- 固定資産税が払えないとどうなるの?
- 固定資産税が払えない場合どうしたらいい?
- 固定資産税が払えないってどんな状況?
この記事では、固定資産税が払えないとどうなるのかを解説します。
また、固定資産税が払えない場合の対処方法や固定資産税が払えない状況、固定資産税の減額・免除になる条件、老後資金の調達方法まで解説していますので、ぜひ参考にしてください。固定資産税が払えないとどうなる?
固定資産税が払えないと以下のような流れで支払いを催促されます。- 督促状が届く
- (延滞金が発生する)
- 給与や預金が差し押さえられる
- 土地や建物が差し押さえられる
- 公売にかけられる
督促状が届く
固定資産税が払えないと、まずは「督促状」が届きます。督促状は、支払い期限から20日以内に発行され、さらに督促状が届いた後も滞納を続けると「催告書」が届きます。もし、20日以内に督促状が発行されていなくても納税の義務から免れるわけではありません。また、支払い期限から20日を過ぎてなされた督促が無効になるわけではないことに注意が必要です。
延滞金が発生する
固定資産税を期日までに支払わなければ本来納めるべき税額に対して延滞金が発生します。延滞金は納期限の次の日から発生し、納期限から1ヵ月を過ぎると延滞金の割合が高くなります。
支払い期限の翌日から1ヵ月を過ぎるまでは税額の2.4%、1ヵ月を経過した日以降は税額の8.7%を本来納めるべき税額のほかに延滞金として支払います。
ただし、本来納付する税額が2,000円未満の場合、または上記の割合で計算した結果が1,000円未満の延滞金については納付を要しません。
また、年率は年度よって異なるため、過去の税金を納める場合は所有する不動産の市町村の納税課に問い合わせましょう。参考:納期限が過ぎてから納付する場合、延滞金はどのくらいの割合でつきますか。 | 川口市
延滞金の計算方法
ここでは、納付期限が令和5年9月30日の固定資産税42万円を令和5年12月26日に納める場合の延滞金を計算していきます。まず、納期限の翌日から1ヵ月を経過する日までの日数は31日と算定し、納期限の翌日から1ヵ月を経過した日以後の日数を57日と算定します。
こうすると、延滞金は以下のように計算することができます。
- 納期限の翌日から1ヵ月を経過する日まで、
40万円 × 31日 × 2.4% ÷ 365 = 815円(1円未満切り捨て) - 納期限の翌日から1ヵ月を経過した日以後、
40万円 × 57日 × 8.7% ÷ 365 = 5,434円(1円未満切り捨て)

給与や預金が差し押さえられる
督促状を発した日から10日以内に完納しないとまずは、給与や預金が差し押さえられることになります。預金が差し押さえられると、差押通知書が預金を預かっている金融機関に送付され、国や地方公共団体が預金を滞納税額に充当することになります。
そして、税金を滞納して預金を差し押さえられた場合、銀行との約定で取引停止となってしまう可能性もあるため注意が必要です。
また、預金がない場合には給与が差し押さえられることもあります。
滞納者が給与の全額を差し押さえることに承諾しなければ給与の全額を差し押さえられることはありません。
土地や建物が差し押さえられる
給与や預金が差し押さえられ、それでも支払いきれなかった場合には土地や建物といった財産を差し押さえられることになります。都市計画税の滞納によって、土地や建物を差し押さえられると、その土地や建物に差押の登記が行われます。
差押の登記が行われると、直ちに土地や建物が使えなくなることはありませんが、地方公共団体が強制的に土地や建物を公売し、その売却代金を滞納している税金に充当することとなります。大切な土地や建物を差し押さえられないためにも、都市計画税を期日以内に納めるようにしましょう。
公売にかけられる
差し押さえられた財産は、公売にかけられることになります。公売にて買い手が見つかると、売却され現金に換えられます。
また、税金の滞納による公売は、裁判所の許可の必要はありません。
そのため、家を公売にかけられた場合には、強制的に退去させられることになります。固定資産税が払えないときの対処方法
固定資産税が払えない時の対処方法は以下の7つです。- 自治体の窓口に相談する
- 分納に変更する
- 徴収猶予を受ける
- 減免を受ける
- (差し押さえを受けている場合)換価の猶予を受ける
- 滞納処分の停止を受ける
- 任意売却を検討する
自治体の窓口に相談する

固定資産税の納付書や督促状には、各自治体の連絡先が記載されているため、その電話番号から連絡しましょう。
また、役所の担当窓口では固定資産税について相談をすることができます。
