- 「ローン中の家を売りたいけど、何から始めれば良いのか分からない」という方は、まず不動産一括査定を
- 複数の不動産会社の査定結果を比較することで、より高く売れる可能性が高まります
- 業界No.1の「イエウール」なら、実績のある不動産会社に出会える
住宅ローン返済中の家を売りたいという方のほとんどは、本当に売れるのかや、何からすれば良いのか分からないといった不安を抱えているのではないでしょうか。
今回はそんな不安を全て解消するための内容を、分かりやすく徹底的に解説していきます!
「まずは家を売る基礎知識を知りたい」という方は、こちらの記事をご覧ください。
【基礎知識】ローン中の家を売れるケースと売れないケース
ローン中の家を売ることが可能なケース
- 仮に家を売却すると、その代金で住宅ローン残債を一括返済(完済)することができる
- 仮に家を売却すると、その代金と自己資金(貯金など)で住宅ローン残債を一括返済(完済)することができる
- 新たに別のローンを借り入れることで住宅ローン残債を完済することができる
- 金融機関が例外的に売却を認めてくれる
ローン中の家を売ることができないケース
- 仮に家を売却しても、住宅ローン残債を一括返済(完済)する方法がない
まずはローン中の家を売るためにまずすべきことと手順
まず初めに、住宅ローン返済中の家を確実に売るために最初に確認すべきことについて見ていきましょう。
ご自身がローン中の家を売ることができそうなケースなのかを判断するためにも以下の3つを確実に抑えておく必要があります。
住宅ローンを借りすぎて後悔しているという方は特に理解しておきましょう。
ローン中の家を確実に売るために最初にすべき3つのこと
- 住宅ローン残債を把握
- 複数の不動産会社に査定を依頼していくらで売れるかを確認
- 住宅ローンを一括返済できるかを確認
今すぐに自分がどうすればローン中の家を売ることができるのかを確認したい方は、自分がローン中の家を売れる方法を確認しようの内容に進むと便利です。
手順①|住宅ローン残債を正確に把握する
ローン中の家を売るためには、まず初めにご自身の住宅ローンがいくら残っているのかを確認しましょう。
金融機関から郵送されてくる残高証明書や、再発行可能な返済予定表、金融機関のWebサイトで確認することができます。
ちなみに以下の金融機関はインターネット上のWebサイトから住宅ローン総額や残債を確認できるようです。
上記の金融機関リストは独自調査の結果です。
ご自身の住宅ローン借り入れ先の金融機関がWebサイトでの残債確認に対応しているかは、各金融機関のHPから確認できるため、ローン中の家を売る場合にはまず初めに確認してみましょう。
手順②|複数の不動産会社に査定を依頼して家の売却価格を確認する
住宅ローンがどのくらい残っているのかを正確に把握することができたら、次にご自宅の売却価格を確認します。
ここではご自宅がいくらで売れそうなのかを可能な限り正確に掴むことが極めて重要になってきます。
そのためには複数の不動産会社に家の査定を依頼することが重要です。
不動産会社による無料の家査定には明確な形式や基準が存在しないため、査定価格の精度は各不動産会社の力量に委ねられます。
1社にしか査定を依頼しない場合、その査定価格が本当に家の売却相場に近い価格なのかを確認することができません。
このような理由で、住宅ローンが残っている家を売却したい場合には、必ず複数の不動産会社に査定を依頼して査定価格を比較しましょう。
複数の不動産会社に査定を依頼する際は不動産一括査定サイトのイエウールを利用するのがおすすめです。
売ったらいくら?
