アパート賃貸を経営されているものの、近年格安のアパートや新しいアパートが増えていく中で売却を検討し始めた方も少なくないのではないでしょうか。
しかし、いざ売却しようと思ってもどこからどのように手を付けていいか迷う方も多く、なかなか難しいものです。
そこで、賃貸用アパートを売却する際の流れや入居者への対応、また少しでも高く売るためのポイントなどを詳しく解説しますのでぜひご参考にしていただければと思います。
賃貸アパートを売却するのにベストなタイミングとは
賃貸用アパートを貸しているオーナーでも、いつか売却して現金化を考えている方も多いです。
アパート売却は、売れやすいタイミングと売れづらいタイミングがあります。
実は、所有期間やその時の一時的な金利によって、売却利益などに影響がでてきます。
賃貸アパートをできるだけ高額で売るのにベストなタイミングは以下の6つの項目に分かれます。
- 物件の保有期間が5年を超える
- 築20年を超える前
- 短期間で売却したいなら市場が活発な3月や9月
- 金利が低いとき
- 大規模な修繕が始まる前
- 減価償却が終了してしまう前
1つ1つの詳細は、こちらの記事をご覧ください。
賃貸アパートを売却する方法
賃貸用のアパートを経営されているものの、近年格安のアパートや新しいアパートが増えていく中で売却を検討し始めた方も多くいらっしゃいます。
しかし、いざ売却しようと思ってもどこからどの様に手を付けていいか迷ったり、実際に始めたくてもなかなか難しく感じるものです。
そこで、賃貸用アパートを売却する際の流れや入居者への対応、また少しでも高く売るためのポイントを紹介していきます。
まず、賃貸用のアパートを売却する方法として、賃貸中のまま売り出す方法と、入居者に立ち退いてもらい空き家にして売り出す方法の2つのパターンが存在します。どちらの方法にもメリットとデメリットがあり詳しくご説明します。
賃貸中のまま売り出す
不動産業界では、このように賃貸中のまま住人がそのまま入居した状態で不動産売買をすることを「オーナーチェンジ」と呼ばれています。オーナーチェンジ物件は、不動産投資を検討している人にとって魅力的な選択肢の一つです。ただし、購入前には物件の状態、賃貸契約の内容、入居者の状況などを詳細に調査し、投資のリスクを適切に評価することが重要です。
オーナーチェンジのメリット
基本的に空室の賃貸物件を買い取った場合は、新たな賃貸物件として入居者を募集するところから始めます。しかし、実際にいくらで賃貸に出せばいいのか相場が確定できない、入居するまで賃貸収入が得られないという不安要素があるため、なかなかすぐに購入に踏み切れない人も少なくありません。一方で、オーナチェンジのように住人がそのまま入居した状態であれば、購入したその日から賃料が入るので購入者としても安心できますし、賃料も明確なので利回りが計算しやすいという点もメリットとなります。
オーナーチェンジのデメリット
アパートの入居者には期限の自動更新や家賃、立ち退きなどに関する借家権という権利があります。現在のオーナーでも買主となった将来のオーナーでも、借家権を無視して退去を強要することはできません。買主が購入後に改築や建て替えなどを検討している場合は借家権による制限が出てしまうため、一般的に売価が安く設定されてしまうことが多いです。また入居者がいるということは、実際の内装や部屋の間取りなどを内覧できないため、後々思っていた以上に物件の劣化が見られたなどトラブルになってしまう可能性も増えます。
空き家にして売り出す
賃貸用のアパートを賃貸中のまま売り出すのではなく、入居者に立ち退いてもらい空き家にして売り出す方法もあります。空き家にした状態で売却に出すメリット・デメリットには、どういったものがあるでしょうか?見ていきましょう。
空き家にした場合のメリット
上記で述べたように、賃貸中のままの売却にあたっては借家権により、買主にさまざまな制限がかかってしまいますが、空き家であれば建て替えやリフォームも自由にできるので、全ての賃貸物件の購入希望者が買主の対象となり幅が広がります。また、建売用地やアパート用地として有効活用できる場合には空き家のほうが高く売れる場合があります。入居者が多かったり土地が小さいのであれば無理に立ち退きを求める必要はありませんが、入居者が少ないなどの場合は空き家にしたほうが良いかもしれません。
空き家にした場合のデメリット
リフォームが自由にできる反面、買主にとっては購入費用とは別に初期投資が必要となってしまうので、築年数が古いなどの理由からリフォームが必要な物件の場合は買い手が付きにくい場合があります。また空き家にするためには、入居者に立ち退いてもらう必要があるため、立ち退き料が必要となったり、立ち退きを拒む人がいたらその最後の一人のために空室となっている状態で運用しなければならないというデメリットもあります。
