする必要があるため、建築費が高額になります

建ぺい率と容積率

市街地の土地は、先ほど触れた「用途地域」に応じて、建ぺい率容積率の上限値が指定されています。指定建ぺい率は建てられる建物の広さ、指定容積率の指定は建てられる建物の高さを制限します。

指定容積率が大きな土地は、20坪の土地であっても高階層の建物を建てられるため、賃貸住宅の経営を行いやすいです。ただし、敷地の接している前面道路の幅員が狭い場合には、建てられる建物の容積率が指定容積率よりも小さくなることがあります。

また、建ぺい率も容積率も制限が厳しい土地の場合は、アパートを建築しても戸数を設けることが難しく、期待するような収益が得られない可能性があります。この場合は、アパート経営以外の土地活用方法も検討してみてください。

接道状況

建築予定地と前面道路と接道の状況も、土地に建てられる建物の規模に影響します。

建物を建てる土地は、建築基準法上の接道義務を満たしていなければなりません。接している道路の幅員が4m未満の場合は、建物の建築前にセットバックが必要であるため、建てられる建物の大きさが想定よりも小さくなる可能性があります。

また、土地と前面道路は、2m以上の間口で接している必要があります。特に、旗竿地など形状が不整形な土地の場合は注意が必要です。

斜線制限

敷地に建てられる建物の高さは、さらに前面道路や隣地との境界線に基づいて「斜線制限」という規制も受けます。

斜線制限には様々な緩和条件があり、専門知識がなければ実際に建てられる建物の大きさを把握することは難しいです。

建設予定地に建てられるアパートの規模は、建築会社や設計士に相談して確認してもらうことがおすすめです。

建てられる建物の大きさ(容積)を確認することをボリュームチェックといいます。ハウスメーカーに土地活用を相談する場合は、簡易的なボリュームチェックまで無料で行ってもらえます。まずは建築プランを請求して、所有地でアパート経営が可能かどうか相談してみましょう。

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アパートの建築規制については、以下の記事もご参考になります。

共同住宅の建築基準法とは?アパート建築時に守るべき規制を解説

20坪の土地で可能な土地活用方法

アパート建築以外で、20坪の土地で行うことができる土地活用方法を紹介します。

戸建て賃貸経営

戸建て賃貸経営とは、一戸建ての物件を賃貸物件として貸し出し、家賃収入を得る土地活用方法です。

戸建て賃貸経営は、アパート経営よりも部屋数は少ないですが、安定して多くの利益を上げることができます。戸建て賃貸経営が安定して利益を上げられる理由としては、ターゲットがファミリー層なため、一度入居すれば入居期間が長くなることが大きな要因だといえます。

アパート経営やマンション経営と比べて、初期費用が少ないことも、安定した賃貸経営ができる理由です。戸建て賃貸経営は、入居者がその物件を気に入ってくれたらそのまま購入まで進むことも少なくないため、出口戦略にも有効な土地活用方法でしょう。

初期費用を抑えつつ、リスクの低い賃貸経営をしたい人にはおすすめできます。

トランクルーム経営

トランクルーム経営とは、屋内外問わずトランクルームを設置することで、利用者から賃料を得る土地活用方法です。

専門業者と一緒に始めることができるため、修理や管理の手間が少なくなります。トランクルーム経営はアパート経営と違い、都心部でも郊外でもある程度の需要が見込めます。

また、初期費用と維持費が低くなるため、投資した資金を回収しきるまでにあまり時間がかかりません。そのため初期費用を抑えつつ、管理の手間を省きたい人におすすめの土地活用方法といえます。

コインパーキング経営

コインパーキング経営とは、更地にコインパーキングを作って経営し、そのコインパーキングの利用料金が自分の収益になる土地活用方法です。

コインパーキング経営では、精算機と駐車設備を設置するだけで経営を始めることができるため、初期費用を抑えることができます。

駐車スペースに1台あたり2.5m×5.0mの広さを確保できれば経営を始めることができるので、狭小地にも向いている土地活用方法です。そのため、初期費用を抑えつつ、簡単に土地活用を始めたい人におすすめといえます。

簡易な建物を建築してテナントを募集

都心部の狭小地であれば、簡易なプレハブなどの建物を建築たものを貸し出し、テナントから家賃収入を得る方法があります。この方法は、人通りの多い土地であれば、より成功する可能性が高くなります。

募集するテナントには、ワーキングスペースやテイクアウト専門の飲食店などがよいでしょう。テナント用の建物であれば、簡単な間取りでよいためアパート建築よりも建築費を抑えることができます

初期費用を抑えつつ、人通りのよい土地で土地活用したい人におすすめといえます。

土地信託

土地信託は土地を信託会社や信託銀行に預けて活用してもらうことで、収益が出れば、諸経費などを引いた金額を配当金として受け取ることができる土地活用方法です。

アパートを建築する費用を貯めたり、借り入れたりする必要がないため土地さえ持っていれば、契約を結ぶだけで始められます。

土地信託には、契約が終了したときにその土地が返却される「賃貸型」と土地に付加価値をつけて馬脚する「処分型」があります。どちらを選択するかは、土地の立地や事業性を考慮して決定しましょう。土地信託は費用をかけず土地活用したい人におすすめです。

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売却

土地活用をする以前に持っている土地がいらない土地活用するのも面倒だからすぐに手放したい、と考えている方は土地を売ってしまうのがおすすめです。

土地の立地や周辺環境によって売却できる値段は異なるため、複数社に査定を依頼することをおすすめします。土地の売却は、土地活用するつもりもなく、今すぐにでも現金が欲しい人におすすめといえます。

20坪の土地でのアパート建築はイエウール土地活用にご相談を!

20坪の土地でアパート建築を行う場合、木造で2,100~2,830万円、鉄骨造で2,830~3,550万円ほどかかります。

また、20坪の土地でのアパート建築では、建ぺい率や容積率を確認して収益性の高いアパート建築をすることが可能です。収益性の高いアパートを建築しようとすると、建築費をできるだけ安くする必要があります。

また、アパートを建てるなら最初の情報収集が重要です。一括見積もり請求サービスイエウール土地活用なら、土地所在地の入力だけで建築費の見積もりを取り寄せることができます。

イエウールと土地活用で大手10社からのプランを見積もることで、あなたにとって最適なアパートを建築しましょう。

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