住宅購入は人生の中でも大きな買い物となるので、心配や不安を抱える方もいるでしょう。中古住宅の購入で失敗を防ぐためには、あらかじめ住宅購入の流れや注意すべき点を把握しておくことが大切です。
本記事では、中古住宅を購入するときの流れや期間についてご説明いたします。後半では物件選びの流れや、住宅購入に関するよくある質問についてもまとめているので、これから中古住宅の購入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
中古住宅購入手続きの流れ
中古住宅購入の流れと必要な期間はおおよそ以下のとおりです。
購入申し込みをする(1日)
- 住宅ローンの事前審査を申込む(2週間)
- 重要事項説明を受ける(1日)
- 不動産売買契約を締結する(1日)
- 住宅ローンの本審査を申込む(2週間)
- 住宅の引き渡しを受けて登記手続きを行う(1日)
あらかじめ流れを確認しておけば物件探しや契約手続きをスムーズに進めることが可能となるので、ぜひ把握しておきましょう。
STEP①購入申し込みをする
購入したいと思える物件を見つけたら、購入の申し込みを行います。
購入申し込みの概要
まずは購入申込書を書いて売主側に購入の意思表示を行いましょう。申し込み後には個別の交渉を行い、お互いの条件を調整していきます。お互いが購入条件に合意したら、売買契約へと進みます。
またこの際1万円~10万円の「申込証拠金」を支払うこともあります。申込証拠金に法的な拘束力はなく、必須ではありませんが、支払うことで売主に住宅購入の本気度を伝えることができ、他の買主よりも優位に立つことができます。
購入申し込みの期間の目安
購入申込書の記入自体はすぐに終わりますので、このステップは1日あれば大丈夫でしょう。
不動産会社から購入申込書のひな形を受け取る
- 購入申込書を記入・提出する
- 必要に応じて申込証拠金を支払う
STEP②住宅ローンの事前審査を申込む
中古住宅の購入で住宅ローンを組むためには、はじめに事前審査に通らなければなりません。
住宅ローンの事前審査の概要
近年ではインターネットから事前審査を受けられる金融機関が多くなっているので、仕事で忙しい方でも簡単に事前審査の申込みができます。事前審査の審査基準を知るためには、国土交通省が公表している「民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書」を参考にするとよいでしょう。
以下は国土交通省が報告した金融機関がローンの融資を行う際に考慮している審査項目です。
審査項目 | 民間金融機関が審査基準とする割合 |
---|---|
完済時年齢 | 99.0% |
健康状態 | 98.5% |
担保評価 | 98.2% |
借入時年齢 | 96.8% |
年収 | 95.7% |
勤続年数 | 95.6% |
出典元:国土交通省
住宅ローンの事前審査の期間の目安
事前審査にかかる日数は金融機関によって異なりますが、1週間程度が目安とされています。
事前審査は本審査と比べて提出書類が少なく簡易的に行われるため早ければ即日結果が出ることもあります。
住宅ローンの審査基準についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
必要書類を準備する(本人確認書類、収入証明書類、物件確認書類等)
- 金融機関の窓口やインターネットで事前審査の申し込みをする
STEP③不動産会社から重要事項説明を受ける
売買契約時には宅地建物取引士から重要事項説明を受け、内容に相違がないかを確認します。
重要事項説明の概要
重要事項説明は不動産売買契約の前に行うのが義務付けられています。また、重要事項説明の主な内容は物件詳細や取引条件について説明されることが多いので、不明な点がある場合には、このときに質問するようにしましょう。
重要事項説明の期間の目安
中古住宅購入の場合重要事項説明にかかる時間は1.5時間~2時間程度が目安となります。わからないことを質問するための時間も考慮して、時間に余裕のある日を選ぶとよいでしょう。また重要事項説明の内容は専門的な内容が多く、当日の説明だけで理解することは困難です。事前にコピーをもらって目を通しておくと当日の説明が頭に入りやすいでしょう。
できれば事前に重要事項説明書に目を通しておく
- 質問したいことを準備しておく
STEP④不動産売買契約を締結する
不動産会社から重要事項説明を受けて、住宅ローンの事前審査の承認を得たあとに不動産売買契約を締結します。
不動産売買契約の概要
売買契約には契約書のほかに手付金や印紙代、不動産会社に支払う仲介手数料が必要です。諸費用は数十万円から100万円以上という金額になるのが一般的なので、まとまった費用を用意しておきましょう。不動産売買契約の期間の目安
