マンション売却に階数はどれくらい影響する?階数以外の査定項目は?

マンション売却に階数はどれくらい影響する?階数以外の査定項目は?

マンションを売却する際、階数の違いが査定価格や売却のしやすさにどのような影響を与えるのか気になる方は多くいます。

一般的にマンションは階数が上であればあるほど人気とされていますが、コツをしっかり抑えることで低層階であってもそれほど価格を下げずに売却することができます。

階数が上であるほど人気である理由に加え、階数がマンション売却に与える影響と、階数以外に査定でチェックされる項目、階数が低い場合にどのようにすれば売却で有利になるかを詳しくお伝えします。

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マンション売却に注意点はある?流れや費用も紹介!

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マンション売却では高い階数ほど人気とされる理由

マンションの階数が上になるほど人気とされることが多いでしょう。

このように言われているのは、多くの場合以下のメリットがあるからです。

【高層階に住むメリット】

  • 日当たりや風通しがよい
  • 見晴らしがよい
  • 外からの視線など、防犯面の心配が少ない
  • 騒音を気にしなくていい
  • ステータスになる

これらのメリットは階数が高くないと得られないものもあるため、人気を後押しする理由とされています。
ここでは各項目を一つずつ解説していきます。

理由1:日当たりや風通しがよい

マンションの階数が高い部屋は周囲に遮る建物がない場合がほとんどであるため、日当たりや風通しがよい傾向にあります。

日中は日が差して部屋が明るくなるため電気代を節約できますし、日照時間が長くなるため洗濯物はよく乾きます。
浴室乾燥機や乾燥機能が備わっている洗濯機もありますが、太陽の光は服を殺菌する効果も十分にあるため外干ししたい人には非常に好まれます。

梅雨などのじめじめした時期でも日差しが届く部屋であればカビが発生しにくく快適に過ごせるというメリットもあります。
また、太陽の光は自然と生活リズムを整えてくれ、精神を安定させてくれることも特徴です。

理由2:見晴らしがよい

階数が高いマンションは周囲に視界を遮るものがない場合、非常に良い景観を楽しむことができます。

天気のいい日は遠くの山々まで見渡せ、夏は空に打ち上げられる花火を見られるなど、季節や天気、地域によってさまざまな景色を毎日楽しむことができます。
また、海の近くであれば美しい海原や朝日、夕焼けを眺めることができますし、都内であれば場所によっては夜景や富士山を見られることからかなりの高値がつくケースも少なくありません。

日常に特別感を演出してくれる景観は生活において幸福感を高めてくれる大切な要素と言えます。

理由3:外からの視線など、防犯面の心配が少ない

ある程度の階数があればマンションの周囲を歩いている人から家の中を覗かれる心配がないため、プライバシーが守られ防犯面で安心感があります。
特に女性の方の場合、外に洗濯物を干すときにマンション外からの視線を感じることは大きなストレスとなりやすく気にする方も多い傾向にあります。

ベランダに上ってくることも難しいため、外からの侵入による犯罪リスクが低く空き巣等の心配も軽減されるでしょう。
また、階数が高くなればなるほど居住者の行き来が減りプライベートが守られます。

理由4:騒音や排気ガスを気にしなくていい

騒音に代表されるものとしては、自動車の走行音エンジン音クラクションの音のほかに、通行人の話し声や子供の騒ぎ声が挙げられます。
これらは主に地上で発生する音であるため、階数が上であればあるほど周囲の道路からの音は部屋まで届きにくくなり日々を静かに過ごすことができます。

特に最上階であれば、内部の発生音が響きやすい構造の場合でも上の階からの足音や物音に悩まされる心配がなくなるため、値段によらず好まれ売れやすい傾向にあります。

また、階数が高いことで避けられる公害には排気ガスも挙げられます。
マンションの周囲に高速道路や片側に数車線があるような幹線道路がある場合は、交通量の多さに比例して排気ガスの量も極めて多いと言えます。

