「まずは家を売る基礎知識を知りたい」という方は、こちらの記事をご覧ください。
空き家にも様々な種類がある
一口に空き家といってもその種類は様々です。賃貸用不動産か売買用不動産かによって注意する点が違います。
まずは空き家の種類を項目別に確認してみましょう。
賃貸用の住宅
賃貸用の住宅とは、人に不動産を貸すための住宅です。不動産の所有者が自身で使っていた住宅を使わなくなったため他人に貸し出す物件のことです。
賃貸用の住宅というとアパートやマンションを想像する人が多いかもしれませんが、使わなくなった住宅を有効活用しようと貸し出す人が年々増えています。
戸建空き家の賃貸物件は、賃貸用に作られた戸建住宅よりも物件面積が大きいため家族の多いファミリーにはおすすめの物件タイプです。
売却用の住宅
売却用の住宅とは、使用していた不動産を使わなくなり処分するために売却する住宅のことです。転勤や転職により所有していた不動産を売却する必要がある人や、相続により譲り受けた不動産を活用できずに売却を選ぶケースなどが該当します。
物件所有者がもともと居住していた不動産のため、
既にリフォームや修繕などを実施していることがあり購入後の修繕費用を抑えることができるなどのメリットが考えられます。
二次的住宅(別荘 等)
二次的住宅とは、一時的に使用される住宅で空き家になっている不動産のことをいいます。その最たる例が別荘などです。
別荘は、大型連休や避暑・避寒の際に用いられる他、企業の保養地などで使用されます。
また都心部勤めの人にみられるケースとして、残業で帰りが遅くなった時の宿泊用として、通常の住宅とは別に不動産を所有している場合があります。
このように普段は人が居住しておらず必要なときだけ使用する住宅のことを二次的住宅といいます。
放置された家
賃貸や売却に出さず放置されている不動産も存在します。相続により譲り受けた不動産を処分できずに放置し何年も経過してしまうケースがあります。
空き家数は年々増加傾向にありますが、その中でもこの放置された空き家が問題視されています。
放置された空き家は使い手がいないため、建物に対する定期的なメンテナンスが行われません。そのため住宅が劣化し「倒壊の恐れ」や「災害時の被害助長」など様々な危険を引き起こす原因となります。
《まとめ》
空き家と一口にいっても色々な種類がある
放置された空き家は危険である
家の売却を少しでも検討しているのであれば、「自分の家がいくらで売却出来そうか」を把握しておきましょう。
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空き家には活用法が沢山ある
空き家の活用法
空き家の放置は様々な問題の原因になります。
近隣住民、ひいては地域全体にまで迷惑と被害を与える可能性すらあります。
そうならないために空き家の所有者は、積極的な空き家の活用を行う必要があります。
それでは、どのような活用方法が最適なのでしょうか。
物件ごとに最適な活用方法は違うので、まずは空き家の活用方法にどのようなものがあるのか紹介します。
居住用住所として賃貸にする
一つ目は、居住用住宅として賃貸に出す方法です。居住用としての需要があるか場合は、不動産屋に相談し入居者を募集してもらうことで賃借人を見つけることができます。
居住用以外の賃貸として貸し出す
二つ目は、居住用以外の不動産として賃貸に出す方法です。居住用の賃貸需要がない立地ではいくら入居募集をしても借り手は見つかりません。
そのような場合は居住用以外での活用を検討する必要があります。
例えば住宅が商業地にあれば、店舗としての賃貸の見込みはどうかを検討するのも一案です。
古い空き家を改修して作られた「古民家カフェ」や「古民家レストラン」などは話題性もあるため、思わぬところで借り手が見つかるかもしれません
解体したてなおす
三つ目は、一度住宅を解体し新たに賃貸物件を建て直す方法です。長年放置された不動産は室内の劣化が進んでおり、状態によってはそのまま人に貸せない場合もあります。