あなたの不動産、
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手順③|住宅ローン残債を売却代金で一括返済できるかか確認する
住宅ローンが残っている家がどのくらいの価格で売却できそうなのかを把握できたら、最後に売却代金で住宅ローン残債を一括返済
できるのかを確認しましょう。
売却代金で住宅ローン残債を一括返済できる場合をアンダーローンといい、家の売却代金をすべて使っても住宅ローン残債を一括返済できずに住宅ローンだけが残ってしまう場合をオーバーローンといいます。
このアンダーローンとオーバーローンのどちらに該当するのかによって住宅ローン返済中の家を売るための方法が変わるため、必ず確認しておくべきだと言えます。
アンダーローン
家の売却代金が住宅ローン残債を上回る状態がアンダーローンです。
アンダーローン
家の売却価格>住宅ローン残債
このアンダーローンのケースであれば、ご自宅の売却代金で住宅ローン残債を一括返済することで金融機関が設定した抵当権を抹消して売却することが可能です。
そのため、ご自宅の売却が完了した時点で住宅ローン残債を一括返済する必要がある点を除いて、通常の売却と同じような流れで売却を進めることができます。
オーバーローン
一方で、ご自宅の売却代金で住宅ローン残債を完済できないケースに該当する方は、ローン中の家を売るためには対策が必要となります。
このように家の売却価格が住宅ローン残債を下回ってしまうケースをオーバーローンと言います。
オーバーローン
家の売却価格<住宅ローン残債
このオーバーローンのケースに該当しそうな場合は、そのままの状態では住宅ローンを完済できないため、家を売る際に対策が必要になります。
例えば、貯金などの自己資金で家の売却価格と住宅ローン残債の差額を補うことが可能であれば、アンダーローンのケースと同じように家を売ることができます。
しかし、オーバーローンとなってしまう方の多くは十分な自己資金を用意することができないケースが多いため、別途家を売るために他の対策や方法を講じる必要があります。
そこで今回はこのオーバーローンの家を売るための方法に絞って解説していきます。
オーバーローンの家を売る際の注意点やコツについて詳しく知りたい方は家を売るオーバーローンの記事もあわせてご覧ください。
住宅ローン返済中の家を売ることを検討している方は以下から複数の不動産会社に簡単に家の査定を依頼できます。
自分がローン中の家を売れる方法を確認しよう
さて、ローン中の家を売るためにまずすべきことが確認できました。
そこで、ここでは実際にご自身の住宅ローン残債、家の売却価格、売却方法を一気に確認してみましょう!
ローン中の家を売る方法の確認手順
STEP①:住宅ローン残債をシミュレーターで確認
STEP②:家の売却価格をシミュレーターで確認
STEP③:住宅ローン残債と売却価格をシミュレーターに入力して売却方法を確認
STEP①住宅ローン残債を簡単にシミュレーション
入力欄に従って、数字を入力・選択するだけで、この場で住宅ローン残債を確認できます!
※こちらはシミュレーター機能であり、個人情報等が取得されることは一切ないため安心してご利用頂けます

STEP②家の売却価格をシミュレーション
同様に、ご自宅の価格もこのまま簡単に確認しましょう!
※こちらはシミュレーター機能であり、個人情報等が取得されることは一切ないため安心してご利用頂けます
STEP③ローン中の家を売れる方法を確認
最後に、STEP①②で確認した金額を入力して回答を選択すれば、ご自身がどうすればローン中の家を売れるのかを確認できます!
※全ての項目を埋めると方法を確認できます
さて、どうすればローン中の家を売ることができるのかを確認できたのではないでしょうか。
さらに正確に売却価格などを確認したい場合は、以下から60秒程度で家の査定を依頼できます。
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ローン中の家を確実に売るための4つのコツ
さて、ここまでローン中の家を売るためにまず初めにすべきことについて紹介してきました。
次にここでは、ローン中の家を確実に売るために知っておくべき4つのコツを紹介していきます。
コツ①|できるだけ早く不動産会社に相談しておく
ローン中の家を確実に売るための1つ目のコツは、できるだけ早く不動産会社にローン中の家を売ることを相談しておくことです。
先ほど紹介した通り、ローン中の家を売るためには、住宅ローン残債と家の売却価格を比較したり、住宅ローンの残債額や売却の目的によって売却方法が変わったりと、通常の売却と比較して考えるべきことや、準備すべきことなどが異なる場合があります。
そのため、住宅ローン返済中の家を売りたいと思ったら、すぐに不動産会社に家の査定を依頼するなどして、ローン中の家を売るための対策や準備などについて相談するようにしましょう。
コツ②|家を高く売却できる不動産会社と契約する
ローン中の家を確実に売るための2つ目のコツは、家を高く売却できる不動産会社を見つけて契約することです。
