家を売るならアンダーローンでないと無理?オーバーローンの場合の対処法6選

家を売るならアンダーローンでないと無理?オーバーローンの場合の対処法6選
「アンダーローン」とは、家を売る際に住宅ローンの残高よりも家の売却金額が上回っている状態を指します。

本記事では、住宅ローン返済中の家を売る際の注意点や流れを紹介します。アンダーローンでなかった場合の対処法もわかる内容になっているため、「家の売却を考えている」「事情があって家を手放したい」という方は、ぜひ参考にしてください。

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「まずは家を売る基礎知識を知りたい」という方は、こちらの記事をご覧ください。

家を売るための基礎知識【完全版】手順、税金、注意点を1から解説!

ローン中の家は売ることができる?完済して売る・貸す方法、引越しの注意点も

家を売るならアンダーローンの状態が有利

「アンダーローン」とは、住宅ローンの残高よりも家の売却金額が上回っている状態です。一般的に、住宅ローン返済中の家を売る場合は、アンダーローンになっているのであれば売却に望ましいとされています。

天秤のイラスト

なぜなら、家を売却して得たお金でローンが完済できるうえ、諸費用を差し引いて残った額は利益になるからです。そのため、新居の購入や引っ越しなどの費用にも充てられるでしょう。

一方で、家の売却金額よりも住宅ローン残高が上回っている状態を「オーバーローン」と言います。オーバーローンの場合、家を売ったお金だけでは住宅ローンが完済できません。
基本的に、家を売る際は住宅ローンを完済すべきと言われているため、売却にあたっては後述する方法で対処する必要があります。

家を売る際に住宅ローンを完済すべき理由

家を売る際に住宅ローンを完済すべき理由の図解

家を売る際には、住宅ローンを完済して「抵当権」を外す必要があります。抵当権とは、融資先の金融機関によって設定された権利です。住宅ローンの支払いが滞った場合、金融機関は抵当権が設定されている家を売却し、債権を回収できます。

住宅ローンで購入された土地や建物には、必ず抵当権がついています。
厳密には抵当権がついたままでも売却は可能ですが、いわゆる「借金の担保」になっている家を希望する買主はほぼ現れないでしょう。

なお、住宅ローンの完済は売却成立と同時でOKです。
そのため、アンダーローンの状態であれば特に問題はありませんが、オーバーローンの場合は完済の手段を講じる必要があります。

売却額で完済できる?アンダーローンか調べる手順

ローンが完済できるか調べるためには、以下の方法を紹介します。手順は以下のとおりです。

  1. 残高を確認する
  2. 不動産会社に家の査定を依頼する
  3. 諸費用を計算する
  4. 「査定額ー残高ー諸費用」でお金が残るか確認する
手順4でお金が残った場合はアンダーローンということができます。

アンダーローンだった場合に家を売る手順を解説

売却額がローン残債を上回るアンダーローンの図解

アンダーローンだった場合は、売却したお金で住宅ローンをクリアにできます。そのため、売却のタイミングとしては問題ないでしょう。引き渡しまでの流れは以下のとおりです。
  1. 新居の計画を立てる
  2. 不動産会社と媒介契約を結ぶ
  3. 家を売り出す
  4. 売買契約を結ぶ
  5. 決済と引き渡しを行う
  6. 確定申告を行う

それぞれの手順を詳しく紹介します。

新居の計画を立てる

新居を決めるタイミングには「売り先行」と「買い先行」があります。それぞれの方法の特徴とメリット・デメリットは以下のとおりです。

売り先行買い先行
特徴買主が決まってから新居を決める買主が決まる前に新居を決める
メリット売却金額が先にわかるので、資金計画を立てやすい売却の前に住む場所を確保できる
デメリット引き渡しまでに新居が決まらない場合は仮住まいが必要二重ローンになる可能性がある

なお、住宅ローンが残っている場合は売り先行にするのが一般的です。買い先行にした場合、売却活動が思ったように進まないと、早く売ろうと焦って価格を下げてしまう恐れがあるので注意しましょう。

不動産会社と媒介契約を結ぶ

「媒介契約」とは、不動産会社に売却活動のサポートを行ってもらうための契約を指します。媒介契約には3種類あり、それぞれ以下のような特徴があります。
特徴
一般媒介契約複数社と契約する
専任媒介契約1社のみと契約する。自分で買主を見つけることも可能
専属専任媒介契約1社のみと契約する。自分で買主を見つけるのは不可

家を売る際に、どの媒介契約を結ぶかは非常に重要です。それぞれのメリット・デメリットを把握したうえで慎重に判断しましょう。

契約書のイラスト

家を売り出す

家を早く売るためには、家がより良く見えるように掃除をしておきましょう。清潔感やインテリアの雰囲気などは、買主候補者の購買意欲を左右するポイントです。

なお、購入希望者を募ったり、内覧に立ち会ったりといった売却活動は基本的に不動産会社が行ってくれるため、売主が直接的に関わる必要はありません。ただし、内覧は希望すれば立ち会いが可能なため、希望者に直接アピールしたいポイントがある場合は積極的に参加するといいでしょう。

