離婚問題で生じる住宅ローンの財産分与|負の財産をどう分ける

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夫婦が離婚した場合、トラブルのもとになりやすいのが財産分与問題です。財産分与とは、夫婦が共同生活を送る中で形成した財産を、離婚時に公平に分配(原則2分の1ずつ)することです。住宅(自宅) も財産分与の対象になりますが、離婚時点で住宅ローンの残高(残債)が残っていた場合、ローンの返済者などを含めた住宅の取り扱いを決めておく必要があります。

離婚時の住宅ローンの取り扱いについて見ていきましょう。

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「まずは家を売る基礎知識を知りたい」という方は、家を売る記事をご覧ください。

離婚の際の財産分与で住宅ローンの注意点

夫婦そろって住宅ローンを完済することが理想ですが、現実には必ずしもそうはいかず、むしろローンを返し終わる前に離婚するケースも珍しくありません。
離婚時の財産分与における住宅ローンの取り扱いとその後の返済パターンについて、具体的なケースを交えてシミュレーションしていきましょう。

住宅ローンは離婚が理由で契約変更ができない

「住宅ローンは夫婦共同で返済していたものだから、離婚した場合には契約変更が認められるべきだ」と思われるかもしれませんが、一般的には「離婚をしても住宅ローンの契約変更は認められない」ことになります。

住宅ローンはあくまでも債権者(銀行)と名義人(ローンの返済者)との間で交わされる契約のため、完済までの間に離婚というイベントが生じたとしても、契約変更の要項としては認められないのです。

住宅ローンを契約する際には、契約内容の変更が容易には認められない事をあらかじめ把握したうえで、長期的に安定した返済プランを立てる必要があります。

住宅ローンがマイナスの財産となる場合も財産分与となる

財産分与の前提として、住宅ローンの残高と住んでいる不動産の市場価格(時価)との差額を算出する必要があり、その結果住宅ローンがマイナスの財産になる場合でも財産分与の対象となります。

住宅ローンと不動産の市場価格(時価)の関係については後の章で具体的に解説しますので、是非参考にしてください。

 

 

家の売却を少しでも検討しているのであれば、「自分の家がいくらで売却出来そうか」を把握しておきましょう。

そのためには、不動産会社から査定を受ける必要があります。「イエウール」なら不動産会社に行かずとも自宅で24時間申し込みが可能です。自分の家に適した不動産会社を紹介してくれるので、膨大な不動産会社の中から選ぶ手間も省くことができます。

まずは、自分の物件種別を選択してから査定依頼をスタートしてみましょう!査定依頼に必要な情報入力はわずか60秒で完了します。

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住宅ローンの財産分与パターン

離婚形態がここ数年で多様化しているため、住宅ローンの財産分与にもいくつかの方法が考えられます。ここでは、離婚時に想定される住宅ローンの契約パターンについて具体的に見ていきます。

不動産と住宅ローンの名義が夫で離婚後も夫が住む

家の名義人が夫で住宅ローンも夫が返済しており、離婚後も引き続き夫だけが住み続ける場合、いちばん手続きがシンプルに進むと考えられます。住宅ローン残高と不動産の時価(市場価格)との差額から、アンダーローンと、オーバーローンのそれぞれの意味について解説します。

不動産の時価(市場価格)が住宅ローン残高(残債)を上回るアンダーローンの場合

不動産の時価(市場価格)が住宅ローンの残高を上回るケースをアンダーローンといい、財産分与の中でもっとも手続きがわかりやすいパターンといえます。
不動産の時価から住宅ローンの残高を差し引き、残った分が財産分与の対象となります。アンダーローンではプラスの財産となりますから、原則的には夫婦双方でそのプラスの部分を等分する形になります。
アンダーローンは言い換えれば「不動産を売却すれば、住宅ローンを完済できる状態」なりますから、離婚後も借金の心配をする必要がなく、ローンの名義や連帯保証人についても考えずにすむというメリットがあります。
ただし、住宅ローンの返済期間が短いなどで、仮に不動産を売却しても住宅ローン残高が残ってしまうオーバーローンも少なくありません。

