この記事では、2000万円で買った家は現在いくらで売れるのかについて解説します。
「まずは家を売る基礎知識を知りたい」という方は、こちらの記事をご覧ください。
2000万円で買った家はいくらで売れる?
家の価格は築年数が古くなるにつれて低くなります。
下記のグラフは築年数が経過することで家の市場価値がどのくらい下がるのかを示したものです。
木造一戸建ての市場価値の推移を示している濃ゆいオレンジ色の線に注目して見ると、築2年経過した時点で新築購入時より10%以上も市場価値が低くなっています。
そのまま築年数の経過と比例して市場価格は下がり続け、築15年を過ぎると購入時の約20%まで市場価格が低くなります。
一方、マンションの耐用年数は鉄骨鉄筋コンクリート造住宅の47年とされており、一戸建てと比べると、市場価値の下落は緩やかになっています。
今回はこのグラフをもとに、築年数の経過に伴い2000万円で買った家はどのくらい売却価値が下がってしまうのか、一戸建てとマンションに分けて解説します。
築年数別の一戸建ての価格減少率
まずは一戸建ての市場価値の減少率からみてみましょう。
上のグラフを見てみると、一戸建ての市場価値は築2年で10%、築5年では30%も減少することが分かります。そして、木造一戸建ての耐用年数は20年~22年とされているため、築20年を過ぎると建物の価値がほぼないと判断されてしまうのです。
しかし、築年数の経過によって市場価値が下がってしまうのは一戸建ての建物部分だけであり、土地の部分は築年数の影響を受けません。築20年以上経過し、建物部分の価値が0になったとしても、土地の価格が0になることはないのです。
一戸建ては築1年から市場価格が下落するため、築1年の一戸建てでも購入時と同じくらいの価格で売却することは難しいですが、土地の価格が上昇していれば、購入時と同じ価格帯、もしくはそれ以上の価格で売却することも可能です。
では、上記グラフの築年数経過による市場価値減少率をもとに、2000万円で買った家はいくらで売れるのか確認してみましょう。今回は土地の価格は変わっていないとします。
参考として、3000万円、4000万円、5000万円で買った家の価格も確認してみましょう。
築年数 | 建物の価格減少率 | 購入価格2000万円の一戸建ての現在の価格 (建物価格1000万円、土地価格1000万円) | 購入価格3000万円の一戸建ての現在の価格 (建物価格2000万円、土地価格1000万円) | 購入価格4000万円の一戸建ての現在の価格 (建物価格3000万円、土地価格1000万円) | 購入価格5000万円の一戸建ての現在の価格 (建物価格4000万円、土地価格1000万円) |
---|---|---|---|---|---|
築1年 | 5% | 1950 | 2900 | 3850 | 4800 |
築2年 | 13% | 1870 | 2740 | 3610 | 4480 |
築3年 | 18% | 1820 | 2640 | 3460 | 4280 |
築4年 | 25% | 1750 | 2500 | 3250 | 4000 |
築5年 | 30% | 1700 | 2400 | 3100 | 3800 |
築6年 | 35% | 1650 | 2300 | 2950 | 3600 |
築7年 | 40% | 1600 | 2200 | 2800 | 3400 |
築8年 | 45% | 1550 | 2100 | 2650 | 3200 |
築9年 | 50% | 1500 | 2000 | 2500 | 3000 |
築10年 | 55% | 1450 | 1900 | 2350 | 2800 |
築20年 | 85% | 1150 | 1300 | 1450 | 1600 |
2000万円で買った家でも、築20年が経過すると約半分の1150万円程度まで価値が下がってしまいます。土地価格は1000万円としているため建物部分の価格は150万円ということになります。
3000万円、4000万円、5000万円で買った家も、築20年になると1000万円台まで市場価格が下がってしまいます。
築年数別のマンションの価格減少率
次にマンション市場価値の推移を示している濃ゆい青色の線に注目して見ると、マンションの市場価値の下落は、一戸建ての市場価値の下落と比べると緩やかになっています。
マンションの場合、築1年が経過した時点で10%も市場価値が下落していますが、その後は下落幅が小さく、築24年経過しても購入時より50%程度しか市場価値は下落していません。
では、上記グラフの築年数経過による市場価値減少率をもとに、2000万円で買ったマンションはいくらで売れるのか確認してみましょう。
参考として、1000万円、3000万円、4000万円、5000万円で買った家の価格も確認してみましょう。
築年数 | マンションの価格減少率 | 購入価格1000万円の マンションの現在の価格 | 購入価格2000万円の マンションの現在の価格 | 購入価格3000万円の マンションの現在の価格 | 購入価格4000万円の マンションの現在の価格 | 購入価格5000万円の マンションの現在の価格 |
