アパート経営サブリース契約の失敗事例、チェックポイントを解説

アパート経営サブリース契約の失敗事例、チェックポイントを解説

アパート経営を検討している方にとって、サブリースは「経営の成功につながりそうだけど、失敗事例も知っておきたい」という契約ではないでしょうか。

実際、サブリースがアパート経営の失敗につながってしまう事もあります。失敗する理由は様々ですが、契約内容の勘違いやリスクコントロールの甘さにより、投資した自己資金を失いかねません。

この記事では、サブリースのメリットや5つの失敗事例を紹介したうえで、成功に導くためのサブリース契約のチェックポイントを解説します。アパート経営やサブリース契約に向けて情報収集を進めていきたい方は参考にしてください。

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そもそもサブリースとは

アパート経営をする際、さまざまな業務をオーナーが請け負うのは大変なことです。そんな時に、サブリースが役立つことがあります。

ここでは、サブリースとは何か、どんな契約形態なのかを解説します。

すべての管理業務を委託すること

サブリースは、サブリース会社が第三者に貸し出すことを前提に借りた物件を、実際に入居する人(賃借人)との間で結ぶ契約を指します。又貸しや転貸とも呼ばれ、入居者とアパートのオーナーは直接契約を結ぶわけではありません。

サブリース会社は入居者からもらえる賃料収入の一部を手数料として受け取り、管理者として行うべき業務のほぼ全てを請け負ってくれます。

また、サブリース会社がアパート自体をまるごと借り上げてしまうため、サブリース会社から支払われる賃料は空室数や賃料滞納者の有無に限らず変動しないのが特徴です。

入居者に不測の事態があり、賃料収入が減るようなことがあったとしても安定した収入が得られることは、サブリース契約のメリットともいえるでしょう。

一括借上げと同じ意味で使われる

サブリースと同じ意味で使われる言葉に、一括借上げがあります。これは、不動産会社がオーナーからアパートなど不動産を第三者へ貸し出すことを前提に借りる契約です。

サブリースの場合は、又貸し相手となる入居者とサブリース会社が契約を結ぶため、一括借上げとは契約相手が異なります。しかし、サブリースをするには不動産会社が一括借上げをする必要があり、2つの契約は一連の流れとして密接につながっているのです。

つまり土地活用としてアパート経営をサブリースを契約して始める場合、前提として一括借上げも契約として含まれるため、同じ意味でつかわれることが多くなります。両者の契約の本質は異なることは、オーナーとして知っておきましょう。

アパートを建築する可能性が出てきたら、早い段階で施工会社から建築プランと建築費用の見積もりを取得しましょう。

施工会社に提案される建築プランには建築費用の見積もりだけでなく設計図面や収支計画が含まれており、サブリースにした場合の収益イメージも立てることが可能です。

イエウール土地活用なら一度の簡単な情報入力で複数の大手ハウスメーカーからプランを受け取ることができます。

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活用事例:ビーバーテラス小畑町Ⅱ

土地の形状に併せて、2戸1棟と3戸1棟の建物を建築。間取りも2LDKと3LDKを用意し、幅広い入居者の希望に応えるプランにしました。
(株式会社ビーバーハウスの土地活用事例)

サブリースでアパート経営をするメリット

アパート経営でサブリースを契約することで、次の3つのメリットを受けられます。

空室対策が必要なくなる

サブリースの大きなメリットは、アパート経営につきものの空室対策をする必要がなくなり、収益の面でも安定を得られることです。

アパート経営の方法は、大きく分けて3つに分かれます。


  • サブリース
  • 管理委託(管理会社に業務を委託)
  • 自主管理

空室対策にはさまざまな手間がかかるため、オーナー側には大きな負担です。サブリースを契約すると、通常のアパート契約で考えるとオーナーと入居者の関係が、オーナーと不動産会社に当てはまります。

つまり、契約が変わらない限りは一括借上げされたアパート賃料の支払いや決まり事は変更されません。ただしサブリース会社は賃料収入のうち、1割から2割程度をサブリース料として受け取るため、賃料全額を受け取れるわけではないのが注意点です。

一方、管理委託は、費用を支払ったうえで業務全般を不動産管理会社へ委託する点は同じですが、委託範囲を決められます。入居者とオーナーが賃貸借契約を結ぶため、賃料全額を受け取れるのもメリットです。

また、オーナー自体が物件を管理する自主管理の場合、サブリース料や報酬は発生せず利益を上げられるものの、膨大な業務をこなさなくてはなりません。サブリースは、ローリスクローリターンであることがメリットともいえるでしょう。

