土地価値を知りたいと思っても実際にどうやって調べたら良いのでしょうか?
実は、その価値は土地の場所や面積によって決まるのではなく、経済的、社会的、そして環境的な要素が複雑に絡み合い、その価値を形成するので、一概に土地価格を決めることはできません。
この記事では、土地価値をどうやって決めているのかについてや、価格の計算方を詳しく解説します。あなたの土地の価値を最大化する戦略を探しましょう。
土地の売却価格はどうやって決める?
まずは土地の売却価格はどこを見て決めているのかについて押さえておき、基本的なポイントを知っておきましょう。そして、できるだけ高く土地の査定をしてもらえるようにすることで、利益に大きく関わります。
不動産会社による査定価格
土地の売却価格の決まり方で一番多いケースは不動産会社などに査定を依頼し、土地のある程度の価格を決めてもらう方法を利用している人が多いようです。不動産屋の土地の価格査定にはこれから挙げる4項目が大きく影響し、それによって価値が大きく変わります。土地の路線価と広さ
土地に接する道路には、それぞれ路線価という毎年7月1日に国税局・税務署で発表される価格を基準にして決めます。家の目の前に道路が1つ面している場合にはその道路の価格を基準にして、それに土地の広さをかけた数値がおおむね基本的に用いられる価格です。不動産屋は土地の査定を依頼されたケースはこの路線価を基本にして価格のおおよその基準に用いています。路線価を確認するには国税庁のホームページから「財産評価基準書」と入力して検索すると出てくるので、それを参考にしてみるとある程度の値段が解ります。土地に道路が2つ面している場合においてはその割合を基準にして決めるので、土地の形態と接している道路の状況を調べる必要があるでしょう。2つ道路が土地に接している場合は土地の高い方を「正面」低い方を「側方」と言う用語を使います。
過去の売買取引実績
過去の土地の売買取引の価格に現在の状況などを加味し、売却価格を決める方法も不動産屋で多く用いられます。その土地の過去の売買取引実績を調べるには、レインズというサイトを利用すると簡単に調べる事が可能です。特に地元でない土地の取引実績を調べるにはこのサイトをまず利用する不動産屋が多いことでしょう。路線価と売買取引実績を比較して、売れやすい値段を設定することは不動産屋にとっては非常に大事なポイントです。当然早く土地を適正な価格で売ってしまい管理の手間などを省きたいのが本音ですから、過去の売買取引実績は大いに参考になります。
参考:レインズ
不動産の立地や周辺施設
不動産屋が考えるのは立地で、これは過去と周囲の生活環境が変わったなどで大いに変化します。生活が便利になったり、その土地が生活において快適な要素が含まれていれば含まれているほど、不動産会社の査定は高くなるでしょう。主に考えられるのが交通のアクセスのよさで、その他に商業施設などが近いなど生活のしやすさです。その付加価値が高ければ高いほど土地の価値は高くなります。立地によって同じような路線価でも不動産の鑑定価格は大きく変わるものです。また周囲の交通環境による査定額の変化も加味されます。例えば住宅地の場合には同じ住所で同じ路線価の土地でも、大通りに面していて交通量が多い土地は安めに設定されるケースがあり、逆に一本路地裏に入った交通量の少ない静かな土地の方が高くなる場合もあります。商業地の場合にはこの逆のケースになることが多いです。
立地に関してアクセスの良さの他に、車を使うケースや売り手の家族環境によって、不動産屋が売りやすいか、売りにくい立地であるか判断をしてくれます。また土地の傾斜の向きなどで日当たりがよい土地が好まれ、南向きで光が差し込みやすい立地などが住宅環境では好まれるので、査定は上がるでしょう。
土地上の建物の価値
土地上に建物があり取り壊されない場合には、その建物の価値も土地の価格に含まれます。その建物の築年数や劣化具合により、売れやすさが大きく変わるケースも出てくることでしょう。大抵は築年数やリフォームしてからなん年などによって価値が決まります。商業地の場合にはその用途によって改修のしやすさなども加味されます。土地だけを売る場合にはあまり関係ないケースがほとんどですが、前に建っていた建物なども考慮される事もあり、以前の取引がどのように行われたのかを不動産屋は鑑みて土地の値段を決めます。
土地の価格について不動産屋に依頼する場合には一括査定サイトが便利です。イエウールは優良な不動産屋が複数一括査定をしてくれるので、簡単に土地の価値を知りたい人は利用してみましょう。
持ち主の売りたい価格
