物件管理に困ったら!古い家を売る前に知りたいポイント

こんにちは、イエウールコラム編集部です。

何らかの事情で空き家を所有し、管理をすることができずそのまま放置している人がいます。古い家を持ち続けるデメリットや、物件管理に困ったときの対処法を知っておくことで、損することなく維持できるかもしれません。

物件管理の方法を検討した結果、実は売却をした方が費用が安く済むケースももちろんあります。まずは自分が抱えている物件の価値を知り、維持していくのかどうかを見極めていきましょう。

親の住んでいた家を相続するなどの理由で、古い家を所有し、空き家のままにしている人が増えています。しかし維持費もかかるので、できれば処分してしまうのがおすすめです。そこで、古い家を売却するための方法や、注意したいポイントを紹介します。


先読み!この記事の要点
  • どんなに古い家でも売れるケースがあり
  • 維持するよりも売却を決断した方が賢明なケースもある

目次

1. 築何年から「古い」家?

「古い」という言葉の定義は人それぞれ異なります。では家に対して「古い」という場合、一般的には築何年くらい経過した物件を指すのでしょうか。

1.1 一般的には築20年。築40年では価値がゼロに!

家の資産価値というのは新築の方が高く、築年数が古くなるにつれて価値が減少していきます。しかし「古い家」といった場合に明確な基準はありません。一定の目安となるのが税法上の耐用年数で、木造や鉄筋コンクリートなど構造ごとに年数が定められています。


たとえば、木造住宅は耐用年数が22年のため、木造建築の多い中古の一軒家は築20年を超えると「古い」という認識になるのが一般的です。そして建物の構造に関わらず、築40年では建物の資産価値はほぼゼロになると言われています。


国土交通省が公開している以下の資料の11ページに、築年数と価値査定の関係がわかるグラフがあるので参考にしてください。

中古住宅流通、リフォーム市場の現状

1.2 「耐震基準」を参考に。

古い家の判断基準となるのは、築年数だけではありません。その家がどのような基準に基づいて建てられているかも参考になる点です。家を建てる際には建築基準法に準拠する必要がありますが、この中には耐震基準が含まれます。


実はこの耐震基準は、1981年に大きな変更が行われました。旧耐震基準では震度5程度への対応でしたが、新耐震基準では震度6~7の地震に対応しています。そのため、古い家を売却する上で、建てられたのが1981年より前か後かというのは大きなポイントです。


しかし、1981年以前に建てられたからといって、必ずしも耐震性能が悪いというわけではありません。耐震補強などをしていれば、当然耐震性能は上がっています。


その場合は補強工事関連の書類や、耐震診断の結果などを売却の際に提示できるよう、用意しておくことが大切です。

2. 古い家の問題

古い家はいろいろな問題をはらんでいます。特に空き家になってしまった古い家には、住み続ける以上に問題が多くなるものです。古い空き家に発生する問題点をみていきましょう。

2.1 維持費がかかる

まず空き家であっても、維持するためにはお金がかかります。電気や水道などの光熱費は、解約の手続きをしない限り、基本料金がかかるものです。高くても総額で月々3,000~5,000円程度ではありますが、空き家のまま維持する期間が長くなれば負担になります。


固定資産税も維持費として必要な費用です。空き家であっても建物が建っていれば税率は軽減されます。


しかし、倒壊の危険のある空き家や、衛生上の問題がある物件、荒れ放題で景観を損ねる建物の場合などは「特定空家等」とみなされ、軽減税率が適用されなくなってしまいます。そのため空き家であってもある程度の管理をしておく必要があるのです。

2.2 上下水道管の口径問題

古い家の場合、水道管の口径が13mmという、小さいサイズになっている可能性があります。水道菅の口径は、どのくらいの量を一度に使用するかなどを考えて決められますが、昔は同時に使える蛇口が少なかったことから、13mmが一般的に使用されていました。


しかし、最近は20mm以上が一般的なサイズです。もし、今後建て替えをする場合には、水道管をもっと大きいサイズに交換しなければならないかもしれません。口径は問題がなくても、水道管自体が劣化している可能性もあるので、その際は交換が必要です。

2.3 容積率と建ぺい率は時代により変化

ある土地に建物を建てる際に守らなければならない基準として「容積率」と「建ぺい率」があります。これは建築基準法によって用途地域ごとに定められている基準です。


この2つは主に建築面積に関する基準で、土地に対してどのくらいの大きさの建物を建てられるかに関するものです。


この基準は時代によって変化しており、昔から一定ではありません。基本的には徐々に厳しくなっているため、昔の基準で建てられた面積の建物が、現在の基準には適合しない場合もあるのです。基準から外れてしまった建物を「既存不適格」といいます。


