こんにちは、イエウール編集部です!
マンションの売却は高額な取引であるため失敗するととても大変なことになりますが、多くの人はほとんどマンション売却の経験がありません。安く売ると損が出てしまうし、売れないのはもっと困ります。
「マンション売却で失敗しそうで不安…」という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は経験者がどんな失敗をしているのか確認し、マンション売却を失敗させないために極めて重要となる「売却の流れの理解」と「信頼できる不動産会社の選ぶ方法」を説明します。
その後で、よくある失敗事例と対策について詳しく解説していきますので、しっかり理解してマンション売却を成功させましょう!
- マンション売却で失敗すると、「高く売れずに損する」「いつまでたっても売れない」
- マンション売却の失敗は、序盤で(特にスケジュール把握不足、不動産会社選び)多いため、一番の失敗回避ポイントはマンション売却の流れを把握して信頼できる不動産会社を選ぶこと
- 主な11つの失敗事例を見ておけば細かな対策もできる
- 1. マンション売却経験者の失敗談
- 2. 経験者が語るマンション売却の主な失敗要因は2つ
- 3. 失敗回避ポイント①マンション売却の流れを把握する
- 4. 失敗回避ポイント②マンション売却時は必ず信頼できる不動産会社を選ぶ
- 5. マンションを「売り出す前」に起こる主な失敗事例と対策
- 6. マンションの「売り出し中」に起こる主な失敗事例と対策
- 6.1. 失敗事例4|売出価格を高く設定しすぎてしまいマンションが売れない
- 6.2. 対策4|売出価格は希望価格より少し高いくらいで設定する
- 6.3. 失敗事例5|マンション売却に適さない時期に売り出してしまう
- 6.4. 対策5|マンション売却は9月や2~3月を狙う
- 6.5. 失敗事例6|マンション内覧時の印象が悪く成約に結びつかない
- 6.6. 対策6|内覧前に部屋の清掃や手入れを行う
- 6.7. 失敗事例7|内覧時に伝えるべきことを伝えられない
- 6.8. 対策7|内覧時には購入検討者に魅力と欠点をどちらも伝える
- 6.9. 失敗事例8|根拠のない値下げをしてしまう
- 6.10. 対策8|物件の状態を軸に予め定めた許容範囲内で値下げする
- 6.11. 失敗事例9|売り急ぐあまり、安く買い叩かれてしまう
- 6.12. 対策9|価格に関しては適宜不動産会社に相談する
- 7. マンションの「売却後」に起こる主な失敗事例と対策
- 8. 失敗回避ポイントと対策を抑えて売却を成功させよう
マンション売却経験者の失敗談
マンション売却に失敗しないためにも、まずは売却のイメージを具体的にしながらどんな問題が起こりうるのかを知る必要があります。
売却を経験した人がどのようなことに失敗を感じているのでしょうか。
失敗談1:売り出し価格が相場にあっておらず時間がかかった
まずは、子育てに便利な場所に引っ越そうと考え家を売却することにした埼玉県のT.Nさんの体験談です。
T.Nさんは不動産会社が出してくれた査定結果が過去の実績や当時の市場状況の動向を踏まえた妥当なものだと感じていましたが、売却後にまた家を購入する予定だったため査定価格より10%以上高い価格で売りだしてみたそうです。
しかし、相場から大きく外れていたため全く反応が得られずに結局その時間を無駄にして価格も下げることになりました。
結果として成約価格は査定価格を4万円上乗せした数字だったそうです。
T.Nさん(30代)
急いで売却したいわけではなかったので、初めは査定額より10%以上高い価格で売り出した。しかしまったく反応がなく、すぐに価格を下げることになった。
(参考:イエウール「みんなの不動産売却体験談」)
失敗談2:大手だからと不動産会社を吟味せず後悔
神奈川県のT.Yさんは、不動産会社選びに失敗したと感じています。
家の売却を決めた後、ポストに入っていた大手不動産会社のチラシをみて契約まで進めたものの、契約以降のフォローが全くなく結局1年間を無駄にしてしまいました。
その後一括査定でおすすめされた不動産会社にスイッチした結果、半年後に希望価格で売却することができたそうです。
T.Yさん(40代)
最初はポスティングされていた大手不動産販売会社のチラシから査定依頼を出しました。査定価格はある程度想定していた通りだったので、そのまま媒介契約に進みました。それから1年動きが少なかったのでイエウールで再度査定依頼し、1社提案があったので査定していただきました。