排気ガスは匂いがするだけではなく、日常的に体内に取り入れることで健康を脅かす存在になりうります。
排気ガスの影響が大きいのは地方であれば4~5階程度まで、首都圏であれば10階程度までとなっており、それ以上での階数であればほとんどなくなります。

このような公害を受ける可能性が少なくなることからも階数が高いマンションは人気となっています。

理由5:ステータスになる

上記のようなメリットを全て満たす物件は少ないものです。そのため、高い階数のマンションは希少価値が高くなっており資産価値も下がりにくいことから人気となっています。
また社会的地位が高い人が住むイメージがある高層階は住むだけでステータスになることもしばしば。

新しくできたタワーマンションを見て一番上の階にどんな人が住んでいるのか話題にする通行人がいる様子が容易に思い出されるほど、高い階数にはより成功している人が住んでいそうなイメージがあります。
家に知人を招くことが多い人の場合には、マンションのより上の階に住んでいるというだけで成功者のようなアピールができます。

賃貸すれば家賃収入も高額となるため、投資用としても居住用としても人気になりやすい物件と言えるでしょう。

なお、お持ちのマンションがいくらくらいで売れそうか目途を立てたい方は、シミュレーターをぜひご利用ください。

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マンション売却に「階数」が及ぼす影響度

階数が上であるとメリットが多く人気であることは分かったと思います。

それでは、マンション売却においては具体的に階数差がどのように影響してくるのでしょうか。

マンション売却に際してある項目が影響を持つとき、その影響の対象として考えられるのは「売却価格」と「売りやすさ」の2つに分かれます。

まずは「売却価格」への影響を説明します。同じ間取りで同じマンションの場合、マンションの売却価格は1階分の差につき0.5%~2%ほど変化するといわれています。

例えば20階建てのマンションをイメージしてみてください。
中央の10階が3,000万円、1階ごとの価格差0.5%だとすると、高層階と低層階は以下の価格になります。

 

20階:3,150万円(+5%)

10階:3,000万円

5階:2,925万円(-2.5%)

 

マンションを売却する際にはマンション査定を行うのですが、このとき物件は公益財団法人不動産流通推進センターのシステムである「価格査定マニュアル」に沿って評点と呼ばれる点数で評価されます。

「価格査定マニュアル」は3階を基準の±0点として、1階を-5点、60階+25点ほどとしています。
査定結果は売却価格の設定の参考とするのがほとんどであるため、マンションの階数が「売却価格」に及ぼす影響は大きいと言えるでしょう。

続いて、「売れやすさ」はどうでしょうか。

マンションは需要と共有のバランスによって価格が決まるため、売却価格が高いほどその物件は人気だと言えます。
先ほどお伝えした通り、階数が高いほどマンションの売却価格は高くなり、人気な傾向があります。つまり、「売れやすさ」においても上の階数は有利に働くのです。

マンション売却で低い階数が評価されにくい理由

ここまで説明したように、マンション売却において階数が高いことはある程度有利に働きやすいと言えます。
このことから、一般的には階数が低いマンションが不利であることは事実です。

低い階数が評価されにくいのは、高層階で享受できるメリットがない場合が多く、以下のようなデメリットが考えられることが大きな理由となっています。

【低層階に住むデメリット】

  • プライバシー・防犯面が懸念されやすい
  • 外からの騒音や虫が気になりやすい
  • 日当たりが悪く湿気がたまりやすい
  • 落下物の可能性がある
  • 標高によっては水害に弱くなる

マンションの階数が低いデメリットを一つずつ確認していきましょう。

理由1:プライバシー・防犯面が懸念されやすい

マンションの階数が低い場合、プライバシー防犯面の懸念がされやすいでしょう。

外からの視界が遮るものがなければ、外に干している洗濯物やカーテンが開いている部屋の中はマンションの外からよく見えます。
そのためプライバシーが侵害される不安感を抱えるケースがあります。

