【古い家を更地にする費用はいくら?】解体費用の相場と節約する方法を解説

【古い家を更地にする費用はいくら?】解体費用の相場と節約する方法を解説

古い家を持っているが、住む予定がなくそのままにしてあり、「古い家を更地にする場合の費用を知りたい」「解体費用の節約方法が知りたい」「そもそも、古い家は更地にするしかない?」といった悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?

古い家を更地にする費用は建物の素材にもよりますが、30坪の相場は約90万円~150万円、平均100万円程度になります

この記事では、更地にする場合の費用の相場や、費用を節約する方法についてご紹介します。

こんな悩みの人にピッタリ
  • 古い家は更地にするしかないと思っている

  • 古い家を更地にするのは費用が高いので躊躇している

  • 解体費用の節約方法が知りたい

古い家を更地にすべきか検討中の方は、お手持ちの古家の解体費用がいくらかシミュレーションしてみましょう。以下のツールでは、解体費用がいくらかを無料で概算できます。ぜひご活用ください。

私の家の解体費用はいくら?

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「まずは家を売る基礎知識を知りたい」という方は、こちらの記事をご覧ください。

家を売るにはどうすればいい?売却手順や注意点を一から解説!

古い家を売る7つの方法を徹底解説|売り切るためのコツや注意点、税金は?

古い家を更地にする場合の費用

古い家を更地にする場合、30坪の家なら約90万円~150万円が相場です。日本の古い家の多くは木造なので、約100万円は見込んでおくとよいでしょう。ただし、坪数が大きいほど費用の総額が高くなりやすいです。

ただし、100万円はあくまでも相場です。実際の解体費用は立地や建物の個別条件によって変動します。ご自宅の条件をふまえて解体費用がいくらになるかは以下のシミュレーションツールで無料で概算できますので、ぜひご活用ください。

私の家の解体費用はいくら?

この章では、解体費用の相場の詳細とその構成要素、実際の解体工事の事例を紹介します。

解体費用の相場

古い家を更地にする場合、一般的には業者に解体工事を依頼します。

よほど壊れかけている家であっても、廃材の搬出や解体した後の土地を整えることは難しく、自力での解体は限界があります。多少費用がかかっても業者に依頼することをお勧めします。

家の解体費用は建物の構造によって変わり、相場はこの表のようになります。

建物の種類1坪30坪50坪80坪
木造3万円90万円150万円240万円
鉄骨造4万円120万円200万円320万円
RC造5万円150万円250万円400万円

1坪あたりの平均単価で木造建築は3万円、鉄骨造の場合が4万円、鉄筋コンクリート(RC)だと5万円が相場です。


解体費用はどうやって決まる?

1坪あたりの解体費用を相場として説明しましたが、必ずしも相場通りで工事ができるとは限りません。

解体費用はどのやって決まるのでしょうか?解体費用の構成要素をご説明します。

ひとくちに解体費用といってもそれが家本体の解体作業の費用なのか、古い家を更地にするまでのすべての工事に対しての作業の費用なのかを確認する必要があります。

付帯工事がどのくらい必要か

古い家を更地にする際の解体費用は、付帯工事がどのくらい必要かによって左右されます。付帯工事とは玄関アプローチや駐車場、庭などの解体工事のことです。家本体以外の設備・施設が充実しているほど費用は高くなります。

解体工事の実例を参考にして、それぞれを撤去するために必要な費用を以下にまとめました。

項目料金
カーポート撤去6万~/1台用
ブロック塀撤去5000~1万円/1㎡
植物の撤去5000~3万円
門扉の撤去2万円程度
倉庫・物置の撤去2~3万円

この付帯工事の費用を解体費用に見積もっていないと、想定外の費用がかかることになります。

廃材がどのくらい出るか

解体した後に出た廃材の処分にもお金はかかります。業者や地域によって価格は変わりますが、相場として以下の表を参考にしてください。
廃棄品目料金(㎥)
コンクリートガラ5000円~
タイル・ガラス2万5000円~
石膏ボード1万5000円~
木くず5000円~

