アパート経営や新築アパートの建築を行う予定のある方が気になることの一つとして、アパート建築中のトラブルがあげれらます。
アパート建築中に起こるトラブルには様々なものがありますが、そのほとんどは事前に対策を講じることで十分に対策可能なものです。
この記事では、アパート建築中に起こるトラブル8つと信頼できる建築会社の選び方、トラブルを起こさずにアパート建築を行うコツをまとめています。
特に、アパート建築を行う予定のある方の参考情報となれば幸いです。
アパート建築費の相場や建築費用の内訳について詳しく知りたい方は、まずはこちらの記事を参考にしてください。
アパート建築の契約に関するトラブル
アパートを建築するにあたり、最も事が大きくなりやすいのが施工会社やその契約に関するトラブルです。
アパートの建築契約における、代表的な3つのトラブルとその対策をみていきましょう。
契約時と実際に契約される金額が違う
よくあるケースとして、当初提示されたプランと異なる金額を掲示されるという事例があります。
原因としては、着工後に発覚した何らかの障害や、オーナー希望で設備増強などを施したためによる大幅な金額変更などがあげられます。
オーナー自らの意向で変更があれば、その時点で費用の変更に関して説明があるはずなので大きな問題には発展しないでしょう。
問題は、オーナーの知らぬ間に工事費がアップしていた場合です。このような場合には、当初のプランを見直しながら建築会社と話し合う必要があります。
はっきりとした理由がないにも関わらず、追加請求をされた場合には注意が必要です。
対策
まずは建築プラン作成の段階から、着工後に費用変更生じさせないようなプランを作ることが大切です。
建物構造や設備に関する費用は、着工前に確定させておくことをおすすめします。
特に、土地の状態も工事費用に大きく関係しますので、あらかじめ追加の整地費用などがないのかを確認しておくとよいです。
追加請求をされた場合には、どこにどのような費用がかかったのかの説明を求めるようにしましょう。
建築に関する変更や、その費用について納得できない場合は、弁護士などに相談すべきです。
アパート建築費用について詳しく知りたい方は、以下の記事が参考になります。
工期が予定よりも遅れる
予定された工期が遅れるというトラブルも、建物を建築する上ではよく起こりうるものです。
特に、アパートの竣工に合わせた入居者募集を行っている場合、オーナーと建築会社という二者間だけでの問題ではなくなります。
工期の遅れによる入居者への引き渡しの延期だけは避けたいところでしょう。
契約段階で、工期の遅れに関する損害賠償や違約金などの説明があれば、オーナーの金銭的な負担は避けられますが、入居者への説明責任が求められます。
対策
契約を交わす際に、工期に関する取り決めについて確認しておきましょう。契約書の内容に、工期の遅れによる賠償ならびにその内容にも目を通しておくことが大切です。
ただし、天候や災害などによって建築が予定通りに進まないケースもあるでしょう。このような建築会社側に非がない場合は補償を受けることは難しいです。
施工不良の発覚
アパート竣工後に、施工不良が発覚する可能性もゼロではありません。
建物の耐久性の問題や壁の薄さによる騒音など、施工不良は他のトラブルへと発展してしまう可能性が高いです。
建物の建築に関しては、基本的には業者に一任することになると思います。
そのため、オーナーが直接現場を確認し手抜き工事などが行われていないかなどを確認することは難しいでしょう。
対策
施工不良に関しては、建築会社との信頼関係が何よりも大事です。
大手の建築会社だからといって、安心できるわけではありません。むしろ、大手でも問題のある建築を行っていた事例はあります。
したがって、今までの施工実績や口コミ、建築プランなどから検討を重ねた上で信頼できる建築会社を選ぶようにしましょう。
アパート建築中のご近所トラブル
アパート建築中は、最もトラブルが発生しやすい状況といえます。
トラブルの多くは、事前の説明や話し合いなどで回避できることが多いため、ここでいくつかのトラブルを把握しておきスムーズなご近所対応を行えるようにしましょう。
また、アパートを建てる流れを確認しておくと安心です。
騒音トラブル
工事による騒音は、アパート建築においては避けて通れない問題でしょう。
特に、住宅街など周りに住宅が多いエリアは騒音トラブルに発展しやすい環境といえます。
騒音は、昨今の新型コロナウイルスによるリモートワークの加速により、さらにデリケートな問題となっています。
場合によっては、工事差止め請求がくることもあり得ます。
ご近所トラブルを回避することは、その後のアパート経営を円滑に行う第一ステップです。
したがって、トラブルをおこさないよう適切に対処することが肝心です。
対策
工事による騒音は、抑えようにも抑えることができない場合がほとんどです。そのため、工事前後に近隣への挨拶を行うとよいでしょう。
特に、アパートの建て替えは一度建物を解体してから改めて建物を建設するというステップを踏むため、単にアパートを建築する場合に比べて騒音トラブルに発展しやすいといえます。
