- 土地売却は早く売りたいなら「買取」で、相場に近い価格が良いなら「仲介」
- まずは今の土地の売却価格を知ることが大切
- 業界No.1の「イエウール」なら、実績のある不動産会社に出会える
所有している土地を売却するのは、古本や古着を売るように簡単にはいきません。悩んだうえで土地を売りに出しても、すぐに買い手がつくとは限りません。購入希望者がなかなか現れないことも考えられます。
そういった場合に、不動産業者に買い手を探して仲介してもらうのではなく、不動産業者自身に買い取ってもらうという手があります。
土地を売却する際、仲介と買取、どちらを選んだほうがいいのか、またその違いは何かを考えていきましょう。買取で土地を売ることになった際、損しないためのコツもご紹介します。
「まずは不動産売却の基礎知識を知りたい」という方は以下の記事がおすすめです。
「仲介」と「買取」の違い

この記事を読んでいるということは、ライフスタイルの変化に伴って住み替えることになった、親から土地を相続したが活用方法がないなど、なんらかの理由で土地の処分に困っているのではないでしょうか。
使わない土地を所有し続けていると、固定資産税をはじめさまざまな税金を支払わないといけなくなるので不要な土地はできるだけ早く手放すのが得策です。
まずは土地を売る2つ方法として、「仲介」と「買取」の違いについて解説します。
土地買取の特徴
そもそも買取とは、不動産会社や買取業者に直接土地を買い取ってもらう方法です。売り主と買取業者の間で交渉が成立すればすぐに買い取ってくれるもらえるため、現金化がとにかく早いのが特徴です。事業資金など早急にお金が必要な人、売却に手間暇を割くことができない人に向いていると言えます。
買取業者は再販を目的としており、個人から土地を買い取ったあとに近隣の土地とまとめて開発したり解体を行い、その分の金額を上乗せして再度売りに出します。すべての不動産会社で買取を行っているわけではないため、事前に確認しておくと良いでしょう。
仲介と買取の4つの違い
仲介による売却は、不動産業者と媒介契約を結んで土地の買い手を探してもらい、売買取引を行う方法です。契約した不動産会社が買い手探しから売却完了まで、さまざまな作業を代行し、サポートしてくれます。土地に限らず、不動産を売るときは仲介での売却が一般的ですが、具体的にどう変わるのでしょうか? 買取と仲介の違いは、大きく分けて以下の4つです。
仲介 | 買取 | |
---|---|---|
買主 | 主に個人 | 不動産会社 |
売却の期間 | 完了まで時間がかかる | 早期に売却手続きが完了する |
売却の価格 | 相場価格で売却しやすい | 相場価格よりも安くなりやすい |
費用 | 仲介手数料(3%+6万円)がかかる | 仲介手数料はかからない |
買取の場合、不動産会社が「買う」と決めればすぐに契約は完了します。そのため、査定から最短1週間~1か月ほどの比較的短い期間で売却が可能です。
一方、仲介の場合は、仲介業者が買主を探すことから始めなくてはなりません。仲介業者が広告を出して買主を募集し、内覧などの対応も必要になるため、買取よりも売却が完了するまでに時間がかかります。
仲介で土地を売る方法について、詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
⇒【土地を売るにはどうすればいい?】7つの手順と相場の調べ方・注意点
まずは不動産会社に査定してもらおう
土地を手放したいと考えていて、まだ査定してもらっていないのであればまずは不動産会社に査定してもらうことから始めましょう。
先ほどお伝えしたように、買取と仲介では売却価格が変わってくるため、仲介だといくらくらいで売れるのか?を知ってから判断することが重要です。とはいえ、1社だけに査定してもらってもそれが適正価格なのかどうかは分からないですよね。自分のところで契約してもらうために、わざと高めの査定額を提示する不動産会社もなかには存在します。
