所有しているマンションを、今すぐマンションを売る必要がないが、いつかは売却を考えている方。
また、そもそもマンションは簡単に売れるのかどうか知りたい方は必見です。
この記事では、マンションが売れる理由と成功するための要素から、マンションを売る際に知っておくべき基礎情報、マンションを売るのに良いタイミングまで紹介します。
マンションは売れるのか?
自分が住むため、投資のため、賃貸のためなど様々な目的でマンションを所有している方がいますが、そもそもマンションは売れるかどうかを知りたいかたはいませんか?
結論からお伝えすると、マンションは売れます。
マンションの売却が成功するかどうかは、いくつかの要因に左右されますが、適切な準備と戦略を持っていれば、市場で良い価格を得ることが可能です。
以下に、マンションが売れる理由と成功するためのポイントをいくつか挙げてみましょう。
マンションを売るためには市場の需要を理解する
市場需要とは、マンションを買いたい人がどれだけいるかということです。
たとえば、都心や駅近くのマンションは、通勤や通学に便利なため、多くの人が住みたいと思います。
また、生活施設が整っている地域のマンションも人気が高い傾向があります。
そのため、こうした地域のマンションは「売り手市場」となり、売りやすい状態です。
逆に、人が少ない地域では、買い手が少なく、売るのが少し難しくなる可能性があります。
マンションの売れやすさは物件の状態によって決まる
キレイで最新の設備が整っているマンションは、古くて修理が必要なマンションよりも魅力的です。例えば、壁がきれいに塗られていたり、キッチンが新しかったりなどメンテナンスがしっかりとされている場合、人々は引き付けられ、結果的により高い価格での売却が期待できます。
逆に、大規模な修繕が必要な物件は価格が下がる可能性がありますが、それでも市場での需要は存在します。
マンションの売却価格設定は市場価格を見て決める
価格設定は、マンションをどれくらいの価格で売り出すかということです。
価格は、近隣のエリアの似たようなマンション(競合物件)と比較して決めることが一般的です。
競争力のある価格で市場に出されたマンションは、速やかに売却されることが多いですが、もし価格を高く設定しすぎると、買い手が見つからず売れ残ってしまうことがあります。
逆に、安すぎると損をしてしまう可能性があります。適切な価格設定が非常に重要です。
マンションの売り出し方で売却が成功するか決まる
マンションをどのように売り出すか「販売戦略」は重要です。
効果的な方法には、インターネットでの広告掲載や不動産の見学会の開催があります。
また、綺麗な写真や魅力的な説明文を用いて人々の興味を引くことで、マンションはより早く、より良い条件で売れる可能性が高まります。
経験豊富な不動産仲介業者に協力を依頼すると、良い販売戦略を立てる助けになり、マンションを早く、そして高い価格で売ることができます。
自身マンションに合った販売戦略を考えてもらうには、実績のある不動産を選ばなければなりません。
まずは、一括査定サイトから、複数の不動産会社に査定依頼を出し、査定結果や担当者の対応を比較してみることから始めましょう。
マンションを売る以外の手放し方
マンションを売りたいと考え始めた方へ、実は、マンションを売るだけでなく、マンションを貸すことで、管理する手間が省けますし、マンションを買取ってもらったりすることで、マンションを完全に手放すことができます。
売る、貸す、買取にはそれぞれメリットとデメリットが存在し、あなたの条件に合わせて手放し方を変えることが成功の鍵となります。
次の章で各項目を比較していきましょう。
マンションを売るメリット・デメリット
メリット | デメリット |
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マンションを売却することで、一度に大きな金額の資金を手にすることができる点はメリットです。これは新たな投資、他の不動産の購入、借金の返済、あるいは生活資金として利用するなど、多岐にわたる用途に役立ちます。
また、マンションの所有者は、共用部分の管理費や修繕積立金、場合によっては特別修繕費などの支払い義務があります。しかし、売却することで、これらの定期的な支出や維持管理の手間から解放されます。さらに、空き室になった場合の維持管理の負担もなくなります。
一方で、デメリットとして、マンションの売却には時間がかかることが一般的です。市場の状況や物件の条件により異なりますが、通常は4~6ヶ月程度かかります。この期間中に資金が必要な場合には、計画的な準備が必要です。