不動産売買契約は重要事項説明のあと続けて行われることがほとんどです。時間に余裕のある日を選んで売買契約まで行いましょう。また重要事項説明と不動産売買契約は、売主・買主・不動産仲介業者の3者が立ち会って行われます。スケジュールを調整する必要がありますので、物件見学から早くて1週間後になることを想定しておきましょう。
売買契約書の内容や契約の流れについて事前に知っておきたい方はこちらの記事をご覧ください。
売買契約書に必要事項を記入・捺印する
- 手付金等の諸費用を支払う
STEP⑤住宅ローンの本審査を申込む
住宅の購入契約を結んだ段階で住宅ローンの本申請を行います。
住宅ローンの本審査の概要
事前審査に通っても本審査で落ちる方もいるので、本審査の審査基準を事前に確認しておくことも大切になってきます。
一般的に住宅ローンの本審査で必要な書類は以下のとおりです。
- 住民票
- 印鑑証明証
- 源泉徴収票
- 本人確認証明書
- 売買契約書
- 物件確認証明書
実際に必要なものについては自身が申し込む金融機関に確認するようにしましょう。
住宅ローンの本審査の期間の目安
住宅ローンの本審査の結果が出るまでは1~2週間をみておくとよいでしょう。ただし場合によっては審査が長引き、1か月以上かかることもあるため注意が必要です。
住宅ローン審査が長引く要因としては以下のようなことがあります。
- 時期的に審査申し込みが集中している
- 事前審査と本審査の間で転職等をしたため追加書類が必要
- 返済負担率が高すぎる
本審査が終わるまでは、転職や他のローンの借り入れなどの審査に影響するようなことはしないように気を付けましょう。
必要書類を準備する
- 金融機関や不動産会社で審査申し込みをする
STEP⑥住宅の引き渡しを受けて登記手続きを行う
中古住宅の購入契約時には必ず期日を打ち合わせしておきましょう。
住宅引き渡しと登記手続きの概要
予定の期日に残代金の決済を行い、引き渡しへと移行します。残代金の決済とは、住宅購入費用から支払った諸費用を引いて残った金額の決済を行うことです。引き渡しの日に名義の変更や登記手続きを行えば、ただちに引っ越しを行うことも可能です。即日入居を予定しているのであれば、前もって引越し業者への依頼を済ませ引越しの準備を進めておくとよいでしょう。
住宅引き渡しと登記手続きの期間の目安
売買契約時に定めた引き渡し日に合わせて、住宅引き渡しと残金の決済、登記手続きを行います。すべて引き渡し日当日に行うことが可能です。
不動産登記に必要な書類に記入・提出する
- 残代金の決済をして、鍵を受け取る
中古住宅購入前の10のやることリスト
中古住宅購入前にやっておくべきことをリストにまとめました。
- 入居月を決めておく
- 住宅購入の予算を決める
- 築年数を確認する
- リフォームの可否を確認する
- 周辺環境をチェックする
- 条件を変えて何度か見学する
- 住宅診断(ホームインスペクション)を受ける
- 使える減税や控除を洗い出す
- 購入にかかる総額を計算する
- 契約書全文の確認を怠らない
中古住宅を購入したあとに不具合が発覚したり気になる点が見つかったりするケースは少なくありません。しかし、住宅を購入したあとには、気に入らないからといってすぐに別の物件に移り住むことはできません。必ず事前に確認しましょう。
入居月を決めておく
入居月を決めておくと引っ越し時期や子供の入学などに合わせて準備をすることができます。また、入居月から逆算することで、不動産会社を決める時期や住宅ローンの審査時期が明確になるので焦ることもありません。さらに、入居月を不動産会社に伝えておくと希望月に合わせてスケジュール計画を組んでもらえます。
住宅購入の予算を決める
現在の支出と将来のライフプランに合わせ、無理のない金額の住宅選びをしましょう。自分ひとりで払い続けるのか、パートナーと一緒に払うのか、将来子供はほしいのかなど、具体的にイメージしていきます。
自分でキャッシュフローや予算を導き出すことが難しい場合は、ファイナンシャルプランナーなどに相談してみてもよいでしょう。
築年数を確認する
中古住宅を購入するときには築年数に注目しましょう。日本では1981年6月に新耐震基準が適用となりました。これ以前の建物の設計には旧耐震基準が適用されているため注意が必要です。旧耐震基準は震度6強以上の地震を想定していないため、大地震が起きたときに倒壊等のリスクが高まってしまいます。
リスクを避けるためにも、新耐震基準の施行後に建てられた住宅を選ぶことをおすすめします。
新耐震基準と旧耐震基準の違いについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
耐震基準とは?建築基準法改正による旧耐震と新耐震の違いや耐震性が高い建物を解説!