上記のような不動産会社に騙されて損するのを避けるためにも、複数の不動産会社に査定してもらうことが大切です。複数の査定結果を比較することで、実際の相場感が分かりますし、その中から信頼できそうな不動産会社を選ぶことができます。
複数の不動産会社に査定を依頼するなら、インターネット上でまとめて依頼ができる一括査定サービスがおすすめです。完全無料で利用でき、机上査定だけなら不動産会社の方と会うことなく査定額を知ることができます。
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買取のメリット

買取は仲介に比べてあまり一般的ではありませんが、買取ならではのメリットもあります。
売り主にとって買取を選ぶメリットは代表的なものとして以下の4つです。
- 売れるまでの期間が短い
- 近所の人に知られず売却できる
- 瑕疵担保責任が無い
- 仲介手数料が発生しない
それでは、一つずつ解説していきましょう。
売れるまでの期間が短い
1章でもお伝えしたように、買取の場合は不動産業者が直接買取ってくれるので、すぐに売買契約を結ぶことができます。現金化までの期間は不動産会社にもよりますが、査定から1~2週間というところが多いようです。現金化を急いでいる場合や、その後の資金繰りや引っ越しなどのスケジュールを早く組みたい人にとっては大きなメリットですね。
近所の人に知られず売却できる
仲介の場合、新聞折り込み広告やポータプルサイトに物件情報が掲載されるため、近隣の方に売り出し中であることが知られる可能性もあります。一方、買取であれば不動産会社とのやりとりのみなので、近所の人に知られることなく売却を完了することができるのがメリットです。
瑕疵担保責任がない
瑕疵担保責任とは、引き渡し後に発見された問題などに対して責任を持つことです。たとえば売買契約が完了した後にシロアリ被害や配管の不具合、漏水など、見えない欠陥が見つかった場合に責任をとらなければいけません。仲介の場合は売り主に瑕疵担保責任があることが多いですが、買取では不動産業者が所有者になるため、売り主の瑕疵担保責任は免除されます。売却後に欠陥が発覚したとしても、後から修理費などを払う必要はありません。
※2020年4月の民法改正により、「瑕疵担保責任」から「契約不適合責任」へと変更されました。
仲介手数料が発生しない
買取では不動産業者が直接買い取るので、仲介手数料はかかりません。仲介手数料とはそもそも、売り主が業者に販売活動を依頼するときに支払う手数料です。仲介手数料は(売買価格 × 3% + 6万円) + 消費税となるので、1000万円で売却した場合、約40万円ほどが仲介手数料として支払うことになります。
買取ではこれらが発生しないのはメリットと言えるでしょう。
買取のデメリット
買取のメリットは理解していただけたでしょうか? 仲介と比べて良い点も複数ありますが、一方でデメリットも存在します。売却金額が相場よりも安くなる
不動産会社に土地を買い取ってもらうことの最大のデメリットは、どうしても売却金額が安く抑えられてしまうことです。不動産業者は買った土地を転売しなければいけないので、その分の広告営業費が差し引かれていることや、買い手が見つからないリスクを考えると相場よりも安くなってしまうというわけですね。
一般的には仲介で売った場合の相場の6~8割程度に引き下げられることが多いと言われています。そのため、高く売りたい人にとっては買取は向いていないでしょう。
最終的にだれが住むのか分からない
もう1つのデメリットとして、買取業者に売ったあと最終的にどのような人の手元にわたるのか分からないという点があります。たとえば、現在自分が住んでいる家の隣の土地を売却したとします。隣人になるわけですから、そこに越してくるであろう買い手は気になりますよね。仲介で土地を売る場合なら、売り手側である程度条件を絞ることができますが、一度業者に売却してしまえば、業者がそれをどんな第三者に売ろうが文句をつけることはできません。
望ましくない人が引っ越してきたり、あるいは想定外の使い方をされたりする危険性も考えておきましょう。
買取に向いているのはどんな人?