また、マンションを売却する際には、不動産会社への仲介手数料、司法書士や行政書士の手数料、場合によってはリフォームやクリーニング費用など、さまざまな費用が発生します。これらの費用は、売却価格から差し引かれるため、最終的に手元に残る金額が減少します。
さらに、一度マンションを売却すると、その不動産から得られる将来的な収入(賃貸収入など)を失うことになります。また、今後の不動産市場の動向によっては、売却後に価格が上昇する可能性もあり、タイミングによっては損をすることも考えられます。
マンションを貸すメリット・デメリット
メリット | デメリット |
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マンションを貸すことで、毎月安定した家賃収入を得ることができます。この収入はローンの返済、生活費、さらには他の投資への資金として利用できます。特に長期的に安定した収入源として活用できる点が大きなメリットです。
また、マンションを所有し続けることで、不動産という資産を保持することができます。市場価値が上昇すれば、将来的に売却する際に大きな利益を得る可能性もあります。また、相続などの財産としても活用できます。
一方デメリットは、マンションの築年数が経過するごとに、建物の物理的な劣化や市場の変動によって資産価値が低下することがあります。定期的なメンテナンスやリフォームが必要となり、それが資産価値の維持に影響を与えることもあります。
また、市場の需要と供給のバランス、立地条件、物件の状態によっては、期待していたほどの家賃収入が得られないことがあります。また、空室期間が発生すると、その間の家賃収入が途絶え、経済的な負担が増える可能性があります。
さらに、マンションを貸す場合、定期的なメンテナンスや修繕が必要です。共用部分の管理費や修繕積立金の支払いに加え、賃借人からの修理依頼やトラブル対応など、管理業務の手間やコストがかかります。これらの負担を軽減するためには、不動産管理会社に依頼する方法もありますが、その分の費用が発生します。
マンションを買取のメリット・デメリット
メリット | デメリット |
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マンションを買取は、一般的な仲介売却と比べて非常に迅速に行われます点がメリットになります。通常、数日から数週間で売却が完了するため、早急に資金が必要な場合や迅速に現金化したい場合に大変便利です。
また、買取の場合、手続きが簡素化されており、仲介売却と比べて煩雑な手続きや調整が少ないです。不動産会社が査定から契約までを一貫して行うため、手続きが迅速かつスムーズに進行します。
買取が最も注目されているポイントとして、買取では市場に出す必要がないため、売却の事実を近隣住民や知人に知られることなく売却することが可能です。これにより、プライバシーを保ちながら売却を進めることができます。
一方デメリットも存在します。
買取価格は、仲介売却時の市場価格よりも低く設定されることが一般的です。不動産会社は再販時のリスクやコストを考慮するため、買取価格は、仲介時の7~8割り程度で取引される場合がほとんどです。したがって、最大限の売却益を得たい場合には不向きです。
また、買取の場合、契約が成立するとすぐに引き渡しが求められることが多いです。そのため、新たな住居への引っ越し準備を迅速に進める必要があります。引っ越しに伴う計画や費用を十分に考慮しておく必要があります。
最も注意が必要な点は、不動産業界には、悪質な業者が存在することもあり、不当な低価格で買い取られるリスクがある点です。信頼できる業者を選び、複数の業者から査定を受けるなどして、適正な価格での売却を目指すことが重要です。
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マンションを売る際に知っておくべき基礎情報
様々なマンションの手放し方を紹介しましたが、約6割の方は、不動産仲介を利用し、マンション売却をしています。
次の章では、マンション売却に注目し、これだけは知っておくべき基礎情報を解説します。ぜひ参考にしてください。
マンションの売却期間
マンション売却にかかる期間は、平均して約4ヶ月です。
ここでいう期間は、「マンションを売りに出してから買い手が決まるまでの期間」になります。
