マンション売却を考えているあなたへ。
この記事では、ネットやブログにある実際にマンションを売却した人々の生の声を基に、よく起こっている失敗事例から、マンション売却で後悔しないための秘訣まで、リアルな情報を余すことなく公開しています。
売却前の準備をする前に知っておきたいことを全て把握しておきましょう。
「まずはマンション売却の基礎知識を知りたい」という方は、こちらの記事をご覧ください。マンション売却のブログや体験談でよく見る失敗
イエウールでは、売却経験のある方にアンケートを実施(2021年11月)。彼らが、気をつければよかった、失敗したと感じたことを聞いてみました。するといくつか共通する失敗が…マンションの売却ブログなどでもよく見かける失敗と合わせて主なものをご紹介します。
経験者のエピソードから、学びを得ましょう!
不動産会社を適当に選んでしまった
不動産会社や担当者をよく検討せずに決めてしまったというもの。
最も売却で一般的な売却方法、仲介でマンションを売る場合には不動産会社と媒介契約を結びます。その際に「大手だから問題ないだろう」「なんだか良さそうだからこの担当者にしよう」とブランドや直感で決めてしまい、複数社を比較せずに決めてしまった方が何人かいらっしゃいました。
検討せず決めてしまったが故に、いざ売却活動が始まったら「不動産会社の言いなりになるしかなかった」「業務を適当にやっているように感じられ不満を感じた」と失敗を感じたそうです。
もっと高い値段を設定すれば良かった
マンションを売り出す際の価格を低く設定してしまったというもの。
マンションを売り出す際、いくらで売り出すのかその価格を決めるのは売主です。価格を決める際にまわりの売却中の物件の価格などを調べるなどよく調査せずに価格を決めてしまったという意見も多数。
売却した後に「もう少し高くすれば良った」「値下げすることになるなら、もう少し高めに売り出しておけば良った」と価格を決めた時のことを後悔したそうです。
複数社に査定してもらえば良かった
査定を1社で終わらせてしまわないで、他にも査定してもらったらもっと高い査定結果になったのではないかと感じたというもの。
マンションを売却する際、売却相場を調べるのに最も適しているのは不動産会社の査定です。しかし、不動産会社の査定に法律などで定められた明確なルールはなく、不動産会社によって査定結果は異なります。
それを知らずに査定を1社で済ませてしまい、売却活動開始後にその事実に気が付き「他の不動産会社にも査定してもらっていたら、売却額変わっていたかも…」と失敗を感じてしまったそうです。
マンション売却の流れ
実際にマンションを売却する際には何をするの?ということが気になってマンションの売却ブログを見られている方もいらっしゃると思います。
ここではマンションを売却する際の流れを解説します。マンションの売却方法にもより異なりますが、基本的な売却の工程は以下になります。
査定依頼
マンションを売却する際には、まずいくらで売れるのか調べるために査定を行います。
不動産の価格は一物五価といい、価格を知りたい理由によって調べ方が異なります。前述の通りですが、マンションの売却相場を知りたい場合は「いくらなら売れるか」という観点で査定をする不動産会社の査定が最も適切です。
不動産会社に査定を依頼する際は複数社に依頼するのが賢明ですが、1社1社に依頼をするのは手間です。査定を依頼する際あ一括査定サイトイエウールを利用すると良いでしょう。
一度の申込みで複数社に査定依頼を出すことができるサービス。24時間WEBから申込みができるので、仕事で忙しい平日でも不動産会社の営業時間を気にせずに申し込むことができます。
あなたの不動産、
売ったら
媒介契約
不動産会社の査定を受けたら媒介契約を結びます。
媒介契約とは仲介を依頼する不動産会社と結ぶ契約のこと。仲介業務を依頼しますという契約になります。契約の種類は専属専任媒介・専任媒介・一般媒介の3種類。
媒介契約にはそれぞれ特徴があるので、売却したいマンションや売却で最も優先したいことを考えて選ぶと良いでしょう。
専任媒介契約 | 専属専任媒介契約 | 一般媒介契約 | |
---|---|---|---|
複数業者との契約 | × | × | 〇 |
他社への通知義務 | × | × | ○ ※明示型の場合 |
自己発見取引 | ○ | × | 〇 |
契約の有効期間 | 3か月以内 | 3か月以内 | 指定なし |
指定流通機構への登録 | 7日以内に登録 | 5日以内に登録 | 任意 |
業務状況の報告義務 | 2週間に1回以上 | 1週間に1回以上 | 任意 |
イエウールのアンケート調査(2019年11月15日~12月22日実施)によると、最も選ばれているのは専属専任媒介。1社しか契約できず、買主を自分で連れてくることもできませんが、その分不動産会社のサポートが最も厚いので選ばれているのではないでしょうか。
売却活動
不動産会社と媒介契約を結んだら、いよいよ売却活動がスタートします。
不動産会社が中古物件売買のポータルサイトに物件情報を載せたら、買主から内覧の依頼が来ます。売却まで引っ越さない場合は内覧対応が必要となります。売主と買主の都合を不動産会社が調整してくれるので、内覧日には買主を迎えて、部屋を見てもらいましょう。
