【2024年最新】マンション売却相場は?エリア・築年数・購入価格で調べよう

【2024年最新】マンション売却相場は?エリア・築年数・購入価格で調べよう

マンションの売却相場は近年上昇し続けており、特に首都圏は相場の値上がりが顕著です。エリア別にみると、東京都や埼玉県、神奈川県、大阪府、福岡県の相場が特に上昇しています。

マンションの売り時はエリア・築年数・景気から判断できます。

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「まずはマンション売却の基礎知識を知りたい」という方は、こちらの記事をご覧ください。

マンション売却を完全攻略!流れや費用、注意点や失敗事例を抑えよう

【2024年最新】マンション売却相場は?エリア・築年数・購入価格で調べよう

マンション売却相場は全国的に上昇中!

マンションの売却相場は、2013年以降高騰し続けていますが、近年は全国的にさらに上昇しています。

その理由を、ここでは「中古マンションの需要」「首都圏の相場の値上がり」の2点に分けて解説します。

中古マンションの需要は近年上がり続けている

近年では、中古マンションの需要は堅調です。

不動産統計集(2024年3月期改訂)によると、中古マンションの成約件数は、平成26年度は66,465件であったのに対し、令和5年度では70,261件とほぼ横ばいです。

また、以下は国土交通省が発表している不動産価格指数家やマンションの売却相場)のデータです。緑色のグラフがマンションを表しています。

※2024年6月現在で公表されている最新の不動産価格指数のデータです。

 

出典:国土交通省 不動産価格指数

不動産価格指数のデータを見てみると、2012年から現在にかけてマンション売却相場は右肩上がりで急上昇を続けていたことが分かります。

少なくとも今現在はマンション売却相場は過去最高価格で推移していると言えるでしょう。

特に首都圏の相場の値上がりが著しい

マンションの売却相場は全国的に上昇傾向ですが、特に首都圏の相場の値上がりが顕著です。

以下は公益財団法人 東日本不動産流通機構が公表している首都圏の中古マンションの成約価格の推移を表しています。

出典:公益財団法人 東日本不動産流通機構 首都圏中古マンション・中古戸建住宅長期動向グラフ【2013年4月~2024年3月】

2012年7月から2024年3月まで、コロナ禍の期間を除いて上昇傾向が続いていることが分かります。

公益財団法人 東日本不動産流通機構 月例マーケットウォッチ(2024年4月度)によると、特に成約価格(㎡単価)は、東京都区部は48ヶ月連続、埼玉県は38ヶ月連続、横浜・川崎市と多摩は10ヶ月連続、神奈川県他は7ヶ月連続で前年同月を上回っています。

全国の中でも、近年は特に首都圏の相場の上昇が著しいです。

全国的にマンションの売却相場が高騰している理由

2013年以降、マンション価格が上昇し続けた背景には、複数の経済的および社会的要因が絡み合っています。

この期間、多くの国で採用された低金利政策は、住宅ローンの金利を抑え、不動産への投資意欲を高めました。

特に、経済活動の中心である都市部には、人口がどんどん集中するようになり、住宅需要が増大しました。

これは、一人暮らしや小規模世帯の増加によるもので、都市部の限られた土地を有効に活用できるマンションが人気を集める結果となりました。

また、大都市圏では利用可能な土地が非常に限られており、新たな開発が難しい状況がマンション価格を押し上げる一因となりました。

さらに、建設コストの上昇も無視できません。

原材料費の高騰や人件費の上昇が、新築マンションの価格を押し上げる要因となっています。

近年では円安の影響で、材料費や人件費の高騰が加速しているため、新築マンションの価格の上昇もさらに加速しています。

これに加え、不動産はインフレヘッジとしての役割を果たすため、投資家にとって魅力的な投資先となっています。

賃貸需要の増加により、マンションを購入して賃貸に出すことで安定した収入を見込むことができるため、投資先としての魅力が高まっています。

グローバル化の進展と、近年では円安の影響を受けて、外国人投資家による不動産投資も活発になり、特にアジアの経済成長が著しい国々からの資本が主要都市の不動産市場に流入しました。