次に解説する分納や減免、徴収猶予などを受けられるのかを判断してもらえるので、まずは自治体の窓口に相談することが重要です。分納に変更する
固定資産税は原則一括か4回に分けて支払いますが、まとまった金額を払えない場合、分納という措置を受けられる可能性があります。
分納が認められれば、固定資産税を各月(12回)の支払いに変更できます。
ただし、分納を認められた後に滞納すると、財産を差し押さえられることもあることに注意が必要です。
徴収猶予を受ける
災害や病気、事業の休廃業により、固定資産税を一時的に支払えないと認められる場合があります。また、税額が本来の納付期限よりも1年以上経過した後に確定し、一時に納付することができない理由があると認められる場合にも、徴収猶予を受けることができます。- 新たな財産の差押や換価(売却)等の滞納処分の執行猶予
- 既に差押を受けている財産について、申請による差押の解除
- 徴収猶予が許可された期間中の延滞金の一部、または、全額免除
減免を受ける
減免とは災害などで収入が一定以上減少している方が固定資産税を2割~全額まで免除される制度です。減免を受けられるのは、天候不順で作物の収穫量が減った・家屋が倒壊して復旧困難などの方が対象です。
また、家屋に被害があった場合、家屋の価格に対して何割程度被害を受けているか調べた上で減免割合を算出します。
そして、申請期限は納付期限か災害が発生してから2ヶ月経過した日のいずれか遅い日です。そのため、少し落ち着いたら自治体に申請することをおすすめします。(差し押さえられている場合)換価の猶予を受ける
固定資産税を一時に納付することにより事業の継続、または、生活の維持が困難となるおそれがある場合、申請に基づいて差押財産の換価(売却)が猶予されることもあります。- 既に差押を受けている財産の換価(売却)の猶予
- 差押によって事業の継続、または、生活維持が困難になるおそれのある財産の差押の猶予
- 換価の猶予が許可された期間中の延滞金の一部免除
滞納処分の停止を受ける
固定資産税が支払えず滞納した場合には、財産が差し押さえられ、強制的に徴収されます。しかし、滞納処分によって生活を維持できないほど窮迫する可能性があるケースでは、滞納処分が停止されることがあります。滞納処分の停止が行われれば、滞納していた固定資産税を支払う必要がなくなります。ただ、滞納処分の停止が認められるための要件はかなり厳しいことから、老後になっても適用されるかどうか怪しいところです。
任意売却を検討する

分納や徴収猶予を受けても固定資産税が支払えない場合には、公売にかけられる前に土地や建物の任意売却を検討することをおすすめします。
固定資産税が支払えず財産が差し押さえられると、相場よりも安く公売にかけられてしまいます。
しかし、任意売却では、自分の意思で売却活動を進められることから、スケジュールを自分で管理できますし、物件を相場通りの価格で売却することもできます。
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固定資産税が減額・免除になる3つの条件
災害で家屋の倒壊が発生した場合や固定資産税の対象外の建物は固定資産が減額・免除されます。対象は地方税法で記載されており、明確な決まりがあります。対象は限られていますが、対象範囲内の場合は申請してくださいね。
固定資産が災害にあったとき
固定資産が火災や震災などを受けた場合は減額・免除の対象です。- 火災:被害が家屋価格の10分の2を超える場合、未納分の減免を受けられる場合がある
- 震災:震災で甚大な影響が発生した場合は免除になる
公共施設の建物
学校法人や社会福祉法人が本来の用途として使用している建物は固定資産税が免除されます。対象は学校・公園・福祉施設などがあり、地方税法で定められています。申請後に現地調査が行われて、非課税の対象に当てはまるか審査を受けて非課税の対象か判断されますが、対象の資産が有料で貸し出しを行っていた場合は非課税対象になりません。
固定資産税減税措置
固定資産税の減税措置は新築と住居用地に対する2つの措置があります。新築の減税措置は、2026年3月31日までに建てられた新築住宅に課税される固定資産税を3年間(マンションは5年間)2分の1にする制度です。もともと2024年3月31日で減税措置は終了の予定でしたが、2年間延長されました。4年目以降(マンションは6年目以降)は通常の税率に戻ります。住宅用地の減税措置については課税額の3分の1に減額するほか、200㎡以下の小規模住宅用地に関しては6分の1に減額されます。2025年9月現在では住宅用地の減税措置に関して期限の定めはありません。
固定資産税が払えない状況とは?
