2,000万円の土地にかかる相続税はいくら?計算方法と節税になる特例・控除を解説

2,000万円の土地にかかる相続税はいくら?計算方法と節税になる特例・控除を解説

土地を相続した場合、いくらの相続税を支払わなければならないのか、悩まれる方も少なくないでしょう。相続税の納付は原則として現金一括払いのため、納付用の現金も必要となります。

本記事では、2,000万円の土地を相続した場合、いくらの相続税が課税されるのか、相続税評価額の計算方法や、節税につながる特例・控除について解説します。

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2,000万円の土地の相続税はいくら?

2,000万円の土地の相続税はいくら?

相続する財産が2,000万円の土地のみの場合には、原則として相続税は発生しません。相続税には基礎控除があり、前述のように、相続する財産が少なくとも3,600万円以内であれば相続税は課税されないためです。

相続税の基礎控除額は、「3,000万円 + 600万円×法定相続人の数」の計算式で決まります。法定相続人が1人の場合は3,600万円、2人であれば4,200万円の基礎控除が受けられることになり、非課税となるため、相続財産が2,000万円の土地だけであれば相続税は発生しないこととなります。

ただし注意点は、相続税の課税対象となるのは、土地・建物などの不動産だけではなく、現金・預貯金・有価証券・著作権など、換金できるすべての財産であることです。そのため、土地は2,000万円でも、その他の財産を合算して基礎控除額を超える場合には、相続税が発生します。

また、2,000万円だと思っていた土地の評価額を改めて計算すると、想定よりも高額になり、相続税が課税されるケースもあります。そこで次の項では、土地の相続税計算についての基礎知識をご紹介します。

土地の相続税を計算するための基礎知識

土地を含めて財産を相続した場合、どのような手続きや計算をすれば良いのでしょうか。ここではまず、相続の流れと相続税の計算方法について解説します。

相続税とは

相続税とは、不動産や現金、有価証券などの財産を相続した際に課される税金です。財産の額が大きくなるほど、税率が高まる累進課税制度となっており、最高税率は55%です。

相続によって取得した財産の合計が、基礎控除の範囲内であれば申告も納税も不要です。なお、相続税の申告・納税が必要な場合は、相続開始の翌日から10ヶ月以内に行う必要があります。申告期限に遅れた場合、加算税や延滞税が発生する場合があるため注意しましょう。

相続の発生から相続税支払いまでの流れ

土地の相続を行う場合には、基本的には以下のような流れで手続きを進めます。

STEP
  • 遺言書を確認
  • 法定相続人を調査
  • 相続財産を調査
  • 遺産分割協議
  • 相続税の申告・納税
  • 相続登記

故人が遺言書を遺している場合には、原則として遺言書の通りに遺産を相続します(子や配偶者には、遺言書の内容に関わらず、一定割合の遺産を受け取れる遺留分があります)。

遺言書がない場合には、法定相続人全員で遺産分割協議を行います。この際に作成する「遺産分割協議書」をもとに相続人それぞれの相続税を計算し、申告・納税を行います。

なお、土地を相続した場合には、名義変更の手続きである「相続登記」が必要になります。法務局で申請書類を作成する手続きで、相続登記は令和6年4月から義務化されるため、土地を相続した際には早めに手続きをしておくと安心です。

相続税の基本的な計算方法

相続税の基本的な計算方法は、次の4つのステップです。

STEP
  • 正味の遺産額を計算
  • 課税遺産総額を計算
  • 法定相続人ごとの相続税を計算
  • 相続割合に応じて相続税を按分

相続税の計算では、土地以外を含めたすべての財産に加えて、借金やローンなどの債務、過去3年間の贈与金額、葬儀費用なども合算して「正味の遺産額」を算出します。

さらに基礎控除を差し引いて「課税遺産総額」を算出し、それぞれの法定相続人ごとの相続税を計算した後に、相続割合に応じて相続税を按分します。たとえば、課税遺産総額が1,500万円で、配偶者と1人の子どもが相続した場合には、次のように計算します。