クレーム対応やトラブル対処をしなくてよい

サブリースでは賃料の滞納や住民間のトラブルにオーナーが対応する必要はありません。なぜなら、入居者にとっては貸主は不動産会社になるからです。

手数料を支払う必要こそあるものの、アパート経営に初めて取り組む方や、遠方に暮らしている方は、入居者とのトラブルを避けられることそのものが大きなメリットとなるでしょう。

ただし、オーナーが入居者の情報を全く知らないことで、別のトラブルにつながる可能性もあります。サブリースでアパート経営が失敗した事例で詳しく解説しますので、参考にしてください。

融資が受けやすくなる

不動産会社から一定の賃料を毎月支払ってもらえるため、新築でアパートを建設し経営を始める際には、銀行から融資を受けるための審査に通過しやすくなります。空室率を気にすることなく、収入の見通しが立ちやすいからです。

また、個人管理でアパートを経営する場合は、入居者の数や賃料滞納の有無により、月々の収入は変動します。しかしサブリースなら不動産会社から一定の賃料が支払われるため、返済計画を具体的に立てやすいのもメリットです。

収支に余裕があれば、返済計画を見直したうえで早期返済につなげられる可能性もあります。

サブリースでアパート経営が失敗した事例

どんな契約であっても、失敗につながる落とし穴があります。ここではサブリースによりアパート経営が失敗した事例を紹介します。

賃料の見直しをされ収入が激減

通常のアパート経営でも賃料の見直しは定期的に行われ、賃料相場よりも高くならないようにし、入居者が選びやすい賃料にすることが重要です。サブリースでも、定期的に賃料の見直しが行われます。

親から相続した土地にアパートを建て土地活用を始めたとあるオーナーは、安定した収入が得られると安心し、実際の賃料相場や入居需要などを調べずに契約してしまいました。その結果、2年後の賃料の見直しで大幅な減収が起こり、収支がマイナスになってしまいます。

結果として、サブリースの賃料でも収入がマイナス、サブリースを契約しない場合は賃料収入がさらに減ってしまう状態になってしまい、アパート経営に失敗してしまったのです。

サブリースは安定した収入を得られるメリットがありますが、そもそもアパート経営をして利益が出せる物件であることが前提です。サブリースに頼り切らず、オーナーとしてアパート経営に向いた土地か調べることも重要となります。

サブリースを解約したら続けられなくなった

副業としてアパート経営を始めたとあるオーナーは、サブリース契約をする不動産会社から賃料値下げを提案されたことで、解約に踏み切りました。

解約した後は自分がオーナーとして、入居者探しやクレーム対応、修繕手配、リフォーム工事など、すべての管理業務をこなさなくてはなりません。このオーナーは副業であるはずのアパート経営にかかりきりになってしまい、結果として経営に失敗してしまいました。

入居者募集などを不動産会社にすべて委託できるサブリースは、アパート経営の経験がない人にとってメリットのある契約です。しかし、サブリース契約ありきでアパート経営を始めてしまうと、いざ解約するときに対応できず失敗してしまいかねません。

また、自身の都合で将来的にサブリースを解約したり、入居者に退去を依頼したりする可能性もゼロではありません。サブリースを使う場合は、オーナーとして解約が必要になった場合に備え、対応を考えておくことが大切です。

サブリース会社が倒産してしまった

契約通りに賃料が振り込まれないことに気が付いたとあるオーナー、調べるとサブリース契約をした不動産会社が倒産していたことが明らかになりました。入居者が支払った賃料は倒産したサブリース会社に振り込まれてしまい、取り返せそうにありません。

このような場合、サブリースの仕組みがオーナーにとって壁となります。入居者が契約しているのは又貸しをしているサブリース会社のため、オーナーが入居者の情報を知らず、契約の解除や賃料の支払いをお願いするまでに時間がかかってしまうことも少なくないからです。

さらに賃料の支払いが滞ると、ローン返済に影響が及びます。サブリース会社から支払われる賃料に基づきローンを借り入れている場合、たとえ入居者と話ができ、賃料を振り込んでもらえたとしても返済が滞る恐れがあります。

治安が悪化してしまった

サブリースはオーナーではなく不動産会社が貸主として入居者募集を行うため、オーナーは入居者が誰なのか、どのような人物なのか、全く知らないこともあります。入居者にとっては、貸主は不動産会社だからです。

サブリース契約を行う際は、不動産会社が物件としての価値を維持できるだけの管理能力があるかどうかも注目して選びましょう。


アパートを建築する可能性が出てきたら、早い段階で施工会社から建築プランと建築費用の見積もりを取得しましょう。

施工会社に提案される建築プランには建築費用の見積もりだけでなく設計図面や収支計画が含まれており、サブリースにした場合の収益イメージも立てることが可能です。

イエウール土地活用なら一度の簡単な情報入力で複数の大手ハウスメーカーからプランを受け取ることができます。

\建築費は?初期費用は?/

大手10社の収益プランを比較する
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土地の有無
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サブリースの契約をするときのチェックポイント