リフォームの可否を確認する
リフォームやリノベーションの自由度が高いのが中古住宅の魅力のひとつです。しかし、中古住宅の間取りや構造によってはリフォームがしにくいことがあります。大掛かりなリフォームを行えば費用も高額になるものです。
場合によっては、新築や築浅の物件を購入したほうがお得になるケースもあるため、リフォームにどれだけの費用や手間がかかるのかを確認しておきましょう。
中古住宅のリフォーム費用の相場について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
中古住宅のリフォーム費用はいくら?メリットとデメリットや補助金制度も解説!
周辺環境をチェックする
中古住宅の購入時には住宅内部の構造や環境ばかりに目が行き、周辺環境のチェックがおろそかになってしまうことがあります。あとあと悔やまないためにも、契約前に必ず周辺環境を確認しておきましょう。
アクセスのよさや治安のよさ、隣近所との距離や関係性のほか、消防車や救急車が問題なく入れるかという点もチェックしたいものです。
周辺環境のチェックポイントについてはこちらの記事を参考にしてください。
マンション購入前に確認すべき治安など周辺環境の調べ方
条件を変えて何度か見学する
気になる物件を見つけた場合は、契約前に複数回にわたって足を運ぶのがおすすめです。午前中や夕方、夜など時間帯を変えて見に行けば、新たなメリット・デメリットが見つかるかもしれません。
また、晴れの日だけでなく雨の日に物件の見学をするのもよいでしょう。雨の日には、周辺の浸水による地盤不良や壁面の水シミ、雨漏りなどの不具合がないか確認しておきましょう。
住宅診断(ホームインスペクション)を受ける
中古住宅を購入する前に、ホームインスペクション(住宅診断)を受けておけば安心です。ホームインスペクションでは水回りの劣化具合や屋根の水漏れ、床のダメージ、シロアリ被害など、さまざまなポイントを調べてもらえます。
ホームインスペクションを済ませた物件であれば、安心して入居できます。また、住宅評価済みの物件を探すのもおすすめの方法です。
ホームインスペクションについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
ホームインスペクション(住宅診断)とは?費用や注意点を解説
使える減税や控除を洗い出す
使える減税や控除は事前に必ず洗い出しておくようにしましょう。
タイミングやご自身の条件ごとに、減税や控除を受けられる可能性があります。知らずに購入をしてしまっては勿体無いので、何が該当するのかのチェックを行いましょう。
また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響緩和のための控除期間の延長や、2022年度の住宅ローン減税制度の改正などのように、タイミングによって内容も異なることが多いので、最新情報の確認がおすすめです。
減税や控除を使用することで、一見高く見える希望物件も安く買えるケースがあります。
購入にかかる総額を計算する
購入時にかかる費用は、物件購入価格だけではありません。固定資産税、修繕積立費などの諸費用が別途必要な一方で、減税や控除の分は減額して考えても良いでしょう。大まかな費用で考えてしまうと、思っていた金額と差が出てしまうことが多いので、すべての費用と控除を考慮したうえでの総額を計算するようにしましょう。
そのうえで住宅ローンの返済プランに無理がないかをチェックすることをおすすめします。
契約書全文の確認を怠らない
契約書全文の確認も怠ってはなりません。
とくに「重要事項説明書」と「売買契約書」は長文であることが多いため、読み流してしまいがちかもしれません。しかし、これらの書類には契約上の決まり事が書かれており、チェックを避けては通れない重要な項目です。購入後のトラブルを避けるためにも必ず全文に目を通すようにしておきましょう。
初めて購入する場合や、自信のない場合、忙しくて時間が取れない方などは、思い切って弁護士に依頼してしまうのもおすすめです。不動産に詳しい弁護士であれば、概要をまとめてレビューをしてもらえるでしょう。
中古住宅購入の物件選びの流れ
中古住宅購入の物件選びの流れと必要な期間はおおよそ以下のとおりです。
住宅購入の希望条件を洗い出す(2,3日間)
- 資金計画を立てる(2週間)
- 情報収集をする(2週〜2ヶ月間)
- 住宅購入相談をする(2週間)
- 物件見学を行う(3週間)