不動産の時価(市場価格)が住宅ローン残高(残債)を下回るオーバーローンの場合

不動産の時価(市場価格)が住宅ローン残高を下回るケースをオーバーローンといいます。「財産分与対象額 = 不動産の時価 ― 住宅ローン残高」となり、最終的な財産分与対象額がマイナスになった場合、それは負債として引き継がれ、原則として夫婦双方で返済を続ける事になります。

仮に不動産を売却しても、離婚後も借金が残る上、不動産の名義などの問題も残るため、実際の手続きも多少複雑になります。

不動産と住宅ローンの名義が夫で離婚後は妻が住む

妻に経済力がない場合には、離婚後も自宅を妻に譲り、住宅ローンおよび不動産の名義は夫のままにしておく、というケースを望むこともあるかもしれません。
しかし、夫の住まない住宅に夫名義の住宅ローン残高があるまま自宅を妻へ譲ってしまうと、契約違反と見なされることがあるので注意が必要です。

妻に収入がある場合は住宅ローンの借り換えと名義変更を

夫名義の住宅ローンがあり、夫の住んでいない自宅に妻が離婚後も住み続けるのは基本的には契約違反となり、ペナルティの対象になり兼ねません。

妻に安定した収入がある場合は、離婚の時点で自宅の名義を妻に変更するように、住宅ローンの借り換えを検討するのがベストの選択といえます。
住宅ローンの名義変更、および借り換えを行う場合は、妻に返済能力があるかを確かめるための厳密な収入審査が行われます。この場合はさらに、
(1)妻のほうに充分な収入が認められる
(2)現時点では充分な収入がないが、事情があって名義変更をしなくてはならない
というふたつのパターンが考えられます。

(1)ではとくに問題なく収入審査を通過しますが、(2)では連帯保証人を探す必要があり、連帯保証人承諾書や連帯保証契約を新たに交わす必要があるため、手続きにやや時間がかかります。

住宅を売却する場合

自宅に充分な価値があり、アンダーローンにできる可能性が高ければ、離婚前に自宅を売却してしまうのもひとつの方法です。離婚に際して自宅を売却するメリットと注意点について把握しておきましょう。

売却して住宅ローンを終わらせる

自宅を離婚前に売却し、その代金によって住宅ローンを相殺する事ができれば、ローンの名義や連帯保証契約などで悩む必要もなく、売却益を夫婦双方で分け合うだけなので手続きもシンプルに進みます。

離婚後に住む新居や賃貸物件などが確保できるのであれば、夫婦双方ともに不安もなく、離婚後は過去を清算して新たな気分で第2の人生を謳歌する事ができます。
最近では単身者向け賃貸物件も増えており、女性が生涯仕事を続けることが一般的になってきた現代では、かつてのように高齢の女性が賃貸をなかなか借りられずに路頭に迷うことも少なくなりつつあります。

名義人が夫や共同名義なら離婚前の売却が最善策

自宅の名義が夫になっていたり、共同名義に設定されたりしているのであれば、離婚前にあらかじめ物件を売却しておくのが最善策と言えます。
そもそも、住んでいない自宅の住宅ローンを持つことは契約違反ですし、仮に金融機関に無断で住み続けられたとしても、夫の債務不履行による立ち退き処分など、後々になって予期せぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。

複数の不動産会社に一括査定を依頼してみる

離婚に際して自宅を売却する場合は、まず複数業者の見積もりによって自宅の評価額を把握し、売却益がでるかをあらかじめシミュレーションしておくことが大切です。

住宅ローンが残っている場合は、売却金額で残債を返済できるのかをまず確認する必要があります。住宅ローンを完済しないと抵当権を外すことができず、そもそも売却ができません。どうしても売却したい際に、売却価格が住宅ローンの残債を下回るときには、預貯金から残債を支払ってしまうことも選択肢の一つです。

1社だけの査定結果で判断してしまうと、思ったよりも値下げしないと売れなかったり、本来の相場よりも安く売りだしてしまったりすることもあります。新生活に向けた清算と資金調達のためにも、離婚時の自宅の売却は、財産分与でとても重要な問題です。

