「1LDKマンションが売れない…」そんな悩みを抱えてはいませんか?市場には多くの物件が溢れており、特に1LDKのような特定の間取りのマンションは売却が難しいとされています。
売れない原因も多岐にわたりますが、実はそれぞれに対処法が存在します。
「1ldkマンション売れない」という悩みを解消するために、この記事では、売却戦略を見直し、買い手の関心を引きつける方法を詳しく解説します。あなたのマンションを際立たせるポイントを押さえ売却を成功させましょう。
1LDKのマンションが売れないって本当?
「1LDKのマンションが売れない」という噂を聞いたことがありますか?
1LDKのマンションからお住み替えを考えている方や、資産運用として所有していたマンションを売り出したいと考えている方にとって、「1LDKのマンションが売れない」という噂は心配になりますよね?
どうして「売れない」といわれるようになったのか。その背景に何があったのか気になりませんか?
結論からお伝えすると、「1LDK のマンションが売れない」というのは、間違いです。
次の章で詳しく説明しますが、供給戸数が2LDKや3LDKの家に次いで多いため、その市場は比較的売却難易度が高いと言えます。
供給戸数の観点から1LDKのマンションを見てみよう
2023年6月における首都圏のタイプ別新築マンション供給戸数を表で表すと以下のようになります。
発売(戸) | 契約(戸) | 契約率 | 契約戸数割合 | |
ワンルーム | 37 | 32 | 86% | 16.6% |
1LDK | 190 | 135 | 71.1% | 7.0% |
2LDK | 674 | 570 | 85.0% | 29.6% |
3LDK | 1,583 | 1,133 | 71.6% | 58.8% |
4LDK | 88 | 57 | 64.8% | 2.9% |
合計 | 2,590 | 1,927 | – | – |
参照:株式会社不動産経済研究所「首都圏発表資料2023年7月」
首都圏において、1LDKマンションの供給数は190戸になっています。全体の190戸中契約戸は135戸と契約率は、71.1%です。
タイプ別に見ると、契約戸数割合が58.8%の3LDKのタイプが一番大きい割合となっており、高層ビルが多数建設される一方で、中古物件も市場に多く出回っています。
このような状況は、
需要が供給を上回らない、販売競争が激化する可能性が高いので、売り手にとっては厳しい状況をもたらしています。
1LDKのマンション間取り別売買相場
次に1LDKマンションの売買相場を間取り別にみていきましょう。
国土交通大臣指定「公益財団法人 東日本不動産流通機構」から提供されているデータは、2022年度のものが最新となっています。
2022年度最新(件)
2019 | 2020 | 2021 | 2022 | ㎡単価(万円/㎡) | 価格(万円) | 専用面積(㎡) | |
ワンルーム | 1,627 | 1,507 | 1,636 | 1,654 | 69.24 | 1,643 | 23.73 |
1LDK | 5,693 | 5,353 | 5,851 | 6,050 | 92.42 | 3,682 | 39.84 |
2LDK | 10,199 | 10,026 | 10,178 | 9,757 | 80.82 | 5,015 | 62.05 |
3LDK | 17,950 | 17,692 | 17,671 | 15,797 | 61.09 | 4,476 | 73.27 |
1LDKのマンションに売買物件としての需要はあるのか
1LDK(1 Living, Dining, Kitchen)のマンションは、一人暮らしやカップル、少人数の家庭には十分な広さを提供できる物件とされています。そのため、特に都市部や郊外の人気エリアでは、まだまだ需要が高いです。
例えば、2LDKや3LDKに比べて、価格が手頃であるため、初めての不動産購入者には特に人気があります。また、シングル、DINKs、シニアなど、幅広い層から需要があります。
- DINKsとは、共働きで子供を持たないライフスタイルを指すよ!
- 「Double Income, No Kids」の頭文字でDINKsだよ
賃貸物件として需要がある
1LDKのマンションは賃貸市場で非常に需要がありますが、売買市場では話が少し違います。
1LDKのマンションは、広すぎず狭すぎない間取りであるため、賃料が比較的手頃です。特に都市部では、住宅費を抑えつつも快適な生活空間を求める人にとって魅力的な選択肢となります。
注意していただきたいのが、賃貸として人気があるからといって、自動的に売買でもその需要があるわけではありません。
特に、若い世代が賃貸に傾倒している今日、購入を検討する人が減少している現状があります。
そのため、需要がありそうなターゲットに向けた最適な売却方法をしないと、1LDKマンションは売れにくいという噂通りになってしまうかもしれません。
1LDKのマンションが売れない理由
1LDKのマンションが売れないとは、どういったものがあるのでしょうか。
30~40代の購入ターゲット層のニーズに合わない
1LDKマンションが売れない主要な理由の一つは、30-40代の購入ターゲット層のニーズに合わないためです。
30~40代は人生の中で重要な転換期にあたり、多くの場合、家族を持つことが多い年齢層です。そのため、この時期には、子供の成長空間や将来の家族拡大を見越した住宅選びが重要視されます。
1LDKのマンションは、基本的に単身者やカップル向けに設計されており、この年代の多くが抱える家族の成長や拡大に対応するのに十分なスペースを提供できません。
また、この年代はキャリアの安定期に入り、住宅ローンの支払い能力も高まるため、より広い住空間や子供の教育環境を考慮した立地を選ぶ傾向にあります。その結果、1LDKのマンションは、このターゲット層のニーズとは大きく乖離しており、購入候補から外れやすくなります。
20代の購入ターゲット層の資金不足