これらの要因が複合的に作用し、2013年以降、マンション価格の上昇をもたらしています。

このように、低金利政策、都市部への人口集中、土地の希少性、円安、建設コストの上昇、投資先としての魅力、国際的な資本流入といった要素が組み合わさり、マンション価格の上昇傾向を形成しているのです。

【2024年最新】主要都市のマンション売却相場と市況

マンションを売却することを考えている方や、将来的に売るかもしれない方にとって、「今マンションを売ったらいくらになるのか」は気になるポイントではないでしょうか。

そこで、この章では主要都市エリアごとの2024年最新のマンション売却相場を紹介していきます。

以下はイエウールが実際の売却事例をもとに独自に算出した都道府県ごと売却価格相場情報です。

「物件種別」と「都道府県」を選択すれば売却相場をまとめて確認することができますので、まずエリア相場の全体観を掴みたいという方は、あなたのマンションがあるエリアの売却相場を調べてみてください。

▼都道府県ごとの相場情報を調べる▼
--の直近一年の相場
売却価格
--万円
取引件数
--
専有面積
--
築年数
--
※これらのデータは、国土交通省の不動産取引価格情報をもとに表示しています。
データ更新日: 2024年01月31日
表示されている情報は、2022年第4四半期 〜 2023年第3四半期のデータです。
--の築年数×購入価格別の
売却相場
購入時
1,000万円
購入時
2,000万円
購入時
3,000万円
購入時
4,000万円
購入時
5,000万円
築5年----------
築10年----------
築15年----------
築20年----------
築25年----------
築30年----------
築35年
以上
----------
※相場は国土交通省の不動産取引価格情報をもとに、下落率を導きだして算出しています。

 

東京都のマンション売却相場は上昇傾向

東京都の2024年最新のマンション売却相場は以下のようになっています。

2023年6月2024年6月増減
平均売却価格5,713万円6,156万円+7.8%
専有面積59.71㎡59.54㎡-0.3%
㎡単価95.69万円100.40万円+8.1%
築年数22.90年23.27年+1.6%
取引件数1,709件1,818件+6.4%

参考:“2024(令和6)年6月度月例速報マーケットウォッチ[全国版]”. 東日本不動産流通機構 (閲覧日:2024年7月23日)

東京都のマンション売却相場は全国的に見ても、また首都圏の中でも、突出して非常に高い価格になっています。

東京都のマンション価格はこの1年間で価格は+7.8%大幅に上昇しています。

東京都区部内ではマンションの売却相場が13カ月連続で上昇しています。(参照:公益財団法人 東日本不動産流通機構 月例マーケットウォッチ(2024年6月度)

過去の相場との比較

2024年7月の東京都のマンション売却価格相場は6,156万円となっており、昨年(2023年7月)の5,713万円から443万円アップとなっています。

取引件数も+6.4%と増加していることから、需要の拡大もあいまって、マンション売却相場は順当に上昇しているといえます。

現在の全国平均との比較

2024年時点で、全国のマンション売却相場の平均値は約3,110万円となっています。

全国平均と比較すると、東京都のマンション売却相場は6,156万円と突出して高く、全国平均の倍ほどまで至っています。

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埼玉県のマンション売却相場はゆるやかに下落

埼玉県の2024年最新のマンション売却相場は以下のようになっています。

2023年6月2024年6月増減
平均売却価格2,890万円2,852万円-1.3%
専有面積67.96㎡67.65㎡-0.5%
㎡単価42.52万円42.15万円-0.9%
築年数24.57年26.58年+8.2%
取引件数319件346件+8.5%

参考:“2024(令和6)年6月度月例速報マーケットウォッチ[全国版]”. 東日本不動産流通機構 (閲覧日:2024年7月23日)