そのような場合は、一度建物を解体して賃貸住宅を建設し賃貸経営をスタートするというのも一つの方法になります。
自分で住むという選択
四つ目は、人には貸さずに自分で住むという選択です。日本の地価は年々上昇してますので、物価の高い都心部は「働く場所」と割り切って、住まいは自然豊かな郊外に移すというライフスタイルを選択する人も今は珍しくありません。
数ヶ月、数年単位のことでなく、将来も見据えた人生設計の中で検討していくといいのではないでしょうか。
用途に合わせた空き家選びが重要
空き家を活用する際、最も大切なのは市場調査です。用途に対するニーズがないのに物件の改修工事を実施したところで、いざ募集をしても借り手がつかないという事態になりかねないからです。例えば居住用不動産として貸したいのであれば、駅からの距離や高速道路入り口へのアクセスなどの立地面はもちろんのこと、スーパーマーケットや病院などの近隣施設環境などから、賃貸需要があるか否かの判断が最も大切です。
重要なのは確かな市場調査を行い活用に至るまでの時間とコストを最小限におさえることです。
そのためには、入居者データや賃貸トレンドなどを把握している不動産のプロである不動産会社に相談しアドバイスを受けるなど、積極的な活動が必要といえるのはないでしょうか。
《まとめ》
空き家の有効活用の方法は色々ある
活用方法は市場調査が非常に重要で、不動産屋へアドバイスを受ける方法がいい
情報を集めず空き家を購入すると失敗する可能性がある
空き家になっているということは理由があるはず
空き家になった理由はしっかりと聞こう
不動産が空き家化する理由は様々です。相続により遊休地を引き継いだという理由や、転職・転勤により不動産を使わず放置されている場合など、個々の事情によってあらゆる理由が考えられます。
空き家を購入または賃貸で利用する際に最も気をつけたいのが、実はこの空き家化した理由をしっかり確認することなのです。
所有者の死亡や転勤などで空き家化している物件は大きな問題がありません。
物件の条件が自身の購入希望条件とマッチすれば、積極的に購入検討をしてみてもいいでしょう。
しかし、空き家化した理由がマイナス要因であった場合は、一度冷静になって購入についてよく検討し直した方がいい可能性があります。
例えば過去にその建物内で事件があった、あるいは近隣に変わった人がいて日常的にトラブルが起きていて、それに嫌気がさした所有者が売却を検討している場合などです。
マイナスの理由で空き家になった場合は後々トラブルの原因に
マイナスな理由で物件が空き家になっている場合、相場価格よりも数割程度安く売りに出ていることがあります。そういった理由を知り納得した上で購入するのであれば問題はありませんが、安いからといって特に調べず購入してしまうと後々のトラブルの原因になります。事件や事故が合った物件は買主に対してその事実を告げなくはならないという「告知義務」があります。
ただし中にはその事実を隠して売却してしまおうとする悪質な人も存在するため、自身の目と耳でしっかりと空き家化した理由を確認する必要があります。
空き家探しの失敗例
住んだ場合の失敗例
空き家を賃貸物件として借りる際、建物の状況と賃貸借契約の条件によっては、通常のマンションやアパートを借りる場合よりも借主の負担が大きくなってしまう可能性があります。
空き家化している物件の中には、長年にわたって居住者がおらず長期間使われていなかったケースがあります。
長年住んでいた人がいないと定期的なメンテナンスが行われていないので、室内が劣化し建具や設備が壊れやすくなっている可能性があります。
エアコンや水回り設備が故障した際、一般的なアパートであれば貸主の負担で修理を行うことが多いのですが、空き家住宅の場合は、そういった設備交換を借主負担としている契約が少なくありません。
その場合は借主自ら費用を負担して修理をしなくてはならない可能性があります。また敷地に庭がある場合には除草も定期的に行う必要があります。