固定資産税が払えないような状況とはどのような状況なのでしょうか。- 老後の収入が少ない
- 不動産の相続した
老後の収入が少ない
固定資産税が払えない状況として考えられるケースが、定年退職をして収入が減少してしまうケースです。不動産を購入するときには、ローンや固定資産税が支払えないことがないよう事前に資金計画を立てることが一般的です。
しかし、定年退職をして安定した収入が入らなくなってしまうと、家計に大きな狂いが生じます。
固定資産税は、不動産を所有し続ける限り支払いが必要になるため、貯金をしたり、不動産を手放すなど、何かしらの対応が必要です。不動産を相続した
固定資産税が払えない状況として考えられるケースが、不動産を相続したケースです。
親から相続した不動産であっても、固定資産税を払い続ける必要があるため、突然発生した相続に対応できず、固定資産税が払えないようなケースもあります。そのため、相続を考え始めたタイミングで不動産にかかる税金をしっかりと確認しておくことが重要です。
老後資金の調達方法
老後の資金調達方法は以下の3つです。- リースバック
- リバースモーゲージ
- 土地活用
リースバック
リースバックとは、所有する物件を不動産会社に売却し、賃貸契約を結ぶことで同じ物件に住める仕組みのことです。リースバックを利用することで、まとまった現金を取得できるうえ、固定資産税を支払う必要がなくなります。また、仲介業者を利用した不動産売却よりも素早く売却することができます。ただ、売却金額が相場よりも安くなってしまう点や賃貸契約の期間の更新が難しいことがデメリットになります。
そのため、まとまった資金がすぐにほしいという場合でなければあまりおすすめできない方法といえます。

リバースモーゲージ
リバースモーゲージとは、自宅を担保に生活資金を借り入れ、借入人が亡くなったときに担保となっていた不動産を売却して借入金を返済する仕組みのことです。リバースモーゲージを利用することで、毎月の支払いが利息分だけになり、老後生活の支出を減らすことができます。
また、リバースモーゲージで借り入れた資金で固定資産税を支払うことも可能です。ただ、リバースモーゲージにも借入限度があるため、長生きすればするほど資金を使い切ってしまう可能性があります。
そのため、リバースモーゲージを利用するときには、資金計画を立ててから利用することをおすすめします。
土地活用を始める
所有する土地を活用して利益を上げることで老後資金の対策になります。アパート経営やマンション経営などの土地活用を始めることで固定資産税の軽減措置が受けられたり、相続税を節税することができます。また、ローンを組んで土地活用を始める場合、団体信用生命保険(団信)への加入が必要なことが多くなっています。
団信は、借主に万が一のことがあったとき、保険金により残債を弁済される制度のことで、もしものことがあっても、残った家族にローンの返済義務を残すことがなくなります。
固定資産税が払えないとわかった段階で自治体に連絡しましょう
固定資産税は災害など固定資産に大きな被害や、大幅な収入減などの事情がない限り払わなければいけない税金です。
経済的に苦しい場合は、自治体に相談すれば12回分割払いなどの方法があるので早めに連絡することが大切です。
そのままにしておくと延滞金が発生して余計な支払いが増えるので、期限以内にしっかりと支払いましょう。記事のおさらい
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