埼玉県のマンション売却相場は直近1年間では-1.3%ゆるやかに下落しています。

一方で、中古マンションの取引件数が+8.5%と、需要は堅調に拡大しているといえます。

過去の相場との比較

2024年6月の埼玉県のマンション売却相場は2,852万円となっており、昨年(2023年6月)の2,890万円から38万円ダウンとなっています。

この1年間で、需要は急激に拡大しているものの、相場感が大きく変わることはなく、ゆるやかに下落しています。

現在の全国平均との比較

2024年時点で、全国のマンション売却相場の平均値は約3,110万円となっています。

全国平均と比較すると、埼玉県のマンション売却相場は258万円ほど低く、全国平均よりもよりやや低めだといえます。

神奈川県のマンション売却相場は上昇傾向

神奈川県の2024年最新のマンション売却相場は以下のようになっています。

2023年6月2024年6月増減
平均売却価格3,705万円4,016万円+8.4%
専有面積67.38㎡67.65㎡+0.4%
㎡単価54.99万円59.35万円+7.9%
築年数24.30年24.54年+1.0%
取引件数720件714件-0.8%

参考:“2024(令和6)年6月度月例速報マーケットウォッチ[全国版]”. 東日本不動産流通機構 (閲覧日:2024年7月23日)

神奈川県のマンション売却価格相場は1年間で+8.4%上昇しています。

神奈川県のマンション売却相場は、直近では明確な上昇傾向にあります。

神奈川県内の中でも、川崎市や横浜市といった沿岸の人気エリアでは、直近でマンション売却相場の上昇が12ヶ月連続で続いています。

神奈川県内では人気エリア以外の地域でもマンションの売却相場が9カ月連続で上昇しています。(参照:公益財団法人 東日本不動産流通機構 月例マーケットウォッチ(2024年6月度)

また、神奈川県のマンション売却相場は首都圏の中でも東京都に次いで高いです。

過去の相場との比較

2024年6月の神奈川県のマンション売却相場は4,016万円となっており、昨年(2023年6月)の3,705万円から311万円アップとなっています。

直近1年間のマンション売却価格の上昇が大きいことや、需要が拡大していることからも、神奈川県のマンション売却相場は明らかに上昇したと言えます。

現在の全国平均との比較

2024年時点で、全国のマンション売却相場の平均値は約3,110万円となっています。

全国平均と比較すると、神奈川県のマンション売却相場は900万円ほど高く、神奈川県のマンション売却相場は全国の中でも高めだといえます。

千葉県のマンション売却相場は上昇傾向

千葉県の2024年最新のマンション売却相場は以下のようになっています。

2023年6月2024年6月増減
平均売却価格2,725万円2,899万円+6.4%
専有面積72.25㎡71.50㎡-1.0%
㎡単価37.71万円40.54万円+7.5%
築年数26.86年27.16年+1.1%
取引件数363件381件+5.0%

参考:“2024(令和6)年6月度月例速報マーケットウォッチ[全国版]”. 東日本不動産流通機構 (閲覧日:2024年7月23日)

千葉県のマンション売却相場は、直近1年では+6.4%大幅に上昇しています。

東京都に近いエリアに位置していることや、需要の拡大が影響して、千葉県のマンション価格が上昇したと考えられます。

過去の相場との比較

2024年6月の千葉県のマンション売却相場は2,899万円となっており、昨年(2023年6月)の2,725万円から174万円アップとなっています。

千葉県は首都圏の中でもこの1年で大きくマンション売却相場が上昇したエリアの1つだといえるでしょう。

現在の全国平均との比較

2024年時点で、全国のマンション売却相場の平均値は約3,110万円となっています。

全国平均と比較すると、千葉県のマンション売却相場は210万円ほど高く、全国平均よりも千葉県のマンション売却相場はやや高めだといえます。

北海道のマンション売却相場は上昇傾向

北海道の2024年最新のマンション売却相場は以下のようになっています。

2023年6月2024年6月増減
平均売却価格2,162万円2,266万円+4.8%
専有面積74.55㎡74.51㎡-0.1%
㎡単価29.00万円30.42万円+4.9%
築年数26.74年28.07年+5.0%
取引件数214件245件+14.5%

