マンションを売却する際にまず初めに行うことは見積もりです。しかしマンションの見積もりは誰がするのか、どのように依頼するのか知らない方も多いのではないでしょうか。
この記事ではマンションの見積もりについて基礎知識から見積もりの依頼方法まで徹底解説しました。
マンションの見積もりの基礎知識
マンションの見積もりをする前にまずは見積もりについて理解しましょう。
マンションの見積もりは査定のこと
マンションがいくらで売れるのか見積もりしてもらうことを査定と言います。
査定を行うのは不動産会社で、不動産会社が査定を行い算出された価格のことを査定価格と呼びます。この査定価格はマンションが実際に売れる価格ではなく、「マンションがいくらで売れそうか」をあらわした価格のため、実際に売却すると査定価格より高く売れることも安く売れることもあります。
マンションの見積もりをする方法
マンションの見積もり（査定）をするには不動産会社に査定依頼をする必要があります。
査定依頼は不動産会社の店舗に直接依頼をしに行く、不動産一括査定サイトを利用することで行うことができます。
査定を行ったからと言って必ず売却しなければいけないというわけではないため、なんとなく自宅のマンションがいくらで売れるのか気になった方でも気軽に査定することができます。
もしマンションの売却を本格的に考えておらず、不動産会社に会わずにマンションの価値を確かめたいだけであればAIが査定価格を算出する査定ツールを利用することで簡単に査定価格を知ることもできます。
マンションの見積もりに影響する要素
マンションの見積もり（査定）は、築年数・立地、周辺環境・部屋の位置・眺望や景観などの要素で評価されます。
特に査定価格に影響するのは築年数と立地です。
築年数に関しては築浅のマンションであればあるほど高く売却することができます。特に築5年未満のマンションは新築マンションと同じくらいの価格で取り引きされることがあるほど高く売買されています。
立地は駅までの距離や都心部までの距離が査定価格に影響します。急行・快速電車が停まる駅に近いマンション・都心部に近く人気の駅が近くにあるマンションは高く売却することができるのです。
まずは査定シミュレーションを使ってみよう
まずはマンションがいくらで売れるのか把握してみましょう。
下記の査定シミュレーションを使うことで自分の家がいくらで売れそうか簡単に調べることができます。
まずマンションを選択します。その後マンション名、専有面積、間取り、階数、方角の項目を埋めてから「想定価格をみる」ボタンを押してみましょう。ボタンを押すと○○万円～○○万円と、幅のある売却想定価格が自動で算出されます。
しかし、査定価格はマンションの個別情報や最新の不動産市場によって決まるため、この査定シミュレーションで分かる売却想定価格はおおよそのものであり精度が低いといえます。
マンションがいくらで売れるのか正確に知るためにも不動産会社に査定を依頼してみましょう。
査定を依頼する際は、ネットでいつでも簡単に査定依頼ができるイエウールの利用がおすすめ。一度の申し込みで複数社に査定を依頼でき、完全無料でサービスを利用できるのでまずは家の価格を知ってから売却を検討したいという方も安心して利用できます。
あなたの不動産、
売ったらいくら？
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マンションの見積もりに関する注意点
この章では、マンションの見積もりを依頼する際や、見積もり後など、マンションの見積もりに関しての注意点を丁寧に解説していきます。
高すぎるマンションの見積もり価格に注意
見積もり（査定）には明確なルールがなく、査定価格は不動産会社によって異なるため、査定価格が実際の価格や適正価格と大きく乖離している場合もあります。
相場と比較して見積もり価格が高い場合、その不動産会社がマンションを高く売る自信があるケースと、単に正確な見積もりが出来ていないケースが考えられます。
また、わざとマンションの見積もり価格を高く出して、依頼者（マンションの持ち主）を喜ばせ、契約に結び付けようと考えている可能性もあります。騙されてしまわないように、ご自身で相場を掴んでおくことが必要だと言えるでしょう。
低すぎるマンションの見積もり価格に注意
マンションの見積もり価格が高すぎる場合とは反対に、見積もり価格が低すぎる場合にも注意が必要です。
見積もり価格が高い場合は、本当に営業力や売却実績などが高く、不動産会社が自信を持っている場合もありますが、見積もり価格が相場よりも低すぎる場合には、依頼者（マンションの持ち主）にとってデメリットしかありません。
というのも、実際のマンションの売出価格は不動産会社の査定額を基に設定され、実際の売却価格（成約価格）が交渉を経て売出価格を下回ることが多く、売却価格が売出価格よりも高くなるケースはほとんどありません。
3000万円で売られているマンションをわざわざ3500万円で購入する人なんてほとんどいないでしょう。複数の不動産会社の見積もり価格を比較検討することなく、ご自宅から近い不動産会社のみに見積もりを依頼した場合などにこのような状況に陥ってしまうことが多いようです。
費用の見積もり価格のズレに注意
