路線価は過去のデータの調べ方を解説|国立国会図書館とは?

路線価は過去のデータの調べ方を解説|国立国会図書館とは?
路線価は年々更新され、土地の価値を示す重要な指標となっていますが、過去のデータを見たくなった場合はどうすれば良いのでしょうか?

過去の路線価は、不動産市場の歴史的な変化を理解し、将来の価値予測に繋げるための貴重な資料となるため、国税庁のホームページや国立国会図書館で管理されています。

この記事では、過去の路線価の見方や、いつの時代のものがどこで管理されているかなどの探し方を紹介します。

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過去の路線価の調べ方

まずは、路線価とは何か説明します。

毎年7月初旬に、国税庁から発表される「路線価」。

路線価とは、路線(道路)に面する標準的な宅地の1平方メートル当たりの価額(千円単位で表示しています。) のことを指します。

路線価が定められている地域においては、土地を評価する際に用いられます。

似た言葉に、公示価格や地価を聞いたことはありますか?

公示価格や基準地価は、調査地点に指定された土地そのものを一つひとつ鑑定して価格を決めています。

一方で路線価の場合は「この道路に接している土地は○万円」といった基準で大まかに金額を割り振っています。

7年以上前の路線価は国会図書館で閲覧可能

不動産の売買や相続において、過去の路線価を確認することは非常に重要です。

路線価は、国税庁のサイトで調べることができますが、7年以上前の路線価は、サイトからは閲覧できません。

それではどこで調べればよいのでしょうか?

実は、国会図書館で調べることができます。

国会図書館は、日本国内のあらゆる情報を収集・保存している国の機関です。

そのため、過去の路線価についても豊富なデータを保持しています。
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国税庁のホームページから路線価の調べ方

路線価は、各地の国税局や税務署で無料で調べることができます。

また、7年以内の路線価であれば国税庁のホームページでも閲覧可能になっています。最近では各地の主要図書館でも閲覧できるようになっていますので、比較的容易に調べることができるでしょう。

ホームページだと最新の数年分しか閲覧することができませんが、各地の図書館や国税局・税務署では、過去数十年分の路線価台帳を見ることができます(地域により保管している年度数が異なります。事前に電話などで調べたい年度の路線価台帳があるかどうか確認するといいでしょう)。

次に調べたい地域のページを開きます

地域は丁目単位で掲載されていますので、調べたい土地の住所を把握しておくようにしましょう。

路線価図を見る

実際に路線価図を見て行きます。

道路上に数値とアルファベットが記載されています。それが路線価となります。路線価は千円単位で表記されており、末尾のアルファベットは其の道路の借地権割合を表します。

例えば「300C」と記載されている場合は、その路線価が300千円で、借地権の割合が70%ほどということです。

※借地権とは、「建物の所有を目的とする地上権又は土地の賃借権を言います」と法律で決められています。

分かりやすく説明すると、あなたが土地を借りて、家を建てるとします。

その場合、建物はあなたの物ですが、土地は借り主のものです。しかし、もし土地を貸している人から「この土地から出て行ってほしい」と言われてしまえば、せっかく建てた家に住めなくなります。そのような状況にならないために、土地を借りているあなたの権利を国が保証している権利のことです。

借地権割合は、A〜Gまであり、Aが90%、Bが80%、Cが70%、Dが60%、Eが50%、Fが40%、Gが30%となっています。

線で囲まれているものが意味するものとは

路線価の中には丸や楕円、菱形などで囲まれているものもあります。これはその路線のに面する宅地がどのような利用状況にあるかを示しています。

  • 横長の六角形は・・・ビル街地区
  • 楕円形は・・・高度商業地区
  • 通常の六角形は・・・繁華街地区
  • 丸形は・・・普通商業、併用住宅地区
  • 菱形は・・・中小工業地区
  • 長方形は・・・大工場地区
  • 何も囲まれていない場合は・・・普通住宅地区

と分類されています。

以上のことをふまえた上で路線図を見ると、読めるようになるでしょう。

国税庁のホームページにも路線図の読み方が記載されていますので、参考にしてください。

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国立国会図書館を利用して調べる方法

国立国会図書館では、昭和48年(1973年)以降の路線価や評価倍率表が所蔵されています。

古い路線価は、現在の物よりも対応地域が少なく、倍率方式なども現在とは異なる形になっているので注意が必要です。

国立国会図書館のサイトでは、相続税路線価の調べ方がわかりやすく紹介されています。

国立国会図書館サーチでの申し込み

国立国会図書館には、すべて書庫資料であるため、利用する際には申請が必要です。

具体的には、国立国会図書館サーチの詳細検索で、「キーワード」に、「路線価」と「都道府県名(または国税局名)」など必要な情報を入力して検索をかけます。

また、出版年を指定して検索することも可能です。

路線価が定められていない地域の路線価の調べ方

先述した通り、路線価が定められていない地域というものもあります。

その土地を評価する際には、固定資産税評価額に評価倍率を掛けて計算する必要があります。

国会図書館では、固定資産税路線価に関する資料は限られていますが、適切な方法で情報を調べることが可能です。

1995年以前とそれ以降の路線価の調べ方について紹介します。

路線価の調べ方:1995年以前

1995年(平成7年)以前の路線価を調べる場合、国会図書館デジタルコレクションを利用します。

「国会図書館デジタルコレクションで公開している路線価図・評価倍率表リスト」を検索します。

このリストには1995年以前の路線価が含まれています。

路線価の調べ方:1996年以降

1996年(平成8年)以降の路線価を調べる際には、国会図書館サーチを活用します。以下のステップで情報を検索します。

国会図書館サーチの利用と同じで、まず、国会図書館サーチの詳細検索ページにアクセスします。

そして、「キーワード」欄に「評価倍率」と「都道府県名(または国税局名)」を入力します。こちらも、出版年を指定して検索することもできます。

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