ただ、マンション売却は大きく分けて売り出し前・中・後の3つの段階に分かれているため、売り出し前と売り出し後を含めたマンション売却全体の期間を求めるのであれば、必要となる期間は約6カ月ほどになると考えておくと良いでしょう。
もう少し具体的には、
売り出し前の準備【2週間~1ヶ月】
売出中 【3ヶ月~長い方で12ヶ月】
売り出し後の対応:【1ヶ月ほど】
マンションを売る際にかかる費用
マンションを売る際に必要な費用は、大きく3つに分かれます。
- 仲介手数料
- 登記や手続費用
- 掃除や引越し費用
具体的な費用相場は以下のようになります・
費用例 | 相場 |
仲介手数料 | 売却価格の3~5%程度 |
登記や手続費用 | 相場が15万円前後 ▼ 求め方: (固定資産税評価額×0.4%)+書類の取得費用+ 司法書士費用 *司法書士費用相場:7万円~10万円 |
掃除や引越し費用 | 部屋の広さや状態にもよりますが、各10万円程度 |
マンションを売る際にかかる税金
マンションを売る際に税金を支払う必要があります。
項目としては、以下の2つです。
- 譲渡所得税
- 印紙税
税金例 | 相場 |
譲渡所得 | 売却価格の約20%~40% |
印紙税 | 売却価格に応じて。200円から60万円程度 |
マンション売る際にかかる費用と税金
マンションを売る場合、売って儲けるだけでなく、売り主側が支払わなければならない費用と税金があります。
各費用と平均相場について解説していきます。
費用 | 費用概要 | 平均相場 |
仲介手数料 | 不動産会社に仲介サポートとして支払う費用 | 売却価格によって異なる: ① 400万円超えの場合 税抜き価格 ✕ 3% + 6万円 + 消費税 ② 200万円から400万円の場合 税抜き価格 ✕ 4% + 2万円 + 消費税 ③200万円以下の場合 税抜き価格 ✕ 5% + 消費税 |
印紙代 | 売買契約書に貼付する印紙の費用 | 取引価格に応じて 200円から60万円程度 |
登記費用 | 登記免許税に関する費用 | 不動産1件につき、1000円 |
譲渡所得税 | 売却利益に対する税金。税率は保有期間により異なる | 譲渡所得=譲渡価額-(取得費+譲渡費用)✕税率 税率は所有期間が5年未満の場合、合計で約40% |
司法書士報酬 | 司法書士へ支払う報酬 | 約1万円から2万円 |
測量費用 | 必要に応じてマンションの修繕にかかる費用。 | 必要に応じて10万~20万円 |
修繕費用 | 必要に応じてマンションの修繕にかかる費用。 | 必要に応じて数万~数十万円 |
管理費・修繕積立金の清算 | 売却月の管理費・修繕積立金の精算費用。 | 売却月の管理費・修繕積立金を日割りで精算 |
マンション売却で利用できる特別控除
マンション売却で利用できる特別控除を紹介していきます。
居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除
居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例を利用することができます。
特別控除を利用するための要件は以下になります。
(1)自分が住んでいる家屋を売るか、家屋とともにその敷地や借地権を売ること。なお、以前に住んでいた家屋や敷地等の場合には、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること。 (2)売った年の前年および前々年にこの特例(「被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例」によりこの特例の適用を受けている場合を除きます。)またはマイホームの譲渡損失についての損益通算及び繰越控除の特例の適用を受けていないこと。 (3)売った年、その前年および前々年にマイホームの買換えやマイホームの交換の特例の適用を受けていないこと。 (4)売った家屋や敷地等について、収用等の場合の特別控除など他の特例の適用を受けていないこと。 (5)災害によって滅失した家屋の場合は、その敷地を住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること。 (6)売手と買手が、親子や夫婦など特別な関係でないこと。 |
参照:国税庁「No.3302 マイホームを売ったときの特例」
特定居住用財産の買換え特例
この制度は、特定の居住用財産を、令和5年12月31日までに売って、代わりのマイホームに買い換えたときは、一定の要件のもと、譲渡益に対する課税を将来に繰り延べることができるというものです。