土地の価格は持ち主の売りたい価格で設定することができます。概ねこの場合においては、手数料などがかからないため、自分の思ったような価格で売り出すことが可能です。路線価や近隣の土地価格と比較して、それに準じている価格で売り出すとある程度の買い手は見つかります。売る場合には値下げ交渉をされる事が多いので、少し高めに設定しておくと希望範囲内で売れるケースが多いようです。ただ不動産屋の査定のように立地や建物の価値によって、売れやすさが大きく変わる点は注意しましょう。ある程度時間をかけても高く土地を売りたい場合には不動産屋を介さない方法が存在します。
実際の取引価格
実際の取引価格は大抵値引きをされている場面が多いですから、不動産屋に依頼しても自分で売り出していてもほぼ変わりません。売主と買主の価格交渉によって決まり、大抵は買い手側の買う意思と予算によって決まることが多いようです。活用しない土地だけを持っていても余程のことがない限り(区画整理の再開発や道路などの公共事業に絡むような土地)価格の変動は見込めないことから、多くは値下げの限度額付近で取引されます。買い手側のニーズが高いと判断した場合には初めからやや高めの値段をつけておくと良い取引ができるでしょう。
- 不動産屋の査定
- 売りたい価格に設定
- 実際は値引きされる可能性がある。
土地の売却を少しでも検討しているのであれば、「自分の土地がいくらで売却出来そうか」を把握しておきましょう。
そのためには、不動産会社から査定を受ける必要があります。「イエウール」なら不動産会社に行かずとも自宅で24時間申し込みが可能です。自分の土地に適した不動産会社を紹介してくれるので、膨大な不動産会社の中から選ぶ手間も省くことができます。
まずは、自分の物件種別を選択してから査定依頼をスタートしてみましょう!査定依頼に必要な情報入力はわずか60秒で完了します。
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土地の価格の計算方法
土地の価格の具体的な計算方法を知っておきましょう。公示地価と基準地価
土地の価格の計算方法には基準となる地価に広さをかけた数値が基本になり、それからある程度の係数をかけた数値が用いられるが一般的です。公示地価と基準地価があるのでその違いを知っておきましょう。国土交通省が発表する公示地価
毎年3月に国土交通省から発表される公示地価が、主に土地の価格として計算できます。国土交通省より委託を受けた不動産鑑定士2名以上で土地の周辺環境などを協議し決められています。国土交通省のホームページより、不動産情報ライブラリのサイトで全国の地図から希望するエリアを選ぶと、近隣の大まかな地価を把握することが可能です。例えば平成30年の東京都中央区月島2丁目1618番の価格は1平米辺り89万円になっており、この近辺の地価はこの価格を基準に土地の広さや建物の状況などを加味して計算されます。この近辺に住宅用の土地を80平米持っている場合には以下が公示地価から算出された土地の金額です。
89(万円)×80(平米)=7120(万円)
参考:国土交通省地価公示・都道府県地価調査
参考:国土交通省
都道府県が発表する基準地価
毎年7月1日時点での地価を9月末頃に公表しています。全国2万カ所以上の地点を都道府県が調べ国土交通省のホームページで公開しています。公示地価と重なる地点においてはこの基準地価は参考にされないケースもありますが、2つの別の調べ方で鑑定している地価を比較して土地の価格設定に活かす事が可能です。こちらの場合には都道府県が主体となり1人以上の不動産鑑定士が土地を鑑定しています。参考:国土交通省
相続税評価額
相続税評価額とは本来相続に関わる土地などの不動産全般の金額を示し、相続税を適正に算出するために有ります。その土地の価格の計算方法は路線価から算出する方式と、一定の倍率によって算出される方式があります。路線価から算出する方式は国税庁が発表している路線価に土地の広さをかけたもので、一般的には以下のような計算方式です。参考:国税庁
各自治体が発表する固定資産税評価額
不動産の固定資産税を算出するために各自治体で固定資産税評価額が決められています。基本的に3年ごとに更新され、その時々の資産の価値を測る試算として有効です。(まれに急激な地価変動などによって3年を待たずに更新されるケースもあります。)固定資産税評価額は時価の70%となっており、これを逆算すると現在の土地の価格を簡単に知ることが可能です。ただし住宅用地の場合には固定資産税評価額が低く設定されているケースがあり、これだけで土地の価値を正確に測ることは避けたほうが良いでしょう。
参考:不動産売却の技術
実勢価格
実勢価格は実際に取引をされた価格のことで、需要と供給のバランスが取れた金額のことを言います。主に参考にされる場合は直近(概ね3年間以内)に行われた取引の価格です。- 土地価格の計算方法は4種類
- 公示地価と基準地価
- 相続税評価額
- 固定資産税評価額
