マンションの二重床とは?構造の違いやメリット・デメリット

マンションの二重床とは?構造の違いやメリット・デメリット

マンションの快適さを左右するのが、床の構造です。
普段、生活していると床についてはあまり意識されないかもしれません。
しかし、床はマンションにおけるさまざまな大切な要素を担っている部分なのです。生活するなかで気になる快適さに加えて、将来的なリフォーム性も左右します。
とくに注目すべきポイントは、マンションの床の構造に採用されている二重床です。

今回は、マンションの二重床について、構造の違いやメリット、デメリットを踏まえながら細かく解説します。

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マンションの二重床とは?

二重床とは、マンションの床に採用されている構造の1種です。2000年に施行された住宅品質確保促進法(品確法)によって、採用されるようになりました。なお、品確法施工前に建築されたマンションには、ほとんど用いられていません。

床が二重の構造になっているものを、二重床といいます。マンションの上階と下階は、天井と床によって隔てられています。天井と床の間には20~23.5cmのSタイプ、または20~27cmのNタイプのどちらかのコンクリートスラブが設けられています。

二重床の場合、このコンクリートスラブに支持するためのボルトを立てて、その上にフローリング材をはじめとした床材がくるような構造です。
上階と下階を隔てる天井と床の間に隙間が生まれることにより、さまざまな利点があります。

マンションや戸建てに関係なく、人が生活する建築物のなかには排水やガス、給水、給湯を効率よく行うための配管が張り巡らされています。
二重床にすることで、これら配管を通しやすくなります。配管は、コンクリートスラブのなかに設置すると修理などが不可能になってしまうため、このような構造になります。

二重床ではなく直床の場合、配管するためのスペースを確保するためにコンクリートスラブが局地的に薄くなっています。配管はできますが、配置を変更することができません。将来、大掛かりなリフォームを行いたくても水回りの場所などを変更できないのです。

二重床であれば、コンクリートスラブは一定なのでリフォームにも柔軟に対応できます。購入したばかりの段階ではリフォームを考えることはできないかもしれませんが、長い目で見るとぜひ考慮しておきたいポイントです

二重床は、踏み心地も異なります。コンクリートスラブから支持ボルトを用いて持ち上げられている二重床は、遮音のためにクッション材を用いる必要がありません。そのため、踏み心地が固いしっかりとした床に仕上げられます。

二重床は、14階以下のマンションであれば採用できる構造です。15階以上のマンションの場合、建築基準法の関係で制限が設けられています

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二重床と直床の違い

二重床と比較される床の構造が、直床です。上階と下階の天井と床の間には、コンクリートスラブのみがあります。コンクリートスラブのすぐ上に、パーティクルボードや緩衝材、フローリング材が直接施工されています。

住宅品質確保促進法が施行されるまで、それまでのマンションの床の構造には直床が採用されていました。天井と床の間に隙間がないため、上階の足音が直に下階に伝わってしまいます。
少しでも足音を和らげるために、緩衝材やフローリング材などが用いられているので、踏み心地もどことなく柔らかく感じられます。

二重床や直床のほかに、二重天井と直天井といった構造もあります。天井に隙間のない直天井と直床の組み合わせの構造が採用されているマンションは昨今ほとんど見かけられませんが、遮音性が懸念されます

直床の場合、そのままでは水道やガスなどに用いるための配管ができません。
コンクリートスラブに直接埋め込んでしまうと、トラブルが発生した際に修理ができなくなってしまいます。そのため、配管を行う部分だけ局地的に二重床にしてスペースが設けられています。
配管を後から自由に変えられないため、大掛かりなリフォームの際に水回りなどの配置が変更できません

床の踏み心地とリフォームの観点においては、直床よりも二重床のほうが優れているのです

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二重床のメリット

2000年以降に建築された多くのマンションの構造には、二重床が採用されています。二重床には、ならではのメリットがあるためです。二重床のメリットについて見ていきましょう。

配管に関するメンテナンスがしやすい

二重床は、天井と床の隙間に設けられた隙間を活用して配管系が整備されています。マンションに限らず、建物の価値は新築の状態が一番高く、月日の経過とともに劣化していくものです。
その原因の1つとして、水回りの劣化が挙げられます。

どれだけ優れた防水加工を施しても、定期的な修繕が必要なように、水は建物を劣化させてしまう要素の1つです。
しかし、生活のなかで水の存在は欠かせません。食事やお風呂、トイレ、空調設備など、さまざまな場所で水が扱われます。建物内で効率よく水を扱うためには、利便性に長けた配管が重要なのです。

配管は、マンションの寿命にも直結します。とくに重要となるのが排水用の配管です。
一般的に、マンションにはキッチンとお風呂場、そしてトイレの合計3つの竪排水管が設置されています。竪排水管は、マンションの最上階から下に向かって配管されており、各階から集まった排水をまとめて流す役割があります。

