マンションを売却するか?賃貸に出すかで迷う人は多い
2013年以降、不動産市場が上昇傾向にある現状、売却して利益を得ることを選択する人が多いかもしれません。
しかし、マンションを売却するか賃貸にするかは、所有者の状況、市場の状態、そして将来の目標によって異なります。一般的な意見や傾向がもちろんありますが、最終的な選択は個人の状況によって大きく左右されます。
体験談の中にも、売却か賃貸かで迷っていたケースがあります。統計データを見ると、転勤の場合は賃貸に出す人が多く、住み替えの場合は売却する人が多いです。
以下の章では、マンションを売却する場合と、賃貸にする場合のメリット・デメリットをまとめました。
マンションを売却するメリット・デメリット
マンションにも維持費や固定資産税がかかるものです。しかし、比較的新しい家だったり、思い入れのある家であれば売却するか賃貸に出すか悩むところでしょう。
判断するために、まずは売却する場合のメリットデメリットを確認しましょう。主に以下のようなものがあります。
メリット | デメリット |
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それぞれのメリット・デメリットについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
マンションを賃貸に出すメリット・デメリット
マンションを手放したいけど、このマンションは綺麗だし、まだ使えるかもしれない。手放してしまうには惜しい。売却するという選択肢と一緒に賃貸という選択肢もしっかり検討しておきたい。
そう考える方は少なくないはずです。メリット・デメリットをしっかり比較して判断しましょう。
メリット | デメリット |
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マンションを売却する場合と賃貸する場合を期間で比べてみよう
マンションを売却する場合と賃貸する場合のメリット、デメリットがわかりました。
つぎにマンションを購入してから、その部屋を賃貸として貸し出す場合や売却する場合にかかる期間を比べてみましょう。
この章では、一般的な手順とそれぞれにかかる時間の内訳を紹介します。
【売却する場合】
流れ | 期間 |
市場調査・価格設定 | 1-2週間 |
不動産会社との媒介契約 | 1週間-1ヶ月 |
売却活動 | 1-3ヶ月前後 |
入居者の選定・売買契約 | 1-2週間 |
決済・引き渡し | 1-2ヶ月間 |
市場の状況と、価格設定によって売却のスムーズが大きく変わります。
【賃貸として貸し出す場合】
流れ | 期間 |
市場調査・価格設定 | 1-2週間 |
賃貸募集を依頼する不動産会社探し・契約 | 1週間 |
入居者募集 | 1-3ヶ月前後 |
賃貸借契約の締結 | 1週間 |
入居・管理 | 継続的 |
期間の観点で賃貸・売却に向いている人はこんな人
【売却に向いている人】
- 一時的な大きな現金が必要な人
- 大きな購入や他の投資、借金の返済など、大量の現金が必要な場合は、物件を売却して資金を得ることが適しています。
- 将来的に物件の価値が下がると予想する人
- 物件の所在地の将来性に懸念がある場合や、大規模な修繕が予想される場合など、将来的に価値が下がると予想されるなら、早めに売却してリスクを避けることが賢明です。
【賃貸として貸し出すのが良い人】
- 長期的な資産価値の増加を期待している人:
- 不動産市場が将来的に成長すると予想される地域に物件がある場合、賃貸として保有し続けることで資産価値の増加と賃料収入の両方を期待できます。
- 定期的な収入を求める人:
- 定期的な賃料収入を通じて、収入源を増やしたい人には賃貸が適しています。これは退職後の収入としても計画できます。
マンション賃貸中に売却は可能?