20代は社会人生活を始めたばかりの段階であり、大きな貯蓄を持っている人は少ないです。
この年代の多くは、初めての住宅購入に際して、頭金の準備や長期にわたるローンの返済計画に不安を感じることが一般的です。特に、都市部では不動産価格が高騰しており、1LDKのマンションであっても、購入には相応の資金が必要になります。
このような状況では、20代の若年層にとって、購入可能な不動産を見つけること自体が困難であり、資金不足が売れない大きな理由となっています。
加えて、この年代は将来のライフステージの変化を見越して、より柔軟性のある住宅選択を求める傾向にあり、1LDKのマンションが最適な選択肢とは限りません。
ファミリー層のニーズに合わない
ファミリー層、特に子供を持つ家庭では、住宅選びの際に子供の成長に合わせた部屋数や教育環境、近隣の公園や施設の利便性など、多岐にわたる要素を考慮します。
1LDKのマンションは、限られた空間内での生活が前提となるため、子供のプライベート空間の確保や将来の家族拡大を見越した住宅選択には不向きです。
また、ファミリー層は子供の安全や教育のために、住宅の立地や周辺環境にも高い要求を持ちます。
1LDKのマンションが提供する生活スタイルは、これらファミリー層のニーズとは大きく異なり、その結果、購入対象から外れる主要な理由となっています。
将来売却しづらいイメージが根強い
不動産投資において、将来の売却可能性は重要な検討事項の一つです。
1LDKのマンションは、その特性上、市場での需要が限られており、特にファミリー層や高齢者層からの関心が低い傾向にあります。これは、将来的に売却する際の市場の反応や価格の下落を懸念させる要因となります。
また、不動産市場の動向や経済状況の変化によっては、1LDKのマンションの売却がさらに困難になる可能性もあります。
このような将来の不確実性や売却時のリスクを考慮すると、購入者はより流動性の高い、または将来性のある不動産への投資を選好する傾向にあり、1LDKのマンションが売れにくい一因となっています。
1LDKのマンションを確実に手放す方法
1LDKのマンションを確実に手放すためには、不動産買取が非常におすすめです。
不動産買取とは、不動産会社が直接物件を買い取る方法です。
この方法を利用することで、通常の仲介売却に比べて迅速かつ確実に物件を手放すことができます。
どのくらい迅速かというと、通常、不動産仲介を利用した際は、売却期間が3ヶ月~6ヶ月ほどかかります。
しかし、不動産買取は、不動産会社との直接的なやり取りで、購入者を探す手間が省けるため、7日間~1ヶ月程度で売却が完了できます。
また、不動産買取では、購入希望者のローン審査や交渉による破談のリスクがありません。
そのため、業者が提示した買取価格に合意すれば、その後の手続きは確実に進行し、契約が成立します。
不動産買取では、予定通りに物件を手放すことができます。
1LDKのマンションを高く売るコツ
1LDKのマンションを売る際に高値で売却するためには、いくつかの戦略とテクニックがあります。
ターゲット層を明確にする
売却対象のマンションがどのような人々に最適かを考慮することで、効率的なマーケティングが可能になります。
例えば以下のようなお客様をターゲットにしてみてはいかがでしょうか。おすすめする理由も含めて紹介します。
30代の単身者をターゲットにするメリット
- モダンでスタイリッシュな内装や設備が価値とされやすい
- 都心へのアクセスが良い場所であれば高評価
- 価格帯が手ごろであれば、比較的購入意欲が高い
新婚の夫婦をターゲットにするメリット
- 2人で住むのに適した広さや設備をアピールできる
- 子育て環境(公園、学校、病院など)に注目して販売できる
- 新生活を始める夫婦にとって、新しいマンション購入は魅力的
老夫婦をターゲットにするメリット
- 低階層であれば、エレベーターがなくても問題なし
- 静かな環境や周辺施設(医療機関、スーパーマーケット)が整っていればプラス
- メンテナンスが行き届いていることが評価される
投資家をターゲットにするメリット
- 賃貸に出しやすい立地や設備であれば、即決する投資家も
- 税制面でのメリットや将来性をアピールできる
- 短期間での売却が可能な場合も
ハウスクリーニングを検討する
清潔な印象を与えることで、買い手が見つかりやすくなるため、ハウスクリーニングを検討するのも良いでしょう。
小さな修繕をすることで、価格交渉時に有利になる可能性も高くなります。
投資物件として扱い広範囲に売り出す
所有する物件が投資向きであれば、投資家など多様な買い手が見込めるかも知れません。
賃貸実績や周辺の賃貸相場を明示することで、購入意欲を高められます。投資をするために不動産を探している方の目にも付きやすいように、投資物件として広範囲に売り出してみるのも良いでしょう。
マンションの売却に強い不動産会社に依頼する
専門的なアドバイスや販売戦略が期待できるため、マンションの売却に強い不動産会社さんに依頼することをおすすめします。
広範なネットワークを通じて、効率的に買い手を見つける可能性が高まります。
1LDKのマンションが売れないときの対処法
マンションの売却を考える際に、利益が出るようにできるだけ高く売りたい、できるだけスムーズに進めたい方が大勢います。
しかし、売れない…と悩んでいる場合どうにか1LDKのマンションを手放す方法はないのでしょうか?紹介していきます。
売り出し価格を下げる
1LDKのマンションが売れない場合、最も即効性のある方法は売り出し価格を下げることです。
しかし、この方法にはリスクもあり、価格を下げすぎると逆に購入希望者が疑念を抱く可能性もあります。
そのため、市場調査をしっかりと行い、適正な価格で売り出すことが必要です。
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売れない理由が価格だけでない場合、媒介契約先の不動産会社を変更することも一つの手段です。
特に、1LDKマンションの売却に強い不動産会社に依頼すると、より効果的な販売戦略が期待できます。