更地の固定資産税を安くする方法は?利用できる特例や控除を解説

不動産活用

土地を所有していると、毎年固定資産税が課税されます。地域によっては都市計画税も課税され、更地の場合は税金が高くなることも多いです。

更地にかかる固定資産税や都市計画税は、工夫次第で安くできます。固定資産税を安くする方法を知り、賢く節税を行いましょう。

更地の固定資産税を安くする方法

マンション売却で使える控除

更地にかかる固定資産税を安くする方法は、次の3つがあげられます。

  • 住宅を建てる

  • アパートやマンションを建てる

  • 省エネリフォームを行う

これらの方法によって、固定資産税の負担は軽減できます。

住宅を建てる

更地に住宅を建てることで、住宅用地の特例を適用できます。住宅用地の特例を適用するには、居住用の建物を建築することが必要です。住宅用地の特例では、固定資産税だけではなく都市計画税も減額されます。

土地の広さ 固定資産税 都市計画税
200平方メートル以下の部分 6分の1 3分の1
200平方メートル超の部分 3分の1 3分の2

土地の広さによって減額の割合は異なり、200平方メートル以下の部分については固定資産税が6分の1に、それを超える部分については3分の1になります。

新築住宅だとさらに安くできる

更地に新築住宅を建築する場合は、さらに建物の固定資産税負担も安くできます。新築住宅の固定資産税軽減措置は、次の通りです。

建物の種類 固定資産税の減額
一戸建て 3年にわたり2分の1に減額
マンション 5年にわたり2分の1の減額
建物の種類によって軽減措置が適用される期間は異なりますが、どちらも複数年にわたって固定資産税が軽減されます。

軽減措置は2022年の3月31日までに新築した住宅に適用され、その後の措置については未定です。また、新築住宅の軽減措置は住宅用地の特例とも併用が可能であり、両方を適用することで固定資産税の負担は大幅に減らせます。

アパートやマンションを建てる

個人で居住する住居だけではなく、アパートやマンションを建築した場合も、住宅用地の特例は適用できます。マンションやアパートの場合は、「戸数×200平方メートル」までの敷地面積に対して、固定資産税が6分の1になります。

そのため、敷地面積が広い場合でも、戸数が多いと200平方メートル以下の部分に対する、小規模住宅用地の特例を適用されやすいためお得です。

また、アパートやマンションなどの賃貸物件は、入居者を獲得することで家賃収入を得られます。固定資産税を減額できるだけではなく、家賃収入によって利益が出る点も大きな魅力です。

省エネリフォームを行う

2022年の3月31日までに所定の条件を満たして省エネリフォームを行うと、固定資産税が減額されます。減額対象となるのは住宅部分の固定資産税ですが、1年間にわたり床面積の120平方メートルまでの部分の税額が、3分の1となります。

省エネリフォームによる住宅の固定資産税減額を受けるには、次の条件を満たさなければなりません。

 

  • 賃貸住宅ではない
  • 2008年の1月1日以前に建築されている
  • リフォーム後の床面積が50平方メートル以上、280平方メートル以下
  • リフォーム後の住宅部分の床面積のうち、2分の1以上が居住用
  • 窓の改修工事を行う
  • リフォーム部分が2013年の省エネ基準相当に適合する
  • 工事費用が50万円超
  • 床の断熱工事
  • 天井の断熱工事
  • 壁の断熱工事

上記の条件を満たす省エネリフォームの場合のみ、固定資産税の減額措置が適用されます。

更地のままで固定資産税を安くするには

土地の固定資産税を安くするには、基本的に建物を建築する必要があります。しかし、更地のままでも、工夫次第で固定資産税の負担を減らすことはできます。

  • 畑などの農地に変更する

  • 駐車場の経営を行う

  • トランクルームの経営を行う

  • 売却する

方法別の違いを知り、どのようにして固定資産税の負担が減らせるのかを把握しておきましょう。

畑などの農地に変更する

土地にはいくつかの地目があり、使用用途によって固定資産税の評価額は異なります。宅地となっている土地は、畑などの農地に地目を変更することで、固定資産税評価額を減額でき、税負担も抑えられます。

地目を変更するには登記手続きが必要であり、これには費用がかかりますが、長い目で見ると固定資産税が減額される分、お得になることも多いです。ただし、農地に転用した場合は、農業に関する目的でしか土地を利用できない点には注意しましょう。

農地に家を建てたり、賃貸物件を建築したりすることはできないため、農地としての利用に問題がない人におすすめの方法です。

駐車場の経営を行う

駐車場経営を行って利益を得ることで、固定資産税の支払いの足しにできます。駐車場経営の場合は、土地の上には建物が建っていないことになるため、固定資産税の軽減措置の適用対象ではありません。しかし、経営が軌道に乗って収入が安定すると、固定資産税分の出費を利益によってまかなえます。

駐車場経営は初期費用も高くはなく、ランニングコストもあまりかかりません。そのため、余っている更地を活用する手段としては、おすすめの方法です。

トランクルームの経営を行う

更地の活用方法として、トランクルームの経営もあげられます。トランクルーム経営も駐車場経営と同じで、建物が建っているわけではないため、固定資産税の軽減措置はありません。しかし、利用者が増えて収入が得られると、その資金を固定資産税の支払いに回すことができます。

トランクルームは更地の上にコンテナを設置するだけで運営を開始できます。建物を建築しない屋外型の経営なら、初期費用は安いです。また、コンテナを撤去することで経営は終了できるため、トランクルーム経営から別の方法への転用もスムーズに行えます。