こちらについても先ほど解説した通り、ローン中の家を売るためには基本的に何らかの方法で住宅ローン残債を完済して抵当権を抹消する必要があります。
その際に、家が少しでも高く売却できれば、完済用にご自身で負担する金額や、新たに借り入れるローンの金額を抑えることができるのです。
そこで家を少しでも売却するために何よりも重要なのが、優秀な不動産会社と契約を結び、売却をサポートしてもらうことです。
家がいくらで売れるかは、家の状態や売り出し価格、築年数、その他の条件などにも左右されますが、どんな不動産会社と契約を結んで売却活動を行うかにも極めて大きな影響を受けます。
では、優秀な不動産会社をきちんと見極めて契約を結ぶにはどうすれば良いのでしょうか。
答えは至って簡単で、複数の不動産会社と実際に話してみて、実績やノウハウだけでなく、担当者の人柄などを見極めるのです。
ローン中の家を少しでも高く、確実に売却したい方は、以下から簡単に複数の不動産会社に査定を依頼してみましょう。
コツ③|家を売る税金を抑える特例を活用する
ローン中の家を確実に売るための3つ目のコツは、家を売る際にかかる税金を抑えることです。
ローン中の家を売るためには少しでも高く売却して、ご自身が負担する金額を少しでも抑えることがポイントであることを紹介しました。
これと同時に重要なのが、家を売る際にかかる費用や税金をどれだけ抑えることができるのかという点です。
具体的に家を売る際にかかる税金を抑えることができる特例には以下のようなものが挙げられます。
家を売る際に利用できる税金特例
- 3,000万円特別控除
- 所有期間10年超えの軽減税率特例
- 損益通算の特例
- 特定の居住用財産の買い替え特例
- 買い替えで損失が出た場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除
家を売る際には思っているよりも多くの費用がかります。
これらの支払う税金を抑える特例を上手に活用して、ローン中の家を確実に売却しましょう。
不安な方は不動産会社などにも相談してみることをおすすめします。
家を売る際にかかる税金や特例について詳しく知りたい方は家売却税金の記事もご覧ください。
コツ④|家を売るタイミングを変更する
ローン中の家を確実に売るための4つ目のコツが、家を売るタイミングを変更することです。
先ほどから紹介してきたように、住宅ローンが残った家であっても売却する方法は存在します。
しかし、ここで紹介したどの方法でも売却できないという方もいるかもしれません。
そのような方は、不動産会社ともよく相談した上で、いつならローン中の家を売ることができそうなのかを確認しましょう。
確実に売るために、少しタイミングをずらしたり、売却するタイミングを早めたりするなどして、確実に売れるタイミングを逃さないように心がけましょう。
家が高く売れやすいタイミングなどについて詳しく知りたい方は家を売るタイミングの記事をご覧ください。
ローン中の家を確実に売るための4つの方法とメリット・デメリット
ローン中の家を売るためにまずローン残債と家がいくらで売れそうなのかを確認する方法が理解できました。
ここからは実際に住宅ローン残債を一括返済できないローン中の家を売る方法を紹介していきます。
特に35年ローンの途中で売ることを検討している方などは、かなりの住宅ローンが残っているケースが多いでしょう。
ここからは、そんなオーバーローンに該当するケースでも住宅ローン中の家を手放したいという方が、確実にご自宅を売るための方法と選び方について紹介していきます。
とはいえ、ローン中の家の売却方法は複数あるため、それぞれの方法をよく理解した上でご自身にピッタリな方法を選びましょう。
ローン中の家を売る方法
- 方法①|売却代金+自己資金で残債を一括返済して売却
- 方法②|住み替えローンで残債を一括返済して売却
- 方法③|金融機関と交渉して任意売却する
- 方法④|無担保ローンで残債を一括返済して売却
方法①|自己資金が十分にある人は売却代金を補えば売れる
ローン中の家の1つ目の売却方法に、自己資金と売却代金を合わせて住宅ローン残債を一括返済して売却するという方法が挙げられます。
簡単に言えば、家の売却代金と住宅ローン残債の差額を貯金などの自己資金で補って売却するという方法です。
住宅ローン残債を家の売却代金だけでは一括返済できないオーバーローンの家を売る方法の中では最も簡単な方法です。
住宅ローンの繰り上げ返済について詳しく知りたい方は住宅ローン繰り上げ返済の記事もご覧ください。
自己資金と売却代金を合わせて売るべき人の特徴
この方法でローン中の家を売るためには、住宅ローン残債と売却価格の差額を補えるだけの十分な自己資金が必要となります。
そのため、先ほど解説した通り、事前に住宅ローン残債と家がいくらで売れそうかを確認した上で、その差額を貯蓄などで補える人が選ぶべき方法となっています。
離婚などで、住宅ローンの残った家をどうするかが問題になるケースも多いため、離婚時に住宅ローンが残った家の売却や残債、控除などについて不安がある方は、こちらの記事も合わせてよく確認しておきましょう。