内覧はクローゼットの中まで見られます。とりあえずクローゼットの中にしまって片付けてしまうということができないので、不要な物は処分したり一時的に実家や貸し倉庫に預けておくのが良いでしょう。
売買契約
買主から購入の申し出があれば、売買契約を結びます。
マンションの最終的な売却額や引き渡し日、どのような状態でマンションを引き渡すのかなどを細かく記載した売買契約書にそれぞれ署名・捺印をし、収入印紙を貼り付けます。
売買契約日当日には、買主から売主へ手付金が支払われるので受け取ります。この時、売買契約が締結されたので、不動産会社には仲介手数料の半金を支払うのが一般的です。
引き渡し
売買契約書に記載された日が来たら、マンションを引き渡します。
引き渡し日はただ鍵を渡すだけでなく、売却するマンションにローンが残っている場合は売却額などでローンを完済し、抵当権抹消の手続きを行い、マンションの名義人を売主から買主へと変更する手続きを行います。
法務局への手続きは司法書士が代理で行うことが一般的で不動産会社が用意してくれるので、自分で手続きを行う必要はありません。売却額を受け取ったら、不動産会社には残りの仲介手数料を支払い売却が完了となります。
マンションを高く売るコツ
マンションの売却ブログを読まれている方の中には、損をせずに売りたい。マンションを売ってプラスにしたいと考えいる方もいらっしゃるでしょう。
では、どのようなことを意識すると良いのでしょうか。マンションを高く売るために知っておきたい主なコツは以下になります。
仲介で売る
なるべく高く売るためには仲介で売るのが良いでしょう。
マンションの売却には買取や任意売却などいくつかの方法がありますが、最も高く売れやすいのは仲介です。
他の売却方法は自分で売出し価格を決められなかったり、売却相場より低い価格での取引になってしまいますが、仲介は売出し価格を自分で決められますし、売却相場以上の価格も設定できます。
高く売りたいのであれば、仲介を選択して売るのが最も高く売れやすいでしょう。
売り出し価格は少し高めに設定する
マンションを売り出す際につける売り出し価格は少し高めに設定しましょう。
マンションを含む不動産は売買契約前に買主に値引き交渉をされることが多く、この交渉をすべてと言わずとも、いくらかは値引いてあげるのが一般的です。また、マンションが売れない場合は売り出し価格を値下げして再度販売することもあります。
つまり、売却希望額をそのまま売り出し価格にしてしまうと最終的に手元に残るお金が少なくなってしまう可能性が高いということ。売り出しを価格を下げることはできても後から値上げすることは難しいので、最初の売り出し価格は高めに設定しておいた方が高く売れやすくなります。
高く売れるタイミングで売る
マンションには高く売れやすいタイミングがあります。
立地や間取りなどもありますが、中古マンションで人気なのは築10年以内。築年数の浅い物件の方が劣化が少なく設備も古くないですし、買主が住み替える際にもマンションが売りやすいです。
不動産は築年数を重ねるごとにその価値は下がっていき、マンションの場合築47年で建物の価値はゼロになると言われています。そのため築10年以内のマンションの方が人気があり、高く売れやすくなるのです。
また、大規模修繕直後もマンションは高く売れやすいタイミング。大規模修繕とは毎月積み立てている修繕積立金を使って、共有部分の修繕を行うことで、エントランスや外壁の塗り替えなどを行います。
大規模修繕の直後は見た目がきれいになっており、買主の印象も良いので高く売れやすいのです。大規模修繕の周期はマンションによりますが、12年周期が一般的。大規模修繕が近づいている場合は少し待ってみるのも手でしょう。
中古マンション市場を見極める
不動産の価格は毎年変化します。今、不動産市場はマンションを売って良いタイミングか見極めるのも必要でしょう。
2022年、現在中古マンションは売り時と言っても良いでしょう。新築マンションの需要が上がると中古マンションも検討され購入されていくので、新築マンションと中古マンションの価格推移は比例しています。
そして、新築マンションの価格は2013年頃からずっと右肩上がり。2020年の新型コロナウイルスの感染拡大などの影響はあったものの下落までは至っていません。
現在も良好で、レインズのマーケットデータによる2月度の不動産市場の動向によると、首都圏の中古マンションの売却価格は今も上昇中です。
マンション
令和4年2月 | 前年同月比 | |
---|---|---|
件数 | 3,146件 | -12.3% |
㎡単価 | 62.51万円/㎡ | 8.4% |
価格 | 4,023万円 | 6.6% |
専有面積 | 64.36㎡ | -1.7% |
築後年数 | 23.27年 | 21.94年 |
不動産会社の選び方
マンションの売却ブログでよく見る失敗でもお伝えした通り、不動産会社選びを失敗したと感じている方もよく見かけました。
ここでは、なぜ不動産会社選びが重要なのかから選ぶ際のポイントまで解説します。
不動産会社選びは担当者が重要