既存不適格の建物は、増改築する際は基準に合わせることが求められるため「増築」ができません。そのため古い家を増改築しようとすると狭くなってしまう可能性があるのです。

2.4 土地の境界があいまい

古い土地の場合、隣との境界があいまいになっている可能性があります。土地の境界というのは隣とのトラブルになりがちな問題です。売却を考える場合には、この点を解決しておく必要があります。

2.5 使わない家を持ち続けるなら売却がおすすめ

維持費や様々な問題点を考えれば、使わない家は売却するのがおすすめです。しかしその場合には、水道管の口径や、土地の境界についての問題はクリアにしておく必要があります。売却する前に自分の持っている家の問題点を把握し、解決しておきましょう。

3. おすすめは、古家付き土地での売却

資産価値のほぼない家を売却する場合のおすすめの方法は、「古家付き土地」として売却する方法です。「古家付き土地」とは、建物の価値はなく「付いているだけ」とみなして土地だけの価格で売却する方法です。


古家付き土地として売却する際のメリット、デメリットを見ていきましょう。

3.1 メリット

建物が建っている土地の場合、更地よりも固定資産税が安くなります。もし更地にしてしまってからなかなか売却できない場合、売れるまで高くなってしまった固定資産税を払い続けなければいけません。この点が、古家付き土地として売却するメリットです。


リフォームしたり、解体したりする費用が不要になるのもメリットの1つです。


また「瑕疵担保責任」が免除されるという点もメリットです。古い家ですと当然、様々なところに不具合、つまり瑕疵(かし)が出てきている可能性が高くなります。特に自分が住んでいない場合、思わぬところに欠陥が隠れているかもしれません。


普通に中古住宅として販売した場合は瑕疵担保責任があるので、販売後に欠陥が見つかるとトラブルになる場合があります。古家付き土地として売却した場合は、そのような場合でも責任を問われることはありません。

3.2 デメリット

古家付き土地として売却するデメリットは、買主がリフォームや解体費用を負担することになるため、更地や中古住宅として売るよりも安く売る必要があることです。


とはいえリフォーム代や解体費用がかからない分を考えると、それほど大きなデメリットではありません。安い分売れやすいともいえるので、早く売りたい場合は古家付き土地として売却すると良いでしょう。

4. 売却以外の処分方法が合うケースもある

古家付き土地として売却するメリット、デメリットを挙げてきましたが、その他の方法が適している場合もあります。古家付き土地としての売却以外の方法のメリット、デメリットをみていきましょう。

4.1 リフォームやリノベーションのメリット・デメリット

近年、中古住宅のリフォームやリノベーションが注目を集めています。この2つは混同されることが多いですが、リフォームは修繕を行い原状回復すること、リノベーションは設備などを一新し、更に価値を高めるイメージです。


古い家を売却する前に、リフォームやリノベーションする方法もあります。しかし、当然メリット、デメリットがあるので、その点を認識しておかなければいけません。売却前にリフォームやリノベーションを行うのに適しているのはどんな場合でしょうか。

1) リフォームのメリット

リフォームをすることにより、広告などに「リフォーム済」という表記ができるため、同じ築年数の物件と比較して、購入希望者が増える可能性があります。また内見での印象も良くなることで、成約率アップも期待できるのがメリットです。

物件の売却価格はリフォーム済の方が当然高くなります。

2) リフォームのデメリット

リフォームやリノベーションには、当然費用がかかります。その分を売却価格に上乗せしようとしても、リフォーム分を上乗せした希望価格で売却できるかどうかわかりません。特にリノベーションは費用が高くなる傾向があり、結果的にマイナスになる可能性もあります。


自分の思うようにリフォームすることを希望している買い手もいるので、リフォームすることで逆に選択肢からは外れてしまうかもしれません。その点を考えると、リフォームは買主側に任せ、そのまま売りに出す方が良い場合もあります。


またリフォームが完了するまで売却ができず、時間がかかるのもデメリットの1つです。売却したい時期とリフォームにかかる期間を考えて決める必要があります。

3) リフォームが適する場合

築20年を超える家の場合、一般的にはリフォームをした方が早く買い手が見つかる傾向があります。


リフォームをするとしても大がかりなものではなく、水回りなど生活の跡が残りやすい部分や、見た目に影響がある部分など、最低限にしておくのがおすすめです。


築年数が古いほど、リフォームにはお金がかかる傾向があります。しかしその分を回収できるかどうかは分からないので、そのまま売却した場合の査定額とリフォーム費用の見積もりなどをもとに判断しましょう。