【法定相続分】
配偶者:1,500万円 ÷ 2 =750万円
子ども:1,500万円 ÷ 2 =750万円

【相続税総額】
配偶者:750万円 × 10% = 75万円
子ども:750万円 × 10% = 75万円
相続税総額:75万円 + 75万円 = 150万円

参照:[国税庁]:[相続税の倍率]

課税遺産総額の1,500万円に対して税率を掛けると、1,000万円超3,000万円以下の税率は15%(控除額は50万円)となるため、相続税額が175万円となり、本来よりも高額な相続税となってしまいます。そのため、それぞれの法定相続分750万円に対して税率を掛けて計算することが重要です。


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相続した土地は本当に2,000万円?評価額を自分で計算する方法

相続した土地は本当に2,000万円?評価額を自分で計算する方法

2,000万円の土地のみを相続する場合、先述のように相続税は発生しません。ただし相続税における土地の価値は、国税庁が定める「路線価」によって計算されるため、取得価格や不動産会社の査定額とは異なる可能性があります。

ここでは土地の評価額を計算するための、路線価方式と倍率方式の計算方法について解説します。

路線価方式で計算する場合

国税庁が路線価を定めている土地では、路線価方式を使って土地の評価額を計算します。路線価とは、その道路に面した1平方メートルあたりの土地の価格を千円単位で表したものです。

ご自身の土地の路線価は、国税庁ホームページの「財産評価基準書路線価図・評価倍率表」から調べられます。

仮にご自身の土地の路線価が「215D」と記されていた場合には、1平方メートルあたり21万5,000円が路線価となります。土地の面積が100平方メートルだった場合には、2,150万円が土地の評価額です。

倍率方式で計算する場合

倍率方式は、路線価が定められていない山間部などの土地を、評価額計算する際に用いられる方法です。

路線価と同様に国税庁のホームページでお住まいの地域の倍率表が公表されているため、その倍率に「固定資産税の評価額」を掛けると、土地の評価額が計算できます。

固定資産税の評価額は、毎月4月頃に送付される固定資産税の「納税通知書」「課税明細書」で確認できます。

固定資産税評価額とは? いくらか調べ方をわかりやすく解説【監修記事】

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相続税の節税になる特例・控除とは?

ここでは、相続税の納税が必要となった際に、利用できる可能性のある特例・控除をご紹介します。節税できるケースもあるため、ご参考にしてください。

  • 配偶者控除
  • 贈与税額控除
  • 障害者控除
  • 未成年者控除
  • 小規模宅地等の特例

それぞれについて詳しく解説します。

配偶者控除

配偶者控除は、遺産の相続人が配偶者の場合に、1億6,000万円もしくは法定相続分の金額までが非課税となる制度です。

たとえば夫が残した5億円の遺産を配偶者と1人の子どもが相続する場合、配偶者の法定相続分は2億5,000万円となり、本来であれば高額な相続税が発生します。しかし配偶者控除を受けることで、この2億5,000万円が全額非課税となります。

ただし、その後、配偶者控除の適用を受けて相続した配偶者が亡くなった場合、その子どもへの二次相続時には、子どもが支払う相続税負担が重くなることがあります。そのため、配偶者控除を受けるかを検討する際には、二次相続を視野に入れておきましょう。

なお、配偶者控除を受ける場合には、相続税の納付は不要ですが申告は必要になるため、必ず税務署で手続きをしましょう。

贈与税額控除

贈与税額控除は、相続発生前の3年間で、故人からの贈与を受けた場合に利用できる控除です。

贈与を受けた際に支払った贈与税を相続税から差し引く制度で、贈与税と相続税の二重支払いを防ぐことができます。贈与税には年間110万円の基礎控除があるため、この金額を下回る場合には贈与税は発生せず、贈与税額控除も適用されません。

