土地の価値を知る上で欠かせない「路線価」ですが、その計算は一見複雑に思えるかもしれません。
初めての方でも、指示通りに進めることで、自分で路線価が計算ができるように、記事を作成してみました。
自分のケースに合ったやり方で、路線価を計算してみましょう。
「まずは不動産売却の基礎知識を知りたい」という方は、こちらの記事をご覧ください。
路線価とは?
土地の価格を決める際に「路線価」を使います。毎年1月1日時点のものを国税庁が評価し、7月1日に公表されるものです。
この記事では、路線価の計算方法について解説します。その土地の形によって計算方法が多少変わるので注意が必要です。
まずは、標準的な3面が路線に面している土地の算出方法からご説明します。
標準宅地の場合
正面の路線価が90万円、裏面が65万円、側方が70万円の宅地を例に挙げて計算して行きます。
まずは、
1:正面の路線価90万 × 奥行補正率 = あ
2:裏面の路線価65万 × 奥行補正率 × 二方路線影響加算率 = い
3:側方の路線価70万 × 奥行補正率 × 側方路線影響加算率 = う
を計算してそれぞれの数値を出します。
正面路線についてですが、宅地の隣接する路線に奥行補正率を掛けた金額が高い方を正面、そうでないほうを裏面とします。
※奥行補正率と二方路線影響加算率、側方路線影響加算率は国税庁のホームページ「奥行価格補正率表」というページで調べることができますので、参照してください。
続いて、上記の式で出した「あ、い、う」を加算します。
4:あ + い + う = え
この「え」に宅地の面積を掛けたものが評価額となります。
5:え × 宅地面積 = 評価額
以上が標準的な宅地の評価額計算方法です。
しかし、中には一部だけ路面と接していない箇所がある宅地も存在します。例えばL字型がそうです。
上記の計算方法を例に挙げると、正面はすべて路線に接しているが、側方路線と裏面路線は、それぞれ路線に面していない部分がある場合です。この場合、上記の計算方法と異なります。
まずは、正面路線はすべて面していて、裏面路線と側方路線の一部だけが面していないL字型を例に計算していきます。
L字型、側方面と裏面で路線に接していない部分がある場合
2:裏面の路線価65万 × 奥行補正率 × 二方路線影響加算率 × (裏面の幅 ÷ 裏面で路線に接している分の長さ) = い
3:側方の路線価70万 × 奥行補正率 × 側方路線影響加算率 × (側方の幅 ÷ 側方面で路線に接している分の長さ) = う
となります。手順1と4、5に関しては、標準宅地の場合と同じ計算方法です。
L字型、正面と側方で路線に接していない部分がある場合
3:側方の路線価70万 × 奥行補正率 × 側方路線影響加算率 × (側方の幅 ÷ 側方面で路線に接している部分)
となります。
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