防犯面は3階以上であれば懸念にはなりにくいですが、特に1~2階の場合はベランダやバルコニーからの侵入されるリスクがあります。
植え込みや木に登ったり、室外機、ごみ置き場、受水槽を足掛かりにすることができるため、完全に防ぐことは難しいと言えるでしょう。

理由2:外からの騒音や虫が気になりやすい

階数が低いと地上に近いため、マンションの周囲で発生する音が聞こえやすくなります。
交通量の多い道路近くに位置している場合、自動車やバイクのエンジン音、走行音、クラクションなどが響くことがあります。

特に1階は、壁が薄い構造であればエレベーター階段を利用する音が聞こえる可能性もあります。

また、階数が低いと虫が外から侵入しやすいため、季節によっては蚊や小バエ、ガなどが部屋に入ってくることに悩まされます。
そのため虫が苦手な人やよく窓を開ける人には好まれない傾向にあるのです。

理由3:日当たりが悪く湿気がたまりやすい

近隣の環境にもよりますが、一般的に階数が低いと日光が差し込みにくく日当たりが悪くなりやすい傾向があります。

隣に建物がある場合やマンションの周囲が植物で囲まれている場合は階数が低いほどその影響を受けてしまい、日中でも部屋が暗く電気代がかさんだり、洗濯物が乾きにくい事象がおきてしまうでしょう。

また、水蒸気が地面から上がってくるため湿気がたまりやすくなり、こまめな換気防カビ対策をする手間がかかります。
特に川や池が近くにあるマンションは季節問わず対策した方がよいでしょう。

理由4:落下物の可能性がある

ある程度階数が高いマンションであれば、落下物の危険性があります。
特に1階に住んでいる場合には上の階から落ちてきたものが庭に転がっていることもあるでしょう。

人がいない時であれば事故にはなりませんが、人が下にいる場合の上空からの落下物はひどいケガにつながる可能性もあるため注意が必要です。

バルコニーの柵に隙間がなく落下物が発生しにくい構造になっている場合や、タワーマンションのように窓を開けられない、洗濯物を干せない制限がある場合は危険性が軽減されます。

理由5:標高によっては水害に弱くなる

標高が低い地域にあるマンションは、台風ゲリラ豪雨津波などのリスクが高まります。
その中でも階数が低い場合は浸水の恐れがあるため懸念されることが多くなります。
もしもの場合に備えて水災保険に加入することも検討要素に入ってくるでしょう。

また、一度でも浸水が起きてしまうと資産価値が下がってしまう可能性が高いです。
適切に対処すれば済み続けることはもちろん可能ですが、建物全体がダメージを受けているとみなされてしまうのです。

「階数」以外でマンション売却に影響を及ぼす6つのポイント

ここまで階数がマンション売却に及ぼす影響について説明してきましたが、階数というのはあくまでマンションの一要素でしかありません。

特に査定では「階数」以外にもたくさんの項目がチェックされ、全項目を総合的に判断して査定価格がつけられます。
そのため、マンションを売却するにあたり気にするべきは階数だけではありません。

査定価格の判断基準となるポイントは主に以下の6つです。

 

  • 築年数
  • 駅からの距離
  • 周辺環境の利便性
  • 部屋の方角
  • 耐震性
  • 施工/販売会社・ブランド

 

以下で1つずつ確認していきましょう。

築年数

マンション査定の評価担当者がまず気にするのが築年数です。

【中古マンション成約状況(万円、㎡)】

価格面積㎡単価
築0~5年5,10566.3276.97
築6~10年4,48668.4665.53
築11~15年4,08369.6058.65
築16~20年3,41168.6649.67
築21~25年2,18362.4634.95
築26~30年1,68657.1629.49
築31年~1,75956.4031.19

(参考:公益財団法人東日本不動産流通機構 2018(平成30)年2月23日

築年数は、その建物が建設されてからの経過年数を表す数字です。
マンションは経年劣化により資産価値が下がるため、築年数が浅いほど査定価格は高くなります。

駅からの距離

特に都心に近いエリアほど、駅からの距離と査定価格は大きく関連します。

駅からの距離は徒歩分数で表されることが多いのですが、
不動産業界では1分で歩ける距離は80mと定められているため、例えば徒歩10分は駅から800mほどの距離にあることを指します。