状況によっては、騒音のピークとなる期間にも近隣との一言コミュニケーションをとっておくのも有効な対策となります。
最近では、防音シートを導入することで多少の騒音を防ぐこともできるようです。
アパートの建築工事に関して、どのような対策が施されているのかを事前に建築会社に相談するのもよいでしょう。
日照トラブル
日照によるトラブルは、主にアパートなど階層の高い建物を建築する際に発生しやすいトラブルです。
過去には、日照権をめぐって訴訟となった事例もあります。
日照権については、法律に明文規定がある訳ではありませんが、判例でも認められる権利となっているため裁判となった場合には損害賠償や工事差止め請求が行われる可能性もあります。
対策
日照に関する規制として、地域によって建物の高さ制限や斜線規則、日陰規制があるため、これらを調べてから建築プランを確認すべきです。
そして、アパートを建築する際に、あらかじめ近隣にどのような建物がどのくらいの高さで建つのかの説明を行う必要があるでしょう。
納得してもらうことが難しい場合、建物構造や建築そのものを見なおす必要があるでしょう。
損害トラブル
建築によって出た砂ぼこりや建築に使う資材などによって、近隣に何らかの損害が出る可能性があります。
例えば洗濯物に塵が付着したり、排水による汚染、作業員によるゴミの処理に関するトラブルがあげられるでしょう。
とがったものが放置されたるとによるケガのリスクもあります。
対策
損害トラブルは、オーナーの予期しないところで発生します。
したがって、建設会社との信頼関係が大切になります。
また、建築会社とすぐにコミュニケーションを取れるような環境があるのかを確認するようにしてください。
最近では、施主と現場監督、建築会社と簡単に連絡をとれるチャットツールを導入している会社もあります。
アパートを建築する可能性が出てきたら、複数の企業の建築費用の見積もりを比較しましょう。
アパートの建築費用は設計や工法によって大きく異なり、建築のプランによって将来の利回りも変わります。
建築費がいくらなら収益性の高いアパート経営ができるのか、気になるところを建築会社に相談してみましょう。
イエウール土地活用なら複数の大手ハウスメーカーの見積もりを一括請求することができます。
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活用事例:Afit(メゾネット)
エリア | 広島県 |
土地面積(㎡) | 330 |
延べ床面積(㎡) | 244.63 |
工法 | 木造在来 |
建築費用(円) | 3,000万 |
アパート建築に関するその他のトラブル
アパート建築には、契約やご近所トラブル以外で発生するものもありますので、ご紹介します。
立ち退きトラブル
立ち退きトラブルは、アパートを建て替える際に発生するトラブルです。
具体的には、オーナーと住居人との間での立ち退き交渉によるものです。
アパートの建て替えなど、大家側の都合で立ち退きを求める際には立ち退き料の支払いが必要になりますが、この相場について規定があるわけではありません。
そのため、住居人が立ち退き料などの条件に納得しない等が原因でトラブルに発展するケースが多くあります。
対策
アパートの建て替えが決まったら、すぐに住居人に対して立ち退きを求める理由と立ち退きが必要な時期を伝えておくべきです。
建て替えの理由については、しっかりとした根拠(耐震診断など)をもとに説明するとよいです。
立ち退き料に関して、明確な規定はありませんが一般的には引越し先の家賃6ヶ月分+引っ越し代相当の額が目安となっています。
そのため、この相場を目安として交渉材料の1つとしましょう。
土地の境界線によるトラブル
土地の境界線が曖昧であるまま建物の建築を始めてしまうケースもあります。はっきりとした境界線がなく、感覚で隣の土地と住み分けを行ってきた場合に起こります。
建物が完成してから境界線が確定され、土地の面積が減少した場合や建物の一部が隣地に越境している場合は違法建築とみなされることがあるので注意が必要です。
対策
隣地との境界線や土地の面積がはっきりと分からない場合は、事前に測量や協議決定をする必要があります。
土地の測量に関する手続きなどは、主にパートナー会社が主導となって行ってくれます。
そのため、少しでも土地の状況に不安がある場合は改めてその境界線や面積を確定しなおす方がよいでしょう。
トラブル回避のためのアパート建築会社の決め方
アパート建築に関するトラブルの多くには、建築会社との契約トラブルも見受けられます。
そこで、信頼できる建築会社を見極める方法をご紹介します。
複数のプランを検討する
アパートを建築する際には、必ず複数の会社に相談しいくつかのプランを比較検討するようにしてください。
複数の建築会社やプランに目を通すことで、より自分にあった方法で建築を進めることができるでしょう。
また、建築会社との交渉によってよりよい条件を引き出すことも期待できます。
住宅完成保証制度の有無を確認する
住宅完成保証制度とは、業者側の都合による工事金額の追加費用の発生や、建築会社の倒産などによって住宅の完成が難しくなった場合に保証が受けられる制度です。住宅完成保証制度に加入している建築会社は、保証元の審査をパスした優良建築会社です。