では、仲介ではなくて買取の方が向いているのはどういう方なのでしょうか?大きく分けると、「とにかく早く手放したい、現金化したい人」と「仲介では買い手がつかない土地を所有してる人」であれば買取の方がおすすめです。
それぞれの条件について、詳しく解説します。
とにかく早く手放したい人
買取を選ぶ最大のメリットは現金化までの期間が短いことです。何らかの理由ですぐに資金が必要であったり、ずっと放置していて固定資産税だけかかっているから早く手放したい、という人であれば買取が向いているでしょう。仲介で土地を売る場合、売り出してから売却完了まで約6か月かかると言われています。それに対して買取であれば、最短で1週間ほどで売却が完了するので、安くてもいいから早く手放したい!という方にはおすすめの売却方法です。
仲介では買い手がつきにくい土地を所有している人
仲介で売りに出す場合、当然ですが購入希望者が現れない限り売却できません。つまり、買い手が現れないといつまで経っても売れ残る可能性があります。不要な土地をいつまでも持ち続けているとそれだけで費用がかさんでしまうため、仲介で売れにくい土地の場合は買取で売る方がおすすめです。
仲介では買い手がつきにくい土地の条件としては、以下のようなものが挙げられます。
- 土地が広すぎて個人の買い手がつかない
- 土地の形状がいびつ過ぎて使い勝手が悪い
- 周辺に嫌悪施設があるなど、立地が悪い
- 埋没物がある、近隣トラブルがあったなど「訳アリ」な土地
たとえば、土地面積が1万平方メートルのように大きすぎたり、その逆で10平方メートルのように小さすぎる場合は買い手のニーズに合わず、仲介では売れ残る傾向にあります。ほかにも、ごみ処理場や暴力団事務所などが近くにあったり、周りに何もない田舎の土地なども買い手がつきにくいです。
仲介では売却が難しい土地であっても、買取なら買い取ってもらえることも多いので一度不動産会社に査定をお願いしてみると良いでしょう。
買取業者を選ぶときのコツ

これまでの内容を踏まえて買取の方が向いてそうだと思っても、「業者に騙されたりしないだろううか?」と不安になる方もいるかもしれません。
そんな方のために、買取業者を選ぶときに抑えておくべきポイントをご紹介します。
買取勧誘のチラシには気を付ける
「あなたの家・土地、高く買い取ります」などと謳ったチラシが家に入っていた経験がある方もいるのではないでしょうか?一見高く買い取ってもらえるなら……と相談してみたくなりますが、こうしたチラシでは実際の買取価格よりも高めに設定しているケースが多いので注意が必要です。転売利益を主とする買取業者は、転売するための物件を仕入れておくために常に売ってくれる人を探しているため、あえて高い買取額を提示して、物件の所有者を売る気にさせようと模索しています。
チラシが入っていたから、という理由でその業者に依頼するのではなく、いくつかの不動産会社や業者の査定価格を比較してから依頼するようにしましょう。
不動産売却のチラシについて、詳しく知りたい方はこちら記事をご覧ください。
⇒不動産売却のチラシって信じても大丈夫?長年の疑問を解消します!
買取保証のある不動産会社を選ぶ
業者による買取には、「即時買取」と「買取保証」があります。「即時買取」は、不動産業者に即時に買い取ってもらう方法です。とにかくすぐに現金が必要な人にはこの方法がいいかもしれません。しかし、買い取る側は「いかに安く買うか」を考えているため、当然、買取額は低くなります。
同じ買取でも「買取保証」は、ある一定の期間を設定し、その間は専任媒介契約を結んで売却活動を行うものの、そこで売れなければそのまま不動産業者が買い取るというものです。
査定した価格の7~8割程度で買い取ってくれることが多いので、即時買取より時間はかかりますが、損はしにくい方法です。「売れなかったらどうしよう」という不安も少ないでしょう。
買取保証について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
⇒買取保証とは何か。メリットや注意点を徹底解説!