---|---|---|---|---|---|---|
築1年 | 10% | 900 | 1800 | 2700 | 3600 | 4500 |
築2年 | 12% | 880 | 1760 | 2640 | 3520 | 4400 |
築3年 | 14% | 860 | 1720 | 2580 | 3440 | 4300 |
築4年 | 16% | 840 | 1680 | 2520 | 3360 | 4200 |
築5年 | 18% | 820 | 1640 | 2460 | 3280 | 4100 |
築6年 | 20% | 800 | 1600 | 2400 | 3200 | 4000 |
築12年 | 30% | 700 | 1400 | 2100 | 2800 | 3500 |
築18年 | 40% | 600 | 1200 | 1800 | 2400 | 3000 |
築24年 | 50% | 500 | 1000 | 1500 | 2000 | 2500 |
築30年 | 60% | 400 | 800 | 1200 | 1600 | 2000 |
マンションでは土地の価値が含まれないため、市場価値が低くなった際の売却価格が低くなってしまいます。
マンションも一戸建てと同様に、築年数が浅いうちに売却することで高く売却することができるでしょう。
家の売却を少しでも検討しているのであれば、「自分の家がいくらで売却出来そうか」を把握しておきましょう。
そのためには、不動産会社から査定を受ける必要があります。
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まずは、自分の物件種別を選択してから査定依頼をスタートしてみましょう!
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2000万円で買った家がいくらで売れるか正確に知る方法
ここまで築年数による市場価値の下落から2000万円の家がいくらで売れそうか解説しました。しかし、家の価値は築年数だけで決まるわけではありません。家の価値は下記の要素も考慮して決まるのです。
- 不動産市場
- 日当たり・風通し
- 物件の維持管理状況
- 周辺環境
- 最寄り駅からの距離・駅の利便性
- 眺望や景観
- 土地の形状
- 接している道路の状況 など
例えば、築年数が古い家であっても、リフォームやリノベーションを行っていたり、綺麗に手入れされていたら多少は価値が高くなるでしょう。よって、築年数の経過に伴う市場価値の下落率だけでは2000万円で買った家がいくらで売れるかは分からないのです。
そこでこの章では2000万円で買った家がいくらで売れるのか正確に知る方法について解説します。
正確に知りたいなら不動産会社の査定を受けよう
2000万円で買った家がいくらで売れるのか正確に知りたい場合は、不動産会社の査定を受けましょう。査定とは、不動産会社が過去の事例をもとに家が売却できそうな価格を算出することを言います。
先ほども解説した通り、家の売却価格は築年数や不動産市場、周辺環境など様々な要素をもとに算出されます。
また、築年数が何年経過したら何万円価格が下がる、リフォームしたら何万円価格が上昇すると正確に決まっているわけではありません。家の売却価格は家の個別事情によって大きく左右されるため、正確にいくらで売れるか知るためには不動産会社に査定依頼をしなければならないのです。
しかし家を売却する予定がないのに不動産会社に査定依頼をすることに抵抗がある方もいるでしょう。そんな方はAIが査定する査定シミュレーションを使って簡単に査定結果を知る方法もあります。
さっそく下記の査定シミュレーションを使って自分の家がいくらで売れそうか調べてみましょう。
まず査定をしたい物件種別(マンション・一戸建て)を選択します。その後、マンションであればマンション名、専有面積、間取り、階数、方角、一戸建てであれば物件の所在地、延床面積、土地面積、築年数の項目を埋めてから「想定価格をみる」ボタンを押してみましょう。ボタンを押すと○○万円~○○万円と、幅のある売却想定価格が自動で算出されます。
不動産会社の査定を受けるときの注意点
不動産会社の査定を受ける際には、必ず複数の不動産会社に査定依頼をするようにしましょう。
査定結果は不動産会社によって異なるため、1社だけの査定結果では相場と比べて適切な価格なのか判断することができません。
査定結果を比較して正しい相場なのか判断するためにも、最低3社以上の不動産会社に査定依頼をするようにしましょう。
査定依頼をする際は、一度の申し込みで複数の不動産会社に査定依頼ができる不動産一括査定サイトの利用がおすすめです。不動産一括査定サイトの中でも「イエウール」は、厳選された優良不動産会社の中から最大6社に同時に査定依頼をすることができます。
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