結論からお伝えすると、他の人が賃貸して住んでいるマンションを売却することは可能です。ただし、その実際に売却する前にはいくつかの注意点があります。
賃貸契約内容を確認
基本的に青湯中のマンションを売却することは可能ですが、賃貸契約の条項によってシチュエーションは変わります。
賃貸契約には、物件の売却に関する条項が含まれている場合があります。これには、売却の際に入居者に通知する必要がある期間、売却後の賃貸契約の扱い、入居者の権利などが含まれます。売却の際には、この契約を遵守する必要があります。
また、多くの地域では、賃貸契約が有効である限り、売却後も入居者が物件の売却後も住み続けることができる条件が記載されていることがあります。賃貸契約は新しいオーナーに引き継がれます。
入居者を強制退去することはできません。「売却したいから退去してほしい」というオーナーの都合を押し付けることは出来ないのです。
オーナチェンジの入居者への通知は事後で問題なし
賃貸中のマンションを売却し売買契約を結び、支払いから引き渡しを終え、所有権移転登記が終わると、不動産のオーナーが変わったことが法律的に認められます。オーナーが変わることを「オーナーチェンジ」と言います。
基本的にオーナーの変更について、入居者の承諾は必要ありません。そのため、すべてが完了して落ち着いてからの通知となるケースもあります。
変更の通知の際は「賃貸人の地位変更通知書」を記載し、通知します。
内容には、オーナーが変更したことに始まり、新しいオーナーの情報、敷金の返還義務が新しいオーナーになったこと、そして家賃の支払先が変更になることが含まれます。
将来的なトラブルを防ぐため、通知の際に、入居者の同意書をいただいておくと良いでしょう。
皆どうしてる?マンションの売却か賃貸か
マンションを売却するか賃貸に出すか比較する場合、一般的に皆さんがどうされているのか気になりますよね。
統計データをもとに、よくあるケースである転勤のケースと住み替えのケースで比較してみましょう。
結論から言ってしまうと、転勤の場合は賃貸に出す人が多く、住み替えの場合は売却する人が多いです。
転勤の場合
東急住宅リースが実施した調査での「持ち家の人に聞いた、転勤時の住宅対処法」によると、転勤の際は、売却した人は20.1%、賃貸に出した人は33.6%となっています。
売却するよりも賃貸に出す割合の方が高いことがわかります。戻ってくる時期の目安がついていたり、今のマンションに戻ってくる可能性が高かったり、転勤の場合はまだ使える余地を残しておきたいと考える方が多いのではないでしょうか。
- ローンが残っているのに転勤になった場合はどうする?
結論から言ってしまうと、転勤の場合も住宅ローンは基本的に一括返済する必要があります。賃貸に出す場合は住宅ローンから投資目的へのローンへの切り替えが必要です。
住宅ローンとは利用者本人の居住が条件なので、単身赴任の場合は住宅ローンを引き続き使うことができます。しかし、家族全員で引っ越す場合は住宅ローンを一括返済する必要があります。
住み替えの場合
住み替えの場合はどうでしょうか。
国土交通省が実施した調査での「住み替え前の住宅の処分方法」によると、住み替えの際は、売却の割合が高く賃貸に出す人は10%を切っています。
住み替えのケースで賃貸に出す割合が一番高いのは、中古住宅に住み替えをする場合で9.9%です。
なお、こちらの調査によるとマンションの方が一戸建ての人よりも賃貸に出す人が多いことがわかります。
【体験談】マンションの売却か賃貸か
実際に、イエウールを利用して売却を完了させた人の中にも、マンションの売却か賃貸かで迷っていた人はいたようです。
おうちの語り部に寄せられたアンケートの結果を一部抜粋してご紹介します。
体験談①|転勤の多さから売却を決断
埼玉県三郷市 40代 / 男性
転勤が多く、賃貸に出す機会が多かったので売却を考えました。今後、不動産価格の下落も考えられるのでこの機会に売却することにしました。出来るだけ高い価格で売却したかったので、値下げは考えませんでした。売却の諸費用に不安がありました。
