長く住むつもりで買った家でも、予定外に早く売らないといけなくなることもあるでしょう。
そうなると、ローン完済やより良い引っ越し先選択のためにも買った時より家が高く売れると嬉しいですよね。
買った時より家を高く売るためには、なぜ家が高く売れるのか、自分はどのように売る必要があるのかを知って戦略的に行動することが大切です。この記事では、買った時より高く売れる家の特徴や理由、築浅の家がどうすれば最高額で売れるのかを解説していきます。
「まずは家を売る基礎知識を知りたい」という方は、こちらの記事をご覧ください。
買った時より高く売れる家には人気が出る理由がある
今は不動産価格が例年より上昇傾向にありますが、普通に売却活動をすれば買った時より高く売れるわけではありません。
買った時より高く売れる家には人気になる理由がありますので、まずはそのパターンを押さえましょう。
家を買いたい人に人気が出るパターンを理解すれば、自分の家が高く売れやすいか判断できるだけでなく、家の売却市場がどのように値段をつけていくのかイメージできるようになるはずです。
以下の3点が買った時より高く売れている家の特徴と理由になります。
買ったばかりの新築である
買った時より高く売れる家の特徴として、まず初めに挙げられるのは買ったばかりの新築です。購入者からすると実際に新築を建てるより費用も時間もかからずほぼ新築のような家に住めるということになりますので、非常に魅力的な条件の家と言えます。
新築物件が人気の理由は様々ですが、以下が主となっています。
新しい設備や最新のデザインが揃っている
- 修理やリフォームの必要が少なく安心して住むことができる
- エネルギー効率が高く、最新の断熱材や省エネ設備が導入されていて光熱費の節約になる
- 見た目が美しく、清潔で快適な生活が送れる
例えば、ある新築物件は、最新のスマートホーム技術を備え、購入者に大きな人気を博しました。このように、新築の家は多くの人にとって理想的な住まいとなりやすく、そのため高く売れることが多いのです。
人口が多く人気のエリアに位置している
家があるエリアが人口が多く人気の場所であれば、高値で売れる可能性が非常に高くなります。こうしたエリアは交通の便が良く、ショッピングセンターやレストラン、公園などの施設が充実していますし、学校や医療施設が近くにあることが多いでしょう。人が集まっている中心地の割に子どもから高齢の方まで皆が住みやすく、家を買いたいと思う人々にとって大きな魅力となっています。
例えば、東京都心の一部のエリアは常に高い人気を誇っているため、不動産価格も年々上昇傾向があります。
このような場所にある家は、将来的な価値も見込まれ、投資としても非常に有利です。そのため、人口が多く人気のエリアに位置している家は、買った時よりも高く売れる可能性が高いのです。
再開発予定で地価上昇中のエリアにある
再開発が予定されているエリアは将来的に地価が上がることが期待できるため、非常に人気があります。新しい商業施設や交通インフラが整備されることで、その地域の価値が大きく向上するからです。例えば、東京オリンピックの前後には再開発が進むエリアの地価が大きく上昇し、多くの投資家や住民に注目されました。
再開発エリアは、今後ますます住みやすさや利便性が向上することが予測され、購入者にとって魅力的な選択肢となります。その結果、こうしたエリアにある家もすでに人気のエリアと同様買った時よりも高く売れる可能性が高くなっています。
家を買った時より高く最高額で売る方法
新築の家や買って間もない築浅の家を高く売るためには、価値あるものをきちんと高く売る方法を押さえることが大切です。
「自分の家がだいたいいくらで売れるのかを把握する」「家の状態を売却に向けて整える」ことは勿論、不動産会社選びや価格設定が売却するでの重要なカギとなってきます。特に買ったばかりの築浅の家は高く売れるポテンシャルがありますので、買った時よりも高く最高額で売れるよう、以下のポイントを必ず押さえて売却活動を始めるようにしましょう。
複数社で査定して売却力のある会社を選ぶ
築浅の家を高く売るためには、複数の不動産会社に査定を依頼し、その中で最も信頼できる会社を選ぶことがおすすめです。信頼できる不動産会社は、広いネットワークと効果的な販売戦略を持っているため、より多くの買い手を引き寄せることができます。査定依頼をする不動産会社を選ぶ時は過去の実績や販売力をチェックして自分で見つけるか、相性が良く信頼できる不動産会社とマッチングしてくれる一括査定サービスを利用してみつける方法をとるとよいです。
最低3社以上に査定依頼し、担当者の動きがよく高い査定額を出してくれた会社を見つけて契約すれば、短期間のうちに高値で売却することもできます。このように、複数社で査定を行い、売却力のある会社を選ぶことが、家を高く売るための第一歩です。
イエウールは家・マンション・土地などのあなたの大切な不動産にピッタリの不動産会社最大6社を厳選して一括査定依頼できるサービスです。ぜひご利用ください。
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一般媒介で複数社に競わせる
不動産会社に家を高く売ってもらうためのもう一つの方法は、一般媒介契約を利用して複数の不動産会社に競わせることです。一般媒介契約では、複数の不動産会社が同時に家を売却するために競争します。これにより、それぞれの会社が積極的に買い手を探し、競うことで高値での売却が叶いやすくなります。
この方法は、売りたい家が人気物件であれば成立する方法になるので、築浅物件だからこそ取れる策になります。