初めの不動産会社の担当者の方はレスポンスも早く、大手ということもありまずは試しにというつもりで契約をしました。しかしその後は動きが無くフォローも少なかったので、イエウール経由で提案のあった会社に専任契約をスイッチしました。
(参考:イエウール「みんなの不動産売却体験談」)
失敗談3:売却スケジュールに余裕がなく値下げする結果に
最後に、先に引っ越すことを決めてしまいスケジュールに余裕が持てなかったM.Hさんの経験談です。
M.Hさんは自分で決めた引越しだったにも関わらず、最初に計画的な売却スケジュールをたてなかったために売却価格を希望価格や査定価格より大幅に下げて売ることになったと後悔しています。
M.Hさん(30代)
コロナ禍になり都会にいる理由がなくなったので地方にいこうと決めたため。実際に売却が出来るのかタイムスケジュールがとても心配で不安な点でした。
当初高値で打ち出していましたが、買い手が中々現れずにいました。その為、残債を加味して最低限残るぐらいで200万ほど金額を下げて再度売り出しました。
(参考:イエウール「みんなの不動産売却体験談」)
経験者が語るマンション売却の主な失敗要因は2つ
マンション売却は大きなお金が動く分、絶対に成功させたいものです。マンション売却の成功としてイメージされるのは、できるだけ「高い値段で」「速く」売れた状態だと思います。
しかし、先の例のように「売却価格を希望より下げることになった」「予定していた期間で売れなかった」など、マンション売却で失敗したと感じている人は意外と多く存在します。その方々が感じている主な失敗要因は以下の通りです。
- マンション売却や費用感の知識が足りなかった
- 不動産会社に言われるがまま進めてしまった
- 売却期間の設定が短すぎた
マンション売却を経験する機会はほとんどの方が一生に一度。仕事で不動産に携わっている方でない限り、全ての知識を知ることは難しいでしょう。
そんな中でもマンション売却を成功させるために、失敗を回避するポイントは大きく「マンション売却の流れを把握する」「必ず信頼できる不動産会社を選ぶ」の2つです。
失敗回避ポイント①マンション売却の流れを把握する
マンション売却を成功させるために欠かせない1つ目のポイントは、売却の流れを把握し必要な期間を確保することです。
やむを得ない事情があり、高くなくていいから速く売りたいという場合でない限りにおいては、「速く」売りたいと思っても売り急ぐことは禁物です。
急ぐあまり価格を下げることになるなど売主にとって不利な売却になる可能性が高まるため、売却期間にはある程度の余裕が必要と言えるでしょう。
まずはマンション売却の流れを見てください。
STEP1~4に必要な期間は1週間~1か月、STEP5が1~3か月、STEP6~7がおよそ1か月が一般的だと言われています。
特に注意が必要なのは、売買契約から引き渡しまでにかかる1か月です。この間に買主はローンの本審査を通すため、買主が決まった後も必ず必要な時間があることを把握しておきましょう。
買主は、購入を検討する際にあらゆる物件の比較やローンの仮審査を行います。そのため、売主側がいい買主に出会えたと感じても、すぐに売却できるわけではありません。
ここまで説明した流れから、売却期間は短くても4~6か月で想定しておくのがおすすめです。
失敗回避ポイント②マンション売却時は必ず信頼できる不動産会社を選ぶ
マンションの売却は、多くの人が一生に一度あるかないか位しか経験しません。
つまり、あまり知識も経験もない中で進めるしかないケースがほとんどです。そんな不安なマンション売却を助けてくれるのが、売却を依頼する不動産会社です。
もし親身になって相談にのってくれたり、分からないことを教えてくれる不動産会社であれば、マンション売却の成功はぐっと近づきます。
逆に不親切な不動産会社に売却を任せてもらうと、本当に自分のためになる売却活動をしてくれなかったり、買い手との交渉を有利に進めてくれず、大きな損失を抱えてしまう可能性があります。
不動産会社選びに・・・ | ||
---|---|---|
× 失敗した場合 | 〇 成功した場合 | |
売出し価格 | 安すぎて損したり、高すぎて売れない | 狙った価格で売れる |
買い手との交渉 | 買い手との交渉で歯が立たない・決裂する | 買い手も自分も満足できる条件で合意できる |
家売却にまつわる相談 | 何も相談にのってくれない | 色々と相談にのってくれる |
不動産会社探しは難しい
しかも、売却に有利な不動産会社を探すのは、とても難しいのです。
一般的には、マンションの売却を任せるべき会社は、「大手と地域密着の、売却に詳しい会社に複数依頼する」「不動産業者の担当者を信頼できるかどうかで選ぶ」というのが定石です。
ですが、そのような会社をどうやって探し出せばよいのでしょうか?