売却代金と自己資金を合わせて売るメリット
売却代金に自己資金を合わせて住宅ローン残債を一括返済してローン中の家を売る最大のメリットは、ローン中の家であってもスムーズに売却することができる点です。
ローン中の家を売る方法は様々存在しますが、各方法で条件や注意点などが多く存在するのも事実です。
しかし、こちらの方法であれば十分な自己資金さえあればどなたでも利用できる方法となっていて、仮に自己資金と家の売却代金で住宅ローン残債を一括返済できるのであれば、アンダーローンの場合と同じように面倒な手続きや新たなローン契約をせずにスムーズに家を売ることができます。
売却代金と自己資金を合わせて売るデメリット
一方で、売却代金と自己資金を合わせてローン中の家を売るという方法にはデメリットも存在します。
こちらの方法でローン中の家を売るためには、当然ですが十分な自己資金が必要となります。
仮に家が想定していた価格で売却できなかった場合に、自己資金が十分でないと売却できなくなってしまうためです。
そのため、この方法でローン中の家を売るデメリットとして、貯蓄などの自己資金が家の想定売却価格と住宅ローン残債の差額を余裕を持って上回るような額の自己資金がなければ売却できない可能性があるという点が挙げられるのです。
方法②|住み替えたい人は審査に通れば売れる
ローン中の家を売る2つ目の方法は、住み替えローンで住宅ローン残債を一括返済して売却するというものです。
新しい家を購入する際に、家の売却益や自己資金で払いきることができなかった住宅ローン残債を、新しい家の住宅ローンに合算できるのが住み替えローンです。
簡単に言えば、今の家の住宅ローン返済用資金と住み替え先となる新居購入用資金をまとめて借り入れて、ローン中の家を売るという方法です。
セカンドハウスローンと混同される場合も多いですが、セカンドハウスローンでは今現在の家とは別にもう一軒家を購入する際に利用できるローンのことであるため、通常は住宅ローンとセカンドハウスローンのダブルローンの状態で借り入れが行われます。
一方で、住み替えローンはあくまでも今の家を売って新たに家を購入する際に利用できるローンであるため、きちんと区別して理解しておきましょう。
住み替えローンでローン中の家を売るべき人の特徴
住み替えローンでローン中の家を売るべき人の特徴として、住宅ローンがあるけど引っ越したいというものが挙げられます。
すぐには住宅ローン残債を一括返済できないものの、何らかの事情でどうしても住み替えたいという方にピッタリの売却方法であるためです。
この方法なら住宅ローンを払えずとも売却ができるため、住宅ローン返済中の家の住み替えを行いたい方は十分理解しておきましょう。
住み替えローンでローン中の家を売るメリット
住み替えローンでローン中の家を売る最大のメリットは、現在の家の住宅ローン残債を新しい家の住宅ローン(住み替えローン)に合算して借り入れられるという点です。
つまり、十分な自己資金がなくてもローン中の家を住み替えられるということです。
転勤や単身赴任、転職、離婚、ご家族の事情など様々な理由でローン中の家を住み替える必要が出てくることもありますが、住み替えローンを利用すれば問題なく家を住み替えることができるのです。
デメリット①|住み替えローンは全員が利用できる訳ではない
一方で住み替えローンでローン中の家を売るという方法にはデメリットが存在することも事実です。
住み替えローンを利用するためにはいくつかの条件が設定されているため、全ての方が利用できる訳ではありません。
これが、住み替えローンを借り入れてローン中の家を売る際の1つ目のデメリットです。
実際に住み替えローンを利用するための主な条件は以下のようになっています。
住み替えローンを利用するための主な条件
- 新しく住居を購入する
- 売却しても住宅ローンが残る
- 延滞の履歴がない
住み替えローンの担保となるのは新しく購入する家です。そのため、
現在住んでいる家を売却した後に賃貸物件や実家で暮らす予定の方は利用することができません。
あくまでもローンの残っている家を売って新居を買いたいという方のための方法なのです。
また、住み替えローンを申請すると、過去の借入金や返済状況を審査されます。住宅ローン以外にも車などローンで購入したものやクレジットカードの利用状況もチェックの対象です。
通常の住宅ローンなどと同様に、住み替えローンでも審査が行われるため、審査に通過できなかった場合にも住み替えローンを利用できなくなってしまいます。
参考までに住み替えローンの審査や厳しさについて詳しく知りたい方は住み替えローン審査厳しいの記事もあわせてご覧ください。
デメリット②|住み替えローンの返済に苦しむ可能性もある
また、住み替えローンを借り入れる場合には、今以上にローン返済が苦しくなってしまう可能性があります。
これが住み替えローンでローン中の家を売る2つ目のデメリットです。
理由は簡単で、住み替えローンでは住み替え先となる新居の購入費用に今のご自宅の住宅ローン残債を上乗せして借り入れることになるため、住み替えローン金利のことなども考えると総返済額が膨れ上がってしまう可能性があるためです。