売却する

更地に活用方法がない、または使用するつもりがない場合は、売却することがおすすめです。固定資産税や都市計画税は土地を所有していることでかかる税金であり、売却すると負担はなくなります。

固定資産税などは使用の有無に関係なく、所有しているだけでかかるため、不要な土地は早めに売却しましょう。更地を売ることで税負担が減るだけではなく、売却価格に応じてまとまった資金を手にすることもできます。

更地の固定資産税の計算方法

実際に所有している更地に、どれくらいの固定資産税がかかっているのかを知っておくことも大切です。固定資産税は自身でも計算できます。更地に課税されている税額を知ることで、所有を続けるか手放すかも判断しやすくなります。

固定資産税評価額を調べる

固定資産税がいくらかかるかを計算するには、固定資産税の評価額を調べる必要があります。評価額は土地によって異なりますが、おおよそ時価の70%が目安です

不動産の所有者には毎年固定資産税の納税通知書が届くため、そこから評価額を調べることもできます。また、市区町村の役場では固定資産税評価額証明書を取得でき、証明書からも確認は可能です。

税率を乗じて固定資産税を算出する

調べた固定資産税評価額に対して、税率をかけることで固定資産税は計算できます。固定資産税の標準税率は1.4%、都市計画税は0.3%です。

詳細な税率は市区町村によって異なることもあるため、市区町村のホームページか役場の窓口などで調べておくとよいでしょう。

建物がある場合

実際に土地の上に建物がある状態を仮定して、固定資産税額を計算してみましょう。計算時の条件を次の通りとします。

 

  • 土地の課税評価額:3,000万円
  • 建物の課税評価額:1,000万円
  • 敷地面積:180平方メートル
  • 築年数:7年

上記の条件だと、住宅用地の特例が適用でき、土地の固定資産税が6分の1になります。築年数が7年であるため、新築住宅の固定資産税軽減措置は適用されません。

土地の固定資産税額は、「3,000万円×1.4%÷6」で計算し、7万円です。建物の固定資産税額は「1,000万円×1.4%」で14万円となり、年間合計21万円の固定資産税の支払いが必要です。

更地の場合

上記と同じ条件で、更地のみの場合の固定資産税額も計算してみましょう。土地の固定資産税評価額が3,000万円であるため、これに1.4%をかけた42万円が毎年支払う固定資産税の金額です。

更地の固定資産税に関する注意点

更地を所有する、または建物を解体にして更地にする場合には、固定資産税に関する注意点がいくつかあります。

  • 更地のままだと固定資産税が安くならない

  • 特定空き家だと固定資産税が6倍になる

  • 滞納すると延滞金が発生する

  • 解体する場合は年末を避ける

注意点を把握して、固定資産税の負担が大きくならないようにしましょう。

更地のままだと固定資産税が安くならない

土地を更地のままにしていると、固定資産税は安くなりません。建物がない状態では住宅用地の特例を受けることができず、土地の固定資産税は6倍になってしまいます。

更地の場合は建物分の固定資産税がかからないため、その分を差し引くと固定資産税の負担が単純に6倍増えるわけではありません。しかし、更地のみだと、建物があった場合よりも固定資産税は高くなることも多く、総額の負担は増えやすい点には注意が必要です。

特定空き家だと固定資産税が6倍になる

土地に建物がある場合でも、空き家状態が続いて劣化が進行してしまうと、自治体によって特例空き家に認定される場合があります。特定空き家は、景観を著しく損ねる不衛生な建物、あるいは倒壊などによって周囲の住人に被害が及ぶ危険性があるものが認定されます。

特定空き家に認定されると、住宅用地の特例が適用されなくなり、土地の固定資産税が6倍となるため注意が必要です。また、特定空き家に指定されると、建物が差し押さえの対象になったり、罰金が発生したりすることもあります。

住宅用地の特例はあくまで居住用として認められる場合に適用される制度であり、特定空き家は対象外になることは覚えておきましょう。

滞納すると延滞金が発生する

固定資産税には納付期限があり、支払わずに期限を超過すると延滞金が発生します。延滞金は固定資産税額によって異なりますが、年間数万円から場合によっては数十万円程度になることもあります。

また、延滞を続けると罰則となる金額が大きくなるだけではなく、財産の差し押さえになることもあるため、注意しなければなりません。

解体する場合は年末を避ける

建物を解体して更地にする場合は、年末は避けましょう。固定資産税の課税対象となるのは、1月1日時点です。そのため、年末に解体すると、翌年から住宅用地の特例を受けられなくなり、固定資産税が高くなります。

1月2日以降に解体することで、その年の固定資産税は住宅用地の特例を適用した金額になります。1年分のコストを削減するためにも、解体は年末を避け、年始以降に行うことがおすすめです。

更地の固定資産税を安くして費用の負担を減らそう

更地の状態では固定資産税の軽減措置を受けることができず、税金が高くなってしまいます。土地の上に建物を建てたり、何らかの方法で活用して収益化することで、固定資産税の負担は抑えられます。

更地が余っているなら有効活用し、少しでも固定資産税の負担を抑えられるように工夫をすることが大切です。節税対策は念入りに行い、固定資産税の負担を賢く軽減しましょう。

土地活用の場合、イエウール土地活用がオススメです。こちらは、日本有数の土地活用比較サイトで多くの土地活用プランを手に入れることができます。一括資料請求サービスの提供とともに、土地活用に関する不安やお悩みを解決できるような情報も充実しています。ご利用は以下のバナーから無料で試すことができます。

【完全無料】最適な土地活用って?