マンションを売却する際の費用には、税金、仲介手数料、登記費用などがあります。これらの正確な費用は実際にマンションを売却した時の価格に応じて変化します。
そのため、見積もりの段階で提示される費用は、あくまでも見積もり価格を基に算出した売却した時の価格であり、実際の売却価格によって異なるものだと認識をしておくように注意が必要です。
仲介手数料に注意
| 売買価格 | 仲介手数料の上限 |
|---|---|
| 200万円以下の部分 | 売買価格の5%＋消費税 |
| 200万円を超えて400万円以下の部分 | 売買価格の4%＋消費税 |
| 400万円を超える部分 | 売買価格の3%＋消費税 |
仲介手数料は上記のように計算して求めることが出来ますが、これらは法律上定められている上限額です。
言い換えれば、マンションを売却する際に契約を結んだ不動産会社が請求できる最大の額であり、これよりも少ない額で事足りることもあります。
通常、不動産会社はこの仲介手数料を上限額で請求するケースがほとんどですが、決して小さな額ではありませんので、必要に応じて値引き交渉を行うなど、提示される仲介手数料があくまでも上限額であることに注意しておきましょう。
マンションの見積もり前にリフォームを行わないように注意
出来るだけ家を綺麗にしたり、新しくすることで高い見積もり価格を得られたり、高く売れるのではないかと考える方もいらっしゃると思います。
しかし、実際のところリフォームを行ったからと言って見積もり価格や売却価格が大きく上昇することはほとんどありません。
また、中古のマンションの購入を検討している人の中には、新築のマンションよりも比較的安い値段で購入して、自分好みにリフォームをして暮らしたいと考えている人も多いため、見積もりや売却前にリフォームを行ったことでマンションの価格が割高になってしまうと、かえって購入を検討している人に避けられてしまう可能性が高いです。
以上のように、リフォームを行っても、売れ残ってしまったり、結局価格を引き下げないと売れないという状況に陥ってしまったりすることも十分考えられるため、見積もり前にリフォームを行わないよう注意しましょう。
マンションの見積もりを行ったら必ず売却しなくてはならない訳ではない点に注意
マンションの見積もり価格などを踏まえて、本当にマンションを売却するかを判断したいと考えている方も多いでしょう。
しかし、マンションの見積もりを不動産会社に依頼して見積もり価格を出してもらい、売らなくても問題はありません。
そもそも、見積もり価格は複数の不動産会社に依頼するべきですし、見積もり価格を見て判断したいというのも当然です。不動産会社によっては見積もり後、しつこく連絡をしてくる場合もありますが、マンションを売る気がない、もしくは別の不動産会社に決めたのであればその旨をきちんと説明すれば十分です。
しつこい営業電話などが煩わしく感じる方は、見積もりを依頼する際に、前もって売却意思がないことを主張しておくことを合わせてお勧めします。
マンションの見積もりを成功させるためのポイント
マンション売却で一番重要なのは不動産会社選びです。そしてどの不動産会社が良いか見比べることができるのはマンションを見積もりするタイミングです。
ここからはマンションの見積もりを成功させるためのポイントを解説します。
不動産会社に査定価格の根拠を聞く
不動産会社から査定結果を受け取ったら、「どうしてこの査定価格になったのか」という査定価格の根拠を聞くようにしましょう。
先ほどの解説でもあるように不動産の査定には明確なルールがありません。高すぎる・安すぎる査定価格を提示した不動産会社は担当者が相場を把握していないことがあるので注意しましょう。平均的な相場価格を提示していても根拠を説明できないこともあります。
担当者が根拠をもって査定価格を算出していることを確かめるためにも質問してみるとよいでしょう。
自分で売却相場を調べてみる
マンションの売却相場は地域や築年数といったマンションの条件によって大きく異なります。査定価格が相場に適しているか確認するために自分でも売却相場を調べてみましょう。
マンションの売却相場を調べる方法としてレインズマーケットインフォメーション・不動産取引価格情報検索の2つを利用する方法がおすすめです。
複数の不動産会社に見積もりをしてもらう
マンションの見積もりは必ず複数の不動産会社に依頼するようにしましょう。
見積もり（査定）には明確なルールがないため、査定価格は不動産会社によって異なります。1社のみの見積もりでは算出された査定価格が相場にあっているのか分からず、実際の相場より安く売却してしまい後ほど後悔する、相場より高すぎる価格で売り出してしまいなかなか売れないなど売却時に損をしてしまうことがあります。
このような事態を避けるために複数の不動産会社に査定を依頼して査定価格が相場とあっているのか確認しましょう。最低3社以上に査定を依頼してもらうことがおすすめです。
大手と中小どちらにも査定依頼をする
マンションの見積もりは大手不動産会社と地元密着の中小不動産会社どちらにも依頼しましょう。
大手不動産会社はインターネット営業や豊富な資金力を使った広告で買主をスピーディーに探すことができる、売却以外のサービスが豊富など売却をスムーズに完了することができるサービスを用意している不動産会社が多いです。