ローンが残っている状態で売却はできない
不動産のローンは、その不動産を担保として融資がされており、抵当権と呼ばれる権利があります。抵当権が残ったままの状態で購入する人はいないので、基本的にローンが残っている状態の不動産を売買する時は、その売却代金でローンを完済してから買主に引き渡すこととなります。もし売却代金でローンの完済ができない場合は、自己資金で不足分を補填しないと違約となってしまうので注意が必要です。そのためローンが残っているアパートの売却を考えている場合は早い段階で不動産会社に相談し、住宅ローンを完済できるような売却計画を立てるとよいでしょう。
そのような優秀な不動産会社であるか見極めるために必ず複数の不動産会社に査定を依頼して査定価格や売却計画を比較しましょう。不動産一括査定サイトのイエウールなら最大6社まで同時に査定依頼をすることができ、比較して契約する不動産会社を選ぶことができます。
- 賃貸用のアパートの売却方法は大きく2つ、①賃貸中のまま売却
- もしくは、②空き家にして売却
- 住宅ローンは完済後売却しよう
入居者の対応
賃貸中のままの場合でも空き家にする場合でも、現在お住まいの入居者の方々への対応が必要となってきます。どのような対応をすればよいのか、見ていきましょう。賃貸中のまま売却する場合
賃貸中のまま売却する場合は、事前に入居者とのやり取りは特に必要がなく、敷金や保証金の取り扱いなど買主との契約に重きを置いたものとなります。大家変更の通知は連名で
賃貸中のままの売却はオーナーの変更、つまり入居者からすれば大家の変更ということになります。基本的に、事前に入居者の承諾を得たり、売却の予定を知らせたりする必要はありません。売却後に売主(元の大家)と買主(新しい大家)の連名でオーナー変更の旨の通知を行い、家賃の振込先や連絡先を不動産会社を通じて知らせるのが一般的です。連名でない場合は振り込め詐欺などとの見分けがつかず、入居者が新しい振込先に入金しない可能性があるためで、また不動産会社を通じて知らせることで、入居者が疑いを持った場合でも第三者である不動産会社に確認をすることができるので信憑性を確かめることが可能となるからです。また、入居者側もオーナーが変わったからといって権利が変わることもなく、従前の契約を破棄することはできません。
敷金の取り扱いは慎重に
賃貸物件では、入居者の退去の際の原状回復に使われるために、敷金の預かりがあります。原状回復の差額は入居者に返還されるため、売却の際には敷金を買主に渡しておく必要があります。しかし、敷金や保証金を売却代金に含めるといった契約の場合もあり、後々トラブルを招く恐れがあるため、敷金の取り扱いについては売買契約で明確にしておく必要があります。空き家にして売却する場合
空き家にして売却する場合は入居者の立ち退きが必要となるので、契約の再確認や入居者との交渉、また立ち退き料の準備など、時間も費用も必要となります。普通借家契約か定期借家契約かを確認
賃貸借契約には、普通借家契約と定期借家契約があります。もともとは普通借家契約のみでしたが、借主に都合が良すぎるとのことから定期借家契約が新設されました。大きな違いは契約期間と契約更新の点で、普通借家契約は借主が希望する限り原則的に契約更新がされ、定期借家契約は決められた期間で契約が終了するというものです。普通借家契約と定期借家契約
普通借家契約 | 定期借家契約 | |
契約期間 | ・1年未満では期間の定めがないとされる ・一般には2年更新が多い ・借主が希望する限り続く | ・契約で定めた期間で終了 ・1年未満の契約も可能 |
契約更新 | あり(借主が希望すれば貸主は原則的に拒めない) | なし(借主が希望するときは貸主との合意で再契約) |
定期借家契約の場合は期間の満了にともない退去してもらえます。しかし、普通借家契約の場合はオーナーから更新を断る場合には正当な理由が必要となりますが、売却というのは正当な理由にならないので、事情を説明し、入居者の承諾を得るしかありません。
立ち退きの交渉は慎重に
上記でも述べた通り、売却は契約更新を拒否する正当な理由にはならないので、他の特別な事情が必要となってきます。しかし、そういった特別な事情がない場合は、「立ち退き料」や「引越料」を支払って交渉するというのが一般的です。立ち退きを求められた入居者は次の住まいを探す必要があるため、法律では契約更新日の半年から1年前までには更新しない旨を伝えることが定められています。強引に話を進めてしまうと裁判沙汰となるケースもあり、判決までに時間がかかってしまったり弁護士費用など金銭的にも余計に負担が出てしまいます。またトラブルのあった物件は敬遠されがちなので、立ち退きを求める際には慎重に交渉を進めましょう。
立ち退き料に相場はない