参考:“2024(令和6)年6月度月例速報マーケットウォッチ[全国版]”. 東日本不動産流通機構 (閲覧日:2024年7月23日)

北海道のマンション売却相場は直近1年間で+4.8%上昇しています。

北海道では再開発や商業施設の建設など、地価上昇に影響する要因となるような開発が進んでいることを踏まえると、今後も北海道のマンション売却相場は今後上昇していくのではないかという見方もあります。

過去の相場との比較

2024年6月の北海道のマンション売却相場は2,266万円となっており、昨年(2023年6月)の2,162万円から104万円アップとなっています。

需要が+14.5%と大幅に拡大したこともあり、マンションはより高く売れやすい状況にあるといえるでしょう。

現在の全国平均との比較

2023年時点で、全国のマンション売却相場の平均値は約3,110万円となっています。

これと比較すると、北海道のマンション売却相場は840万円ほど低く、全国平均よりもマンション売却相場が低い傾向にあるといえます。

愛知県のマンション売却相場は下落

愛知県の2024年最新のマンション売却相場は以下のようになっています。

2023年6月2024年6月増減
平均売却価格2,460万円2,378万円-3.4%
専有面積74.74㎡75.36㎡+0.8%
㎡単価32.91万円31.55万円-4.1%
築年数23.36年26.67年+14.2%
取引件数332件381件+14.8%

参考:“2024(令和6)年6月度月例速報マーケットウォッチ[全国版]”. 東日本不動産流通機構 (閲覧日:2024年7月23日)

愛知県のマンション売却相場は、直近1年間で-3.4%と下落しています。

ただし、売却価格の下落は愛知県の成約物件の平均築年数が大幅に伸びた影響で起こっていると考えられるため、物件の価格自体が下落しているわけではないと考えられます。

愛知県のマンション取引件数が10.8%増加しているため、マンションが売れやすい状況にあるといえます。

過去の相場との比較

2024年3月の愛知県のマンション売却相場は2,378万円となっており、昨年(2023年3月)の2,460万円から82万円ダウンとなっています。

築年数が+14.2%増加していることから、愛知県内で売れたマンション築年数が長くなったことが、マンション価格相場下落の一因となっていると考えられます。

現在の全国平均との比較

2024年時点で、全国のマンション売却相場の平均値は約3,110万円となっています。

これと比較すると、愛知県のマンション売却相場は730万円程低く、愛知県の売却相場は全国のマンション売却相場よりも低めだといえます。

大阪府のマンション売却相場は急上昇傾向

大阪府の2024年最新のマンション売却相場は以下のようになっています。

2023年6月2024年6月増減
平均売却価格2,877万円3,236万円+12.5%
専有面積67.04㎡66.26㎡-1.2%
㎡単価42.91万円48.83万円+13.8%
築年数26.57年26.31年-1.0%
取引件数759件926件+22.0%

参考:“2024(令和6)年6月度月例速報マーケットウォッチ[全国版]”. 東日本不動産流通機構 (閲覧日:2024年7月23日)

大阪府のマンション売却相場は、ここ1年間で12.5%大幅に上昇しています。

2025年には大阪万博を控えており、インフラや商業施設の再開発なども進んでいく見込みであるため、大阪府のマンション売却相場はさらに上昇を続けると考えられます。

過去の相場との比較

2024年6月の大阪府のマンション売却相場は3,236万円となっており、昨年(2024年6月)の2,877万円から359万円アップとなっています。

直近1年間でのマンション売却相場の高騰は顕著で、マンション売却相場は大幅に上昇していると言えます。

現在の全国平均との比較

2024年時点で、全国のマンション売却相場の平均値は約3,110万円となっています。

これと比較すると、大阪府のマンション売却相場は130万円ほど高く、全国平均に比べると大阪府はやや高めのマンション売却相場となっています。

福岡県のマンション売却相場は急上昇傾向

福岡県の2024年最新のマンション売却相場は以下のようになっています。

2023年6月2024年6月増減
平均売却価格2,112万円2,534万円+20.0%
専有面積66.05㎡66.30㎡+0.4%
㎡単価31.98万円38.12万円+19.5%
築年数25.72年24.88年-3.4%
取引件数313件359件+14.7%