適用対象の資産は大きく以下の2つになります。
- 令和5年(2023年)12月31日までの居住用財産の譲渡であること。
- 譲渡対価が1億円までであること。
その他の要件については、国税庁の「No.3355 特定のマイホームを買い換えたときの特例」をご覧ください。
マンションを売るのに良いタイミングとは
マンションを今すぐ売る必要はないが、売るならば高く・早く売りたいですよね。
マンションを売るのに最も良いタイミングはあるのでしょうか。
ベストなタイミングはマンションの状態や売主のライフイベントなどによりさまざまです。
ここでは、多くのマンション所有者に言える市況や築年数からマンションを売るのに良いタイミングを解説していきます。
2024年はマンションを高く売れる可能性が高い
2024年はマンションを高く売れる可能性が高いタイミングと言えます。
マンションの価格は、2013年以降上昇し続けています。
現在新築マンションの価格はバブル期と同じくらいと言われ、世帯年数1000万円を超える家庭でないと購入は難しいと言われています。
そのため、新築マンションより安価になる中古マンションに注目が集まっています。レインズマーケットデータの最新である2023年4月度の不動産市場の動向を見ると、売却価格は上昇中。
2022年4月度 | 2023年4月度 | 前年同月比 | |
---|---|---|---|
件数 | 3094件 | 2,954件 | -4.5% |
㎡単価 | 68.72万円/㎡ | 70.17万円/㎡ | +2.1% |
価格 | 4,363万円 | 4,486万円 | +2.8% |
専有面積 | 63.50㎡ | 63.92㎡ | +0.7% |
築後年数 | 22.77年 | 24.02年 | 22.77年 |
㎡単価70.17万円、成約価格は4,486万円となりいずれも前年同月比よりも上回る結果となっています。
昨年の4月度となると自粛期間中であり、その反動で大きく上昇しているのではとも考えられますが、新型コロナウイルスの影響がない2019年4月度の㎡単価、成約価格と比較しても値上がっているので、中古マンション価格は値上がっていると言えます。
不動産価格はさまざまな影響を受けるので、予測が難しいもの。来年価格が急に大きく下がることは考えにくいですが、待てば待っただけ値上がるとも言い切れません。
つまり、最高価格を更新する可能性が高いため、2024年の今は最も売るタイミングであるとも考えられます。
コロナの影響は回復傾向で地下が上昇している地域も
不動産の価格に新型コロナウイルス感染拡大による影響はあったといえます。
2021年、発表された公示地価に6年ぶりに全国平均は下落。地価が落ちづらいと言われている東京・大阪・名古屋の三大都市圏も住宅地、商業地のいずれも下落となってしまいました。
コロナ期間中は、国内外の観光客をターゲットとしたホテルや商業施設向けの地域や飲食店が密集している地域の地価は大きく下落となりました。
住宅地も新型コロナウイルスの感染拡大による経済の先行き不透明や雇用不安から購入を控える方もおり、地価が下がる地域もありました。しかし、コロナ後を見越して北海道の一部地域などは地価が上昇。福岡県の博多駅周辺も人口増加に伴い地価は上昇しました。
特にマンションは新型コロナウイルスの影響が少ない不動産だと考えられます。理由としては、マンションの価格の内訳です。
戸建ては土地の価格が占める割合が大きいですが、マンションの場合はほぼ建物の価格です。
マンションの場合、土地の所有権は戸数で持分を分けるので土地の占める割合は小さくなります。
つまり、地価の変動を戸建てよりも受けづらいということ。マンション価格への影響はそれほどないのではないでしょうか。
あくまで過去のデータを比較しての結果となりますので、最新情報は、不動産会社の査定で現状の価格を確認することをおすすめします。
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売却時期は2月か3月がおすすめ
家が最も売れやすいのは2月・3月頃です。
新生活が始まる4月に合わせて2月3月に新居を探す方は多く、この時期はマンションが売れやすくなります。また、4月から新しい職場や学校などが決まっており、4月までに決めたいと購入時期に期限を設けている買主も少なくありません。
需要があり早めに決めたいニーズがあるということは、多少高めの価格設定でも応じてもらえる可能性が高いですし、値引き交渉も長引きづらいでしょう。