基本的に立ち退き料に相場はないので、借主の立場になって経済的な損失分とお詫びの気持ちを表す分とで金額を決める必要があるため、かなり高額になるケースが多いです。立ち退き料として用意しなければならないのは、引っ越し費用、引っ越し先の契約料、退去から引っ越しまでの休業補償等です。引っ越し費用は、入居者の家族構成と地域によっても違いが出てくるので相場から割り出しましょう。引っ越し会社などに問い合わせても、大体の費用がわかるでしょう。引っ越し先の契約費用は地域によって少しずつ違いがありますが、一般的に敷金、礼金4~6か月分、仲介手数料1か月分、前家賃1か月分であることが多いため、引っ越し先の家賃が今の家賃とほぼ同額であるのであれば6~8か月分は必要となります。
退去から引っ越しまでの休業補償は、ガスの開栓などに伴う立ち会いや役所への手続きなどで仕事を休まなければならなかった場合の損失を補償するものですが、数日分なのでお詫び程度で問題はないでしょう。そして、お詫びの気持ちとしては交渉にかかる時間によっても変わってくるので、金額は相手によるでしょう。
以上のことを鑑みて、だいたい家賃の8~10か月分程度、金額にして50万~100万円は用意をしておいたほうが無難と言えるでしょう。
- 大家変更は連名で
- 退去交渉は慎重に
- 退去料に相場はない
売却までの流れ
それでは実際に売却までの流れを確認しましょう。実際に売却に至るまでに事前の準備も必要なので、しっかりとポイントを押さえてスムーズに手続きができるようにしておくと良いでしょう。売却までの事前準備
売却までの事前準備として、売却の理由や希望条件を明確にしておく必要があります。十分な賃貸収入があるにも関わらず売却されている物件はなにかしらトラブルがあるのではないかと疑いをもたれる場合もあります。そのため、まとまった資金が必要となった、相続したものの運用できる状況ではないなど、買主からの質問に答えられるよう売却の理由を明確にしておく必要があります。また、いつまでにどのくらいの価格で売却したいのかという希望条件も明確にしておくと、入居者との交渉のタイミングや不動産会社とのやりとりの流れなど、スケジュールを立てて動くことが可能となります。また、不動産には売却に適したタイミングもあるので、希望条件を立てることでスムーズな売却につながります。
売却の流れ
売却までの準備ができれば、まずは価格査定です。不動産会社に依頼をして見積もってもらうこともできますが、イエウールなら一括査定サイトを利用することで比較もでき、より自分の希望に見合った価格での売却が可能となります。あなたの不動産、
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価格査定で比較した中から、媒介契約を締結する不動産会社を決定します。契約を締結したら、売り出し価格の設定です。売り出し価格がそのまま売買価格になることは少なく、買主との交渉なども必要となってくる場合が多いので、それを見越した価格設定が必要です。
買主と価格交渉を終えて売却価格がきまれば、売買契約を締結します。買主がローンを利用する場合は決済までに数か月かかることもあります。買主から売却金額を受け取ったら、ローンが残っている場合は完済し、すみやかに買主に物件を引き渡して取引完了となります。
- 希望条件を立てる
- 売却理由は明確に
- 売却価格は交渉が入る
信頼できる不動産会社の選び方
不動産会社は数多くある中で、信頼できる会社はどのように選べばいいのでしょうか。1件ずつホームページなどを見て見極めることも可能ですが、膨大な件数があるので、一括査定サイトなどを利用するのか便利です。イエウールなら最大6社との比較ができる
不動産会社に1件ずつ査定依頼をすることも可能ですが、手間も時間もかかってしまいます。そこで、便利なのが一括査定サイトです。インターネットから必要な情報を入力するだけで複数の不動産会社に無料で一括査定の依頼ができるので、簡単に比較をすることができます。売却金額に100万円以上の差が出ることも稀ではないので、できるだけ多くの会社を比較できるというのは重要なポイントとなります。そのなかでも、イエウールというサイトは一括で最大6社に査定依頼をすることができ、参画している不動産会社は大手の会社をはじめ1,600社以上、売却実績豊富な不動産売却のプロばかりです。クレームの多い会社は取引を解除しているので、優良な不動産会社が集まっており、初めて家を売る方でも安心して査定依頼ができます。
また、コラムなどで不動産売買に関する情報も提供しているので、困ったことがあったときにもすぐに調べることができます。売却をお考えの方は、ぜひ一度無料査定を申し込んでみてはいかがでしょうか。
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