こちらも付帯工事と同様に、必要な費用だということを認識しておきましょう。

重機が入れるかどうか

また、工事のための車両や重機が入りやすいか入りにくいか、住宅密集地かどうかといった近隣の状況などによっても単価は変動します。

例えば、大きな重機が入れない住宅密集地の場合、手作業で解体をすることがあります。その場合は費用が多くかかることを想定しておきましょう。

解体にかかる期間

解体にかかる期間、つまり 解体業者の手際の良さによって解体費用が左右されることがあります。要領よくテキパキと進められる業者であればその分人件費が浮きますし、その逆も然りです。

業者の口コミや、見積もり段階での手際の良さや連絡の速さも参考にすると良いでしょう。

解体工事の実例

解体費用は100万円~150万円が相場となっていますが、その内訳はどのくらいになるのでしょうか。

イエウール編集部で、解体業者を紹介するサイトヌリカエでの実例をもとに建物の構造別にシミュレートしてみました。

ただ、解体工事の見積書には決まったひな形がなく、業者によって工事の表記方法が変わることがあるので参考程度にご覧ください。

木造二階建てのケース

項目金額
解体工事
木造2階建て機械解体(基礎含む)975,000
内装手壊し分別解体103,000
ブロック塀解体52,000
樹木伐採・伐根30,000
土間コンクリート解体15,000
仮設工事
単管足場・防炎シート架け(3方面)85,000
現場管理費
諸経費(諸官庁申請費他)50,000
産業廃棄物処理費45,000
合計(税抜)1,355,000

延床面積30坪だとして、解体117.5万円、その他費用18万円です。

諸官庁への申請や産業廃棄物の申請にも費用がかかっていることがわかります。これらは解体工事において必要な申請となるため、業者にやってもらいましょう。

これらの費用は工事後に別料金として請求される可能性もあるので、申請書類の届出や手続費が見積もりに含まれているか工事前に確認しておくことをお勧めします。

軽量鉄骨二階建のケース

項目金額
解体工事
軽量鉄骨造建物解体工事110,000
土間コンクリート解体15,000
ブロック塀解体24,000
鉄骨階段解体20,000
仮設工事
シート養生120,000
現場管理費
ガードマン90,000
諸経費50,000
合計(税抜)1,219,400

延床面積36坪だとして、解体169万円、その他費用26万円です。

木造の建物と比較すると、鉄骨階段の解体が別途で費用がかかっていることや、交通整理のためのガードマンの人件費が含まれてくることがわかります。

この事例より高さや広さのある建物の場合、さらに費用がかかる可能性があることを念頭に置いておきましょう。


家の売却を少しでも検討しているのであれば、「自分の家がいくらで売却出来そうか」を把握しておきましょう。

そのためには、不動産会社から査定を受ける必要があります。「イエウール」なら不動産会社に行かずとも自宅で24時間申し込みが可能です。自分の家に適した不動産会社を紹介してくれるので、膨大な不動産会社の中から選ぶ手間も省くことができます。

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更地にする費用を節約する方法

古い家の解体費用はできるだけ抑えたいですよね。以下で節約する方法をご紹介します。

安い解体業者を探す

家を建てたハウスメーカーや工務店に依頼することもできますが、その場合20~30%の中間マージンが上乗せされるため、解体専門の業者に直接依頼することをお勧めします。

同じ工事でも解体業者によって数万円から数十万円の違いが出ることもあります。

解体業者を探す際は、3社程度の見積もりを比較すると良いでしょう。

なお、その際は見積もりに記載されていない付帯工事がないかを確認しておくことがポイントです。一見安い見積もりでも、建物本体の解体以外の思わぬ作業が付随工事として解体費用とは別にかかってくることがあります。

自分でできることをやっておく

業者でなくても自分でできることは事前にやっておくことをお勧めします。

例えば、家財道具は全て処分したり、敷地内の雑草や庭木はすべて伐採し処理しておくと、思わぬ出費を避けられるでしょう。

助成金は使える?

