【中古マンション購入の10の注意点】内覧・契約時に確認すべき箇所を解説

井上 恵子
監修者:井上 恵子(いのうえ けいこ)
住まいのアトリエ 井上一級建築士事務所所長。
一級建築士、インテリアプランナー、住宅性能評価員講習修了。
大学卒業後、総合建設会社の設計部で主にマンションの設計・工事監理、性能評価などを担当。独立後は生活者の視点から「安心・安全・快適な住まい」「間取り研究」をテーマに、webサイトや新聞・雑誌へのコラム掲載、マンション購入セミナーの講師として活動。

中古マンションは新築マンションに比べて取得価格が安く、予算を抑えて購入できるところが大きな利点です。ただ、価格の安さだけを重視して中古マンションを選んでしまうと、思わぬ誤算から「こんなはずじゃなかった…」と後悔することになりかねません。

中古マンションといえども、人生を左右するような大きな買い物であることに変わりはありませんので、物件を選ぶときは細心の注意を払うようにしましょう。

今回は、中古マンションを購入する際の注意点を段取り別にご紹介します。

査定で分かるのは、価格だけじゃない
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あなたの不動産、
売ったら いくら?

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中古マンション選びのポイントは?

まずは、中古マンションの物件を選ぶときに押さえておくべきポイントを3つご紹介します。

物件への要望はあらかじめ書き出しておく

中古物件を選ぶときは、築年数や間取りのほか、水回りなどの設備や共用部分、立地、採光など、いろいろな要素を比較検討することになります。

ただ、予算の問題もありますので、家族全員の希望にぴったり合う物件を探すのは困難です。物件を選ぶ際は、家族全員から要望をヒアリングしたうえで、優先順位をつけていきましょう。

「ここだけは外せない」というポイントをある程度絞り込んでおけば、他の部分で妥協したとしても、大きな後悔をせずに済みます。

なお、室内の設備については、購入後にリフォームすることも可能ですが、マンションの管理規約によっては、水回りの変更に制限がかけられていることもあります。設備に限らず、リフォームしたい部分がある場合は、購入前にリフォームが可能かどうかしっかり確認しておくことが大切です。

お買い得なのは築30年前後の物件

中古マンションは築年数によって状態、価格ともに大きく変わります。

以下は東日本不動産流通機構のマーケットレポートより、築年数別に中古マンションの成約価格を表したグラフです。

築40年以上の古いマンションであれば新築時の1/3程度の価格で購入することができますが、設備や内観の劣化が目立ちリフォームが必要なケースが多くみられます。一方、築5年以下の築浅の物件であれば部屋の状態は良く、設備も最新のものが期待できますが、価格は新築同様か、人気エリアであれば新築よりも高値になる可能性も。

何を求めるかによって選ぶべき築年帯は変わりますが、資産価値の面では築30年前後の物件が狙い目です。

上のグラフから分かるように、マンションは築年数が経過するにつれて資産価値は下がっていきますが、築25年以降はほぼ横ばいになります。つまり、築30年前後の物件は購入時から資産価値が大幅に値下がりにくいのです

最近ではリフォームやリノベーションが浸透してきたこともあり、こうした築古の物件にも注目が集まっています。

中古マンションの買い時な築年数については、こちらの記事もご覧ください。
中古マンションの築年数は何年が狙い目?寿命や注意点も解説

ハザードマップと耐震基準で災害リスクをチェック

中古マンションをエリアから選ぶ場合、多くの方は最寄り駅や自身の職場、子どもが通学する学校、買い物やグルメを楽しめる商業施設などをメインに物件を絞り込みます。

ここで意外と忘れがちなのが、災害リスクの高さです。地震や台風などの自然災害が発生しやすい日本では、大規模な災害が起こったとき、物件が被災する確率がどのくらい高いのか知っておく必要があります。

災害リスクは、自然災害による被害を予測し、地図化した「ハザードマップ」で確認できますので、物件のあるエリアと照らし合わせて災害リスクをチェックしておきましょう。ハザードマップは各自治体で交付・公開されているほか、不動産仲介業者から渡される書類の中にも含まれています。

また、中古マンションそのものの耐震性にも留意する必要があります。新築マンションの場合は基本的に現行の新耐震基準に基づいた耐震性があると考えてよいですが、1981年以前に建てられた中古マンションは、旧耐震基準に基づいて設計されているため、耐震性が劣る物件もあります。