売買契約を結ぶ

買主が決まったら「不動産購入申込書」が不動産会社経由で送られてきます。そのあと、正式な売却価格や引き渡し時期などの条件交渉がまとまったら、いよいよ売買契約を締結する流れです。売買契約には、原則として以下の者が出席します。

  • 売主
  • 買主
  • 売主側仲介業者
  • 買主側仲介業者
売主側と買主側の双方の合意に基づき契約書を交わしたら、手付金として売却代金の一部を受け取ります。

決済と引き渡しを行う

決済と引き渡しは、売買契約を結んでから1ヶ月以内を目安に同時に行われます。手付金分を差し引いた金額を、買主から銀行振込または現金で受け取り、同時に金融機関に住宅ローンの残債分を返済する手続きを行います。

決済当日に必要なものは以下のとおりです。

  • 本人確認書類
  • 登記済権利証
  • 固定資産税等納付通知書
  • 印鑑証明書(登記簿上の住所と一致している必要があります)
  • 諸費用

書類のイラスト

不動産会社からの指示に従って、漏れがないように準備しましょう。不備があると引き渡しが行えなくなるため、注意が必要です。もし売主が売却前に転居して住民票を異動した場合、転居後の住所で発行された印鑑証明書は売却手続きには使えず、別途、住所変更登記が必要になる点も注意してください。

確定申告を行う

売却後、忘れてはいけないのが翌年の確定申告です。家を売った際の利益である「譲渡所得」があった場合は、確定申告で納税しなければなりません。

確定申告を忘れてしまうと、故意かどうかにかかわらず無申告加算税や経過期間に応じた延滞税が加算される場合があるので注意しましょう。

なお、譲渡所得には以下のような税金が軽くなる仕組みがあります。

  • 10年超過所有軽減税率の特例
  • 3,000万円特別控除の特例

ちなみに、家を売って損失が出た場合は「譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」と言って、そのほかの所得から損失分を控除できます。この場合も確定申告が必要となるため注意しましょう。

オーバーローンの場合の対処法6選

売却額で住宅ローンを完済できないオーバーローンでも、不足分を埋める方法があれば家を売れます。対処法は次の6つです。
  1. 自己資金で不足分を補う
  2. 住み替えローンを利用する
  3. 売却を先延ばしにして残債を減らす
  4. 賃貸に出して返済を続ける
  5. リースバックを利用する
  6. 任意売却をする

自己資金で不足分を補う

預貯金で残債と売却額の差額を埋められれば、アンダーローンと同じ手順で売却できます。決済日に売却代金と自己資金を合わせて残債を返済し、抵当権を抹消します。引っ越し費用や新居の初期費用を差し引いても資金が残るかを、先に確認してください。

住み替えローンを利用する

新居を購入する場合は、新居の住宅ローンに今の家の残債を上乗せして借りる「住み替えローン」が使えます。借入額が大きくなるため、審査は通常の住宅ローンより厳しめです。今の家を売る決済と新居を買う決済を同じ日に行う必要があります。

住み替えローンは審査が厳しい!完済済みや返済中はどうする?借入条件を解説

売却を先延ばしにして残債を減らす

急いで売る事情がなければ、返済を続けて残債が売却見込み額を下回ってから売る方法があります。繰り上げ返済で残債を減らせば、その時期を早められます。ただし建物の価値は年数とともに下がるため、残債の減り方と査定額の推移を両方見て判断してください。

賃貸に出して返済を続ける

転勤などで家を離れる場合は、売らずに賃貸に出し、家賃収入で返済を続ける選択肢もあります。住宅ローンは本人が住むことを条件に借りているため、賃貸に出す前に金融機関へ相談し、承諾を得てください。承諾なく貸すと、一括返済を求められる場合があります。

リースバックを利用する

リースバックは、家を事業者に売却して代金を受け取り、その後は家賃を払って同じ家に住み続ける仕組みです。売却代金で残債を完済できる場合に使えます。売却価格は市場相場より低くなる傾向があり、定期借家契約では期間満了で退去が必要になることもあります。国土交通省の「住宅のリースバックに関するガイドブック」で注意点を確認してから検討してください。

任意売却をする

住宅ローンの返済が滞っている場合は、金融機関の同意を得て抵当権を外してもらい、市場で売却する「任意売却」という方法があります。競売と違って通常の不動産取引として売却でき、売却後に残った債務は金融機関と相談しながら返済していきます。返済が苦しくなったら、滞納が長引く前に返済中の金融機関へ相談してください。

任意売却のメリット・デメリットとは?競売との違い、流れも解説

どの方法が合うかは、残債と査定額の差で決まります。まずは複数の不動産会社に査定を依頼して、差額を正確に把握しましょう。

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