残念ながら、国の制度としては空家の解体に対する補助金はありません。

しかし、少数の自治体では、耐震化促進や老朽化住宅の除去や建替え等促進を目的として数十万円の支援をしているケースがあります。例えば、東京都では武蔵野市・八王子市のみを対象にして解体工事助成金制度を設けています。

ご自身がお住まいの市区町村が対応しているかどうかについては、「エリア 解体 助成金」といったキーワードでネット検索するか、各自治体に直接問い合わせをしてみることをお勧めします。

解体費用の相場と見積もりの内訳については、こちらの記事も参考にしてください。

更地以外の選択肢もある!古い家に与えられた4つの選択肢

  1. 古い家は更地にするしかないのかな?
  2. 古家付き土地として売却もできるがリスクがある。更地にすることを勧めるぞ

ここまで解体費用について説明しましたが、古い家を売る際は更地にするしかないわけではありません。古い家をどうするかについては以下の4つの選択肢があります。

売る持っておく
更地にする更地として売却土地の維持管理
更地にしない古家付き土地として売却古家の維持管理

そもそも古い家にどんな選択肢があるのか、古い家を更地にする前に認識しておきましょう。

更地にして売却する

まず、古い家をまっさらに解体して更地にして売却するという選択肢があります。

更地を探している人は、新築を建てる住宅用地を探している人がほとんどです。古い家を更地にすると、そういった住宅用地を探している人に買ってもらいやすくなるでしょう。

また、古い家には経年劣化が生じていたり、何かしらの欠陥があってもおかしくありません。更地にして売却して売却後に瑕疵担保責任(契約不適合責任)を問われる心配もありません。

古い家として売却する

わざわざ古い家を解体せずに、古い家として売却する方法もあります。

従来、日本では中古住宅より新築住宅の方が売れやすい新築信仰のようなものがありましたが、現在はそうでもありません。古い家でも売れないわけではないのです。

東日本不動産流通機構(レインズ)によると、2017年時点で首都圏における築21年以上の物件の成約件数は約6,700件という実績があります。

これは年間成約件数14,079件のうち、半数近くの47.7%を占めています。つまり、古い家でも売れているということがわかります。

参考:築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2019年)(東日本不動産流通機構

解体するかもしれない古い家をそのまま売却する場合、古家付き土地の売却として売却することになります。

家の寿命は何年?住宅の材質別耐用年数とリフォーム、建て替えについても紹介

ボロ家を売却するための3つの方法|選び方とメリット・デメリットを紹介

古家付き土地とは?

古家付きの土地とは、古い家が建っている状態の土地のことです。

広告を出す際の分類として、本来は「土地」か「中古住宅」となるはずですが、価値がつけられないような古い家が建っている場合、土地でもなく中古住宅でもなく「古家付き土地」と分類されます。

「土地※現況古家あり」と表記されることもあります。

「築〇〇以上は古家付き土地として売る」といった明確な定義はありませんが、老朽化の程度や居住性能、売り手が利用価値があると判断するかどうかによって変わります。

古家付き土地としての売却の場合、売り手としては解体の手間がかからず嬉しいですが、買い手にメリットはあるのでしょうか。

建っている古家を撤去するか再利用するかを自分で決めることができるため、古家を自分でリノベーションしたい人や、しばらく住んでから建て替えたいという人にとっては、安く家を購入できるというメリットがあります。

中古住宅をリノベーションする魅力と流れ、失敗事例を紹介

古家付き土地として売却するリスク

売り手にとっては家の解体を買い手に任せることで費用や手間が浮くため、一見すると大きなメリットがあるような気がします。

しかし、古家付き土地として売却する場合の売り手側のデメリットがあります。

売りづらくなる

古家付きで売却しようとすると、基本的には売りづらくなります。古家付き土地を狙って探している人は少なく、建物ではなく土地を求めている人がほとんどです。

そのため、土地を見つけて新築を建てたい人が、最初に一括して解体費用を支払う必要がある古家付き土地を購入するのは稀でしょう。

もっとも、もう使わない家の解体にお金をかけたくないのは売り手も買い手も同じです。買い手が見つかったとしても古家の解体費用分を値引き交渉される可能性が高くなります。