一方、売却時期として気をつけたいのは1月・8月です。1月は成約するというより探し始める買主候補が多いらしく、買主は探し始めているので高値だと「もう少し探してみよう」となり成約はしづらく、高値では売りづらいでしょう。
築年数から見るマンションの売り時
マンションの築年数で見るのなら築10年前後が最初に来る売るタイミングです。
マンションには毎月支払う管理費と修繕積立金がありますが、この修繕積立金が値上がる最初のタイミングが築10年。値上がる前に住み替えれば毎月の固定費が値上がることはありませんし、値上がる前、もしくは値上がりの予定がある前に売却してしまえば、買主に修繕積立金が高いという印象を与えることも少ないでしょう。
また、住むには問題ありませんが不動産には建材ごとに定められた法定耐用年数というものがあり、この年数を過ぎると資産価値はゼロになると言われています。マンションの場合、多くは47年です。
この時期を過ぎると買主も見つかりづらくなるので、築40年に近いマンションは法定耐用年数を過ぎる前に売却するのが良いタイミングでしょう。
マンションを高く・早く売るコツ
年々価格が上がり続けているマンション。どうせ売却するなら高く・早く売りたいと思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここでは、マンションを高く・早く売るためのコツをご紹介します。
【高く売る】仲介を選ぶ
マンションを高く売りたいのなら、売却方法は不動産仲介を選びましょう。
仲介とはマンションを含む不動産を売却する際に最も多く利用されている売却方法で、不動産会社に買主との仲介役をやってもらい不動産を売るというもの。
仲介は自由度の高い販売方法で、売り出し時期や販売価格なども売主が決められます。
他の売却方法では高く売れるより確実に売れる価格を売主以外の意見を考慮して決めなくてはいけないものなどもあるため、高く売ることを重視するのなら販売価格を自由に決められる仲介なのです。
売り出し価格以上の価格でマンションが売れることはなく、最初の価格決定は売却額に大きく影響します。売却額を決める際は、査定結果を参考に売却相場から大きくズレないような設定を心がけましょう。
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【高く売る】売出し価格は少し高めに設定する
マンションを売りに出す最初の売り出し価格は少し高めに設定しましょう。
マンションを含む不動産を売買する際、買主は購入申込の段階で値引き交渉を必ずと言っていいほど行いますし、売主側も多少は値引き交渉に応じるというのが一般的です。
つまり、売り出し価格を売却希望額にしてしまうと、実際の売却額は希望額より下がってしまう可能性があるということです。また、もしマンションが売れない場合は値下げして再度販売するという方法もあるので、最初は少し強気の価格設定で売りに出した方が良いでしょう。
値下げしてしまったものを今より高い価格に設定し直して売り出すのは難しいです。売り出し価格の変更は基本的に安くするしかできないので、始めのうちは余裕を持った価格設定にしておきましょう。
価格の水準を知りたい方は、売却価格シミュレーターが参考になります。
【高く売る】同じマンションの別の部屋とは争わない
もし、同じマンションの別部屋が売りに出されていたら無理に争わないようにしましょう。
戸数が多いマンションや築年数が一定以上経っているマンションの場合、同時期にくつかの部屋が売りに出されることはよくあります。
同じマンションということは、立地や周辺環境は同じですし間取りもほぼ同じ。日当たりや階数によって若干変わることはありますが、多くの場合価格競争になってしまいます。高く売りたい場合は先に他より先に売れようとはせず、一旦売却活動をやめるなどして販売期間をズラすというのも手です。
そうすれば、他の部屋の価格に影響されず自分の売りたい価格に近い金額で売ることができるでしょう。
【高く売る】大規模修繕後を狙う
売出し価格を高く設定しやすいのは大規模修繕直後です。
大規模修繕とは共有スペースや外壁などを修復するもので、修繕積立金を使って行われます。大規模修繕後であれば、内覧の印象は良くなるので、多少古いマンションでも高く売れやすくなるでしょう。
マンションによって異なりますが、多くのマンションは12年周期で大規模修繕を行います。もうそろそろ大規模修繕が行われそうという場合は少し待った方が良いでしょう。