不動産会社の得意分野は会社によって異なり、マンションの売却が不得意な会社もかなりいるからです。不動産会社はオフィスや住宅の賃貸や、ビルの管理に特化した会社もたくさんあります。また、担当者との相性もあります。
これらの中から売却に合った会社を自分で探し出すというのはとても難しく、多くの方がマンション売却に失敗する原因の一つでもあります。
- 自力で不動産会社を探すのは、ちょっと難しそう・・・・
不動産会社を探すなら、不動産一括査定サービスを使うべき
そこでおすすめするのが、「不動産一括査定サービス」です。
不動産一括査定サービスは、インターネットで、複数の会社に査定を一括で依頼できるサービスです。選りすぐりの会社に対して、たった1回の情報を入力するだけで、複数の会社に査定が依頼できます。
しかも、査定の依頼には費用は一切かかりません。
とりわけおすすめなのが 「イエウール」で、イエウールでは最大6社まで査定を依頼することが出来るので、後で複数の不動産業者に訪問査定を依頼しやすくなります。しかも、登録会社数は2300社ととても多くの選択肢から選べます。
- すごい!2300社も登録してるんだ!
また、利用者数もとても多く、これまで1,000万人以上が利用しています。
- え!1,000万人もの人が使ってきたサービスなの!?
- 安心安全のイエウールで、いますぐ査定を依頼しよう!
査定結果を聞いて、納得のいく会社から売却を依頼する不動産会社を選ぼう
査定の結果を聞くと、不動産会社や担当者について様々なことが分かります。
その会社や担当者の売却実績や、地域の不動産市場に関する知識力、マンション売却の知識力や経験、そして担当者とあなたとの相性です。
また、電話やメールの対応の早さなど、売却が進んだ局面で大切になってくるポイントも、担当者と接することで自ずと分かってくるでしょう。
なお、不動産会社を一つに絞る必要はありませんし、「大手」「地域密着」にこだわりすぎる必要もありません。
大手であっても合わない人はいますし、小さい業者でも情報が多く馬が合うこともあります。そもそも、マンションの売却の話があるとレインズ(不動産流通機構)という情報システムに載せるのが通常なので、インターネットさえあれば規模の大小はあまり関係ない時代ともいえます。
つまり、自分の担当となる人と話をして感じが良かったり、電話やメールで対応が良かったりする、自分が信頼できると思う人のいる不動産業者を選ぶというのが、納得のいくマンション売却の第一歩と言えるでしょう。
マンションを「売り出す前」に起こる主な失敗事例と対策
続いて、マンションの売却でよくある失敗を「売り出す前」「売り出し中」「売却後」の時系列に沿って紹介していきます。
それぞれのケースに対する対策も併せて解説するので、少しでもマンションの売却を考えている方は注意すべきポイントやコツを理解して抑えておきましょう。
まずはマンションの売り出しを始めるまでに起こる失敗です。
売り出し前に失敗してしまったらそれ以降の過程で取り戻すのが困難になるため、対応を間違えないようしっかりと確認しておきましょう。
失敗事例1|査定額の高さだけで売却を任せる不動産会社を決めてしまう
マンションを査定してもらうと、査定額は不動産会社によって違ってきます。
そんな中で、つい一番高い査定を出した不動産会社に売却を依頼したくなってしまいますが、査定額の高さだけで不動産会社を決めてしまうのは間違いです。
仲介手数料欲しさに一番高い値段で釣っておいて、後で売れないからと価格を下げるように促してくる悪質な不動産会社も少なくありません。実際に、購入したときの価格より500万円も高い査定額を出されて、嬉しくなって専任媒介契約を結んだはいいが、結局売れずに3カ月で700万円も値下げさせられたという話もあります。
対策1|相場から大きく外れない査定額で信頼できる不動産会社を選ぶ
マンションの査定額の高さに惑わされて不動産会社選びで失敗しないために、他の会社より2割も3割も高い査定を出す会社は一度は疑ってみましょう。
マンション売却に慣れていない人にとって大切なのは、「実績があり」「親身になってくれる」「熱意のある」不動産会社に売却を任せることです。