そのため、住宅完成保証制度に加入している建築会社であれば、実績があり信頼のおける会社であるとの目星をつけることができます。
施工実績を確認する
検討している建築会社が過去にどのようなアパートを建築したかを確認することで、注文通りの建物を建ててくれそうかということに加え、信頼できる会社であるかの判断材料になります。
あわせて、実際の施工事例を確認することによって、どのようなアパートが建築されるのか具体的なイメージを膨らませることもできるでしょう。
多くの建物を建てた実績のある建築会社は、それだけのノウハウをもっていますので、安心してアパートを建築を任せることができます。
このように、アパートを建てるなら最初の情報収集が重要です。一括見積もり請求サービスイエウール土地活用なら、土地所在地の入力だけで建築費の見積もりを取り寄せることができます。
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トラブルを起こさずアパート建築を進めるコツ
トラブルを起こさずにアパート経営を進めるにはどうすればよいのでしょうか。
ここでは、アパート建築を無事に終えるために知っておきたい3つのコツをご紹介します。
信頼できるパートナー会社と契約を結ぶ
アパート建築において、どの建築会社に依頼するのかは非常に重要なポイントです。
契約に関するトラブルは、オーナーと建築会社間での齟齬があるために発生することがほとんどです。
信頼できるか建築会社であるか否かの判断には、施工実績や工事に関する保証内容に加えて、オーナーの意向を汲み取ってくれているのかも大切です。
どの建築会社と契約を結ぶのかの検討段階では、納得のいくまで担当者の話し合いを重ねるべきでしょう。
定期的に現場を見に行く
建築会社が決まり、契約を交わした後に現場をほとんど見に行かないオーナーもいます。
しかし、業者側との連携をはかりつつ、工期に遅れがないかなど状況把握のためにも実際に現場を見ておくことは大切です。
特に、何かしらの問題が発生した場合やその兆候がある場合、現場で責任者とコミュニケーションをとることは予定通りアパート建築を進めるために重要なことです。
最近では、チャット上で施主や現場監督、建築会社と簡単に情報共有ができる施工管理アプリもあります。
このようなシステムを導入しているのかを事前に確認しておくのもよいでしょう。
事前に予測されるトラブルを把握する
アパート建築において起こるトラブルには、ある程度予測のつくものがほとんどです。そのため、あらかじめどのようなトラブルが想定されるのかを把握しておくことで、対策がとりやすくなります。
この記事でご紹介した8つのトラブルを参考に、対策方法を考えておくだけでも安心してアパート建築を進めることができるでしょう。
アパート建築におけるトラブルは事前に対策しておく
アパート建築を行うにあたって、トラブルを避けるに越したことはありません。そして、起こりうるトラブルは事前に回避できるものがほとんどです。
そのため、本記事でご紹介したトラブル事例を参考にしながら、有効な対策をしておくことが大切です。
また、信頼できるパートナー会社を見つけるためにも、一度建築費をシミュレーションしておくことがよいでしょう。こちらのツールで建築費を試算することができますので是非利用してみてください。
アパート建築費シュミレーター
新築アパートを建築する際は、アパート本体(躯体)、仕上げ、設備それぞれに建築費用がかかってきます。
試算条件を入力していただくと過去の建築事例をもとに、建築する際の概算費用を試算することができます。
試算条件を入力し、「この条件でシュミレーションする」をクリックしてください。 予想建築費が、画面下部に表示されます。
坪数
坪
建ぺい率
%
容積率
%
未記入(不明)の場合は建ぺい率60%、容積率200%で自動試算
土地所在地
構造
坪単価
万円
<参考>構造別坪単価
木造 : 坪単価 73万円
軽量鉄骨造 : 坪単価 125万円
重量鉄骨造 : 坪単価 108万円
鉄筋コンクリート造 : 坪単価 108万円
予想建築費 万円
内訳
(坪数 × 建ぺい率 × 容積率) × 構造別の坪単価*1 = 予想建築費
*1 構造別の坪単価は、建築着工統計調査 住宅着工統計 第34表中の 「共同住宅」における「工事予定額」に基づいています。
- 本当にシュミレーション通りの建築費用で建てられるかな?
実際の建築費用の見積もりは坪数やアパートの材質だけでなく、建築会社の工法や設備のグレードによって大きく変動します。
建築費用の見積もりをとる際は、複数の建築会社で相見積もりをおこなって比較・検討をしましょう。
イエウール土地活用なら、 最大で10社の建築費の見積もりを一括請求 することができます。
記事のおさらい
他にもアパート建築のノウハウを知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
土地の広さや階層ごとのアパート建築費について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。