駅からの距離による査定価格は徒歩10分を超えると、そのエリアの平均価格を下回る可能性があります。

【東京都】駅からの距離による平米単価(2021年8月~2022年7月の平均)

徒歩5分未満徒歩5~9分徒歩10~14分15分以上平均
平米単価100.42万円93.21万円74.19万円55.32万円80.79万円

(参考:マンションリサーチ独自調査)

周辺環境の利便性

マンション査定においては、周辺環境の利便性住みやすさの面で1つの評価項目となります。
例えば、査定するマンションの周辺にある商業施設や医療機関、子育てに重要となる教育機関の数と距離などが評価されます。

また、騒音や日照権の侵害、治安の良さなど生活を脅かす懸念があれば評価はマイナスに影響します。

部屋の方角

日当たりの良さが関係する部屋の方角は、一般的にバルコニーがある向きで判断されます。
それぞれの方角にメリット・デメリットはあるものの、方角以外の条件が同じマンションであれば以下のように価値が下がると言われています。

 

  • 南向き(基準)
  • 東向き(3~7%減)
  • 西向き(5~9%減)
  • 北向き(約10%減)

耐震性

耐震性は大きく分けると以下の2つに分かれます。

 

  • 新耐震基準
  • 旧耐震基準

新耐震基準とは、1978年に発生した宮城県沖地震を契機に1981年(昭和56年)6月1日以降の建築物に適用されたもので、
それ以前の建築物は旧耐震基準となります。
大きな違いは震度5と震度6以上に対する基準です。

新耐震基準旧耐震基準
震度5ほどんど損傷しない倒壊しない
震度6以上倒壊しない

ここから分かるように、新耐震基準の方が安全性が高いことからより査定評価が高くなります。
所有マンションの耐震基準を知るには、建物ができあがった「竣工年」ではなく「建築確認済証」の交付日が1981年6月1日以降であるかどうかを確認しましょう。

もし旧耐震基準であっても、新耐震基準を満たしていることを証明する「耐震基準適合証明書」が発行されているケースや「耐震改修」が行われているケースもあります。

施工/販売会社・ブランド

マンション査定においては、施工・販売した会社マンションブランドも重要な項目となります。

販売会社が有名企業であったり、マンションブランドが一度は耳にしたことがあるようなシリーズである場合、
信頼できる物件として購入希望者が集まりやすくなります。

これにより査定にもプラスに働きやすくなります。

有名企業やマンションブランドの一例を挙げておきます。

 

  • 三菱地所レジデンス(ザ・パークハウス)
  • 大京(ライオンズマンション)
  • 三井不動産レジデンシャル(パークホームズ)
  • 住友不動産(シティハウス)

高い階数のマンションの値段が上がらないケース

ここまで説明したように、マンションは階数が上であればあるほど売却に有利になる傾向があります。
しかし、評価ポイントが階数だけではないため必ずしも高層階だから人気がでるというわけではなく、高い階数でも値段が上がらないケースも存在します。

それは以下ようなケースです。

 

  • 部屋の方角や位置が悪い
  • 周囲に同じ高さのマンションが存在する
  • 外に洗濯物が干せない
  • エレベーターが混雑し外出に時間がかかる
  • 近くで地震が増えている

それぞれなぜ値段が上がらないのかを説明していきます。

ケース1:部屋の方角や位置が悪い

階数が高いマンションでも部屋の方角が悪いと高値で売れない場合があります。
階数によるメリットが減るため、階数が低くてもより日当たりが良い部屋の方がいいと判断されて売れにくくなる原因となります。

また、角部屋以外の部屋も隣人の生活音などのトラブルが懸念され人気が下がる傾向にあります。

特にタワーマンションは風力設計や建築構造上の観点で垂直に長く建設されることがほとんどです。
それほど高層なマンションでなければ建物に幅を出すことで南向きや東向きの部屋を作れますが、タワーマンションの場合どうしても方角や位置の面で人気のない部屋が増えてしまうのです。