ただし、大規模修繕も築年数を重ねるごとにかかる費用が増していき、資金が足らずに行わないということも。大規模修繕を行うか否かは管理組合に確認するなどしましょう。大規模修繕の機会を待ちすぎて築年数を無駄に重ねてしまうと、売却額が下がってしまいます。
【高く売る】売却期間に余裕を持つ
高く売りたいのなら売却期間に余裕を持つのも大切です。
マンションを含む不動産を売却する際、最も難しいのは高く早く売ることです。早く売りたいのであれば相場より安くすれば売れやすくなりますし、高く売りたいのであれば値引き交渉をじっくりと行い値引率を抑えたり、高値でも買ってくれる買主を探す必要があります。
高く売りたいのであれば大幅な値引き交渉をする買主との売買契約は諦めて、再度買主を探せるように時間に余裕と覚悟を持った方が良いでしょう。
いつまでに売りたいという売却期限が迫っていると、どうしても買主の言い値に寄っていてしまい、売却額も下がりやすくなってしまいます。
【高く売る】ホームインスペクションを行う
ホームインスペクションを行い、マンションに問題がないことを証明するのも手でしょう。
ホームインスペクションとは住宅診断のことで、住宅診断士などのプロが家に不備がないか調査を行うものです。バルコニーは傾いていないか、水回りで漏水はないかなどを確認します。
ホームインスペクションをして物件に問題ないことが証明できれば、値引き交渉の際に値引き額を抑えることができ、高く売りやすくなるでしょう。
万が一問題が見つかった際も先回りして修繕を行っておけば、同じマンション内で売りに出されている別室と差をつけやすくなり、売れ残ってしまって許容額よりも安く売ってしまうということも少なくなります。
ホームインスペクションの価格は部屋の大きさなどによって異なりますが、おおよそ5万円ほどです。
【高く売る】周辺環境を調査しておく
マンションに付加価値をつけて高く売るのなら周辺環境もチェックしておきましょう。
マンション周辺にあるものとして駅から近いなどは良くチェックされるポイントで有名ですが、病院や学校も周辺にあると良いとされる施設です。
特にファミリー向けマンションで周辺に有名小学校などがあり学区内であれば高く売ることができるでしょう。子供を通わせるために引っ越してくる家族に需要があります。
その他、大型商業施設が近くある場合も高く売りやすくなります。イエウールが2021年4月に行ったアンケートによると、住み替え先の街や立地を選ぶ際に最も重視されたのは商業施設が多く、買い物がしやすいこと。
商業施設が近隣にあれば、売り出し価格を高く設定できますし、高く設定している価格の根拠となるでしょう。
周辺環境の調査は不動産会社が行っていることが多いので、売り出し価格を決める際に不動産会社に聞いてみるのも手でしょう。
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【早く売る】買取を選ぶ
マンションを早く売りたいのなら売却方法は買取を選ぶと良いでしょう。
仲介の場合は不動産会社が買主を探してくれましたが、買取は不動産会社が買主となります。そのため、買主を探し、内覧を行う期間が大幅にカットできるために早く売却が可能です。
仲介でマンションを売ると一般的には3ヶ月~6ヶ月またはそれ以上の期間が必要だと言われていますが、マンションの買取なら1ヶ月~3ヶ月で売却が可能です。
不動産会社と売買契約の内容を詰めるだけなので、内覧のための準備や買主候補と会う回数も減らせるので売却活動も楽に終えることができます。
また、買取の場合は、売主の契約不適合責任が免責にしてもらいやすいというメリットもあります。売却した後に何か問題があっても不動産会社というプロに売るので責任は負わないという契約です。
室内が汚くて片づけられない、訳があって売却していることを知られたくないなどの場合でも買取ならインターネット広告をしなくても売却できるのでストレスなく売却が可能です。
ただし、買取を選択すると売却額は相場の7~8割程度になってしまうので、注意しましょう。
【早く売る】良い不動産会社、良い担当者を見つけよう
マンションを売るためには、売却活動で買い手を集めること、買い手に物件の良さを知ってもらうこと、買い手との交渉が必要です。つまり、マンション売却が成功するかどうかは、不動産会社の力量に大きく左右されます。もし「ハズレ」の担当者だったら大変なことですので、ぜひとも良い不動産会社、良い担当者を選びましょう。
以下に、「良い不動産会社」「良い担当者」の見分け方をまとめてみましたので、ぜひ参考にしてください。
