不動産売買でよく聞く「売主」と「買主」。本記事では、その意味や特徴、関連する物件種別について解説します。
「まずは不動産売却の基礎知識を知りたい」という方は、こちらの記事をご覧ください。
売主・買主とは

売主の読み方は「うりぬし」
売主とは不動産取引において、売主とは物件を所有している人や法人のことを指します。物件を売却する際に売主として登場し、所有権を譲渡する役割を担います。売主は自身の所有する不動産を適切な価格で買い手に提供することで利益を得ることが目的です。
買主の読み方は「かいぬし」
買主とは、不動産取引において物件を購入する人や法人のことを指します。買主は自身のニーズや要望に合う物件を選び、適正な価格で物件を購入することを目指します。物件の所有権を取得することで、将来的な住居や投資などの目的を実現することが主な目的です。
誰が売主・買主になるのか
売主になる可能性がある対象
売主になる可能性がある対象はさまざまです。個人であれば自己所有の住宅や土地を売却する際に売主となります。
また、法人として不動産を所有している企業や投資家も売主として取引に参加することがあります。具体的な売主になる可能性がある対象はこちらです。
- 不動産の所有者で、手放すことを決めた人や法人
- 投資目的で不動産を所有しており、売却して利益を得たい人や法人
- 遺産相続や離婚などの状況で不動産を処分する必要がある人や法人
買主になる可能性がある対象
買主になる可能性がある対象も多岐にわたります。住宅を購入する場合、個人や家族が買主となります。
また、不動産投資を目的とする投資家や企業も買主として物件を購入することがあります。購入目的や投資戦略に応じて、様々な買主が存在します。
- 住宅を購入する個人や家族
- 投資目的で不動産を購入する個人や法人
- 事業用不動産を必要とする法人や企業
- 不動産購入を検討している外国人
不動産売却の3つの方法「仲介」「買取」「個人売買」
不動産の売却方法には、主に「仲介」「買取」「個人売買」の3つの方法があります。
「仲介」は不動産会社に買主を探してもらう方法、「買取」は不動産会社に直接物件を買い取ってもらう方法です。そして「個人売買」は、売主が自ら買主を見つけて直接取引する方法を指し、従来の「売主物件」がこれに相当します。それぞれの方法で取引の進め方やメリット・デメリットが異なります。

仲介(仲介物件)のメリット・デメリット
仲介には以下のようなメリットがあります。- プロのサポート: 不動産業者が売主と買主の間に入り、情報提供や交渉のサポートを行います。専門知識と経験を持つプロが関与するため、スムーズな取引が期待できます。
- 幅広い物件情報: 不動産業者は市場全体の物件情報を保有しています。多くの売主物件や他の仲介物件についての情報を提供し、買主のニーズに合った物件を幅広く提案できます。
- 交渉の代行: 不動産業者が売主と買主の双方の利益をバランスさせながら交渉を進めます。公正な価格や条件の調整を行い、円滑な取引をサポートします。
- 仲介手数料: 不動産業者は売買代金の一定割合を手数料として受け取ります。売主や買主にとっては追加費用となりますので、その負担を考慮する必要があります。
- 情報の中継: 不動産業者を通じて情報が伝わるため、売主から直接的な情報を得ることはできません。情報の中継により、情報の正確性や詳細性が一部制約される可能性があります。
- 一部の物件に限定: 不動産業者が取り扱う物件には制約があります。市場に出回っている全ての物件をカバーしているわけではないため、希望に完全にマッチする物件が見つからない場合があります。
買取のメリット・デメリット
買取には以下のようなメリットがあります。- スピーディーな現金化: 不動産会社が直接買い取るため、買主を探す必要がなく、短期間で売却して現金化できます。
- 手間がかからない: 室内見学の対応や、売却のためのリフォームなどが不要なケースが多く、売主の負担が少ないです。
- 契約不適合責任の免除: 買主が不動産会社の場合、契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)が免除されることが一般的です。
- 売却価格が相場より低い: 仲介で売却する場合に比べ、市場価格の7〜8割程度の価格になることが一般的です。すぐに現金化したいなどの事情がない場合は、仲介の方が高く売れる可能性が高いです。
これらのメリットとデメリットを考慮しながら、自身のニーズや状況に合った売却方法を選択しましょう。
個人売買(売主物件)のメリット・デメリット
個人売買には以下のようなメリットがあります。- 直接的な交渉: 売主と買主が直接交渉を行うことができます。価格や条件について直接話し合うことで、柔軟な交渉が可能です。
- 価格の柔軟性: 不動産業者を介さないため、仲介手数料が不要となります。これにより、売主は価格を柔軟に設定することができ、買主にとってより魅力的な価格となる可能性があります。
- ダイレクトな情報提供: 売主は自身が所有する物件に関する詳細な情報を提供できます。物件の歴史や特徴、改築履歴など、買主は直接的に情報を得ることができます。
- マーケティング負担: 不動産業者を介さないため、売主自身が広告やマーケティング活動を行う必要があります。広く買主に物件を知らせるための努力が求められます。
- 交渉の難しさ: 売主と買主が直接交渉することで、価格や条件面での意見の相違が生じる可能性があります。適切な交渉スキルや不動産市場の知識が求められます。
- 責任の所在: 売主が直接責任を負うため、物件の状態や隠れた問題について買主からクレームが発生する可能性があります。事前に適切な調査やデューデリジェンスを行うことが重要です。
以上のメリットとデメリットを考慮しながら、個人売買(売主物件)についての適切な判断を行いましょう。
まとめ

仲介は「できるだけ高く売りたいが、多少時間がかかっても構わない」という人に向いています。一方で、買取は「価格よりもスピードや手間の少なさを重視したい」という人に適しています。
個人売買は「仲介手数料を抑えたい」「自分で交渉や売却活動を進めたい」と考える人に合いますが、その分リスク管理や知識が求められます。
どの方法にも一長一短があるため、自分の状況や優先したいことを整理し、もっとも納得できる方法を選ぶことが大切です。