参考:“2024(令和6)年6月度月例速報マーケットウォッチ[全国版]”. 東日本不動産流通機構 (閲覧日:2024年7月23日)

福岡県のマンション売却相場は直近1年間で+20.0%と、主要都市の中でもとりわけ急上昇傾向にあると言えます。

福岡県では、天神ビッグバンと銘打った再開発事業などが積極的に進められています。

再開発に加えて、マンション需要も+14.7%と急拡大していることも踏まえると、今後のマンション売却相場は上昇を続けるのではないかと考えられます。

過去の相場との比較

2024年6月の福岡県のマンション売却相場は2,534万円となっており、昨年(2023年3月)の2,112万円から422万円アップとなっています。

直近1年では顕著にマンション売却相場が高騰しているといえます。

現在の全国平均との比較

2024年時点で、全国のマンション売却相場の平均値は約3,110万円となっています。

これと比較すると、福岡県の売却相場は580万円程度低く、全国のマンション売却相場の平均よりやや相場が低めとなっています。

もっと正確に自分のマンションの売却相場を調べてみたい方は、国内No.1サイトの「イエウール」を利用してみましょう。

築年数別のマンション売却相場を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

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マンション売却相場から見た売り時はいつ?

さて、エリアごとのマンション売却相場が確認できた所で、次はマンションの売り時について解説します。

ここでは2023年現在最新のマンション売却相場のデータを基に、「エリアごとの市況」と「築年数ごとの売却相場」「不動産市場の景気」の3つの観点で解説していきます。

エリアごとの市況から見た売り時

ここでは、エリアごとの市況の観点から見た売り時を解説します。

以下の画像は、2019年から2024年までの、各年3月時点での主要地域のマンション売却相場の推移を表しています。

月例マーケットウォッチ(2019年~2024年各06月版)をもとに作成

グラフを見ると、長いスパンで見ると全体的に上昇傾向ではあるものの、近年の上昇率にはエリアごとに差が生じていることが分かります。

東京都、神奈川県、千葉県は近年上昇率が高い一方で、埼玉県、千葉県、大阪府は価格上昇が鈍化しており、福岡県は近年下降傾向にあります。

首都圏に住んでいる方は売り急ぐ必要はない

先ほどのグラフの通り、首都圏の売却相場は現在高騰中で、今後も他の地域との差は離れていく見込みです。

現在首都圏に住んでいて、周辺地域や地方に移住することを考えている場合は、売却相場の観点からはそこまで焦る必要はないでしょう。

地方から首都圏に移住したい方は早めに行動すべき

地方から首都圏への移住を考えている方は、早めに行動した方が良いでしょう。

首都圏は今後も価格上昇が見込まれるため、地方との価格差は拡大し続けると考えられます。

今のうちに行動し始めることで、価格差が広がる前に住み替えられるでしょう。

築年数ごとの相場から見た売り時

マンションの売却相場には、エリアだけでなく築年数も大きく影響します。

以下は、首都圏の中古マンションの築年数ごとの価格推移を表しています。

出典:公益財団法人 東日本不動産流通機構 築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2023年)

グラフを見ると、マンションの売却相場は築年数に応じて下落していき、特に築20年を超えると相場が大きく下がることが読み取れます。

将来マンションの売却を考えている方は、築20年を一つの基準にしてみると良いかもしれません。

築年数ごとの売却価格について知りたい方は以下の記事をご覧ください。

マンションの築年数は売却価格相場に影響する?築何年が売り時?