瑕疵担保責任を問われる

古家付き土地の売却では、売却後に瑕疵担保責任(契約不適合責任)を問われることがあります。

例えば、買い手が解体工事を始めてから杭や井戸、浄化槽といった埋設物が見つかり、かつそれを事前に買い手に伝えていなかった場合はこの瑕疵担保責任に問われます。

法定耐用年数以上の古家は瑕疵担保責任が免責になることもありますが、瑕疵として売り手が撤去費用、修理費用を負担することになるケースが多く、損害賠償請求をされるまでに至ることもあります。

そのため、瑕疵担保責任を負うかどうかの交渉や取り決めを売買契約時にしておくことを念頭に置いておきましょう。

確実に売りたい場合や売買契約後の買い手とのやり取りが発生することが煩雑であれば、更地にして売却してしまった方が良いでしょう。

更地にすることでリスク回避

更地にして売却する場合、解体費用を見越しての値引き交渉をされることや、瑕疵担保責任を問われるといった心配は少なくなるでしょう。

解体の費用や期間が発生しないので、すぐに新築を建てたいと考えている買い主にとっては古家付き土地よりも好条件になります。

さらに、建っている古家や景観で印象が悪くなるリスクもありません。

更地にして維持管理する

古い家を解体して更地にし、土地として維持管理をするという選択肢もあります。

しかし、古い家を更地にすると、家が建っていることで受けられる固定資産税の減税措置がなくなるため、固定資産税の負担額が跳ね上がることがあります。

税金が高くなるという面も考慮して判断しましょう。

古い家のまま維持管理する

思い入れのある古い家を壊して更地にせずに置いておきたいという人もいるのではないでしょうか。

もちろん古い家を壊さずに維持管理をしながらそのまま残すということもできます。その場合、近隣住民や地域に迷惑をかけないように定期的に手入れをする必要があります。

倒壊の危険性があるほどの古い家であれば更地にすることをお勧めしますが、解体工事の手間や費用がかかってしまいます。

換気や水道に水を通したりなど維持管理を適切にをすることで周囲に迷惑をかけずに古い家でも活用することができるかもしれません。

なお、一般的には1981年以降に建築された住宅は「新耐震基準」に基づいて建築されています。

「新耐震基準」では震度6~7の地震でも倒壊しないように規定されているため、築年数が40年以上などよほど古い家でなければ、更地にせずに古い家を維持管理するというのも問題ないでしょう。

更地にする際の注意点

古い家を更地にする際は、思いがけないところで損したり、うまくいかない可能性があります。以下の注意点を抑えながら進めましょう。

解体費用はローンが組めないことがある

大きな金額が動く解体工事ですが、ローンを組めないことが多いです。

ローンを組めるか組めないかは、空き家かどうか、建て替えでハウスメーカーを利用しているかどうかによって変わってきます。

空き家の場合

最近は「空き家問題」が社会的な問題となっています。

その流れを受けて「空き家解体ローン」を商品としている銀行があるため、空き家を解体する場合はローンを組むことができます。

居住中の家の場合

居住中で、建て替えの場合は建て替えを発注したハウスメーカーにある住宅ローンを使うことができます。

しかし、建て替えの予定がなく、ハウスメーカーと別の解体業者に依頼する場合、ローンが組めないことが多いでしょう。

歴の浅い業界であるため解体業者と個人の取り扱い実績が少なく、銀行から解体業者への信頼が低いという現状が背景です。

そのため、居住中の家を解体する場合は現金が用意できるかという注意が必要です。

見積内容をよく確認しないと想定外の出費があることも

見積内容をよく確認しないと想定外の出費があることも出てきます。

解体費用の見積書は、統一されておらず業者によって記載する項目も様々です。

例えば、解体後の産業廃棄物の処分費や、官庁申請費が見積りに含まれていないことがあります。

すると、解体工事後に必要経費として請求されることになるでしょう。

大きな金額が動く解体工事の中で、想定外の出費は避けたいですよね。見積書をよく確認して、解体前後の作業の費用が含まれているか、「これ以外にかかる費用はないか」と業者に確認しておきましょう。

更地にすると固定資産税の負担額が高くなる

更地にすると固定資産税が6倍に?