ただし、相続税の「正味の遺産額」の計算では、過去3年間の贈与財産も合算する必要があり、その際には基礎控除の110万円も使えないことに注意しましょう。たとえば、過去3年間に毎年100万円ずつ贈与を受けていた場合、毎年の贈与税は発生しませんが、相続税の計算では300万円分の相続が発生したとみなされます。

障害者控除

障害者控除は、85歳未満の障害を持つ方が遺産を相続した場合に、年齢に応じた金額の控除を受けられる制度です。具体的には、その相続人が満85歳になるまでの年数1年あたり、10万円の控除が受けられます。

相続時の年齢が30歳だとすれば、「55年(85歳-30歳)×10万円」の計算により、550万円が相続税額から控除されます。特別障害者に該当する場合は、1年あたり20万円の控除となります。なお、控除額が余った場合には、その障害者の扶養義務者の相続税からも控除することが可能です。

未成年者控除

未成年者控除では、相続人が未成年(令和4年4月以降は18歳)の場合に、成年するまでの年数に応じて控除が受けられる制度です。その相続人が満18歳になるまでの年数1年あたり10万円が控除額です。

こちらも1年未満の期間は切り上げて計算するため、10歳3ヶ月の相続人は10歳とみなし、残り8年分の控除を受けられます。なお、控除額が余った場合には、その未成年者の扶養義務者の相続税からも控除が可能です。

小規模宅地等の特例

小規模宅地等の特例は、相続した土地の上に住宅等がある場合、330平方メートルまでの土地の相続税評価額が最大で80%軽減される制度です。
故人と同居していた配偶者や子どもが、相続税を支払えずに住まいを失うリスクを回避するために定められた特例です。

なお、ここで相続税の軽減を受けられるのは土地部分のみで、建物部分には適用されないことに注意が必要です。

相続した土地はどう使う?節税対策には土地活用がおすすめ

相続した土地はどう使う?節税対策には土地活用がおすすめ

相続した土地は、ご自身で家を建てて住む以外にもさまざまな活用方法があります。代表的な土地活用として挙げられるのは以下の通りです。

  • アパート・マンション経営
  • 戸建て賃貸
  • 賃貸併用住宅
  • 駐車場経営
  • トランクルーム経営

土地に戸建てやアパートなどの住宅を建てた場合、土地の固定資産税が1/3になる軽減措置を受けられる可能性があります。そのため節税を考える際には、土地をそのまま所有するのではなく、住宅を建ててご自身で住むか、あるいは賃貸物件として貸し出すかを検討されるとよいでしょう。

土地活用としてアパート経営を行なうのはアリ!メリットやリスクについて紹介します


最適な土地活用方法は土地の立地や広さ、周辺の需要によって変わります。土地活用を検討しているなら日本最大級の比較サイトイエウール土地活用で複数企業から土地活用プランを取り寄せましょう。将来の収益性の高い土地活用方法を見つけることができます。

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2,000万円の土地は原則として相続税非課税

これまで解説した通りに、相続した財産が2,000万円の土地のみの場合、相続税は原則として非課税です。ただし相続税の計算は、土地以外の現金や有価証券、過去3年間の贈与金額なども合算するため、場合によっては相続税が発生するケースも考えられます。

また、土地の評価額が変動している可能性もあるため、一度、路線価をもとに土地の評価額を計算してみることをおすすめします。

初心者でもわかる!
記事のおさらい

2000万円の土地を相続するとどのくらい相続税を払わなきゃいけないの?
相続する財産が、2000万円の土地のみであった場合、相続税を支払う必要はありません。詳しくは、2,000万円の土地の相続税はいくら?をご覧ください。

相続税ってどうやって計算すればいいの?
相続税をどのくらい支払えばよいのか知るには、4つのステップを行うことで分かります。詳しくは、土地の相続税を計算するための基礎知識をご覧ください。

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