不動産市場の景気から見た売り時

2023年現在、不動産市場は上昇し続けていますが、一方で相場が下落する懸念もあります。

例えば近年、中古マンションの在庫不足が解消されている傾向にあります。

以下のグラフは、首都圏の中古マンションの在庫件数の推移を示したものです。

月例マーケットウォッチ(2019年~2024年各03月版)をもとに作成
グラフを見ると、首都圏中古マンション在庫件数は2021年以降はプラスになっています。

2023年以降はマンション在庫件数が減少にありますが、もし今後またマンションの在庫が増えた場合には、将来的に需要に対して供給過多の状態となり、相場が下落していくことも考えられます。

その他、住宅ローン金利の上昇や円安の解消など、様々な要因で相場が下がっていく可能性は十分あります。

現時点では大きな影響は出ていないですが、現状の高騰がずっと続かない可能性も視野に入れておきましょう。

これまでとこれからのマンション価格推移と価格高騰理由を解説

マンション売却相場を自分で調べる方法は2つ

ここまで、マンション売却相場の市況や、エリアごとの最新の相場、売り時について解説してきました。

この章では、エリアのマンション売却事例を自分で見てみることで現在のマンションの売却相場を調べる方法をご紹介します。自分のマンションの価格を知ったうえで、先ほどご紹介した都道府県ごとや全国平均の売却相場と比べてみましょう。

レインズマーケットインフォメーションにアクセスする

ご自身のマンションと似た条件の物件の直近1年間の売却相場を知りたい場合は、公益財団法人東日本流通機構の特設サイト「レインズ・マーケット・インフォメーション」を利用してみましょう。

築年数や専有面積、間取り、沿線、最寄り駅など様々な条件で実際のマンションの成約価格を知ることができます。

実際に条件で絞り込んでみると、このようにグラフが表示され一目で売却相場を知ることができます。

レインズマーケットインフォメーションの絞り込み結果です。

自分のマンションに近い条件の物件の売却実績を一目で確認することができるため、自分のマンションは実際にいくらで売れそうなのかを簡単に把握することができます。

不動産情報サイトで類似物件の成約情報をみる

成約価格を調べられるRAINSと異なり、実際に売られているマンションの売出情報が掲載されているサイトにアクセスすれば、類似したマンションがいくらで売り出されているのかを見ることができます。

イエウールでは都道府県ごとのエリアの情報をまとめていますので、先ほどの築年数だけでなく、間取りや専有面積ごとの相場情報も是非確認してください。

いろんな指標から相場を確認すると、より適正な価格を知ることができますよ。

関東近畿北海道・東北北陸・甲信越
九州・沖縄東海中国四国

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マンション売却相場よりも安い価格で売却しないための注意点と対策

最後にこの章では、実際にマンションを売却する際に売却相場を下回る価格で売却して損してしまうケースと対策について解説していきます。

マンション売却で後悔したくない方だけでなく、少しでも高く売却したいという方も必ず理解しておくべき内容ですので、確実に抑えておきましょう。

マンション売却相場よりも安い価格で売却してしまうケース


  • 悪質な不動産会社と契約を結んでしまう
  • マンションの売り出し時期に失敗してしまっている
  • マンションの売り出し価格が売却相場から離れすぎている
  • マンションを売り急いで買主との値下げ交渉で失敗してしまう

注意点①|悪質な不動産会社と契約を結んでしまう

マンション売却で売却相場を下回って損しまう1つ目のケースとして、悪質な不動産会社と契約してしまうことが挙げられます。

マンション売却では、不動産会社と契約を結び売却活動を行います。

簡単に説明すると、マンションを売却するためにはご自身のマンションをアピールするための広報活動や、実際に購入検討者がマンションを見学する内覧の対策、売買契約や専門的な知識が必要な手続きなど、やるべきことが数多く出てきます。

そのため、ご自身のマンション売却をサポートしてもらうために不動産会社と契約を結ぶことになるのです。

しかし、世の中には悪質な不動産会社が存在するのも事実です。

悪質な不動産会社とは、本来であればマンションの売主であるご自身の希望や利益を最優先に売却活動をサポートするべきであるにも関わらず、不動産会社自身の利益を最優先に行動し、場合によっては売主であるご自身の利益まで損なってしまうような不動産会社のことです。