そもそも、旧耐震基準は震度6以上の大地震を想定していないうえ、震度5程度の地震でも「倒壊しない」ことを基準としているため、大規模地震が発生した場合、継続して住めないような甚大な被害を受けるおそれがあります。1981年6月以降に竣工したマンションでも、それ以前に建築確認が完了している場合は、旧耐震基準で建てられている可能性もありますので注意が必要です。

なお、旧耐震基準で建てられた中古マンションでも、必要な耐震補強工事を行い、新耐震基準と同等の耐震性を期待できるマンションもあります。購入を検討している中古マンションの築年数が古い場合は、過去に耐震診断を受けて、必要な耐震補強工事を行っているかどうかもチェックしてみましょう。

耐震基準について、詳しくはこちらの記事で解説しています。
耐震基準とは?その定義や旧耐震と新耐震の違いなど基本解説

中古マンションを内覧するときの注意点

購入する中古マンションの候補を絞り込んだら、物件の内覧を申し込みます。実際に物件を見る際、注意したいポイントを5つご紹介します。

  • 周辺環境に気になることはないか確認
  • 共用部分の管理状況をチェック
  • 家事動線をイメージする
  • 居住者がいる場合は最低限のマナーを守る
  • 直感も大事にする

【注意点1】周辺環境に気になることはないか確認する

不動産仲介業者のホームページや資料には、物件の周辺にどんな施設があるか、最寄り駅まで何分かかるかなどの情報が記載されていますが、騒音やにおい、雰囲気といった主観的な情報は不足しています。

静止画像では閑静な住宅街に思えたけれど、現地に行ってみたら近場に工場があり、日中は絶えず機械音が聞こえてくる…などというリスクもゼロではありません。

できれば日中・夜と時間帯を変えて訪問し、周辺環境に気になる点はないかどうか確認しておくと安心です。

【注意点2】共用部分の管理状況をチェックする

エントランスやエレベーター、廊下、駐車場など、マンションの住民全員が利用する共用部分が適切に管理されているかどうか確認しましょう。

ほとんどのマンションでは、物件の管理をマンション管理会社に委託していますが、管理の質は業者によっても異なりますので、中には清掃が行き届いていなかったり、廊下の電球が切れていたりする場合もあります。

管理状況が悪いとマンションそのものの資産価値が落ちてしまいますので、共用部分が適切に管理されているかどうか、入念にチェックすることが大切です。

【注意点3】家事動線をイメージしながら内覧する

室内の内覧では、実際に住んでみたときの様子をイメージしながら、すべての部屋を回ってみましょう。

特に注意したいのは家事動線です。キッチンは使いやすい場所にあるか、洗濯機置き場から物干し場までスムーズに動けるかなどを確認しましょう。家事は基本的に毎日行うものですので、少しでも家事動線に違和感や不便さを感じたら、物件の再検討が必要です。

【注意点4】居住者がいる場合は最低限のマナーを守る

中古マンションの場合、売却が決まるギリギリまで前オーナーがそのまま居住しているケースもあります。

その場合、居住中のお宅を訪問して内覧させてもらうことになりますが、相手はトラブルやもめ事を起こさず、スムーズに売却することを願っていますので、内覧中は買い手候補者の人間性もチェックされます。

マナーの悪い人と判断されると、物件を気に入っても先方から売却を断られてしまう可能性がありますので、内覧に行ったらきちんと挨拶する・ドアや収納を勝手に開けない・案内される前にあちこち動き回らないなど、最低限のマナーをわきまえて行動しましょう。

中古物件を内覧する際の注意点については、こちらの記事でも解説しています。
中古住宅購入の注意点と3つのポイントを徹底解説

【注意点5】直観も大事に、居心地の悪さや違和感を覚えたら要注意

マンションの室内では主に日当たりや風通し、眺望、設備の充実さなどをチェックし、総合的に物件を評価しますが、時には直感を当てにするのも大切です。

間取りや設備、日当たりなども申し分ないのに、なぜか居心地の悪さや違和感を覚えるときは要注意。「住んだら慣れるだろう」と妥協して物件を購入し、住み始めても、最初に抱いた違和感は残り続けてしまう可能性があります。