ケース2:周囲に同じ高さのマンションが存在する

階数が高いマンションだとしても、周囲に視界を遮る建物があれば値段が上がらないことがあります。
高い階数に住むメリットの一つである景観を損なってしまうため人気は大きく下がってしまいます。

見晴らしの問題だけでなく人の目が気になるようになり、プライバシーを懸念される方も少なくありません。
もし階数が高いマンションを購入したにもかかわらず、窓を開けると近くのマンションの住人と目が合ってしまうようなことがあれば不快に感じてしまうでしょう。

また、同じ高さのマンションが隣接している場合であれば日当たりや風通しにも影響があるため、バルコニーを活かして快適に生活したい人にとっては致命的となってしまいます。

ケース3:外に洗濯物が干せない

マンションによっては、高い階数の居住者に対して洗濯物の規制を設けている場合があります。

高層マンションになればなるほど高い階数は風が強くなり、外に干している洗濯物が飛ばされやすくなります。
それにより落下物が危険視され、通行人との事故を防ぐために洗濯物を干すことが制限されているのです。

日常的な家事である洗濯手法が制限されることに不満を抱く人は多いので、人気が下がり値段があがりにくくなることがあります。

また風の影響により洗濯物を干せないだけでなく窓を開けられない場合もあり、大きな懸念点となります。

ケース4:エレベーターが混雑し外出に時間がかかる

高い階数で懸念されやすいエレベーター待ちですが、台数が多い場合や階数ごとにエレベーターが分かれている場合でない限り、高い階数であればあるほどエレベーター混雑の影響を受けやすくなります。

そもそも1階までの距離が長いため、途中で下の階の住人が乗り込むことも多く1階につくまでの時間が各駅停車のようにかかってしまうことがあります。
特に朝の通勤時間帯はエレベーターが混雑するため、早めに出ないと出勤時間に間に合わないといった事態が起こりやすくなります。

この場合階段を使うのも手ですが、階数が上になるほど解決策からは程遠くなってしまうでしょう。

ケース5:近くで地震が増えている

マンション自体の良しあしに関わらず、近くの地域で地震が頻発している場合は値段が上がらないでしょう。
マンションは縦長構造の場合が多いため、階層が高いほど揺れ幅が顕著に大きくなります。

万が一大きな地震が来た場合、故障や停電によってエレベーターが止まる可能性が考えられます。
階段を使うにも時間がかかってしまうため、逃げ遅れるリスクがあります。

そのため、特に世の中的に災害に対する感度が高まっている時期は高い階数の人気が下がってしまうのです。

低い階数のマンションが高値で売れるケース

反対に、マンションの階数が低くても高値で売れることもあります。
主なケースは以下の通りです。

  • 専用の庭がついている
  • 共用施設やエントランスが豪華
  • タワーマンションである
  • カーポートが使える
  • 防犯・防災対策がなされている

ここではどのような場合に低階層が高値で売れるのか紹介していきます。

ケース1:専用の庭がついている

特に1階に多く見られますが、庭付きになっているケースが存在します。
庭付きのマンションは戸建てのような感覚を味わえることから人気があり、売却に有利に働きます。

ガーデニングや家庭菜園、外でのティータイムや子供とのプール遊びが楽しめるため、家で趣味や家族の時間を楽しみたい人には理想的と言えるでしょう。

他にも倉庫を置いて収納を大幅に増やすことや、布団やシーツなどの大きな洗濯物も容易に干すことができます。

戸建てと比較してマンションを検討している人にとっては、非常に魅力的と言えるでしょう。

ケース2:共用施設やエントランスが豪華

共用施設が充実度しているようなマンションであれば、階数によらず高値で売れる場合が多いでしょう。

24時間対応のごみステーションや宅配ボックスはもちろん便利ですし、公園やラウンジ、ゲストルームがある場合は生活の満足度が上がります。

特にエントランスが豪華であれば社会的地位をアピールできるため、コストを考えつつもステータスを重視したい人からの需要が高く人気となります。

ケース3:タワーマンションである

住んでいることでステータスになることはもちろんですが、それ以外のメリットも多く享受できるのがタワーマンションです。

例えば立地がいい場所に建てられる傾向があるため、通勤の利便性が高いことがメリットとして考えられます。
また敷地が広く開放感があり、階数が低くても人通りが気になることは少ないでしょう。