具体的には、囲い込みといってご自身のマンションが売りに出されていることを隠してしまうことで早く売れるはずのマンションがいつまでも売れなかったり、高く売れるはずのマンションが値下げを強いられたりといったケースが存在します。

このような悪質な不動産会社と契約してしまうと、売却相場を下回る価格での売却となり後悔してしまう可能性が高くなってしまうため注意が必要です。

対策|複数の不動産会社に査定を依頼する

悪質な不動産会社と契約してしまわないための対策としては、マンションの査定を依頼する際には必ず複数の不動産会社に依頼することが挙げられます。

複数の不動産会社に査定を依頼するメリットには以下のようなものが挙げられます。

複数の不動産会社に査定を依頼するメリット


  • マンションの査定価格を比較できる
  • より正確な相場を把握できる
  • マンションを高く売れる売却力の高い不動産会社を見極められる
  • 誠実な不動産会社の担当者を見極められる

このように、複数の不動産会社にマンションの査定を依頼することで、悪質な不動産会社と契約してしまうリスクを抑えることができるでしょう。

それに加えて、マンションを高く早く売ってくれそうな優秀な不動産会社を見極められたりするなど、多くのメリットがあります。

このような理由から、悪質な不動産会社と契約してマンション売却で後悔しないために、必ず複数の不動産会社に査定を依頼するようにしましょう。

注意点②|売り出し時期に失敗してしまう

マンションの売却で売却相場を下回って損してしまう2つ目のケースとして、マンションの売り出し時期に失敗してしまうことが挙げられます。

以下は月別の不動産取引件数のデータをグラフに示したものです。

月別不動産取引件数

年末年始夏休みシーズンなどはマンションの取引件数が少なくなっていることが分かります。

マンションなどの不動産売却には手間がかかりますが、購入者側にとってもいくつものマンションに足を運んだり、比較検討したりと手間がかかるものです。

そのため、お盆やお正月にあたる1月8月は、不動産市場そのものがあまり活発ではないため、この時期にマンションを売り出してしまうと売却に時間がかかってしまったり、希望額で売却できない可能性が高まってしまうのです。

また、周辺にご自身のマンションと似た条件の物件が売り出されているような時期にも注意が必要です。

似たような物件が同じタイミングで売りに出されていると、差別化するポイントが無くなってしまい値下げ競争に巻き込まれてしまう可能性が高いためです。

このような理由から、マンションを売り出す時期にも注意が必要だと言えるでしょう。

対策|似た条件の物件を避けて市場が活発な時期に売り出す

マンションを売り出す時期に失敗してしまい、売却相場を下回る価格での売却で損してしまわないための対策として、市場が活発な時期や周辺で似た条件のライバルとなる物件が売りに出されていないタイミングでマンションを売り出すことが挙げられます。

具体的には、市場が活発な時期は3月9月だと言われています。

入学シーズン前や夏休み後にあたるこれらの時期は不動産取引が活発に行われているため、このタイミングにマンションを売り出せるように準備を進めましょう。

また、似た条件のライバルとなる物件が売りに出されていないタイミングについては、最低限同じマンション内で売り出し中の物件がないかを確認しておきましょう。

必要に応じて、不動産会社の担当者に調査してもらったり、不動産ポータルサイトを確認してみるなども効果的です。

注意点③|売却相場から離れた売り出し価格を設定してしまう

マンション売却で売却相場を下回って損してしまうの3つ目のケースとして、マンションの売り出し価格が売却相場から離れすぎていることが挙げられます。

マンションを売却する際には、不動産会社に査定を依頼し、不動産会社と契約を結んでマンションを売り出すことになります。

この際にいくらでマンションを売り出すかにも注意が必要なのです。

というのも、マンションを少しでも高く売却したいからといって闇雲に高い売り出し価格を設定してしまうケースがよく見られるためです。

ご存知の通り、マンションには売却相場など適正な価格があるのです。その価格を大きく上回るような売り出し価格を設定してしまうと、買い手から避けられてしまい、高く売れるどころか、かえって売却期間が長引いてしまい値下げをしなければならない状況に陥ってしまうリスクさえ存在するのです、