査定額だけでは決めず、不動産会社としっかりコンタクトをとって、不動産会社を選びましょう。
失敗事例2|両手仲介の不動産会社を選んでしまう
両手仲介を行っている不動産会社には注意が必要です。両手仲介とは、「売主と買主の両方の仲介を、ひとつの不動産会社が担当する」ことを言います。
両手仲介の場合不動産会社にとっては、契約を成立させて手数料を稼ぐことが最優先となりますので、売却価格を下げたり他の会社に物件を紹介しなかったりなど、売主のあなたに不利なことが起きかねません。
例えば、相続税対策でマンションを売る場合は、期限もあるので、一層不動産会社は取引の成立を急がせてくる(つまり、値下げを要求してくる)でしょう。
アメリカなど海外では利益相反取引として禁止されていますが、日本では大手仲介業者の取引の半分が両手仲介なので、必ずしも両手仲介だからダメという訳ではありません。
しかし、両手仲介の場合は不動産会社が自分にとって最善の手を尽くしてくれない可能性もあることをしっかり知っておきましょう。
対策2|両手仲介に注意して悪質な不動産会社を避ける
両手仲介に限らず、マンションの売主ではなく自分たちの利益を優先してしまうような悪質な不動産会社も世の中には存在します。
このような不動産会社を選んでしまい、マンション売却で失敗することを避けるためには、必ず複数の不動産会社を比較検討した上で、最も信頼のおける不動産会社を選ぶことが大切になってきます。
ついつい手間を惜しんで不動産会社を比較検討せずに不動産会社を決めてしまったり、査定額に釣られて不動産会社を見極め損ねてしまうケースが頻発しているのが現状です。
そのような事態に陥らないように、不動産会社選びでは複数社に査定を依頼して、担当者の雰囲気や話し方、実績や態度などの査定額以外の面も十分に比較検討することを心がけましょう。
また、不動産一括査定サイトのイエウールなら、1度の必要情報の入力で信頼のおける複数の優良な不動産会社に査定依頼を出すことが出来ます。
マンションの査定を考えている方は是非利用してみてください!
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失敗事例3|マンション査定の際の印象が悪い
家も見た目は大事です。新築同然とはいかなくとも、さっぱりと、小綺麗な家のほうが好印象です。
ゴミなどは綺麗に片づけ、タバコやペットの臭い対策もしておくと良いでしょう。基本的には不動産会社の担当者もプロであるため、部屋が少し散らかっているからといって闇雲に査定額を低く算出されるなんてことはほとんどありません。
しかし、部屋があまりに汚れていたり臭いが残っていると高い査定も付けづらく、本来のマンションの価値を損なってしまうことになるでしょう。
対策3|マンション査定前に掃除をする
マンション査定時の印象の悪さで損をしてしまわないためには、最低限の掃除や整理整頓をきちんと行っておくことが重要です。
リフォームやリノベーションを行う必要はありませんが、普段は掃除を後回しにしている箇所なども最低限掃除を済ませた上で査定に臨みましょう。
また、壁や天井、扉、水回りの設備などに破損や劣化がないかを事前に確認しておき、気になる場合は査定時に不動産会社の担当者に尋ねてみると良いでしょう。
マンションの「売り出し中」に起こる主な失敗事例と対策
次に、マンションの売り出し中に起こる失敗事例です。
売却過程の中で最も失敗パターンが多くなっていますので、一つ一つ丁寧に理解するようにしてください。
失敗事例4|売出価格を高く設定しすぎてしまいマンションが売れない
売り出し価格が相場よりはるかに高い場合だと当然そのマンションを買う人は現れません。親の遺産の家で、すぐに売る必要がないから、とあまりに強気な売出価格をつけてしまうと、いつまでも売れないという事態にもなりかねません。
すぐに売る必要がない場合に高値をつけてしまうのもよくある失敗です。
高すぎて買う人が現れない→不動産会社が関心を持たなくなる→ますます買う人を紹介してくれなくなる、という負のスパイラルに陥ってしまうことがあります。