住宅用地は、税負担の軽減を目的とした特例措置が設けられています。一方で更地(非住宅用地)にはこのような特典はありません。

つまり、家を更地にすると減額特例が受けられなくなることで、固定資産税が通常の金額に戻る固定資産税の負担額が高くなるのです。

知らない方も多いかもしれませんが、小規模住宅用地は固定資産税が1/6に軽減されているのです。

そのため、更地にすると固定資産税の負担額が高くなるのです。

「更地にすると6倍になる」といった噂を耳にしたこともあるかもしれませんが、正確には1/6に減額されていたものがなくなるだけであり、4倍~6倍という表現は少しオーバーといえるでしょう。

空き家のままでも固定資産税は上がる

空き家を空き家のまま放置した場合でも、固定資産税が上がることがあります。

単に空き家といっても、以下の条件にあてはまる「特定空家」にされると優遇措置がなくなるということです。

  1. そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
  2. そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態
  3. 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態
  4. その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

空き家の場合、更地にしたからといって固定資産税の負担額が高くなるとは限りません。

しかし、空き家にして放置していてもいずれ固定資産税の負担額は上がるので、特に空き家を解体しようか迷っている場合は、思い切って更地にしてしまうことをお勧めします。

更地にして売却する場合の手順と期間の目安

古い家の解体工事を終え、いざ更地として売却する際は何から始めたら良いでしょうか?更地にするまでの5ステップと、更地にしてから売却するまでの6ステップを説明します。

更地にするまでの5ステップ

まず、古い家を解体して更地にする際の5ステップと必要な期間の目安です。

ステップやること期間
1)見積もり取得紹介・インターネット等で解体工事業者に見積もり依頼をします。
依頼者立ち合いのもと、現地調査をすることが多いです。
1週間~
2)契約見積もりの内容に問題なければ、業者と契約をします。また行政へ解体工事届出書の提出が必要です。
3)ライフラインの停止電気、ガス、電話、ケーブルテレビ、セキュリティサービスを停止します。
水道は、粉塵を抑えるための散水で使用するので停止しないでください。
1週間
4)着工足場・養生を設置し解体工事が始まります。
解体工事が完了したら、解体工事業者の立会の元、引き渡しを受けます。
10日間
5)引き渡し・登記登記簿に登録している建物が無くなった事を登記する減失登記申請をします。
1か月以内に法務局へ申請する事が義務付けられています。
なお、家屋調査士への依頼代金3~4万円程で登記を依頼することもできます。
~1カ月

見積もりは、インターネットで複数の解体業者から一括で取得できるサービスを利用するなどすると簡単に比較できます。

また、解体費用の見積もりを取得するタイミングで不動産会社を探しておけるとその後の土地売却がスムーズです。付き合いのある不動産会社がいるかどうか解体業者に相談するとよいでしょう。

更地にしてから売却するまでの6ステップ

古い家を解体して更地にすることができたら、不動産会社に売却依頼をします。

更地にしてから売却するまでの6ステップと必要な期間の目安です。

ステップやること期間
1)情報収集売却する土地の詳しい情報や適正価格を調べます。1カ月
2)一括査定一括査定で不動産会社による複数の査定額を確認し、依頼する不動産会社を探します。
3)媒介契約1社、もしくは複数社と媒介契約を結びます。
4)売却活動不動産会社による売却活動が行われます。
内覧対応や価格交渉、買い手からの質問に答える必要があります。
3カ月
5)決済&引き渡し買い手が見つかったら、正式に売買契約を結びます。
ここで買主から不動産価格の10~20%程の契約金(手付金)を受け取ることが一般的です。
数週間
6)確定申告不動産を売却して利益が出た場合、その売却金額は譲渡所得として確定申告が必要です。

不動産売却において、事前調査の質や契約の種類によって売れやすさや必要な期間が変わってくることがあります。

よくある質問

古い家を更地にするということは人生でそう何度もありません。以下によくある質問をまとめました

遠方の家を更地にできる?

通常、解体工事の立会い現地調査では解体工事を行う範囲(敷地の境界線)を確認し、業者と相談しながら壊すものと残すものを決めます。

しかし、遠方の解体となり都合がつかず立ち会えないといった場合は、解体業者に家の外観を見ておおよその見積もりを出してもらうこともできます。

なお、その場合は解体工事を行う範囲がわかりやすく明示できる図面や写真を事前に用意しておくと、解体業者を迷わず工事を進めることができます。

お隣とのトラブルを防ぐためにどうしたら良い?