高層階が特に高価格になりやすいタワーマンションは、低い階数の場合同じマンションと比べると比較的費用を抑えられるイメージが持たれやすいです。
さらに、階数が低いことのデメリットが少ない場合が多いため、結果として高値で売れやすいのです。

ケース4:カーポートが使える

専用庭と同じく、特にマンションの1階である場合はカーポートや車庫が利用できることがあります。

普段から自動車に乗る人や、都心で自動車を持っている人であればマンション自体に自動車を置けるメリットは大きくなります。

荷物の運搬や子供の乗り降りにも便利ですし、なにより別で駐車場を借りる必要がなくなります。
地域によっては駐車場は痛い出費になるため魅力的に感じられることが多いでしょう。

ケース5:防犯・防災対策がなされている

デメリットとなっていた防犯面、防災面ですが、マンションによってはしっかりと対策されている場合があります。

防犯面に関しては、オートロックはもちろん、外からの侵入が目立つように外部からの見通しが良くなっていたり、防犯カメラや1階管理人室の設置がなされている場合も防犯対策にあたります。

また、住んでいる階にしか止まらないエレベーターを採用しているマンションもあり、居住者間の犯罪・トラブルのリスク軽減となっています。

防災面については、非常時に蹴破って隣の家に非難できるバルコニー隔板(パーテーション)が採用されていたり、避難階段や非常はしご、防火戸が設置されているが防犯対策にあたります。

そもそも階数が低いと災害時に逃げ遅れる可能性が低いため、それに加えてマンション自体の防災対策がされていることで安心して暮らすことができるのです。

階数が低いマンションを売却しやすくするためのコツ

階数が低いマンションは価格や売却の容易さで不利に感じるかもしれません。
しかし、階数はあくまで一部の要素に過ぎないため、きちんとコツを抑えれば階数が低い物件でも賢く売却することができます。

マンションをより好条件で売却するためには、査定結果を適正なものにする必要があります。

またマンション売却するにあたっては、できる限り売れやすい状況を作りだすことも重要です。
査定価格が適正であるからと言っても安心はできません。売却までの期間が延びてしまえば、結果的にお金や時間といったコストがかかってしまいます。

ここでは階数が低いマンションを売却しやすくするために狙うべきターゲットと時期に加え、よりよい不動産会社の探し方など売却活動で押さえておくべきコツをご説明します。

コツ①:独身男性・年配者・子育て世帯をターゲットにする

マンション売却をする際には、誰に売るのかというターゲットを決めることが重要です。

階数が低いマンションの場合、低階層であることにメリットを感じ、反対にデメリットを感じにくい方をターゲットとすることがポイントとなります。
主に考えられるメリットは以下の通りです。

 

【低層階に住むメリット】

  • 地震などの災害時にいち早く非難できる
  • エレベーターだけでなく階段でも移動できる
  • 1階であれば専用庭やカーポートが付くことがある
  • 同じマンションであれば高層階よりも費用を抑えられる

防犯面や災害に関してはそのマンションの設備や場所にもよるため、これらの条件の中では特に移動の利便性や費用面にメリットを感じやすい方をターゲットにするとよいでしょう。

おすすめなのは「独身男性」「年配者」「子育て世帯」です。

部屋の広さや間取りによって、所有しているマンションは何人くらいの世帯に対して需要が高いのかを判断しましょう。

コツ②:マンション売却の時期は不動産需要が高まる2~3月を狙う

マンション売却においては、タイミングも重要な要素の一つです。

不動産を買いたい人が少ない時期に売り出しても、ライバルが多い中ではなかなか成約につながりにくいため予定より売却までの期間が延びる、価格などの条件を下げることになるケースも少なくありません。