そのため、オーバーローン中の家を住み替えローンを借り入れて売却する場合には、資金計画や返済計画に関して余裕を持って支払っていけそうなのか、貯蓄と並行して返済できそうなのかなどについて、十分に検討しておく必要があると言えるでしょう。
住み替え時のダブルローンについて詳しく知りたい方は住み替えダブルローンの記事もご覧ください。
方法③|半年以上ローンを滞納している人は金融機関の承諾があれば任意売却できる
ローン中の家を売る3つ目の方法が、任意売却というものです。
通常、家を売る場合には住宅ローンを完済して抵当権を抹消しなければ家を売ることができません。
しかし、例外的にご自宅の売却代金や自己資金を使っても住宅ローンを完済できないケース場合に、金融機関に条件付きで承諾を得て、抵当権を抹消してご自宅を売却するのが任意売却です。
このように、住宅ローン残債を仮にご自宅の売却代金や自己資金を全て使っても完済しきれない場合でも、特別に金融機関の承諾を得ることができればオーバーローン中の家であっても売却することが可能なのです。
ローン中の家を任意売却するべき人の特徴
ローン中の家を売るために任意売却という方法を選ぶべき人の特徴として、住宅ローンを半年以上滞納しているというものが挙げられます。
転職後住宅ローン返済が困難になってしまったなどで、住宅ローンが苦しいという方が検討するべき方法です。
詳しくはローン中の家を任意売却するデメリットの部分で解説していますが、任意売却するためには条件があることが関係しています。
金融機関に認めてもらえなければ任意売却することができませんが、半年以上滞納していることが条件となっていることが多いため利用できない方も多いと考えられます。
住宅ローンを払えないという方はこちらの住宅ローン払えないの記事もご覧ください。
ローン中の家を任意売却するメリット
任意売却によって住宅ローン返済ができないご自宅を売却することには以下のようなメリットがあります。
任意売却を行うメリット
- ローン残債を分割で返済していける(通常は一括返済)
- ローン残債を返済して余ったお金は自分のものになる
- 家の売却の際にかかる費用は売却額の中から充当できる
任意売却によってローン中の家を売ったとしても、住宅ローン残債の返済義務が無くなる訳ではありません。
とはいえ、住宅ローンを滞納していて、かつオーバーローンというどうしようもない状況であっても家を売ることができるという点が、任意売却の最大のメリットだと言えるでしょう。
デメリット①|金融機関の承諾を得るのは難しい
任意売却は全ての方が行える売却方法ではなく、任意売却を行うためにも条件が存在するという点です。
つまり、ローン中の家を任意売却するためには金融機関の承諾を得る必要がありますが、簡単に承諾を得られる訳ではないのです。
この点が任意売却の1つ目のデメリットとして挙げられます。
任意売却を行うための具体的な条件は以下の通りです。
任意売却を行うための主な条件
- 住宅ローンを6ヶ月以上滞納している
- 住宅ローンが債権回収会社や保証会社によって一括返済されて代位弁済されている
これらの条件を見る限り、任意売却を行えるのはかなりの期間住宅ローンを滞納しているような状態の方に限られていることが分かります。
また、任意売却はあくまでも金融機関の承諾を得て初めて行える売却方法であるため、これらの条件に該当するからといって、必ずしも任意売却を行える訳ではありません。
仮に住宅ローンを6ヶ月以上滞納してしまった場合には、ご自身の個人情報が金融機関のブラックリストに登録されてしまっているため、間違っても任意売却を行うために住宅ローンを滞納するようなことはしないように注意しておきましょう。
ここで紹介した任意売却の条件はあくまでも金融機関の承諾を得るための条件であるため、ご自身の状況や交渉次第では任意売却を認めてもらえる可能性も0ではありません。
そのため気になる方は是非一度、金融機関の窓口や不動産会社などに相談してみることをおすすめします。
デメリット②|任意売却しても住宅ローンの返済義務は消えない
また、任意売却によってご自宅を売却してもほとんどのケースで住宅ローンは残ってしまいますが、任意売却をしたからといって住宅ローン残債の返済義務が消えることはありません。
さらに、売却代金が全額住宅ローンの完済のために充当されるため、家の売却代金は一切手元に残らないことも理解しておく必要があります。
ローン中の家を売った後に、住宅ローンだけが残ったという状態になる可能性が高いのです。
これがローン中の家を任意売却する2つ目のデメリットです。
とはいえ先ほど解説したように、任意売却後は再度無理のない返済計画を立てることができるケースが多いため、住宅ローンの滞納状態が継続して、一括返済を迫られたり、ご自宅が競売にかけられたりといった最悪のケースを回避することができるという点では大きなメリットだとも言えるでしょう。
このように、住宅ローンを返済することができずに困っている場合には、今回紹介してきた注意点などを理解した上でで任意売却の利用を検討してみましょう。
【参考】抵当権とは?
