家を売ろうか考え始めたとき、他の人は一体どのような理由で家を売っているのか、気になりますよね。
いったいどんな理由で家を売る人が多いのでしょうか?
家を売る理由ランキングを見てみましょう。
順位 | 理由 | 割合 |
1位 | 住み替え | 32% |
2位 | 相続 | 23% |
3位 | 資産整理 | 23% |
4位 | 転勤、転職 | 11% |
5位 | 金銭的な理由 | 9% |
6位 | 離婚 | 7% |
7位 | その他 | 3% |
ランキングを見ると、家を売る理由は「住み替え」「相続」「資産整理」が多いです。
家を売る際に、購入希望者や不動産会社に家を売る理由を聞かれることも多いかと思います。
家を売る理由を聞かれた場合には、理由を基本的には包み隠さず伝えることが重要です。
この記事では、どのような理由で家を売る人が多いのか、ネガティブな理由で売却する時にどのようなことを伝える義務があるのか、どのように伝えれば好印象にできるのかを詳しく解説します。
「まずは家を売る基礎知識を知りたい」という方は、こちらの記事をご覧ください。
家を売る理由に関するアンケート結果
まず初めに、どのような理由で家を売る人が多いのか、理由にはどのようなものがあるのかを確認していきましょう。
イエウール編集部にて「イエウール」を利用して不動産を売却したユーザー100名を対象に、不動産売却に関するアンケートを実施しました。
不動産を売却した理由として多かった回答は「住み替え」「相続」「資産整理」という結果になっています。
【1位】住み替えるため(32%)
家を売る理由として最も多かったのは「住み替えるため」というものです。
具体的には、部屋が手狭であった、隣人とトラブルがあった、色々と設備が使いにくかった、といった理由で、今よりももっといい家に引っ越したいとのが理由になります。
また、家族構成の変化が住み替えたい理由になる場合もあります。独身時代に単身向けのマンションを購入したり、夫婦のどちらかが、独身時代に買った小さなマンションに結婚した後も住んでいたりする場合には、家族が増えることでより大きな家に引越す必要が出てきます。
結婚するので単身向けのマンションを手放したいという場合や、妊娠や出産で子育てに便利な部屋数の多い家に引っ越したいという場合もこれに当てはまるため、ライフステージの変化により住み替えが必要になるタイミングの方に多い理由と言えます。【同率2位】遺産相続のため(23%)
家を売る理由の第2位は「遺産相続のため」でした。
現在の日本では、相続税が高額です。また、財産分与をするために家を売って現金化する方も少なくありません。国内ではそういった事情があることを多くの方が理解しているので、相続した家を売却する人が多いことは誰でもわかっています。
ただし、相続した家がなかなか売れなくて困っている方もとても多いのが現状です。それは、家を売る理由が相続であったからではなくて、家の状態が古くてかなり傷んでいることが原因です。
購入後に大規模の修繕やリフォームが必要で、費用がかかる家は敬遠されがちです。相続した家を売却するためには、それなりの対策が必要です。
【同率2位】資産整理のため(23%)
家を売る理由の遺産相続と同率第2位は、「資産整理のため」でした。
資産整理とは、相続前に不動産を売ったり、投資用の不動産を現金に換えるなどのことを指します。
資産整理が理由で売却を選ぶのは、持ち家をそのまま誰かに引き継ぐのが難しい方や、都会のマンションを持っている人が多くなります。
【4位】転勤、転職のため(11%)
よくある売却理由の第4位は「転勤や転職で住めなくなったから」というものです。
勤めている会社から転勤を命じられたら、99%拒否することはできません。泣く泣く購入した家を手放して転勤に応じる方もたくさんいます。
数年で戻ってくる可能性があれば賃貸を検討することもできますが、戻ってくる予定がない転勤で、持ち家を手放さざるをえないというケースは少なくありません。
転勤や転職の場合は、築年数が浅い物件であることが多いので、転勤による売却は最も買手が付きやすい理由とされています。
【5位】金銭的な理由のため(9%)
転勤以外の理由で比較的新しい家が売りに出されたときには、「金銭的な理由」が最も多くなっています。全体でも5番目に多い理由です。
金銭的な理由の例でいうと、「まとまったお金が必要」「ローンの支払いが苦しい」という2パターンが最も多くなります。
家の購入は一生に何度も経験するものではないため、せっかく買った家を手放すのは大きな決断が必要でしょう。
しかし、自分の状態を客観的に捉えた結果、売却を選択するのは賢い選択でもあります。