「自分の家なのに落ち着かない」と後悔することになりかねませんので、居心地の悪さや違和感が払拭されないうちは、物件の購入を見合わせた方が無難です。

中古マンションを契約する際の注意点

内覧を経て購入する物件が決まったら、売主と売買契約を締結します。中古マンションを契約する際に注意したいポイントを2つご紹介します。

  • 重要事項説明書は隅々まで確認する
  • 契約締結時に手付金の支払いが必要

【注意点6】重要事項説明書は隅々まで確認する

不動産の売買契約を締結するにあたり、売り主は重要事項説明書を書面で交付し、説明することが法律で義務づけられています。

中古マンションの場合、重要事項説明書には物件や取引条件に関する事項のほか、マンションの専有部分や共有部分に関する定め、管理費用・共益費の額、マンション管理の委託先といった情報が記載されています。

売買契約を締結すると、重要事項説明書に記載されている項目をすべて確認し、了承したことになりますので、必ず契約前にすべての項目に目を通し、疑問点があったらどんどん質問しましょう。

【注意点7】契約締結時に手付金の支払いが必要

中古マンションの売買契約を締結する際、買主は売主に対し、所定の手付け金を支払う必要があります。

手付け金は物件取得価格の5~10%が相場となっていますので、仮に1,000万円の中古マンションを購入したとしたら、50~100万円の手付け金を準備しなければなりません。

手付け金は物件価格の一部を先払いする形で納めるので、トータルの支払金額に変化はありませんが、住宅ローンに組み込むことはできないので、あらかじめ手元にまとまったお金を用意しておきましょう。

契約後にキャンセルする場合、違約金として手付金を放棄することになるケースが多いです。

契約後のキャンセルについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
住宅購入の契約後にキャンセルはできる?違約金と解除方法を徹底解説

中古マンションの決済・引き渡しのときの注意点

中古マンションの残金の決済時や、引き渡しのときに注意したいポイントを3つご紹介します。

  • 予算は諸費用やリフォーム代も含めて計算する
  • 残金決済の前までに住宅ローンの手続きを済ませる
  • 物件の最終チェックを行う

【注意点8】予算は諸費用やリフォーム代も含めて計算する

中古マンションを購入する際にかかる費用は、物件そのものの価格だけではありません。

物件価格とは別に、住宅ローンの借り入れ費用や、不動産仲介業者に支払う仲介手数料、登録免許税など、さまざまな諸費用が発生します。

さらに購入後に修繕や改修などを加える場合は、リフォーム代やリノベーション代も必要となります。

特に諸費用に関しては、住宅ローンに組み込むことができず、基本的に現金一括払いとなりますので、頭金をいくら入れるか考えるときは、手元に残さなければならないお金のことも考慮しましょう。

【注意点9】残金決済の前までに住宅ローンの手続きを済ませる

物件価格から手付け金を差し引いた金額を一括で払うことを「残金決済」といいます。

一般的には所定の期日までに、不動産会社から指定された口座に残金を入金しなければなりませんので、それまでに住宅ローンの手続きをすべて済ませておきましょう。

不動産会社との提携ローンを利用する場合は、金融機関から不動産会社の口座へ直接振り込んでもらうことも可能です。大金の取り扱いに不安のある方は、不動産会社へ直接入金してくれる住宅ローンを選ぶとよいでしょう。

なお、住宅ローンの金利は、申込時ではなくローンが実行される日のものが適用されます。場合によってはローン金利の変動により、毎月の返済額が変わってしまうおそれがありますので、実際に適用されるローン金利をチェックしておきましょう。

【注意点10】物件の最終チェックを行う

内覧の時に物件や設備の状態は一通り確認しますが、引き渡しまでの間に状態や状況が変化していないかどうか、今一度チェックしてみましょう。可能であれば、不動産仲介会社に立ち会ってもらい、不備や不具合がないかどうか一緒に確かめると安心です。

物件の状況や付帯設備は、売買契約時に渡される「付帯設備表」と「物件状況確認書」に記載されていますので、齟齬がないかどうか確認します。

中古マンションを購入する際の流れについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
【中古マンション購入の流れ】必要書類や注意点をわかりやすく解説

中古マンションを購入するときは下調べや準備を入念に行おう

中古マンションは新築マンションに比べて手頃な価格で購入できるところがメリットですが、その分建物の耐震性や設備の充実さ、管理状況の良し悪しなどを入念にチェックする必要があります。

値段だけを重視して、その他の項目を妥協すると、後から不満や違和感が噴出したり、思わぬリフォーム・リノベーション費用が発生して予算オーバーしてしまうおそれがあります。

一度物件を契約・購入してしまうと後戻りはできませんので、後悔しないよう、下調べや準備は念入りに行いましょう。

地域に密着した不動産の売却情報あなたの地域に合った売却情報をチェックできます。各地域ごとの地価変動や、実際の売却事例を見てみましょう。

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