一方で、このような失敗を避けるためにマンションを相場よりもかなり低い価格で売り出すことも危険です。

安すぎるマンションには何か大きな欠陥があるのではないかと思われて、この場合も買い手から避けられてしまう可能性が高くなってしまうためです。

対策|適正な売却相場をもとに判断する

売り出し価格を少し高めに設定する理由

このようにマンションの売り出し価格の設定で失敗して損しないために、マンションの適正価格を基に売り出し価格を設定するようにしましょう。

ご自身のマンションの適正価格を把握するためには、今回紹介してきたエリアや築年数ごとの売却相場を理解しておくだけでなく、不動産会社の査定価格やその根拠にも耳を傾けて、出来る限り正確な相場観を養うことが重要になります。

また、実際に売り出し価格を設定する際にはご自身の希望売却価格やマンションの相場、不動産会社の担当者のアドバイスなども参考に、戦略的に判断するようにしましょう。

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注意点④|マンションを売り急いで買主との値下げ交渉で失敗してしまう

マンション売却で売却相場を下回って損してしまう4つ目のケースとして、マンションを売り急いで買主との値下げ交渉に失敗してしまうことが挙げられます。

想像がつかないという方も多いと思われますが、マンションなどの不動産を売却する際には、購入希望者との間で値下げ交渉が行わるケースも多いです。

この値引き交渉は、不動産などの大きな取引の際にはよく行われるものですので、不動産会社の担当者のアドバイスなども参考に対応すればそれ自体はあまり問題ではありません。

しかし、マンションを早く売却してしまいたかったり、買主に悪い印象を与えたくないと考えるあまり、買主の値下げ交渉において相手の要望を聞きすぎてしまうケースも多いのです。

本来の高く売れるはずのマンションであっても、売却を焦ってしまい本人が値下げを繰り返してしまっては損するリスクは大きくなるばかりです。そのため、この値下げ交渉にも注意が必要なのです。

対策|買主との値下げ交渉では事前に値下げ幅を決めておく

買主との値下げ交渉で失敗してマンション売却で損しないためには、事前に値下げ幅を決めておくことなどが重要です。

先ほど解説した通り、マンション売却において買主との値下げ交渉に応じること自体は問題ではありません。

言われるがまま値下げをしてしまうことが問題なのです。一度簡単に値下げをしてしまうと、買主側に売却を焦っていることを見透かされて足元を見られたり、言えば値下げをしてくれるといった印象を与えてしまいます。

このような事態にならないためにも、買主との値下げ交渉に応じる場合には、予めいくらまでなら値下げをするのかを戦略的に決めておくことが重要になるのです。

また、値下げをする場合にも必ず値下げの根拠を示すなどして、買主側に簡単に値下げをしてくれる売主だというイメージを与えないように毅然とした態度を心がけましょう。

以上がマンション売却において、売却価格が相場を下回って損しないための注意点と対策です。

マンション売却相場に関するよくある質問

3000万円・4000万円で買ったマンションはいくらで売れますか?

築年数別のマンション売却相場はどうなっていますか?
築年数10年ごとに特徴は変わってきます。代表的なものとして築20年の場合と築40年の場合について解説しています。詳しくは以下の記事をご覧ください。

築10年マンションの売却相場は?値下がり率やメリット・デメリットなどを徹底検証!

築20年マンション売却相場は?自分で売却相場を調べる方法も解説

築40年マンションは売却できる?相場や成功のコツも合わせて解説!


マンションの面積はどのように決まっていますか?
分譲マンションは区分所有者のみが使用できる専有部分と、住人全員の共有財産となる共用部分から構成されます。マンションの売却に関係する面積は、区分所有している専有部分の床面積です。詳しくは以下の記事をご覧ください。

マンション売却に関わる面積の見方は?壁芯と内法の違いを知ろう

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