対策4|売出価格は希望価格より少し高いくらいで設定する
対策としては2つのものが考えられます。
まず1つ目は、マンション売却や査定に興味があるのであれば、必ず複数の不動産会社に査定を依頼することです。
複数の不動産会社による査定結果を比較することで、ようやくご自身のマンションの相場が見えてきます。
いたずらに査定価格を釣り上げて契約を取ろうとする悪質な不動産会社が存在することにも触れましたが、ご自身で最低限の相場観を掴んでいればそのような失敗も避けることが出来るでしょう。
2つ目は、信頼できる不動産会社のアドバイスや意見をきちんと参考にすることです。
マンションを売却する人の多くは初めての不動産売却です。分からないことだらけで、高く売りたいからとつい売出価格を高く設定しすぎてしまうケースも多いです。
売出価格を高く設定すること自体が問題なのではなく、きちんと根拠や戦略に基づいた価格設定になっていないことが問題なのです。
そのようなケースを避けるためにも、複数の不動産会社を比較検討した後は、信頼できる不動産会社を見極めたうえで、アドバイスや意見を参考に売出価格を決定するようにしましょう。
失敗事例5|マンション売却に適さない時期に売り出してしまう
マンションなどの不動産の売却には、売却に適した時期と売却に適さない時期が存在します。
売却に適さない時期とは、購入希望者が見つかりづらい時期のことです。
例えば、年末年始や夏休みなどの長期休暇シーズンは多くの人が休暇を楽しんでいたり、帰省していたり、不動産会社が休業していたりといったことが考えられます。
マンションの売出直後にこのような時期に入ってしまうと、売却が想定よりも長引いてしまったり、結果的に価格を引き下げて売却することになってしまう可能性も考えられます。
対策5|マンション売却は9月や2~3月を狙う
このような失敗を避けるためにも、マンションの売却に適した時期と、マンションの売却には適さない時期をきちんと理解しておくことが重要になります。
具体的には、夏季の長期休暇が終わった9月あたりや、年末年始も落ち着いて時間が過ぎた年度末にあたる2~3月あたりなどは比較的不動産売却に適した時期だと考えられます。
まずは、マンション売却に適さない時期がいつなのかをきちんと理解しておくことが最も重要な対策だと言えるでしょう。
失敗事例6|マンション内覧時の印象が悪く成約に結びつかない
マンションの売却活動中によくある失敗として、内覧時の印象が悪いために手間をかけて内覧を行ったのに中々マンションが売れないというものが挙げられます。
具体的には掃除が行き届いていなかったり、物件の雰囲気が暗かったりといったような、物件に対する印象が良くないなどの原因が考えられます。
このような状況だと、内覧しても成約に結びつかない可能性が高くなってしまいます。
対策6|内覧前に部屋の清掃や手入れを行う
このような失敗を避けるために、内覧前にはきちんと清掃や手入れを済ませ、可能な限り最高の状態で内覧を迎えましょう。
特に水回りは特に気にする購入希望者が非常に多いので、出来るだけきれいに、プロのクリーニングや一部をリフォームするなど、出来ることはすべてやると良いでしょう。
家だけではなく、売主自体の印象も大切です。売主としてもマナーをもって接客し、内覧の人の質問には上手く答えられるように準備しておきましょう。
失敗事例7|内覧時に伝えるべきことを伝えられない
内覧に関するよくある失敗事例として、内覧時に購入希望者にどんなことを伝えるべきか分からずに、伝えそびれてしまうというケースも考えられます。
また、伝えるべきことをあえて隠してしまうことも同じく失敗事例として挙げられます。
具体的には、物件の魅力やアピールポイントなどの伝え方が分からずに、上手く伝えられなかったという失敗や、反対に物件のネガティブな情報を伝えずに隠してしまったなどの失敗です。
対策7|内覧時には購入検討者に魅力と欠点をどちらも伝える
これらの失敗を避けるためには、何よりもまずご自身の物件の魅力やアピールポイントを、そのマンションに住んだからこそ分かる意見としてまとめておくことが重要です。