中古住宅を購入する場合、物件探しを始めてから物件の引き渡しまでには3ヶ月~6ヶ月程度の時間がかかるのが一般的です。気に入った物件が見つかってもすぐに購入できるとは限らないため、早めの準備を行いましょう。
STEP①住宅購入の希望条件を洗い出す
まずは今回の住宅購入の希望条件を洗い出していきます。
希望条件洗い出しの概要
自分や家族が住宅に求める希望条件をすべて実現することはできません。住宅購入資金には限りがありますし、それぞれの条件がトレードオフの関係になっていることもあるためです。
そのため希望条件を洗い出すときには、優先度をつけることがおすすめです。例えば以下のように分類することができます。
【絶対にゆずれない条件】
- 間取りは3LDK以上
- ペット可の物件であること
【できれば実現したい条件】
- 耐震等級2以上
- 採光が十分にとれること
【予算に余裕があれば入れたい条件】
- 勤め先まで乗り換えなしで行けること
- 広い庭があること
このように住宅購入の希望条件が具体的に洗い出すことができているほど、次のステップである「資金計画」をスムーズに進めることができます。
また、この段階で入居希望日も決めておくと不動産会社とのやり取りがスムーズになるでしょう。
希望条件洗い出しの期間の目安
住宅購入の希望条件の洗い出しは2~3日を目安に行いましょう。1度家族で集まれるときに、希望条件を出しつくし、そこから優先順位をつけていくという方法がおすすめです。また1度決めた希望条件について後日再度眺めてみるとなおよいでしょう。1回目では気が付かなかった希望条件が出てくるかもしれません。
家族で集まって希望条件の洗い出しをする
- 洗い出した希望条件に対し、優先順位をつける
- 希望条件の優先度表として紙などに書き留めておく
- できれば後日再検討してみる
STEP②資金計画を立てる
希望条件の洗い出しが終わったら、次は資金計画を立てていきます。
資金計画の概要
この段階で早めに銀行などの金融機関に住宅ローン借入の相談をしておくようにしましょう。
資金計画を立てるうえでまず考慮すべき点は以下の4つです。
- 借入金額はいくらにするか
- 金利タイプはどれにするか
- 返済期間は何年にするか
- 頭金の割合はどうするか
借入金額を決める際には「返済負担率」を意識する必要があります。返済負担率とは年収に対しる住宅ローンの1年間の返済額の割合のことです。無理なく住宅ローンを完済するには返済負担率を20~25%に抑えることが望ましいとされています。
返済負担率についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
年収からみる住宅ローンの借入可能限度額の目安はいくら?審査基準のポイントも解説!
また金利には大きく分けて以下の2つのタイプがあります。
- 固定金利型
- 変動金利型
これらの特徴を理解したうえであなたに合った金利タイプを選びましょう。
金利タイプについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
住宅ローンは変動金利と固定金利のどちらが得?選び方のポイント
返済期間は15年~35年ほどが一般的です。返済期間を長く設定するほど、月々の返済負担をへらすことができますが、当然その分完済時年齢が高くなることを意識しなくてはなりません。
完済時の年齢や想定される収入、貯蓄を考慮した資金計画が必要です。
また頭金は何割にするのかも重要です。住宅ローンを組む際には、住宅購入費用の1~2割の金額を頭金にあてることが一般的です。ただし最近では頭金なしで住宅ローンを組む人も増えています。メリットとデメリットを理解して、自分に合った頭金割合を選びましょう。
頭金の割合と返済期間の関係についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
家を買う頭金はいくら必要?頭金ありなしのメリット・デメリットを解説
とはいってもこれら4点について自分で決めることは難しいと感じた方は、ファイナンシャルプランナーに相談することがおすすめです。ファイナンシャルプランナーは住宅ローンを含む人生の資金計画をするプロです。住宅ローンの組み方によって総返済額が100万円以上変わることもあるため、ファイナンシャルプランナーへの相談は十分に元のとれる投資だといえます。
ファイナンシャルプランナーへ住宅ローン相談したい方はこちらの記事を参考にしてください。