土地の売却手順とは
土地の売却手順はその土地の査定をしてもらうところから始まります。公示地価や固定資産税評価額などからある程度の金額を事前に押さえておき、複数の不動産会社に査定をお願いすると良いでしょう。希望額をある程度決めておき、それを査定の際に伝える事で今後の交渉などがより希望に沿う形になります。
不動産会社の一括査定サイトなどを利用すると便利で簡単です。気に入った価格をつけてくれた信頼できる不動産会社と媒介契約を結び、いろいろな手配はお任せしてしまいましょう。1回限りの利益を目的としない土地取引であるのなら不動産会社を通さない方法もあります。
しかしトラブルの時の対処など後々問題が起こった際には全て責任を負わないといけないなどのデメリットがあるので、不動産会社に任せるのが良いです。土地の見学者の受付や見学会などを行い実際に土地を見てもらって買ってもらうようにしましょう。
段取りなど細かい点はすべて不動産会社が行ってくれます。買い手と直接見てみたい場合にはその旨を不動産会社に言うようにし、土地の見学会に参加してみると良いです。交渉に関しては自分の希望金額からある程度値引きをされることを見越して高めにつけておき、最低の限度額を決めて挑みましょう。(不動産会社に希望を伝えておくと上手に交渉を行ってくれます。)
契約の際には正確な図面がない場合、測量を行うので、その費用(10万円ほど)が必要です。また契約の際の印紙代、譲渡所得税がかかりますので、その点も注意しましょう。抵当権がついている土地の場合には抵当権抹消の手続きが必要になるので、その費用も掛かります。
参考:国税庁
土地の価値が高いエリア
土地の価値が高いエリアを知っておき、あなたの持っている土地のこれからの可能性を考えてみましょう。アクセスの良いエリア
土地の価値が高いエリアは概ねアクセスが良いです。電車やバスが頻繁に来る駅やバス停が近かったり、高速道路のインターチェンジが近かったりすると土地の価値が上がります。もちろんこれは買い手側の移動手段が大きな鍵です。不動産の売り出しが決まった時の文言で必ずある、○○からなん分という数字がまず買い手の目に入るので、アクセスの良いエリアほど高値を付けられます。これから駅ができる場所などは駅ができてから地価が上がるかも知れないので、売るタイミングを考えてみましょう。
生活のしやすいエリア
住宅地の場合には特に周辺商業地やコンビニなどの生活のしやすさが土地の価値を上げます。また大通りに面したところよりも少し入った交通量の少ない道路などに面している土地の方が高い価値のエリアです。買い手側に子供がいる場合には学校や公園など近いと買う動機が高まります。生活のしやすいエリアは髙い値をつけても買い手が見つかりやすいです。これから再開発をするエリア
これから再開発をするエリアは普通のエリアに比べて高値で取り引きをされます。再開発が決まって数年経ってから売るよりも、再開発が決まってこれから土地の価値が上がると予測される物件は、高く金額を付けても投機の目的などで買う人からも注目されているものです。再開発が決まっている土地は売り文句もあるので、早めに売ってしまうという手もあります。不動産の今の価値を知るにもこれからの価値を知るにも一括査定サイトが便利です。イエウールは優良な不動産屋複数に一括査定をしてもらえるので、現在の正しい土地の価値を知ることができます。
- アクセスが良い
- 生活がしやすい
- 再開発をする
土地の売却時のコツ
土地の売却時のコツは適正な土地の価格を知ることが大事です。正しい計算方法を知っておき、今あなたが所有している土地の価値を確認しておきましょう。売却をするときはそれより少し高めの金額を提示することがコツです。今売りたいと思っている土地の周囲の環境なども考えながら、適正な価格で損をしないようにしましょう。土地の売却手順も不動産屋に任せるのが、一番簡単です。まず信頼できる不動産屋を探してみると、よりあなたの希望に沿った金額の土地売却ができます。
イエウールのサービス特徴
信頼できる不動産屋と担当者との出会いは、比較検討できるサイトを利用すると便利で簡単です。土地を売るのは大変な労力と、正しい知識が必要になるので、専門家に任せてみましょう。信頼できるサイトを利用するのが大きな第一歩です。一括査定を複数社に依頼できるサイトは競争が激しく、その分サービスが充実しています。イエウールでは優良な不動産会社最大6社に一括で査定依頼をできるため、土地の売却の入り口として最適です。上手に使って、今の価値を知るだけでも利用する価値があります。あなたの大事な財産である土地を少しでも高く売るために今から考えてみてはいかがでしょうか?
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