故障していてそのままでは使用できない設備などは修理しておいた方が良いでしょう。特に使用に支障がない場合には、リフォームまでしなくともハウスクリーニングだけで内見時の印象を良くすることも可能です。

4.2 解体して売る場合と買取のメリットデメリット

かなり古い家の場合、解体するという選択肢もあります。また不動産会社に買取をしてもらうのも、古い家を売却する方法の1つです。それぞれのメリット、デメリットを説明します。

1) 解体するメリット

家を解体して売る場合、解体した後に売却するまでの家の管理が不要になるのがメリットです。空き家であっても維持費がかかりますし、不審火など防犯上の問題もあります。周囲に迷惑をかけないように維持するのが困難な場合は、解体してしまうのも1つの方法です。


家を解体すると、建物に関する瑕疵担保責任がなくなります。古い家は様々な瑕疵があることが想定されるため、売却後のトラブルが避けられるのは大きなメリットです。


また、解体して更地にすると、更地を希望している買主がいた場合に早期に売れる可能性が高いです。古家付き土地と比べて解体や様々な手続きが省けるため、更地を探している人も多くいます。

2) 解体するデメリット

建物を解体する場合、当然ですが解体費用がかかります。費用は家の構造によって異なり、木造であれば比較的安く、鉄骨造やRC造の場合は少し高めになるのが一般的です。解体費用を上乗せして売却することはできますが、全額を回収できるかどうかはわかりません。


そして更地にした場合、家が建っている土地に比べて固定資産税が上がります。そのため更地にしてから売却するまでの時期が長引くと負担が大きくなるという点がデメリットです。


また家が立っているのが市街化調整区域の場合、既に建っている家を解体してしまうと、基本的に新しく建物を建てられません。解体しても良いエリアかどうかを事前に確認したほうが良いでしょう。

3) 解体が適する場合は

家の築年数がかなり古く、壊れている部分も多いために修繕費用も多額になる場合には、解体を検討するのがおすすめです。その場合まずは家と土地の査定を行い、更に解体費用の見積もりを取りましょう。


それぞれの金額を比較し、解体した方が良いか検討します。しかし可能であれば最初は「古家付き土地」として売り出し、買主が希望する場合のみ解体すると良いでしょう。

4) 買取のメリット・デメリット

家を売るには、広告を出して買主を探す方法だけでなく、不動産会社に買取をしてもらう方法もあります。


買取をしてもらうことによる最大のメリットは早く売れることです。買主を探す必要がないため、買取をしてくれる不動産会社さえ見つかれば、すぐに売却できます。


しかし買取の場合、その後不動産会社が売主となって、その土地や建物を売りに出すことが前提です。そのため買主を探して売るよりも価格が安くなります。ただし仲介手数料はかかりません。

5) 買取が適する場合は

多少売却価格が安くなっても早く売りたい場合には、買取が適しています。買主を探す場合には数カ月かけて見つからないこともありますが、買取では数日で売却することも可能です。


古い家の場合、条件の合った買主を探すのが難しいことが想定されるため、買取が適している場合も多いです。

5. 諦めなければ古い家でも売れる!

築年数が古い家の場合、なかなか売れないと諦めてしまう人もいるかもしれません。しかし、現在はそのまま住むという選択肢だけでなく、自分好みにリフォームするための物件を探している人も多くなってきています。

5.1 最初は古家付き土地で売却

中古住宅としては販売しづらい古い家を売却する場合、最初はなるべく「古家付き土地」として売り出しましょう。古家付き土地にすることで、中古住宅を探している人と、土地のみを探している人の両方の目にとまる可能性があります。


土地としての利用を考えている購入希望者からは、解体費用を考えた値引き交渉をされる可能性もありますが、納得できる価格であれば交渉に応じましょう。


交渉材料にするために、自分でも解体費用の見積もりを取っておくのもおすすめです。安い解体業者を探しておくことで、解体を自分たちで行い、売却価格を据え置きにするという交渉もできます。

5.2 古い家を求めている買い手もいる

リフォームやリノベーションを前提として、あえて新築ではなく古い家を探している買い手も多くいます。


古い家の場合、ほぼ土地のみの価格で建物と土地を手に入れることができるため、リフォーム代を含めてもお得に購入できることも多々あります。


買い手のニーズは地域性やタイミングなどにも左右されるので、売主のみでの判断は難しく、不動産会社の助けが必要です。


市場のニーズを知るためにも、多くの不動産会社に査定を依頼し、物件の査定価格や市場価値を判断してください。


仲介を依頼する不動産会社を選択するためにも、情報収集をすることが大切です。まずは一括査定サービスを利用して、不動産会社の査定価格や、担当者の対応を比較しましょう。


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