FPに住宅ローン相談をすることはできる?相談できる内容と注意点
中古住宅のローンについて詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
資金計画の期間の目安
資金計画は1~2週間を目安に行いましょう。
資金計画を自分で行う場合も、ファイナンシャルプランナーに相談をする場合も以下のような資料を用意する必要があります。
- 収入・支出がわかる家計簿
- 購入したい住宅の資料
- 資産や預貯金がわかる書類
- 自動車ローンなど他の借入額がわかる書類
- 加入している保険の内容がわかる書類
実際に資金計画を行う前に、これらの資料を準備する期間が必要になることを把握しておきましょう。また銀行や不動産会社所属のファイナンシャルプランナーの場合はすぐに来店予約がとれますが、人気のある独立ファイナンシャルプランナーに相談したい場合、すぐには予約が取れないこともありますので注意が必要です。
銀行などの金融機関に住宅ローン借入の相談をしておく
- 家計簿などの資金計画に必要な資料を準備する
- 必要に応じてファイナンシャルプランナー相談の予約をする
- 希望の借入金額、金利タイプ、返済期間、頭金割合を決める
STEP③情報収集をする
資金計画の後は、住みたい住宅のイメージをもとに情報収集を行います。
情報収集の概要
不動産会社のホームページや中古住宅を紹介するメディアをチェックすれば、希望に近い物件を見つけることができるかもしれません。その他の情報源は下記の通りです。- 不動産会社の店舗窓口
- 折り込み広告
- 不動産情報誌
- 実際に現地調査
ただし、希望に100%沿う中古住宅が見つかるとは限らないので気をつけましょう。間取りや雰囲気など住宅に気になる点がある場合にはリフォームなどで解決できます。自身や家族にぴったりの住宅へと変えていけるのが中古住宅の魅力なのです。周辺環境やアクセスなど、自分や家族の力ではなかなか改善できない部分を比較すれば、理想の住宅が見つかりやすくなります。
情報収集の期間の目安
情報収集は2週間~2か月を目安に行いましょう。平日にインターネットや不動産情報誌を使って住宅情報を集め、休日に不動産会社の店舗窓口に出向いたり現地調査を行うのがおすすめです。物件数は時期によっても変わるため、すぐには気に入る住宅に出会えない可能性があることも把握して余裕をもったスケジュールを立てておきましょう。
ただしあまり長く情報収集を続けていると、気に入った住宅を他の人に取られてしまったり販売期間が終了してしまうなど、買い時を逃す結果になることもあるため注意が必要です。
中古住宅の探し方についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
中古物件の探し方にはコツがある!効率的に探す方法を解説
平日休日別の情報収集の戦略を立てる
- 気に入った住宅をリストアップする
- 資金計画や希望条件に合わない住宅をはじく
STEP④不動産会社に住宅購入相談をする
住宅の情報収集が終わり、ある程度条件が固まったら不動産会社に中古住宅購入の相談をしましょう。
住宅購入相談の概要
中古住宅の購入にあたっては、売主と買主が個人で契約を結ぶことも可能ですが、不動産の購入には多くの手続きが必要となるため、専門の不動産会社に仲介してもらったほうが安心です。
不動産会社に相談するときに大切なことは、希望条件や譲れないポイントなどを詳しく伝えることです。不動産会社は豊富な情報を持っているため、条件を細かく伝えれば理想的な住宅が見つかる可能性が高まります。
複数の不動産会社に相談をして回答内容を比較し、信頼できる不動産会社を選ぶのもおすすめです。気になることを質問したときに納得いくまで説明してくれるような不動産会社であれば、安心して仲介を任せられます。
株式会社Speeeが運営するHousii(ハウシー)では、オンラインで複数の不動産会社と同時並行でやり取りをすることができ、更には、エリアや物件の選択肢を多く得ることができます。希望の物件を見つける可能性を上げたい方はHousiiに登録しておくのも一つの方法です。
住宅購入相談の期間の目安
住宅購入相談は1~2週間を目安に行いましょう。1回の相談では話がまとまりきらないかもしれませんので、2~3回に分けての相談になることを想定しておくと安心です。
改めて希望条件や予算を整理しておく
- 不動産会社に相談の予約をする
- 内見できるタイミングを確認しておく
STEP⑤物件見学を行う