抵当権とは、金融機関がご自身に貸し出した住宅ローンをきちんと返済してもらうために、返済できなくなった場合に備えてご自宅を担保にしているということです。
そのため、抵当権が設定されたままの状態ではご自宅を他の誰かに渡すことができないため、家を売ることができないのです。
一方で、この抵当権は住宅ローンを完済すれば手続きによって抹消することができます。
方法④|無担保ローンで差額を補える人は審査に通れば売れる
ローン中の家を売るための4つ目の方法として紹介するのが、住宅ローン残債を無担保ローンを借り入れて一括返済して売却するという方法です。
通常の住宅ローンとは異なりローンの借り入れに伴って担保を必要としないのが無担保ローンの特徴で、フリーローンとも呼ばれています。
つまり、通常の住宅ローンとは異なり金融機関によって家に抵当権が設定されることのないローン商品になります。
また無担保ローンの借り入れ目的は各金融機関によって異なりますが、一般的に自由で融通が利くケースが多いため、ローン中の家をどうしても売りたいものの、他の方法が使えないという方にピッタリの方法だと言えるでしょう。
担保なしの住宅ローンについて詳しく知りたい方は住宅ローン担保なしの記事もご覧ください。
無担保ローンでローン中の家を売るべき人の特徴
無担保ローンは、担保を必要とせずに使い道に制限がなく借り入れられる点が特徴のローンです。
そのため、ローン中の家を売りたいものの、住宅ローン残債を一括返済することができず、先に紹介したどの方法も利用できないという方向けの方法だと言えます。
こちらが無担保ローンを借り入れて住宅ローン残債を一括返済してローン中の家を売るべき人の特徴になります。
無担保ローンでローン中の家を売るメリット
無担保ローンでローン中の家を売るという方法の最大のメリットは、先ほど紹介した3つの方法を使えない方であっても、ローン中の家を売ることができる可能性の高い方法であるという点です。
というのも、住み替えローンや任意売却などでは、ローン中の家を売る目的や住宅ローン滞納などが条件となっていました。
また、十分な自己資金がある方を除いては、売却代金と自己資金を合わせてローン中の家を売るという方法も現実的ではありません。
しかし、無担保ローンの場合は、金融機関による審査は当然行われますが、自己資金がない方や住宅ローンを滞納していない方、住み替え目的ではない方であってもローン中の家を売ることができる可能性が高いのです。
デメリット①|無担保ローンの借り入れ可能額は低い
一方で無担保ローンでローン中の家を売る際には、多くのデメリットが存在するのも事実です。
無担保ローンを利用する際の1つ目のデメリットとして、借入可能額が低いという点が挙げられます。
実際に無担保ローンで借り入れられる金額は最大で1,000万円程度であることが多く、ほとんどの無担保ローンでは300~700万円程度が借入可能額の上限になっています。
住宅ローンとは異なり、無担保ローンの場合には万が一返済不能になった場合に備えて担保を設定していないため、借り入れられる金額も低くなってしまっています。
そのため、無担保ローンを借り入れて住宅ローン残債を一括返済してローン中の家を売りたい方は、事前に無担保ローンでいくら借り入れられれば一括返済できるのかをできるだけ正確に把握しておく必要があります。
具体的には、家がいくらで売れそうなのか、住宅ローン残債がいくらなのかを正確に把握しておく必要があります。これらの確認方法については次の章で解説していますので、そちらもよく理解しておきましょう。
デメリット②|無担保ローンは金利が高い
無担保ローンを利用する際の2つ目のデメリットは、無担保ローンは金利が高いという点です。
住み替えローンの注意点でも触れた通り、通常の住宅ローンと比較して住み替えローンの金利は高く設定されています。
しかし、無担保ローンの場合はこの住み替えローンの金利よりもさらに高い金利が設定されているのが事実です。
各種ローンの実際の金利相場は以下のようになっています。
各種ローンの金利相場
- 住宅ローンの金利相場|0.4%~1.6%程度
- 住み替えローンの金利相場|2%~3%程度
- 無担保ローンの金利相場|4.5~15%程度
このように、無担保ローンの金利相が非常に高くなっている背景としては、やはりローンを貸し出す際に担保を設定していないことが大きく影響しています。
住宅ローンや住み替えローン、無担保ローンなどの各種ローン商品の金利は、「確実に返済してもらえそうか」を基準にリスクを考えて設定されています。