一方地元密着の中小不動産は地域特性を深く理解しているため売れにくい物件でも地域独自の人脈やパイプを使ってスムーズに売却することが可能です。また親身に対応をしてもらえる不動産会社もあり初めてのマンション売却でも安心して売却活動を行うことができるでしょう。
このようにそれぞれによいところがあるため偏って依頼せずに大手・中小どちらにも依頼してどの不動産会社が自分にあっているか比較して検討しましょう。
売却を考えているなら訪問査定を依頼する
マンションの見積もりには机上査定と訪問査定という2つの種類があります。机上査定と訪問査定には以下のような違いがあります。
| 机上査定 | 訪問査定 | |
|---|---|---|
| 査定価格の算出方法 | 不動産のデータ | 不動産のデータ＋現地調査 |
| 結果が出るまでの期間 | 当日～3日 | 1週間程度 |
| 査定の正確さ | おおよその価格 | 売却相場に近い価格 |
机上査定と訪問査定の大きな違いは、現地調査を行うかどうかです。不動産会社が現地調査を行う訪問査定ではマンションの個別事情を考慮して査定を行うためより売却相場に近い査定価格を算出することができます。
もしマンションの価値を知りたいだけであれば机上査定での見積もりで問題ありませんが、近いうちに売却を考えている方は、より正確な査定価格を知るために訪問査定を行いましょう。
見積もりに必要な準備をする
不動産会社が現地調査をする訪問査定を選択した場合は見積もり前に準備が必要です。
まず必要な準備は必要書類の収集です。不動産会社によっては下記の必要書類を求められることがあります。
| 書類名 | 内容 |
|---|---|
| 登記済権利証 | 名義人であることを証明する書類 |
| 固定資産税納税通知書 | 不動産にかかる固定資産税額などが記載 |
| 登記事項証明書 | 土地や建物の面積や所有者名などが分かる書類 |
| 間取り図 | 家の間取りや各部屋の広さが記載 |
| 建築確認通知書 | 法の定める規定に合って建築していることを証明する書類 |
| 管理規約・長期修繕計画表 | 修繕計画などが記載された書類（マンションの場合） |
記載した書類以外にも不動産会社によっては必要な書類があるかもしれません。事前に不動産会社にどのような書類が必要か聞いておくとよいでしょう。
また事前準備として忘れてはいけないのは家の掃除です。
家を綺麗に見せることで査定価格に影響することがあります。特に注意して掃除しておきたいのは水回りやキッチンです。もし自分で掃除することが難しい場合はハウスクリーニングを利用することもおすすめです。プロの洗剤やツールを利用すると徹底的に綺麗になり効率よく家を綺麗にすることができます。
マンションの見積もりを依頼するなら不動産一括査定サイトが便利
マンションの見積もりを依頼したいけど、どの不動産会社に依頼すればよいか分からない方もいるでしょう。そのような方には不動産一括査定サイトの利用がおすすめです。
不動産一括査定サイトとは
不動産一括査定サイトとは、一度の申し込みで複数の不動産会社に査定依頼を出すことができるサイトのことです。
査定依頼をする不動産会社は自分で選ぶのではなく、申し込みが完了した際に複数の不動産会社が表示されその中から査定依頼をする不動産会社を選ぶことができます。
入力したマンションの情報を基に不動産一括査定サイトに登録している不動産会社から条件にあう会社とのマッチングが行われるため、自分で不動産会社を探すことなく査定依頼をする不動産会社を選択することができるのです。
おすすめの不動産一括査定サイトはイエウール
不動産一括査定サイトはいくつもありますが、その中でもおすすめはイエウールです。
利用者数・提携会社数・対応エリアが業界No.1
東京商工リサーチ社が行った「不動産の一括査定サイトに関するランキング調査」（2020年7月調査）において利用者数・提携会社数・対応エリア数など全ての項目で1位となりました。
提携会社数は約2000社と多くの不動産会社と提携しているのでサービスが充実した大手不動産会社から地域に密着した中小の不動産会社まで様々な不動産会社に査定を依頼することができます。
提携している不動産会社は一部地域に集中しているなどではなく、日本全国の不動産会社と提携しています。そのため不動産会社が多く集まる都市部以外に所在するマンションの査定依頼も対応可能です。
入力フォームが簡単
イエウールの入力フォームは会話型になっており、スマートフォンで会話しているように必要事項を入力していけばいいだけなので、査定依頼が初めての方でも簡単に申し込むことが可能です。
手間がかからず入力することができるため申し込みにかかる時間も短縮できます。仕事で忙しい方でもお昼休みや電車の中などのちょっとしたすき間時間でも査定依頼をすることが可能です。
ここまでマンションの見積もりについて詳しく解説しました。不動産売却をする際は見積もりのことを査定と言い、マンションの査定は不動産会社が無料で行います。
もしマンション売却を本格的に考えている場合は不動産会社に訪問査定を依頼してマンション売却を進めていきましょう。