担当者との相性をチェックしよう
不動産会社・買取業者を決める際は、会社単位ではなく「この人にぜひお願いしたい!」と担当者で決めるのも1つの方法です。信頼できる担当者を見極める際のポイントは次の3つ。
- こちらの要望を最初にしっかり確認してくれる
- 住宅に関する総合的な知識が豊富
- 自分の物件の特徴をしっかり把握してくれる
最終的には人と人との相性なので、直観で選ぶという方法もあるでしょう。「この人でいいのか?」と悩んだときにはぜひ参考にしてみてください。
「イエウール」の都道府県別の不動産会社一覧ページからも、各会社の特徴や実績を見ることができます。
土地買取に関する注意点
最後に、土地の買取をしてもらう際にぜひ気を付けておいていただきたいことを3つご紹介します。買いたたかれないために事前に相場を調べておく
買取で売却する人は、仲介では売れなかった、とにかく早く現金が必要であるなど、切羽詰まった状況であることが多いです。なかには足元を見て買取価格を安く提示してくる業者もいるかもしれません。そうした不動産会社に騙されないように、事前に自分で相場を調べておくことが重要です。自分の土地が大体どのくらいの価格で取引されているのか知っていれば、買取業者が提示する額が適切かどうかを判断することができます。
土地の売却相場を調べたい場合は、「土地総合情報システム」がおすすめです。
土地総合情報システム
「土地総合情報システム」は、国土交通省が不動産取引を実際に行った人を対象にしたアンケート結果をデータベース化したサイトです。使い勝手がよくておすすめですが、アンケートをもとに作成されているため、実際の取引価格をそのまま反映させたわけではないということを覚えておきましょう。
不動産ポータプルサイトに載っているような販売価格ではなく、実際に売れる価格を知りたいという方におすすめです。
相場の調べ方について、詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
不動産会社より専門知識が少ない場合がある
買取業者ももちろん住宅のプロフェッショナルではありますが、一般の不動産業者や仲介業者などと比べていわゆる建築系出身(建築士や施工管理技士、住環境コーディネーターなど)のスタッフが多い傾向にあります。そのため、物件売買の詳しいノウハウについては、専門知識がやや不足しているスタッフが少なからずいるのも事実です。そう聞くと多少の不安が残るかもしれませんが、どの買取再販業者も責任者レベルでは幅広い専門知識をそなえたスタッフをそろえていますので、どうしても交渉がまとまらない場合はほかのスタッフに代わってもらうなどのお願いをしてみると良いでしょう。
必ず複数社の査定額を比較しよう
土地を買い取ってもらう際、1社だけに査定してもらって売却するのは避けるべきです。早く手放したい気持ちは分かりますが、必ず複数の不動産会社から査定を受けて、買取価格を比較した上で売却先の不動産会社を決めるようにしましょう。
一社だけだと、不当に低い額を提示されたとしても気づかない可能性があります。よほど信頼している不動産業者がある場合以外は、不動産一括査定サイトなどを使って2社以上に査定してもらいましょう。
複数の不動産会社に査定してもらうなら、提携会社数No.1で全国の不動産会社に対応している「イエウール」がおすすめです。
不動産一括査定について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

まとめ
土地を手放す方法には大きく分けて仲介と買取があり、どちらもメリットとデメリットが存在しています。大切な土地をいざ手放そうと思ったとき、少しでも高く売るために不動産業者に仲介してもらって買主を探すか、あるいはスピードや手軽さを重要視して不動産業者による買取を選ぶか、それは個々の売り手の事情によるでしょう。なぜ売りたいか、どう売りたいか、事前にしっかり考えて、自分の事情に合った方法を選んでください。
仲介と買取、いずれの場合でも信頼できて実力のある不動産業者を選ぶことが重要です。適当に「ここでいいや」と決めてしまう前に、イエウールをで一括査定をしてみてください。全国の1,600以上の不動産業者から、自分にぴったりの一社が見つかるはずです。
初心者でもわかる!記事のおさらい
使わない土地があるけど、売却するのが面倒で放置している…。
使わない土地を所有している場合は、なるべく早めに売却しましょう。土地は使っているかどうかに関係なく、持っているだけで費用がかかります。土地は使用しないことで発生する危険性もあるので、早めの売却が得策です。仲介で土地を売るとどうなるの?
仲介で土地を売却する場合は、不動産会社の力を借りて買主を探します。希望額からの交渉になるので、売却額は高くなる場合が多いでしょう。しかし、その分仲介手数料の支払いなどが発生します。買取で土地を売るとどうなるの?
業者による買取で土地を売却する場合は、買主を探す時間が短縮できるので、土地を早く売れます。しかし、その分売却額は6~8割と安くなる傾向にあります。