年収500万で家を買うならいくらの物件?適正な住宅ローンの金額と頭金の目安

年収500万で家を買うならいくらの物件?適正な住宅ローンの金額と頭金の目安

年収500万円で家を買おうと思った場合、いくらの物件価格が適切でしょうか?

500万円の年収に対する適正な物件価格はいくらなのか、迷われる方も少なくないでしょう。

そこで今回の記事では、年収500万円で買える家の適正価格と住宅ローンを組める上限額、そしてマイホーム購入に必要な頭金・貯金の目安をご紹介します。

年収500万円で無理なく住宅ローンを返済するコツも解説しているので、ぜひ参考にしてください。

年収500万でのマンション購入の理想金額や返済プランの立て方

 

 

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年収500万は上位約30%以内!実際の生活レベルとは?

国税庁による「令和2年分 民間給与実態統計調査」によれば、給与所得者の平均年収は433万円となっており、年収500万円の方は平均をやや上回る水準といえます。

年収500万円超〜600万円以下の方の割合は10.2%で、年収500万円以上稼ぐ方を合計すると30.3%です。

つまり、年収500万円の方は、給与所得者全体の上位約3割に含まれる計算です。

年収500万円の場合の手取り年収は、税金や保険料が2割程度差し引かれることを踏まえると、約400万円となります。ボーナスなしの月収に換算すると、約33万円です。

2021年平均の「家計調査報告」(総務省)によれば、二人以上の世帯における毎月の消費支出は27万9,024円となっているため、教育資金や老後資金への蓄えを考慮すると余裕は大きくないと言えるでしょう。

家を買う際には、手取り収入を考慮して、月々の住宅ローン返済額が家計を圧迫しないかどうかを十分に検討する必要があります。

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年収500万で買える家はいくら?住宅ローンを組める金額

年収500万円で購入できる家の目安を計算する際には、「年収倍率」「返済負担率」などの指標が使われます。

年収倍率は、物件価格が年収の何倍に相当するかを示す数値で、住宅予算の目安を調べる際に役立ちます。

返済負担率とは、手取り年収に対するローンの返済額の割合です。返済負担率を踏まえると、金利や返済期間、頭金をいくらに設定するかなど、詳細な住宅予算のシミュレーションができます。

ここからは年収倍率・返済負担率をもとに、年収500万円で買える家の目安と、住宅ローンを組める金額について解説しましょう。

年収倍率で考える場合

無理なく返済できる物件価格の目安は、年収倍率で5倍〜6倍とされています。

年収500万円の場合は、2,500万円〜3,000万円がマイホーム選びの適正価格です。

ただし住宅ローンの借入可能上限額として、年収の8倍以上の金額が金融機関から提示されることもあります。

年収500万円の方であれば、4,000万円以上の住宅ローンも組めるという計算でが、住宅ローンの借入が多くなれば、月々の返済額が増え、金利支払いも増加します。

そのため年収の5倍〜6倍を上回る価格の物件を購入する場合には、頭金を多く入れるなどの工夫が必要となるでしょう。

返済負担率で考える場合

住宅ローンの無理のない返済プランを立てる際には、「手取り年収」に対して返済負担率を25%以下に抑えることが大切です。

手取り年収400万円(手取り月収約33万円)の方が、25%の返済負担率に抑える場合は、年間の返済額は100万円以下、月々の返済額で約8.3万円以下が目安です。

月々の返済額を8.3万円、借入期間を35年、固定金利1%の場合でシミュレーションすると、返済可能額は2,940万円前後となります。

金利水準の低い変動金利を選ぶことで借入可能額は増えますが、年収倍率でも計算したように3,000万円以下の物件価格を目安とすることをおすすめします

借入可能額と返済可能額は異なる

住宅ローンで借りることのできる「借入可能額」と、無理なく返済できる「返済可能額」は、明確に区別して考えることが必要です。

年収500万円の方であれば、金融機関によっては4,000万円以上の借入可能額を提示されることがありますが、この場合は35年ローンの固定金利1%で月々の返済額を計算すると、11.3万円となります。