不動産会社選びは担当者選びと言い換えても過言ではないほど、担当者が重要です。
不動産会社がどのような物件を得意としているかという点も不動産会社を選ぶ際の重要なポイントですが、実際にやり取りをし、売主の代わりに行動してくれる担当者を選ぶという方が重要です。
大手であるなど不動産会社名などではなく、担当者を見て決めるようにしましょう。
担当者を見極めるタイミング
担当者の良し悪しを見極めるタイミングは査定時です。
多くの場合、査定を担当した方が媒介契約後も担当になることが多く、査定は媒介契約を結ぶ前に担当者とコミュニケーションが取れる数少ない機会です。
査定時には価格だけでなく、担当者も見比べるようにしましょう。マンション売却の初心者だと1人の担当者を見ただけではその人の良し悪しを見極めるのは難しいです。しかし、複数人を見比べて、どちらが良かったかと判断するのは比較的容易です。
価格を見比べるだけでなく、担当者を見比べるためにも複数社の査定が必要なのです。
担当を見極めるポイント
担当者を見極める際には対応の早さや知識量をチェックしましょう。
買主との売買契約はご縁。現状見た中で最も良い物件を選ぶ、今年中に新居に引っ越したいから購入するなど買主とタイミングが合ったから売買が決まったというパターンも多くあります。そういった時に重要なのは対応の早さ。
内覧希望が買主から来ているのに担当者の連絡が遅いせいで先に見た物件に決めてしまったというようなことがないように、担当者が早く対応してくれているか否かは重要なポイントの1つです。査定時には日程調整の時などに何日も経ってから連絡が来るというようなことがないかチェックしておきましょう。
スピードと合わせて重要なのが担当者の不動産に関する知識量です。売主となる自身は不動産売却に不慣れなので、買主の交渉内容など担当者に聞きたい・頼りたいと思うシーンはいくつもあります。そのような時に間違った知識をだったり担当者も分からないという事態になると判断も誤ってしまう恐れがあります。
また、買主に物件をアピールしてくれるのも担当者。不動産知識や売却するマンション周辺の知識を持っていた方が買主に良いアピールができるでしょう。査定時には査定結果の不明点や分からないことなどを担当者に聞いてみると良いでしょう。
その場で回答できたり、初心者の売主に分かりやすく解説できる場合は不動産知識や経験が豊富な可能性が高いです。
マンション売却で後悔しないための秘訣
マンションを高く売る以前に売却自体が失敗してしまっては元も子もありません。
最後にこの章では、マンション売却が失敗して後悔しないための秘訣を紹介していきます。
無駄な費用はかけない
マンションを売る際に無駄に費用はかけすぎないようにしましょう。
マンションを高く・早く売りたいためにリフォームを検討される方もいらっしゃいますが、リフォーム費用は高額です。買主が気にしやすい水回り、キッチンで40万円~80万円、お風呂場で60万円~150万円といった費用がかかります。
リフォーム以外では不動産会社が打つ新聞広告などオプションの広告費です。物件や早く売却したいなどの要望によっては必要な場合もありますが、オプションであるということは仲介手数料の他に請求が来るということ。
売却するためにお金をかけてしまうと、マンションを売却できてもその分手元に残るお金は少なくなってしまいます。マンションの売却額を残っているローンの返済い充てたい、新しく購入するマンションの頭金にしたいといった場合は売却額が重要になってくるので、売却に費用をかけすぎないように注意しましょう。
気になることはすぐ担当者へ
担当者や買主とのやり取りで気になることがあれば、すぐ担当者に話す/underline]ようにしましょう。
担当者とのやり取りに違和感があれば、すぐに修正をしておかないと売却活動を円滑に進めることができませんし、売主は無料だと思っていたのに実はオプション費用が発生してしまったなんてことがあると仲介手数料を支払う際に揉める原因になってしまいます。
売却活動は3ヶ月~6ヶ月と長期間です。この長い期間モヤモヤを抱えて売却活動を行うのはストレスですし、不信感が募るとそのうち連絡を取る頻度が減るなどして、売却活動もうまくいきづらくなります。
買主とのやり取りでもお互いの認識がズレてしまっていると、契約前に問題になり購入が取りやめになることもありますし、最悪の場合売買契約後にトラブルとなり違約金が発生してしまうなんて可能性もあります。
このようなことを事前に防ぐためにも、担当者とは密に連絡を取り気になることがあればすぐに共有した方が良いでしょう。
余裕を持って売却する
マンションを売る際には時間に余裕を持つようにしましょう。
売却活動中に後悔したと感じることの中に時間に余裕を持っておけばよかったと答える方は多くいらっしゃいます。
転勤や新居購入との兼ね合いで時間に余裕がないと短期間で内覧対応から書類集めなどをやらなくてはならず大変ですし、焦って安く売ってしまい後で後悔するということもあります。
マンションの売却活動は3ヶ月~6ヶ月が一般的と言われていますが、いつまでに売却したいというような期限がある場合はそれよりも余裕を持って売却を始めた方が良いでしょう。