引用:おうちの語り部
体験談②|結婚をきっかけに残債と貯蓄のバランスで判断
千葉県流山市 40代 / 女性
- 結婚で相手の持家に入るため、賃貸に出すことも検討したが、残債と貯蓄のバランスを考えた結果売却することに。どのくらいの金額でどのくらいの期間がかかるのかは不安に思いました。
引用:おうちの語り部
確かに、住宅ローンの残債が多すぎたり、貯蓄が少なかったりすると賃貸の空室リスクが気になるでしょう。
体験談③|こだわりの家を思い切って売却
長野県北安曇郡白馬村 40代 / 女性
- 新築から3年経過した頃に、転勤の予定がわかりました。自由設計した思い入れのあるアメリカンタイプの一軒家をどうするか選択肢がたくさんありました。まずは賃貸に出すか、貸し別荘にして貸すか、別荘として家族や親戚に使ってもらうか、売却するかでした。維持費や固定資産税を納める事を考えて、思い切って売却してみることにしました。
引用:おうちの語り部
思い入れのある物件も、やはり長期的な維持費を考えての決断をすると良いでしょう。
マンションを高く売却するための方法
マンションを売却する方法は以下の4ステップです。
- マンションの査定依頼をする
- 媒介契約を締結する
- 売却活動を開始する
- 売買契約を締結する
売却活動を開始してから、売買契約を締結するまでは平均して3ヶ月程度の時間がかかることに注意してください。
時間的余裕を持つ
高く売るコツとして、時間に余裕を持つことも大事です。どうしてもこの時期までには売らなければならない、という状況だと希望よりも安い価格で売らなければなりません。
価格交渉をする余裕がなければ、買い手の希望の金額になってしまうことも。買い手はできるだけ安く買いたいものですから、こちらの希望通り、というわけにはいかなくなるでしょう。
内覧での印象を良くする
マンションを高く売るうえでは、買い手に「魅力的な家」という良い印象を与えるということも重要です。マンションを売る際には内覧をします。そこでいい印象を持ってもらうには、家がキレイであることが重要です。
特にキレイにしておきたいのは、水回りです。キッチン、バスルーム、トイレ、洗面台などの水垢や汚れ、カビなどのないようにピカピカにしておきましょう。
高く売るための不動産会社の選び方
さまざまにある不動産業者にはそれぞれ種類があります。新築マンションを建設・販売する不動産会社、一戸建てを建設・販売する不動産会社、投資マンションや土地の仲介をする不動産会社、商業用の不動産を専門に扱う不動産会社など、不動産業者には得意分野があるのです。
この中から、マンションを売ることを専門にしている、得意としている不動産業者を選ぶことが大切です。
得意分野であれば、専門的知識もあり、地域性に関することや、その時のマンション売却に関する情報も新鮮で正確なものを入手しているでしょう。実績もあれば、経験豊富ということですから、後々のトラブルを避けることもできます。
また、状況に応じて不動産会社と結ぶ契約形態を選びましょう。
アンケート対象者100名に『不動産を売却する際、不動産会社とどのような契約形態で締結したか』と聞いたところ、専属専任媒介契約が42%でもっとも多く、次点が専任媒介契約で29%となりました。
売却と賃貸は同時に進められる?
結論として売却と賃貸を同時に進めることはできます。メリットデメリットを以下で説明します。
メリットは「買いたい人」と「借りたい人」、両方が集客の対象になり集客数が増えるため、どちらか一方で集客した場合と比較して早く成約する可能性が高くなることです。
一方、デメリットは、案内や交渉、対応の数が増え、賃貸の集客が難しくなることです。
価格交渉や賃料交渉、案内対応の数が増えるため、仕事が忙しい方は面倒に感じることもあるでしょう。不動産会社も同様に、売却と賃貸を並行して進めると難易度が上がります。
もし賃貸管理を得意とする会社に依頼できれば売却と賃貸を同じ優先度で集客してもらえる可能性が高いので、少なくとも3社以上に相談することをお勧めします。
記事のおさらい
あなたの不動産、
売ったら