手取り月収33万円のうち、1/3近い金額を住居費に費やすこととなり、家計が大きく圧迫される危険性があります。

ローンの返済が困難になれば、マイホームを売却せざるを得なくなる可能性もあるため、楽観的な返済プランは避けるようにしましょう

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年収500万で家を買うのに必要な頭金・貯金

住宅ローンを組んで家を購入する場合にも、初期費用が必要になります。

売買契約の際に現金で支払う「手付金」のほか、借入金額を減らす役割を持つ「頭金」、そして手数料や税金、保険料を含む「諸費用」の3種類が主な初期費用です。

それぞれの費用相場と、用意すべき自己資金について、以下で解説します。

手付金は5%〜10%が相場

手付金は、購入の意思があることを示すために、物件の売買契約時に売り主に支払う契約金のようなもので、契約成立後は購入代金の一部に充てられます。

手付金の支払いは住宅ローンを申し込む前に必要となるため、ローンに組み込んで支払うことができません。

そのため必ず現金で用意する必要があり、目安となる金額は物件価格の5%〜10%です。

たとえば3,000万円の物件を購入する場合には、現金で150万円〜300万円が必要です。

ただし、手付金の金額に法的な根拠はなく、売り主との間で決められるため、交渉次第で値下げに応じてもらえることがあります。

ただし、手付金が少ないと契約を解除されてしまうリスクも高まるため、その点も踏まえて交渉を行いましょう。

頭金は10%〜20%が目安

頭金は、物件の売買契約が成立してから引き渡しまでの間に支払う費用で、ある程度まとまった金額です。

頭金の相場は物件価格の10%〜20%程度で、頭金なしの「フルローン」でもマイホームを購入することは可能です。

ただし、フルローンの場合は適用金利が上がることがあるため注意が必要です。

たとえば、3,000万円の物件を全額住宅ローンで借りる場合には1.5%の金利、300万円の頭金を入れた場合は1%の金利に引き下げられるなどのケースが考えられます。

頭金を多く入れることで住宅ローンの借入金額を減らし、金利支払いも抑えられるため、可能な範囲で多めに用意することをおすすめします

諸費用の支払いに注意

家を買う際の諸費用には、以下のような費用が含まれます。

 

  • 仲介手数料
  • 印紙税
  • 登録免許税
  • 住宅ローンの融資手数料
  • 住宅ローンの保証料
  • 火災保険・地震保険料
  • 不動産取得税

 

諸費用に必要な金額は、中古物件の場合で物件価格の6%〜13%、新築物件の場合で物件価格の3%〜7%が相場です。

3,000万円の中古物件を購入する場合、180万円〜390万円程度の諸費用が必要になります。

諸費用も原則として現金で支払う必要がありますが、「諸費用ローン」を利用して住宅ローンに組み込むこともできます

ただし適用金利が上がる可能性があるほか、毎月の返済負担も大きくなるため慎重に検討する必要があるでしょう。

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年収500万で住宅ローンを無理なく返すコツ

最後に、年収500万円で買う家の住宅ローンを、無理のないペースで返済するコツについて、以下の3つをご紹介します。

  • 贈与税の特例・非課税枠を活用する
  • 金融機関・金利を比較検討する
  • 収入合算・ペアローンも選択肢

各ポイントを踏まえて返済計画を作成しましょう。

贈与税の特例・非課税枠を活用する

「住宅取得等資金の贈与の特例」の制度を使うと、父母や祖父母からのマイホーム資金の贈与が、500万円または1,000万円まで非課税となります。

贈与税の負担なしで資金援助を受けられるため、積極的に活用すると良いでしょう。

また、贈与税には1年ごとに110万円の非課税枠もあるため、毎年110万円ずつの贈与を受けて住宅ローンの返済に充てることも可能です。

金融機関・金利を比較検討する

住宅ローンの審査や借入可能額、金利などは金融機関によって異なるため、複数の金融機関を比較・検討することも大切です。

たとえばメガバンクと呼ばれる「三菱東京UFJ銀行」「みずほ銀行」「三井住友銀行」では、審査は厳しく金利が安い傾向にあります。

一方で地方銀行や信用金庫では、審査で融通が利きやすい反面、金利が高く設定される傾向にあります。

また、半官半民の住宅金融支援機構が提供する「フラット35」は、保証人が不要で審査基準が明確ですが、固定金利しか選べない点に注意しましょう。

住宅ローンの金利の種類

なお、住宅ローンの金利には、主に「変動金利型」「全期間固定金利型」「固定金利期間選択型」の3種類があり、選ぶ金利によって総支払額も変動します。

変動金利型は金利相場に応じて金利が見直されるタイプで、全期間固定金利型は最初から最後まで一定の金利で計算されるタイプ、固定金利期間選択型は5年や10年などの一定期間固定金利が適用された後、変動金利への変更も可能になるタイプです。

金利水準が低い2022年現在では、変動金利が最も金利負担は低くなりますが、金利相場の影響を受けやすい点も考慮して金利を選ぶ必要があります

収入合算・ペアローンも選択肢

収入合算とは、夫が債務者の住宅ローンにおいて、妻を連帯保証人とし、夫婦の収入を合算して住宅ローンの審査を受けることを言います。

ペアローンは、夫婦がそれぞれ、お互いを連帯保証人として2つの住宅ローンを組み、住宅ローン全体の借入額を増やす方法です。

いずれの方法でも、共働き世帯の場合には物件選びの予算や自由度が上がるため、夫婦での収入が安定している場合は検討しても良いでしょう。

ただし産休・育休で収入が減少したり、離婚によって別居することになった場合にも、返済負担は続く点に注意してください。

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年収500万で家を買うなら2,500万〜3,000万の物件が目安

年収500万円で家を買う場合、5倍〜6倍の年収倍率で考えると、2,500万円〜3,000万円が物件価格の目安となります。

また、住宅ローンの月々の返済額は、手取り月収の25%以内に収まるよう物件選びを進めることをおすすめします。

なお、頭金を多く入れたり、非課税枠の範囲で親からの贈与を受けたりすることができれば、ここで紹介した金額以上の物件価格も選択肢になるでしょう。

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