【6位】離婚のため(7%)
家を売る理由の6番目には「離婚のため」がランクインしました。
離婚する時には、財産分与で夫婦が半分ずつ財産を分けることになります。
貯金などきれいに分けられる財産と違い家は現物になりますので、家に誰も住まなくなる場合は財産分与をスムーズに行うために売却して現金に換えることがよくあります。
家を売る際住宅ローンは一括返済する必要がありますので、売却代金でローンを完済し、残ったお金を分けるのです。
家を売る理由を購入希望者に伝える際のルール
ここまで紹介してきた通り、家を売るには人それぞれに理由があるものです。
特に、話しづらいような事情を抱えている方であれば、家を買ってくれそうな相手にどのように説明するのが良いか悩むものです。
家を売る理由を購入希望者に話す際には、必ず伝えておかなければならない告知義務がある事柄とそうでない事柄などのルールが存在します。
理由の伝え方を工夫したいというのであれば、まず告知義務に関するルールを理解しましょう。
家の欠陥や不備にあたる情報は告知義務がある
家を売りたい理由が家に欠陥や不備があるからという場合、その欠陥と不備告は購入希望者に対する告知義務があります。これは、家を売るときには契約不適合責任という責任が売主に生じるためです。
契約不適合責任とは、売却する家が契約書に記載されているものと異なる場合に売主が責任を負わなければならないというものです。
家が契約書に記載があるものと異なるという状況とは、家に契約書に記載のない欠陥や不備が存在するような状況のことを指します。この欠陥や不備は瑕疵(かし)と呼ばれ、家の引き渡しが完了している場合や売る側が認識していなかった場合でもこの責任は生じます。
瑕疵には以下の4種類があります。
概要 | 主な事例 | |
物理的瑕疵 | 家や土地自体に物理的に欠陥や不備が存在する状態 ※経年劣化による痛みは含まれない | ・シロアリの被害を受けている ・雨漏りしている ・水回りの管に詰りや損傷がある ・木材が腐食している ・アスベストが使用されている ・耐震の強度が不足している ・産業廃棄物等が埋まっている土地である ・化学物質等で汚染されている土地である ・地盤が緩く危険である |
環境的瑕疵 | 家や土地の周辺環境に問題がある状態 | ・水害等災害の危険度が高い ・騒音や悪臭がする ・ご近所トラブルがある |
法律的瑕疵 | 法律上の問題がある状態 | ・建ぺい率による制限 ・容積率による制限 ・市街化調整区域による制限 ・接道義務による制限 ・違法建築物 ・その他建築基準法、都市計画法、消防法等による制限 |
心理的瑕疵 | 心理的な恐怖や嫌悪の対象になる事柄がある状態 | ・過去に死亡者がいる(自殺・他殺) ・反社会的勢力の集会所が近くにある ・墓地に隣接している |
瑕疵を購入者に対して告知せず後で発覚した場合は、修繕費用の負担や損害賠償請求をされる可能性があり、最悪の場合契約が破棄になります。
瑕疵にならないプライベートな事情は話さなくてよい
家を売る理由は、全てを正直に購入希望者に伝えなければいけないものではありません。
うそをつくことはいけませんし、家に瑕疵(かし)があった場合には伝えなければいけません。しかし、先程説明した瑕疵に当たらないプライベートな事情には告知義務がありませんので、すべての理由をストレートに伝えることはありません。
例えば、結婚や妊娠、出産、子供の独立によって家族構成が大きく変化することが家を売る理由である場合には、人に話しても辛くはなく、隠す必要はないのでそのまま伝えてもよいでしょう。
離婚や借金返済、ローンが滞ったといったネガティブな理由の場合には、人によっては縁起が悪いと感じて、購入するのをためらってしまう人もいます。売る側としても話しやすい理由ではないはずですので、無理に話す必要はないといったイメージになります。
離婚の場合には「家族構成が変わったから」「家族の都合で」、借金返済やローンが滞った場合には「経済的な都合で」や「住み替えるため」という説明で十分です。
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家を売る理由で購入希望者が気にするポイント
どうして家を売るのかという理由は、購入する家を探している人が当然知りたいことの一つです。
購入希望者が特に気にしているポイントは、主に「縁起が悪くないか」「不良品を買わされそうになってはいないか」「売主は信用できそうか」の3点です。
例えば、過去に自殺者が出ている、離婚してしまったなどの理由は縁起が悪いと感じさせやすい理由になりますし、可否があれば不良品を買わされそうだと感じさせやすい理由になります。