またネガティブな情報も同じくまとめておきましょう。
内覧に来ている購入検討者は、ご自身の物件に興味を持っていることは間違いありません。
その上で、実際にそのマンションに住んだ人だからこそ分かる魅力や欠点を知りたいと考えているのです。
内覧時には物件だけでなく売主の印象も重要であると述べた通り、内覧に来た購入検討者が気になることなどは可能な限り伝えられるように住民目線での魅力や情報をまとめておくのが良いと言えるでしょう。
失敗事例8|根拠のない値下げをしてしまう
内覧を終えてからも失敗するポイントや事例は沢山あります。
物件の契約に向けて交渉をする中で、根拠のない値下げをしてしまうことも失敗事例として挙げられます。
「内覧まで行ってようやく掴んだマンション売却のチャンスを無駄にしたくない」という思いが強すぎて、購入希望者側の要望を全て受け入れて、根拠のない値下げを繰り返してしまい、結果的に損をするケースです。
対策8|物件の状態を軸に予め定めた許容範囲内で値下げする
根拠のない値下げをしないための一番の対策は、戦略的に交渉に臨むことです。マンションなどの不動産売却においては、値下げ交渉が行われることも多く、値下げに応じること自体が問題な訳ではありません。
根拠のない値下げ要求を受け入れてしまうことが問題であり、一度受け入れてしまうと購入希望者側に足元を見られ、最終的に大幅な値下げをすることになる可能性もあります。
そのため、予め許容できる値下げ幅を決めておき、その上で値下げ交渉に臨みましょう。
また、値下げをする場合にも無条件で受け入れるのではなく、具体的に物件のどこが根拠で値下げを行うのかをきちんと明言するなどして、毅然とした態度で戦略的に値下げ交渉に臨みましょう。
失敗事例9|売り急ぐあまり、安く買い叩かれてしまう
マンションを売るときは、買い手にマンションを買っていただく立場になるため、つい自信がなくなり安く値段を設定しすぎて損をすることも良くあります。
特に、相続税対策でマンションを売る場合、相続開始後10カ月以内という納税の期限がありますから、現金で相続税を払えないとなるとマンションを売るしかなく、安く買い叩かれるという事になります。
つまり、マンションの売り出し価格は高すぎたら売れないし、安すぎても損をする、なかなか難しい問題ということになります。
対策9|価格に関しては適宜不動産会社に相談する
このような失敗を避けるためにはやはり、不動産のプロで、地域のマンションの相場を熟知している不動産会社からアドバイスを受けるのが大切と言えるでしょう。
速く売りたいからと言って、安く買い叩かれては元も子もありません。
そのため、信頼できる不動産会社を見つけて売却活動に臨んでいるはずなので、適宜アドバイスを受けながら特に価格面については慎重に判断するようにしましょう。
マンションの「売却後」に起こる主な失敗事例と対策
最後にマンションの購入者が見つかり売却した後に起こる失敗の事例を見ていきましょう。
購入者が見つかったからと言って安心するのはまだ早いです。
手続きが全て完了するまでは気を抜かず、特にお金周りでの失敗を避けられるようにしておきましょう。
失敗事例10|マンションの成約価格が住宅ローン残債を下回ってしまう
マンションの売却活動後によくある失敗事例として、マンション売却の成約価格が住宅ローン残債を下回ってしまうケースが挙げられます。
この点に関しては、マンションの売却前にきちんと住宅ローン残債を把握した上で売却活動を始めても、契約交渉で値下げをした結果、最終的に住宅ローン残債を下回ってしまったというケースに陥ることも考えられます。
マンションの売却価格が住宅ローン残債を下回ってしまった場合、マンションの売却益とご自身の手元の資金で住宅ローン残債を一括で返済しなくてはなりません。
資金を用意できない場合には、カードローンを組んだり、家族に借りるなどして資金を用意するしかありません。
このようなケースに陥ってしまうと、ご自身に大きな精神的なストレスがかかることはもちろん、ご家族の方などにも負担を強いることとなってしまいます。