すべての解体業者でそうだとは言えませんが、解体工事での近隣トラブルは起こりえるものとして認識しておくことは必要です。

まず、解体工事を始める前に近隣住民の方に挨拶をしましょう。

解体工事をすること、工事にかかる期間、騒音や振動が発生すること、埃が舞ってしまうこと、これらを事前にことわっておくことで、一定のトラブルは回避することができます。

また、隣地との境界線上にあるブロック塀や柵、庭木を残すか壊すかといった認識違いがトラブルを生むことがあります。

近隣住民の方と解体工事の対象になるものを確認したうえで、残すものと壊すものを解体業者に丁寧に伝えましょう。契約書など書面に残しておくことも有効です。

解体費用は売却価格に上乗せできないの?

残念ながら、基本的に解体費用は売却価格に上乗せできないと考えたほうが良いでしょう。

なぜなら、解体費用を上乗せすることで市場の相場価格と離れてしまうことがあるからです。

例えば解体費用が100万円の場合、解体費用を上乗せすることで「同じ条件の他の土地よりも高い」ということで敬遠される可能性が高くなります。解体費用は土地を売却するための必要経費として見ておくと良いでしょう。

更地として売却する場合は解体費用は売主が負担することになりますが、古家付きで売却する場合は解体の費用とタイミングは買い手に委ねられることが前提です。

売れやすくするためにおおよその解体費用分を差し引いて売却価格を設定する必要があるでしょう。

まとめ

この記事では、古くても売れる家と売れない家の特徴、更地にする場合の費用、更地にして売る場合の手順や注意点について解説しました。

中古住宅の流通が活発になり、古家付きの土地のまま売ることも更地にして売ることも選択肢として十分に検討の余地があります。

ここまでで更地にする際の費用や手順をご説明しましたが、ご自身やご家族が長い間住んでいた家に対して強い愛着がある、親戚の反対で家を解体することができない、といった理由で更地にするか迷う方もいるでしょう。

その場合、古い家を残したまま「古家付き土地ただし更地渡し可」という形で売りに出すことができます。

つまり、古い家を残した土地として売却することもできるし、更地として売却することもできるということです。

ただ、人生で一度あるかないかの大きな決断を自分でするのは非常に難しいでしょう。

更地にすべきか迷った際は親戚や知人だけでなく、専門家である不動産会社に相談することをお勧めします。信頼できる不動産会社を見つけることができれば、今の家の査定はもちろん、ご自身のエリアでの古い家の需要や、中古住宅売買のトレンドなどの情報を取得することもできるでしょう。

また、古家付きの土地の扱いは難易度が高く、不動産会社ごとで得手不得手があります。同じ物件でも不動産会社によって査定額が数十万・数百万違うのはよくあることです。

まずは一括査定サイトで複数の不動産会社とコンタクトを取ることをおすすめします。

不動産一括査定サイトとは、インターネットで所在地や面積などの物件情報氏名や連絡先などの個人情報を入力するだけで、複数の不動産業者から査定を受けることができるシステムです。

複数の査定の中から、査定価格のみならず売却活動などの提案もよく確認して「ここだ!」思える不動産業者に売却を依頼しましょう。

初心者でもわかる!
記事のおさらい
古い家を更地にする場合の費用はいくら?
一般的な30坪の家の場合、古い家を更地にする費用の相場は約90万円~150万円程です。詳しくは古い家を更地にする場合の費用で解説しています。
更地にする費用を節約するにはどうすればいい?
安い解体業者を探す、自分でできることをやっておくなどで費用を節約することができます。助成金が使えることもあります。詳しくは更地にする費用を節約する方法をご覧ください。
更地にする以外の選択肢はある?
古い家は、①更地にして売却する、②古い家として売却する、③更地にして維持管理する、④古い家のまま維持管理する の4つの選択肢があります。詳しくは更地以外の選択肢もある!古い家に与えられた4つの選択肢をご覧ください。
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