つまり、担保を設定している住宅ローンや住み替えローンの場合は、仮に返済不能になっても抵当権を設定しているため、一定の金額を回収することは可能です。
一方で、無担保ローンの場合は返済不能になってしまった場合に、予め担保に設定している財産が存在しないため、貸し出した金額を回収することができないリスクが非常に高いのです。
そのため、無担保ローンではできるだけ早期に元金相当の返済を完了させて少しでもリスクを抑えるために、金利を高く設定しているのです。
一方で住宅ローンの金利や推移についても詳しく知りたい方は住宅ローン推移の記事もご覧ください。
デメリット③|無担保ローンは審査が厳しい
無担保ローンを利用する際の3つ目のデメリットは、無担保ローンの審査が厳しいという点です。
この点に関しては先ほど紹介した無担保ローンの金利が高く設定されているのと同じような理由で、審査基準が厳しくなっています。
具体的には、ご自身に安定した収入があるか、これまでの借り入れや返済履歴に問題がないかなどを厳しく確認されることが多いようです。
そのため、無担保ローンを借り入れて住宅ローン残債を一括返済してローン中の家を売りたい方は、事前に各金融機関の無担保ローン商品概要や条件を確認しておくことをおすすめします。
参考までに、フラット35のデメリットや審査について詳しく知りたい方は、フラット35審査の記事や、フラット35デメリットの記事もご覧ください。
デメリット④|そもそも無担保ローンを取り扱っている金融機関が少ない
無担保ローンを利用する際のデメリットとして最後に紹介するのが、そもそも無担保ローンを取り扱っている金融機関が少ないという点です。
先ほどから幾度も解説している通り、無担保ローンは金融機関にとっても非常にリスクの大きいローン商品です。
そのため、そもそも無担保ローンを取り扱っていない金融機関や、取り扱っている金額が低い金融機関が追いという点には注意が必要です。
そんな無担保ローンですが、参考までに以下に無担保ローンを取り扱っている主な金融機関と、借入可能額や条件などをまとめているため、利用を検討している方は是非一度確認してみましょう。
- 借入可能額|10万円以上300万円以内
- 無担保ローン金利|5.975%(変動型金利)
- 返済期間|1年以上10年以内
- 主な条件|満20歳以上、満65歳以下、前年度年収が200万円以上
- 借入可能額|10万円以上300万円以内
- 無担保ローン金利|5.875%(変動金利)/6.850%(固定金利)
- 返済期間|6ヶ月以上7年以内
- 主な条件|満18歳以上満66歳未満で、最終ご返済時年齢が満71歳未満、勤続年数(自営の方は営業年数)2年以上、前年度税込年収(個人事業主の方は申告所得)が200万円以上
- 借入可能額|10万円以上700万円以内
- 無担保ローン金利|年3.8%~年13.5%
- 返済期間|1年以上8年以内
- 主な条件|満20歳以上、満60歳未満、当行に普通預金口座をお持ちの方、前年度税込年収が200万円以上
- 借入可能額|10万円以上500万円以内
- 無担保ローン金利|年1.8%~年14.6%(借入額により異なる)
- 返済期間|カードローンのため35日ごとの返済
- 主な条件|満20歳以上65歳未満の国内に居住する個人
- 借入可能額|10万円以上1,000万円以内
- 無担保ローン金利|年2.975%~4.975%
- 返済期間|1年以上10年以内
- 主な条件|借換え不可、満20歳以上で、完済時満70歳未満、月安定した定期収入がある
各金融機関で取り扱っている無担保ローンが、ご自身の住宅ローン残債の一括返済に利用可能かは金融機関によって異なるため、Web上や窓口から相談して確認してみましょう。
ここで紹介した住宅ローン残債を一括返済できない家を売却するための方法についてさらに詳しく知りたい方は住宅ローン売却一括返済できない記事もあわせてご覧ください。
売ったらいくら?
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ローン中の家を売るなら「売り先行」がおすすめ
さて、ここまでローン中の家を売るためにまずすべきことや、実際に売るための方法などについて紹介してきました。
しかし、ローン中の家の売却を成功させるためには、売却の進め方にも注意を払っておく必要があります。
ここではそんなローン中の家の売却の進め方について紹介していきます。
「売り先行」とは?