必ず2社以上に査定を出し、査定結果を比較して相場感を把握しておくことがポイントです。
複数の不動産会社にまとめて依頼ができる不動産一括査定であれば、全国1600社以上の不動産業者とコネクションを持つイエウールがおすすめです。インターネット上から完全無料で利用できるので、まずは一度査定に出してみるといいでしょう。

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財産分与で揉めない方法

住宅ローンがある場合でも後悔しないために、財産分与で揉めないためのコツを紹介します。いつまでも前のパートナーとやり取りするのはつらいものですから、手早く済ませましょう。

借金もきっちり分ける

財産分与では借金もきっちり分ける必要がありますが、分けるべき借金と分ける必要のない借金があります。分けるべき借金は、住宅ローンや二人の生活のために必要としたお金の借金です。

逆に分ける必要のない借金は、ギャンブルや遊興費などの自己理由の借金です。この場合は財産分与とは別に考えます。また遺産相続などによって得たものも個人的な財産となり、分ける必要はありません。

不動産は金額的に大きな夫婦共有財産ですので、売却を視野に入れるのが最も良い選択といえます。子供の学校を転校させたくない場合などは、主に子供を引き取る方が家を譲り受けるケースが多いでしょう。

不動産はローンを引いて

不動産に関しては住宅ローンを差し引いて考えます。したがって、いくらで売れるかが非常に大事なポイントです。簡易査定サイトなどを利用して住宅の価値を正確に測る必要があります。住宅ローンについても夫婦共有の財産とされるので、離婚しても夫婦で均等に分けなくてはいけません。

基本は、実際に住む人がその住宅と住宅ローン(もしあれば)の持ち主(名義人)となるようにするのが良いでしょう。夫名義の住宅ローンがある自宅に妻が住み続ける場合には、借り換えなどで、住宅ローンも自宅も妻名義に変更する必要が出てきます。銀行に相談してみるとよいでしょう。

分割の支払いはなるべく短い期間に済ませる

例えば車などの財産を、売却せずにそのまま利用し続ける側が、売却したと仮定した時の金額の半分を財産分与として相手に支払う場合などは、一括で支払えないケースが出てくるかもしれません。

この場合は、なるべく短期間で分割の支払いを済ませるようにする事が大事です。離婚から時が経つにつれ、支払い義務に対する意識が薄れてくる可能性があるからです。
支払いが滞ってトラブルになるよりも、早めに清算して潔く新しい生活に踏み出す方が両方にとって良いもの。分割の支払いはなるべく短期間で済ますようにしましょう。

財産分与の住宅ローントラブルの回避手段を考えよう

離婚時の財産分与で、長い期間揉める夫婦は珍しくありません。離婚後、早期に新たな人生をスタートさせるためにも、自宅の売却や名義の変更など、さまざまな手段で財産分与のトラブルを未然に防ぐことを考えましょう。

精神的な負担を減らし、新しい生活に挑む為には、早めにいろいろな支払いを完了させることが大切です。揉めない為の方法を実践し、分ける財産と分けない財産をハッキリ区別して、不動産などの売却も検討してみましょう。

離婚にあたり、はじめて自宅の時価や名義をチェックする、と言う夫婦は少なくありません。不動産の一括査定であれば、全国1600社以上の不動産業者とコネクションを持つイエウールがおすすめですので、ぜひ一度アクセスしてみましょう。

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離婚の財産分与の家について気になる方は「離婚で家を財産分与するには?財産分与の種類や流れを解説」も参考になります。

もっと詳しく知りたい方は、以下の記事をご参考にしてみてください。

岩永 真理
監修者:岩永 真理(いわなが まり)
ファイナンシャル・プランナー(一級FP技能士・CFP®)、住宅ローンアドバイザー
大手金融機関に入行後、10年超勤務。ファイナンシャル・プランナーとして独立後は、幅広い世代のライフプランに基づく資産運用、リタイアメントプランなどの個別相談・セミナー講師・執筆などを行っている。

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