一般媒介の場合は他の専属契約と違い、複数社と契約している前提で売却活動をしてもらうことになります。そのため、もし売れにくい家だと判断されれば各社が「他の会社が動いてくれるだろう」と考えて優先度を下げる恐れがあるからです。
逆に、築浅のように売りに出せば購入希望者が現れる可能性が高い人気の家であれば、手間がかからず高値で売れるため、一般媒介でも各社から連絡が来るでしょう。
売り出し価格を少し高めに設定する
家を高く売るためには、売り出し価格を少し高めに設定しましょう。高めの価格設定は、買い手に対して家の価値が高いという印象を与えることができます。ただし、高すぎる価格設定は逆効果になることもありますので、市場の相場を踏まえて適度に高い価格にすることが大切です。例えば、市場価格が3,000万円の家を3,200万円で売り出すことで、買い手は交渉の余地を感じつつ、価値のある物件と捉えます。
最終的には少し値引きされることを見越して価格を設定することで、結果的に高い価格での売却が可能となります。このように、売り出し価格を少し高めに設定することは、家を高く売るための効果的な戦略です。
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とにかく早く売り出す
不動産の売却相場は常に変化しています。家の立地や保全状態に何も変化が無くても築年数が経つにつれて価格が低く見積もるようになってきますので、できるだけ築年数が浅いうちに売り出すようにしましょう。
例えば、新築の家は最新の設備やデザインを持っており、高い価格で売却できる可能性がありますが、築10年を超えると設備の劣化や時代遅れのデザインが買い手の評価を下げる要因となります。そのため、家を購入してからできるだけ早く売り出すことで、高値で売却できるチャンスが増えます。
例えば購入後2年以内に家を売り出すと、まだ新築同然の状態と判断されやすく高値での売却がしやすくなります。買い手は新しい設備や内装を手に入れられるというメリットを感じ、高い価格でも満足感があるためです。
このように、築年数が浅いうちに早く売り出すことは、家を高く売るための重要な戦略です。家の価値がまだ高い段階で市場に出すことで、買い手にとって魅力的な物件として評価され、高値での売却が期待できます。
内覧の準備を徹底する
新築や築浅の家を最高額で売るための最後の方法は、内覧準備を徹底することです。内覧とは、家の購入や賃貸を検討している方が、物件の実際の状態を確認するために、実際にご自宅を訪問し、自分自身の目で設備や間取り、部屋の印象などを確認しに来ることを指します。
家の売却の成否はこの内覧にかかっていると言っても過言ではありません。
この内覧におけるコツは、とにかく相手に清潔さ・明るさといった良い印象を抱いてもらうことです。部屋の掃除や、照明などの調整は勿論、ご自身の対応なども内覧に来る方は確認しています。
新築を売ることを検討している方は、内覧の準備を怠らないことが非常に重要です。特に、水回りや暖房・冷房などの空調設備、電気設備などに問題がないかチェックを行ってください。
買ったばかりの家を売るならローンと税金には要注意
家を買った時より高く売りたい方の中でも特に買ったばかりの家を売ろうとしている方は、売却するうえでいくつか注意しておくことがあります。
高く売りたい状況であればなおさら、ローンや税金に関しては基本的な知識を押さえておきましょう。
ここでは住宅ローンを利用し始めたばかりの場合どうしたら良いのか、節税にベストな売却のタイミングがあるのか等、買ったばかりの家を売る注意点を2つご紹介します。
オーバーローンだと売ることができない
オーバーローンとは、住宅ローンの残高が家の市場価値を上回る状態を指します。この状態では家を売却しても売却代金だけでローンを完済することができません。家を売るときには住宅ローンを完済する必要がありますので、別の資金がなければオーバーローンでの売却は困難になります。
住宅ローンの初期段階では元金よりも利息の返済が多いため、ローン残高が減少しにくくなります。また、ローン残債に加えて不動産会社への手数料や引っ越し費用なども考慮すると、買ったばかりの家ではオーバーローンになりやすい傾向があるのです。
まずはローン残債がいくらかを確認し、オーバーローンになりそうか計算してみるようにしましょう。
所有期間が5年以下だと税金が高くなる
所有期間が5年以内で家を売る場合、売却益にかかる譲渡所得税の税率が高くなるので注意しましょう。事前に把握しておかないと、思いのほか税額がかかって手元にお金が残らないということがあります。
譲渡所得税 | 所有期間が5年以下 | 39.63%(所得税30%+復興特別所得税0.63%+住民税9%) |
所有期間が5年超え | 20.315%(所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%) |
短期間で家を売るときは表面上の売却益と、購入時や売却時に控除される税金を引いた実質売却益の差に注意しましょう。
自分の家を高く売ったとしても売却益が無かったという失敗をしないためにも、自分の条件でどれくらい税金がかかるのかは必ず確認しておくようにしましょう。
ここまで、買った時より高く家が売れる理由や買ったばかりの築浅物件を最高額で売るために抑えるべき方法、買ったばかりの家を売るなら何に注意しなければならないかをお伝えしてきました。
ご紹介したように、家を高く売りたいときは価値あるものをきちんと売ることと、お金周りの失敗を避けることの2点に注意してみてくださいね。