一見マイナスにならなさそうな「住み替え」という理由でも、せっかく興味を持って内覧に来てくれた人に「もっといい家に住み替える」という表現をしてしまうと、不良品までいかずとももっと良い条件の家があるのではと購入意欲を削いでしまう可能性があります。
理由を正直に伝えるのは良いですが、購入希望者が気にするポイントに引っかかると、売れにくくなることが多くなります。強引な値引き交渉などのトラブルの原因になることもありますので、十分に気をつけましょう。
家を売る理由で購入希望者に好印象を持ってもらうコツ
最後に、ネガティブな理由で家を売る場合の伝え方のポイントについてお伝えします。
結婚や妊娠、出産、相続等、ポジティブな理由であればそのまま正直に話してしまっても大丈夫ですが、ネガティブな理由の場合にはどのように話したらいいのか悩む方も多いでしょう。
そこで、告知義務がある状況でもできるだけ好印象を持ってもらえる伝え方のコツをご紹介します。
デメリットをメリットとして伝える
家を売る理由を伝えるときには、その家のデメリットをメリットとして言い換えることができないか考えてみましょう。
例えば、引っ越したいと思った理由が、繁華街が近くて、夜遅くまで周辺が騒がしいためだった場合には、徒歩圏内にお店や飲食店がたくさんあって、生活するのに便利な場所だと言い換えられます。
逆にコンビニなどが周辺になくて不便な場所は、静かで暮らしやすい場所だと言い換えられます。
人によって生活する環境に対する価値観は様々なので、売主にとってはデメリットにしかならないことでも、他の人にとってはメリットとなる場合もあります。
視点を変えてみたら、ポジティブな言い方にできないか考えてみましょう。
瑕疵と解決策を合わせて伝える
雨漏りや水漏れがある、白アリ被害があるといった、家の瑕疵は、購入希望者に対して売却前に正直に伝えなければいけません。
もしも、売却後に不具合が判明した場合には、契約者不適合責任を問われて全額返金することにもなりかねません。
老朽化が激しい家を売却する場合には、リフォームやリノベーションで十分対策できるといった、解決策を一緒に伝えましょう。
解決策も一緒に伝えることで、購入希望者も安心して購入に踏み切れます。
不動産会社に相談して伝え方を考える
餅は餅屋、ということわざがある通り、家の売却のことは家の売却のプロである不動産会社に相談することが一番です。
今までに多くの家の売却を手がけてきた不動産会社のスタッフであれば、購入希望者にどのような言葉で伝えればいいのか、的確な表現を一緒に考えてくれるでしょう。
うその理由を伝えることにはならずに、かといって印象を悪くするような言い方にならないようにするにはどうしたらいいのか、不動産会社に相談してみましょう。
相談する不動産会社選びはイエウールがおすすめ
不動産会社に相談するのがいいとは言っても、残念ながら悪徳不動産会社も実在するのが現実です。
うそをつくことなく、的確な表現を一緒に考えてくれるような良心的な不動産会社をどうやって見つけたらいいのがわからないという方もいるでしょう。
その場合には、全国から厳選した良心的な不動産会社だけを集めて登録しているイエウールで探してみることをおすすめします。
イエウールでは、悪徳不動産会社として報告された不動産会社をこまめに登録から外しています。最も良心的な不動産会社と出会える可能性が高いサイトなので、利用をおすすめします。
家を売る理由は工夫して伝えよう
家というのは一生に一度の買い物と言ってもいいほどのものなのです。その家を売却する時には、よほどな理由があるはずです。
しかし、特にネガティブな理由の場合には、全てを正直に伝えればいいというものではありません。
家を売る理由の伝え方によっては、思うように売却できなかったり、売却価格が大きく下がってしまうこともあります。
家を売る理由は、満足のいく売却ができるかどうかに大きく影響するので、不動産会社とよく相談して、買主への伝え方をしっかりと練りましょう。
家の売却を少しでも検討しているのであれば、「自分の家がいくらで売却出来そうか」を把握しておきましょう。
そのためには、不動産会社から査定を受ける必要があります。「イエウール」なら不動産会社に行かずとも自宅で24時間申し込みが可能です。自分の家に適した不動産会社を紹介してくれるので、膨大な不動産会社の中から選ぶ手間も省くことができます。
まずは、自分の物件種別を選択してから査定依頼をスタートしてみましょう!査定依頼に必要な情報入力はわずか60秒で完了します。
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