このように空き家を借りる場合は、建物維持管理の費用が通常のアパートよりも多く発生する可能性があるということをおさえておきましょう。
新築物件や、空き家を不動産会社が買い取りリフォーム後に売却する再販物件は、購入者が購入後に特別な手を加えなくてもすぐに住めるよう設備や建具は不具合がない状態になっていることが一般的です。
しかし空き家化していた建物を購入すると、物件購入後に修繕箇所が多数発見される場合があります。例えば、冷暖房機器や給湯器などの設備関係。製造年数が特別古くなくても数年間使用していないと故障している場合があります。また、排水の詰まりやシロアリによる被害などは、数回の内覧の中で素人の人が気づくのはほぼ不可能です。空き家だから購入価格が安く済んだと思っても、購入後もろもろの修繕対応に費用が発生し、結果的に新築物件を購入した方が安かったということも考えられます。
貸した場合の失敗例》
空き家を所有していて、有効活用にと建物を賃貸に出す人が少なくありません。
その際にどのような人に貸すかは非常に重要です。外国人に空き家を貸したら、毎日のようにその外国人の知り合いの外国人などが家に集まりパーティーを繰り広げ、結果的に近隣住民から所有者にクレームが発生した例があります。
外国人はパーティーをする文化があり、広くて集まりやすい一戸建てはパーティーには最適だったのでしょう。
空き家は間取りが広く部屋数も多いことから、学生など若い人がルームシェアとして使用するケースが多々あります。
丁寧に使ってくれるのであれば問題はありませんが、物件を悪用しようとする悪者も存在します。実際に空き家を若者数人に貸したら、麻薬取引場所として使われてしまったという例がありました。
そのときは、大麻の栽培及び販売場所として使用され、結果的に入居者は全員逮捕され契約は解約となりました。
しかし、一度事件や事故が発生した物件というのは印象が悪くなり次に賃貸に出しても借り手がつきにくくなってしまいます
事件・事故を100%防ぐことは不可能ですが、入居審査時に属性をしっかりとチェックするなど、ルールを守る入居者を選定する必要があるといえます。
空き家を所有していると、ハウスメーカーなどからアパート経営をすすめられることがあります。老後の年金がわりに、といったうたい文句を使った建築営業マンがアパート経営をすすめますが、実際にアパートを建築しても入居が決まるとは限りません。
立地条件や賃貸ニーズをよく調べずに空き家を解体しアパート経営をスタートした結果、入居者が一向に入らず毎月のローン返済に追われ続ける生活に陥ったというオーナーの方は多くいます。
そうならないためには、メーカーの営業マンの言うことをすべて真に受けないことです。
彼らは営業してアパートの建築受注をとることが仕事ですから基本的にいいことしか言いません。
うまい言葉に騙されずに、長期間にわたる賃貸経営プロジェクトを乗り切ることができるかどうかを、確かな目で判断していく必要があります。
上手な空き家の選び方
空き家を上手に選ぶ方法は、徹底的に情報収集を行うことです。購入や賃借を検討する場合は過去に事件や事件があったか否かや、以前の住人はどの程度のメンテナンスや修繕を行っていたのか確認する必要があります。
修繕履歴などが残っていると尚よいでしょう。
反対に、賃貸に出す場合には貸す相手の属性をしっかり調査するなどの対応を行う必要があります。
空き家を上手に選ぶためには何よりも情報収集。
正しい情報を多く取得できたかどうかが、空き家購入の成功と失敗の分かれ道になるのです。購入検討時は、所有者や不動産会社からのヒアリングを徹底することはもちろん、残っている過去書類の細部にまで全て目を通した上で、場合によっては近隣住民への聞き込みを行う必要さえあります。
《まとめ》
空き家は安いからとうかつに手を出すと思わぬ事態に発展することがある
事件や事故に巻き込まれないためには、空き家を探すときも活用するときも情報収集が重要
空き家ってどうやって探すの?