失敗事例のような事態を防ぐには、サブリースの契約を行う前にオーナーとして契約を確認することが大切です。チェックポイントは、5つあります。


  • 提示された保証料が妥当か
  • 賃料の見直しのスパンはどのくらいか
  • 空室になったときの免責期間があるか
  • 途中解約の条件はどのようなものか
  • リフォーム会社は自分で選べるか

アパート経営を行うにあたり、サブリースを契約しようか迷っている方は、ぜひチェックしてみてください。

提示された保証料が妥当か

サブリースを契約した場合、不動産会社から支払われる保証料が主な収入源となります。しかし、不動産会社も商売のため、儲けがゼロになるような保証料を提案するわけではありません。

かといって賃料を高くするとアパートに入居者が入らず、不動産会社にとっても利益が出ない状態になってしまいます。そのため保証料は賃料に対し8割から9割の額で提案されることが一般的です。

オーナーとして、妥当な保証額か判断できるように準備しておきましょう。まず、周辺の同じような条件のアパートを調べ、賃料相場を把握しておきます。そのうえで、提示された保証料に大きな差がある場合は、その理由を不動産会社に尋ね、明らかにしておくことが大切です。

納得のいく理由でなければ、適切な保証料を示してくれる不動産会社を選びなおしましょう。

賃料の見直しのスパンはどのくらいか

契約期間の間に、賃料の見直しがどのくらいのスパンで行われるのか確認しておきましょう。その際次の3点も確認しておくと安心です。


  • 賃料は何年固定で支払われるのか
  • 賃料が値下げされたとしても何円が下限なのか
  • 過去に担当した物件はどのくらい値下げされたのか

たとえば2年後に賃料の見直し期間が来るのであれば、他のサブリースを契約しているアパートで賃料がどのくらい減少したのかが分かれば、将来的な賃料の減額に見通しが立つため、ローンを借り入れる場合でも返済計画が立てやすくなります。

営業担当者が「数十年、賃料の見直しはありません」と言ってくる場合、そのサブリース会社は注意が必要です。基本的には空室や相場に応じ、通常のアパート経営と同じように賃料が下がることが多々あることを頭に入れておきましょう。

空室になったときの免責期間があるか

入居者がいなくなり空室が出た場合、一定期間賃料をサブリース会社が支払わなくて済む免責期間が設けられている場合があります。これは入居を行う用意をするための期間にあたり、事前に契約書に記載があるか、ある場合は何ヶ月かかるか確認しておきましょう。

なぜなら、免責期間が長くなるほど、賃料収入が減ってしまうからです。事前に退去が起きたらいくら収入が減るのか計算しておけば、赤字が起きるリスクをあらかじめ知ることができます。記載がない場合は、必ずサブリース会社へ確認しておきましょう。

途中解約の条件はどのようなものか

サブリースの解約は、簡単に行えません。サブリース会社は賃貸借契約における借主にあたるため、借地借家法でしっかりと保護されているからです。

スムーズな解約が難しい場合には、弁護士などへの相談も必要です。法律的判断が求められる場合は、そのための費用が発生する可能性もあります。

したがって、契約前に途中解約に必要な条件を確認しておくことが大切です。解約はいつまでに通知すべきか、違約金が発生する期間も確認し、サブリース会社と解約条項をあらかじめ把握しておきましょう。

リフォーム会社は自分で選べるか

サブリース会社によっては、決まったリフォーム会社にしか依頼できない場合もあるため、アパートの価値を維持するためのリフォームや修繕を、オーナーとしてどこまで決められるのか契約前に確認しておきましょう。


  • リフォーム会社を自分で選べるのか
  • リフォームや修繕費用はオーナーとサブリース会社のどちらが負担するか
  • 突発的に発生するオーナー負担はあるか

こうしたポイントを確認し、契約の内容をよく確かめることがトラブルを防ぐためにも大切です。

サブリースをするかは慎重に検討することが重要

土地活用でアパート経営を始める場合、サブリースを契約することで賃料収入を安定させ、空室対策などオーナーとしての負担を軽くするのも確かに1つの方法です。

しかし、サブリースの契約はオーナーとして確認すべきポイントも多く、慎重に検討しないとかえってアパート経営失敗の原因につながることも少なくありません。

この記事で解説したサブリース契約の注意点や契約の確認ポイントをおさえて、いくつか異なるサブリース会社を検討してみましょう。

判断に迷う場合や、アパート経営以外の土地活用も検討したい場合は、土地活用比較サイトの活用もおすすめです。自分の所有する土地にぴったりな活用法を見つけられます。

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