- 査定額に根拠があり、査定額が他社と大きく違わない
- 自社のHPに、マンション売却の実績が多い/マンション売却の実績が新しい
- 営業時間内に電話したら、必ず電話がつながる
- 「盛りすぎ」な広告をしていない、広告内容にウソがない、おとり広告をしていない
- 訪問や査定のあとに、フォローの連絡をくれるか
- 説明の内容が分かりやすいか、専門用語をかみくだいて説明してくれるか
- 誤字脱字、書類の渡しわすれなど、ミスや雑なところがないか
- 物件の弱みや、自社の弱い所など、悪い情報もしっかり説明してくれるか
【早く売る】リフォームせずにマンションを売り出す
マンションを売れやすくするために、リフォームを検討している方もいらっしゃると思いますが、リフォームをしたからといって、早く売れるとは限りません。
むしろ、リフォームの工事を行うだけ、工事期間で売却期間は伸びてしまうでしょう。
中古のマンションを買おうとしている人の中には、購入後に自分の好み通りにリフォーム・リノベーションをしたいと考えている人も多く、リフォームが逆効果になり得ます。
また、築年数とマンションの劣化状況はだいたい比例するものです。そのため、リフォームして築年数の割には良い状態でマンションを売ったとしても、元々ある程度築年数を絞ってマンションを探している人が多いため、購入者側には築年数のわりに高いマンションだと捉えられてしまい、買い手がなかなか見つかりにくい恐れがあります。
【早く売る】売り出してから3ヶ月は意欲的に
不動産会社に仲介を依頼するときの媒介契約の契約期間が一般的に3ヶ月であることや、3ヶ月を過ぎると次第に掲載した広告が新たな購入候補者に行き届かなくなることからも、「売り出し後3ヶ月」を意識してマンションを売るようにしましょう。
売り出してすぐは買主も見つかりやすく、内覧希望も出やすいです。
また、マンションは売りに出している期間が長引くほど、売り出し価格と成約価格(取引価格)の価格差が大きくなります。実際に東京カンテイが発表している首都圏中古マンションの売却期間別「価格乖離率」のデータに現れています。
データによると、価格乖離率は売却期間が3ヶ月でマイナス6.8%、6ヶ月でマイナス11.7%、9ヶ月でマイナス15.6%と、次第に価格差が大きくなっています。
そのため、不動産会社主導で売却活動が進むとはいえ、マンションを売り出してから3ヶ月は、売り出し状況を確認する・広告内容を一緒に考える・内覧対応可能日を増やすなど、意欲的に売却活動に参加するようにしましょう。
【早く売る】不動産会社に早めに相談する
不動産会社に会うのは早めの方が良いです。
多くの方が初めてマンションを売却するかと思いますが、初めてとなると分からないことが多く1つの判断を下すにもさまざまなことを調べなくてはならず、時間がかかります。
不動産会社に早めに会っておけば、さまざまなことを相談できるので売却活動を始める時間を短縮できます。
また、マンションの売却となると、同じマンション内で販売期間がかぶってしまいなかなか売れないという可能性もあります。マンション売り時を見極めてもらい、早く売却を完了するためにも早めに相談をすると良いでしょう。
ただし、不動産会社ならどこでも良いというわけではありません。マンションを売却する経験や知識が豊富でないと、売却時期の見極めや手続きをスムーズに行うのが難しいからです。契約を結ぶ不動産会社は優秀な不動産会社を選ぶようにしましょう。
不動産会社は査定時に売主への対応や質問に素早く答えられるかなどで見極められることができます。不動産売却が未経験の方は1社だけでなく、複数社を見比べることで良し悪しの判断がつきやすいです。イエウールを使って、複数社に査定の依頼をし、その際にチェックすると良いでしょう。
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単純に“マンションを売る”と言っても、査定から不動産会社選び、買い手とのマッチングを経て引渡しに至るまで、すべてがトントン拍子で進むとはかぎりません。
前述したように、いまマンション売却価格はピークを迎えようとしています。「いますぐに売らないけどいつか……」と考えている方がいらっしゃったら、今回紹介した流れや期間をしっかりと把握しておいてください。
「今だ!」と思っていても、ある程度の期間は必要ですし、納得のいく価格で売価するには信頼できる不動産会社の存在が不可欠です。
売り時を逃し、手遅れになってしまっては本末転倒です。
まずは自身のマンションの価値を知るために、一括査定をしてみましょう!