結論、ローン中の家を売る際には、「売り先行」で売却を進めていくべきです。
「売り先行」とは、今のご自宅を先に売却して、売却代金を得た上で新しい家の購入を行うという進め方のことです。
売り先行でローン中の家を売る際には、以下のような流れで進んでいきます。
売り先行の住み替えの流れ |
①今住んでいる家の売り出し |
②今住んでいる家の売買契約 |
③物件の引き渡し/売却代金の受け取り |
④住み替え先となる新居探し |
⑤住み替え先となる新居の契約 |
⑥住み替え先となる新居のローン手続き |
⑦住み替え先となる新居へ入居 |
売り先行の特徴には、売却を先に行うため新居購入費用や、売却後の資金に困る不安がないことや、今の家の売却に時間をかけられる点が挙げられます。
一方で、参考までに「買い先行」という進め方についても簡単に触れておきます。
「買い先行」ではその名の通り、売り先行とは逆に先に新居の購入を済ませた上で今のご自宅を売るという進め方になります。
しかし、この進め方では二重ローンの状態になってしまったり、資金計画が立てづらいという理由から、ローン中の家を売りたい方にはおすすめできません。
売り先行や買い先行など、家を住み替える際の進め方について詳しく知りたい方は、家住み替えの記事もご覧ください。
ローン中の家の売却で「売り先行」を選ぶべき理由
先ほど紹介した通り、「売り先行」の進め方の最大のメリットは、今の家の売却に時間をかけて集中できる点と、資金計画が立てやすいという点です。
ローン中の家を売る際に最もこだわるべきなのは、家の家をできるだけ高く売却して、可能な限り住宅ローン残債を返済することです。
また、売却後には新居を探す必要がありますが、ローン中の家を売る場合、売却後にどのくらいの資金が残っているのかなどは不明確な場合が多いでしょう。
そのため、「買い先行」の進め方では、資金面でのリスクが大きすぎるのです。
ローン中の家を売りたい方は、まずは今の家を少しでも高く売ることに集中するべきだということを理解しておきましょう。
【参考】ローン中の家を売れる人と売れない人
ここまで、ローン中の家を売る方法などについて紹介してきましたが、住宅ローン返済中の家を売ることを検討している方の多くが、「ローン中の家って本当に売れるの?」といった不安を抱えているのではないでしょうか。
そこで、最後にローン中の家を売れる人と売れない人についても見ていきましょう。
ローン中の家を売れる人①|一括返済できる人
まず初めに、住宅ローン残債を一括返済できる人は、ローン中の家であっても問題なく売ることができます。
一括返済の方法は、貯蓄などの自己資金で住宅ローン残債を一括で返済したり、家の売却代金で住宅ローン残債を一括返済したりといったものが挙げられます。
つまり、十分な自己資金がある方や、家が住宅ローン残債以上の価格で売却できるのであれば、ローン中の家であっても売却が可能なのです。
ローン中の家を売ることを検討している方は、まず初めに以下から家がどのくらいの価格で売れそうなのかを査定してみましょう。
ご利用は完全無料で、60秒程度の情報入力で複数の優良不動産会社に査定を依頼できます。
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ローン中の家を売れる人②|別のローンで完済できる人
次に、住み替えローンや無担保ローンなどの、住宅ローンとは別に新たに借り入れたローンで、残債を一括返済できる人も、ローン中の家を売ることができます。
こちらについては、後ほど詳しく紹介しますが、住み替えローンや無担保ローンの審査を通過すれば、ローン中の家であっても住み替えたり、売却したりすることができます。
先ほども紹介したように、何らかの方法で住宅ローン残債を完済できるのであれば、現状住宅ローンが残っていたとしても家を売ることは可能なのです。
ローン中の家を売れる人③|金融機関の承諾を得られる人
また、住宅ローン残債を一括返済できない方であっても、金融機関の承諾が得られればローン中であっても家を売ることは可能です。
この方法を任意売却と呼びます。
任意売却についても、後ほどローン中の家を売る方法の部分で詳しく解説していきますので、気になる方はそちらをご覧ください。
ローン中の家を売れない人|完済する方法がない人
一方、ローン中の家を売れない人がいるのも事実です。
住宅ローン残債を一括返済する方法がなく、さらに金融機関の承諾も得られない場合、ローン中の家を売ることはできません。
このような場合には、ローン中の家を売ることを諦めるか、家を少しでも高く売ることにチャレンジする必要があります。
とはいえ、本当にローン中の家を売ることが不可能なのかは、実際に不動産会社に家を査定してもらうまで分かりません。
ご自身が気付いていないだけで、特に今は家が高く売れやすいタイミングなのです。
ローン中の家を売りたい方は、以下から是非一度、家の査定を依頼してみることをおすすめします。
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まとめ
ここまで住宅ローン返済中の家を売る方法や注意点、進め方などについて丁寧に解説してきました。
今回のまとめとして、ローン返済中の家の売るために売却活動を行うことはできますが、売却する際には住宅ローンを完済し抵当権を抹消する必要があります。
住宅ローンを完済するためには、家を売却できる不動産会社と媒介契約を結ぶ、売却にかかる費用や税金を抑えることを意識して行うようにしましょう。
もし住宅ローンを完済できない場合は、自己資金や住み替えローン、最後の手段として任意売却を利用することでローン返済中の家を売ることが可能です。
家の売却をするためにまずは不動産会社に査定を依頼し家がいくらで売れるのか確認しましょう!
記事のおさらい