空き家バンクで探す方法
空き家を探す方法の一つに「空き家バンク」で検索するという手段があります。空き家バンクとは、空き家の賃貸や売却を希望する人からの情報を、空き家の使用を希望する人に紹介するサービスのことです。
各地方で問題視されている空き家を活用して地域の活性化につなげようと、各地方公共団体が不動産会社や所有者と連携し情報を収集し提供しています。
空き家バンクには空き家の情報が提供されていますが、売却または購入の仲介は提携先の不動産会社が行うことが一般的です。
希望するエリアを管轄している各自治体の空き家バンクのサイトをチェックして、気になる物件があったら記載されている不動産会社などの問い合わせ先に連絡し内見をしてみましょう。
空き家バンクを利用するメリット
空き家バンクを利用するメリットとしては、助成金等の制度を利用できる可能性があることです。空き家バンクを利用して物件を購入した人にはリフォーム費用の一部を市が助成するなどの特典がある場合があります。
ただ、助成金は自治体ごとに内容が異なりますので、すべての自治体で適用できるわけではありません。
詳細は空き家を管轄する行政の窓口に問い合わせてみることをおすすめします。
自力で探す方法
空き家情報がすべて空き家バンクに登録されているわけではありません。空き家バンクと並行して、自分の力で物件を探す方法も可能です。物件の探し方の代表例はインターネットを使った検索でしょう。
インターネットを利用して自分で探す際は、できる限りその物件を直接管理している管理会社か、売主不動産会社に直で連絡し間に仲介業者を挟まないようにしましょう。
不動産情報をインターネットに載せている不動産業者が管理会社とは限りません。
管理会社や売主不動産会社から依頼を受けて仲介業務のみ行なっている不動産会社である可能性があります。
そのような場合は、物件の詳細や過去の事情について業者が詳しく把握していないケースがあり、事故物件かどうかや、過去の修繕履歴についての正確な情報を得にくいかもしれませんので注意が必要です。
《まとめ》
空き家の探し方は大きく分けて二つある
どちらも両立して使うことで情報をもれなくチェックできる
空き家購入の流れ
一般的に不動産売買を一生に何度も経験する人は少ないでしょう。そのため空き家を購入したくてもどうしたらいいのか分からない、という人も多いのではないでしょうか。
空き家を購入するための手順については下記の図の通りです。
良い空き家が手に入ったけど今住んでいる家はどうするの?
古い家の処分の仕方
希望する物件を購入できたら、気になるのは今住んでいる住宅についてです。新しい住宅が決まれば以前の住宅は基本的には不要になります。
空き家のまま残しておくと倒壊のリスクがあるだけでなく、固定資産税などのコストが発生します。
そのため使わない住宅があるならば売却・賃貸など何らかの方法で活用することをおすすめします。
諸事情があり手放したり人に貸したくないという人は、建物を解体して自身が使用しない期間は月額駐車場にして定期的に活用するなどの検討案もあります。
またいずれ子供に相続する予定がある人は、生前贈与として子供に譲ってしまうのも一つの手です。
生前贈与は贈与税が高いと思う人もいるかもしれませんが、今は「相続時精算課税の制度」という制度を使って税金を繰り延べることも可能です。
制度の利用には一定条件を満たす必要がありますので、詳細は税理士などに確認してみるといいでしょう。
空き家は残しておくだけでも税金がかかる
空き家は残しておくだけでも税金が課税されます。固定資産を所有していることで課税される固定資産税などが代表です。
固定資産税は毎年1月1日時点での所有者に対して課税される税金で毎年課税されます。
対象不動産の地価によっては毎年数十万円から数百万円課税される可能性があります。
郊外の地方の物件であれば毎年毎年の固定資産税は低くおさえられるかもしれません。
しかしそれが毎年続くと考えると結構な金額になるはずです。いずれにしても、使用する予定がない空き家があるのならば早い段階で売却などの処分を検討することをおすすめします。