対策10|マンション査定前に住宅ローン残債を確認する
このような失敗を避けるためには、何よりもまず住宅ローン残債を把握した上で、複数の不動産会社に査定を依頼してマンションの相場観を持っておくことが極めて重要になります。
また、これらの対策をしていても結果的にマンションの成約価格が住宅ローン残債を下回ってしまい、返済用の資金を用意できない場合には、住み替えローンや任意売却を検討すると良いでしょう。
このようなマンションの売却金額と手元の資金でローンを完済出来ない場合の対処法については後ほど詳しく解説します。
失敗事例11|想定よりも多額の税金を支払う必要に迫られる
最後に紹介するよくある失敗は、マンションの売却後に想定していたよりも多くの税金を払うことになってしまったというケースです。
マンションの売却には、不動産会社に支払う仲介手数料などの費用の他にも、印紙税や譲渡所得税といった税金がかかってきます。
これらの税金についてきちんと把握しておかないと、後になって「マンションを売ったのに、住宅ローンの返済や費用や税金の支払いで手元にお金が全然残っていない…」といったケースに陥ってしまう可能性が高くなってしまうでしょう。
特に印紙税については、今まで、減税制度があったため、40-50%税率が下がっていましたが、2024年4月1日からは、本則に基づいた税率に変わるため、特に注意が必要です。対策11|税金等の費用感は事前にシミュレーションしておく
このような失敗を避けるために、マンション売却にかかる税金を把握するとともに、ご自身が非課税となるケースに該当するかなども合わせて理解しておくと良いでしょう。
ここでは、簡易的にマンションの想定売却価格をシミュレーションできるツールと、想定売却価格を基にマンション売却にかかる費用を算出できるツールを紹介しておきます。
税金などを含めたマンション売却にかかる費用を簡単にシミュレーションしてみて、このような失敗を未然に防いでおきましょう。
STEP1|マンションの想定売却価格を簡易的にシミュレーションしてみよう!
マンションの想定売却価格がシミュレーション出来た方はSTEP2に進みましょう。
STEP2|マンションの売却にかかる費用をシミュレーションしてみよう!
STEP1でのマンションの想定売却価格や情報を入力して、簡単にマンション売却にかかる税金などを含めた費用の計算をしてみましょう。
未記入(不明)の場合は5%で自動試算
未記入(不明)の場合は5%で自動試算
売却価格
0万円
仲介手数料
0万円
諸経費
0万円
印紙税
0万円
譲渡税
0万円
手取り金額
0万円
※このシミュレーション結果はあくまでも概算になります。
売却価格 | - | 0万円 |
仲介手数料 | - | 0万円 |
諸経費 | - | 0万円 |
印紙税 | - | 0万円 |
譲渡税 | - | 0万円 |
手取り金額 | 0万円 |
※このシミュレーション結果はあくまでも概算になります。
売却価格-(取得費+仲介手数料+諸経費+印紙税)=譲渡益(譲渡所得)
0-(0+0+0+0)=0万円
(譲渡益-特別控除) ×税率 (所得税+住民税)=譲渡税
(0-0) × 0% [0%+0%]=0万円
※上記所得税の税率には、復興特別所得税として所得税の2.1%相当が上乗せされています。
より正確なマンション査定や費用の計算を行いたい方は、不動産一括査定サイトのイエウールを利用して複数の優良な不動産会社に無料で査定依頼をしてみてはいかがでしょうか。
あなたの不動産、
売ったら
失敗回避ポイントと対策を抑えて売却を成功させよう
今回はマンション売却で根本的に失敗を回避するための2つのポイントと、売却過程で起こりやすい失敗の事例を見ていきました。
初めての売却活動で不安もあると思いますが、スケジュールに余裕を持ち、信頼に足る不動産会社を見つける努力をしておけばある程度の問題は回避することができます。
それから、信頼できる不動産会社が見つかった場合でも言われるがままに物事を進めることはリスクが伴います。
書類内容の確認や、知らない用語の確認等は必ず行うようにして、自分で判断できる状態にしておくと安心でしょう。