一般的に中古マンション市場は2~3月にかけて活発化します。
4月から始まる新生活に向けての準備として、年度が切り替わる前の住み替え・マンション購入を考える方が多いためです。

マンション売却にかかる期間は、不動産会社との契約から売買成立まで少なくとも3~6か月はかかると言われています。
そのため、9月~12月前後で売却の動き出しを始めるのがおすすめです。

コツ③:一括査定で複数社を比較して不動産会社を選ぶ

マンション売却は人生で何度も経験するものではないにも関わらず専門知識が必要な領域です。
そのため、あなたの売却パートナーとなる不動産会社を正しく選ぶことは、マンション売却の成功には欠かせません。

適正な査定価格を提示してくれ、かつ信頼できる不動産会社を見定めるようにしてください。
査定価格は不動産会社ごとにばらつきが出るため、複数の不動産会社にマンション査定を依頼をしましょう。

複数社の結果を比較しながらコミュニケーションをとることでより信頼できる会社を選ぶことができます。

査定価格は高ければよいというものではありません。
契約させるためにとにかく高い査定価格を提示してくる場合は、契約後に価格を下げるよう説得される場合もあります。

きちんと根拠をもってその額での売却が可能と言っているのかどうか、相場やその不動産会社の強みを加味して判断することが大切です。

複数の不動産会社に査定を依頼する際には、不動産一括査定を利用するのがおすすめです。

不動産一括査定とは、1回の申し込みで複数の不動産会社に査定依頼ができる無料のインターネットサービスです。

Webサイト上でマンション情報を入力し一括査定を申し込むと、おすすめの不動産会社がピックアップされます。
条件に合う不動産仲介会社による机上査定が実施され、申込者に結果が届く仕組みになっています。

机上査定は、必要な情報をもとに大体の査定価格を算出するというものです。
不動産一括査定は実際の物件を見ていない机上査定で行われるのですが、複数社比較できるのでおおよその査定価格が掴めます。

机上査定の結果は直接不動産会社から連絡が届くケースが多いため、その時の対応で信頼できそうな会社を数社選び、実際の物件を見て査定価格を決める訪問査定を依頼しましょう。

どの不動産一括査定サイトを利用するか迷ったときは「イエウール」がおすすめです。

「イエウール」なら不動産会社に行かずとも自宅で24時間申し込みが可能です。上場企業が厳選した優良不動産会社の中から所有マンションに適した不動産会社だけを紹介してくれるので、膨大な不動産会社の中から選ぶ手間も省くことができます。

まずは、自分の物件種別を選択してから査定依頼をスタートしてみましょう!査定依頼に必要な情報入力はわずか60秒で完了します。

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コツ④:訪問査定・内覧前に掃除をする

マンション売却を有利にするためには、関係者に対していい印象を与えることも大切です。

査定に関しては掃除の有無が大きく影響することはありませんが、これからパートナーになるかもしれない不動産会社の担当者にできるだけ信頼してもらうことが大切です。

室内の状態は所有者の人となりが現れるため、訪問査定で実際に担当者がマンションを訪れる際にはできる限り掃除をしておくようにしましょう。

内覧に関しては購入を希望している人にマンションを見てもらう機会となるため、購入意欲を上げられるよう努めるようにしましょう。
水回りの掃除はもちろん、物を減らして部屋を広く見せたり、においを消して生活感をなくしておくとよいでしょう。

マンション売却を賢く成功させよう

マンション売却において階数が高いことは有利になる場合もありますが、階数が全てではなくあくまで要素の一つでしかありません。

売却を検討する場合、査定に関わる項目を自身が認識したうえで信頼できる不動産会社を見つけましょう。

あとは所有しているマンションが持つメリットをしっかりと理解したうえで需要が高まる時期や適切なターゲットを狙うことができれば、階数が低くても賢いマンション売却がかないますよ。

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