マンション全体で使用した水が流れる排水管なので、その分劣化も早いのです。定期的な清掃はもちろんのこと、やがては大掛かりな交換工事も行う必要があります。

このような重要な配管を扱う都合上、マンションの構造はメンテナンスがしやすいに越したことはありません

マンションの配管寿命や交換費用の目安を詳しく解説

リフォームのしやすさ

建物の価値は、建築してから月日とともに下がっていく一方です。マンションの場合、マンションの場合、いつまでも所持し続けることもできますが、やがては売却を検討する可能性もあるでしょう。所持し続けるのであれば、収入を上げるために空室対策を講じなければなりません。

いずれのケースにしても、修繕やリフォームは重要です。マンションの価値が下がっていくのを少しでも防ぐために、いずれは修繕・リフォームを必ず検討するときがくるでしょう

これらを踏まえると、配管の関係で自由なリフォームができない直床と比較すると、二重床は非常に柔軟で便利であることがわかります。とくに、配管が自由に動かせると、間取りのような根本的な部分に手をつけられます。

目安として、排水管と合わせて建築してから15~20年くらい経ったら大規模修繕、30年以上経った段階で床の張り替えや間取りの変更といった大掛かりなリフォームを検討するとよいでしょう

二重床の遮音性について

マンションに住む住民同士のトラブルとして、ペットや駐車場をめぐった問題が挙げられます。さらに、この2つをおさえてもっとも多いのが、騒音トラブルです。

マンションは、構造上、上階など近隣の部屋から生活音が聞こえてくるというトラブルは少なくありません。とくに、小さい子どもがいるようなご家庭が上階に住んでいる場合などは、生活に支障が出るレベルの騒音に悩まされるケースもあるようです。
住民一人ひとりが下階に気を遣うことに加えて、各部屋の遮音性も重要となります

マンションの床から伝わる騒音は、重量床衝撃音と軽量床衝撃音の2種類に分類できます。重たいものを落としてしまったり、人が歩いたりすることで発生した騒音のうち、低くて鈍い音を重量床衝撃音といいます。重量床衝撃音は物質が固くて重いほど伝わりにくい性室を持っています。

一方で、ペンなど小物を落とした際やスリッパを履いて歩くことで発生する騒音は、軽量床衝撃音といいます。
軽量床衝撃音は、床材に吸音材を用いることで軽減が可能です。固いものよりも柔らかいもののほうが伝わりにくく、フローリングよりも畳のほうが騒音は伝わりづらいです

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二重床のデメリット

二重床には3つの大きなメリットがありますが、一方で見逃せないデメリットも存在します。

必ずしも二重床の遮音性が優れているとは限らない

二重床は、固いコンクリートスラブに支持ボルトで空間を作り、フローリング材などで床の構造を二重にします。二重床の特徴として、優れた遮音性をイメージする人も多いでしょう。
しかし、二重床すべてが遮音性に優れているとは限らないのです

二重床の場合、下階の天井とコンクリートスラブの間に空間があり、さらにその上に支持ボルトでスペースを確保しています。これにより、柔らかい素材ではなく固く踏み心地のよいフローリング材などが使用できるようになっています。十分なスペースがあるため、配管も自由です。

しかし、空間があることで、遮音性が落ちてしまうケースがあるのです。音は、固いものと囲われている状態で響きやすいという性質があります。
上階と下階に隙間は確保されているものの、すっかり囲われてしまえば、響いた音が逃げる場所がありません。こうなると、周囲で囲っているものを伝って響いてしまいます。

この現象を「太鼓現象」といいます。太鼓は、両方の面に皮が張られており、ここを叩くことで内部に発生した空気が振動して大きな音の響きを生み出します。二重床にも、同様の現象が起きてしまう場合があるのです。

昨今では、空気が流れるように逃げ場を確保した二重床もあり、すべてのマンションで太鼓現象が起きてしまうような構造になっているとは限りません。場合によっては、吸音材を直接コンクリートスラブに貼り付けた直床のほうが、遮音性が優れている場合もあります。
工夫された二重床であれば、十分遮音性が期待できます

建てられる階高や天井の高さに限度がある

狭い土地だとしても、縦に長く階高を増やしたマンションであれば、多くの部屋が確保できて家賃収入を上げられると思われるかもしれません。しかし、日本では、建築基準法によって建物の高さは制限されています。

遮音性に優れた二重床構造を採用しつつ、部屋数をより多く確保するためには、天井を低くするしかありません。しかし、天井の高さはその部屋の印象を大きく左右します。空室対策には、入居希望者が増えるような魅力的な住居であることが大切です。

二重床に限らず、構造に手を加えて生活がしやすい優れたマンションを建築するためには、より費用がかかってしまいます。費用面と快適性とのバランスを考慮することが大切です

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優れた二重床であれば遮音性も期待できる

2000年以降に建築されたのであれば、ほとんどのマンションが床の構造に二重床を採用しています。
構造に二重床を採用していれば、配管の設置に余裕があるので、リフォームの選択肢が増えます。間取りを変えるような大掛かりなリフォームも行えます。排水管などの手入れや修繕などにも向いているといえるでしょう。

二重床は、リフォームや手入れ、修繕に加え、遮音性にも優れています。
ただし、二重床を採用することで遮音性に問題が見られる場合もあるため、注意が必要です。空気の逃げ場がない二重床になっていると、太鼓現象によって上階の音が響く恐れもあります。二重床を採用する際は、構造に問題がないかしっかり確認すべきです。

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