不動産会社を介して希望の物件を見つけることができたら契約前に物件見学を行いましょう。
物件見学の概要
中古物件の基本的な情報は紙面やウェブ上で確認できます。しかし、住宅の雰囲気や周辺の環境などは、実際に足を運んでみなければわかりません。物件見学というと空室を見せてもらうイメージがありますが、売主が居住している状態の住宅を見学するケースもあります。この場合最低限の配慮は必要です。
物件見学の期間の目安
物件見学は2~3週間を目安に行いましょう。1日に見て回れる件数は多くて3件ほどです。無理のないスケジュールで見学したければ、1日に1~2件の見学にとどめておく方が得策です。また曜日や時間帯を変えて同じ物件を複数回見学できるとなおよいでしょう。なぜなら土日は静かだった住宅街が、平日は通学路になっており騒音が気になるというように、同じ物件でも曜日や時間帯によって印象が異なることがあるからです。これらを踏まえて、余裕をもった物件見学のスケジュールを立てましょう。
物件見学で確認すべきポイントについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
中古マンションの見学で確認すべきポイントや回数の目安を紹介
見学を行いたい物件をリストアップする
- 不動産会社に物件見学の予約をする
- 必要に応じてスリッパ、メジャー、印鑑等を用意する
中古住宅購入全体の流れと必要な期間
中古住宅購入における全体の流れと必要な期間は以下のとおりです。
住宅購入の希望条件を洗い出す(2,3日間)
- 資金計画を立てる(2週間)
- 情報収集をする(2週〜2ヶ月間)
- 住宅購入相談をする(2週間)
- 物件見学を行う(3週間)
- 購入申し込みをする(1日)
- 住宅ローンの事前審査を申込む(2週間)
- 重要事項説明を受ける(1日)
- 不動産売買契約を締結する(1日)
- 住宅ローンの本審査を申込む(2週間)
- 住宅の引き渡しを受けて登記手続きを行う(1日)
中古住宅購入に関するよくある質問
最後に、中古住宅購入に関するよくある質問とその回答を紹介します。
- 中古住宅購入は何から始めるべき?
- 購入した住宅の登記はいつやるべき?
- 中古住宅購入後にありがちなトラブルは?
それぞれについて、見ていきましょう。
中古住宅購入は何から始めるべき?
まずは購入したい物件の条件を洗い出して優先順位を整理し、希望に沿って物件探しを始めてみましょう。ある程度情報が揃ったタイミングで不動産会社に相談の上、内見や購入申し込みの手続きに移ります。
購入した住宅の登記はいつやるべき?
購入した住宅の登記には期限が設けられているため注意が必要です。新築の場合は建物の完成後1ヶ月以内、未登録の建物を購入した場合は所有権を取得した日から1ヶ月以内に申請する必要があります。
忘れてしまわないうちに、できるだけ早めに済ませておきましょう。
中古住宅購入後にありがちなトラブルは?
中古住宅では、購入後に様々な理由でトラブルになるケースがあります。実際に多いトラブルは「電気関係の設備の故障」「シロアリや雨漏りなどの被害」「隣人との境界線におけるトラブル」などです。中古住宅購入後にトラブルに巻き込まれないためにも、どのようなトラブルがあるのかを事前に知っておくことが大切です。
詳しくはこちらの記事も参考にしてみてください。
中古住宅購入の流れや期間を理解して計画的な購入を
中古住宅を購入するにあたっては多くの手続きが必要となります。効率よく契約手続きを行うためにも、事前に契約の流れや必要な期間をチェックしておくようにしましょう。
また、後悔しないマンション購入のためには、入居までの流れを把握すること以上に、自分に合ったマンションを選ぶということが重要です。
あなたの年齢や年収、住みたいエリアや沿線から自分に合っているのはどっちかプロに聞いてみませんか。Housii(ハウシー)なら不動産会社にチャットでの相談が可能。希望条件を登録したら、あなたにピッタリの物件も提案してもらえます。
自分で調べるよりも、まずはプロの答えを聞いてみませんか。
匿名登録だから、いきなり電話がかかってくる心配もありません。
中古住宅購入のメリットとデメリット比較表
中古住宅購入のメリットとデメリットは以下のとおりです。
中古住宅のメリット | 中古住宅のデメリット |
---|---|
物件価格が新築より安い | 設備が古くて劣化していることがある |
リフォームで自分好みの住宅に変更できる | 修繕にコストがかかる |
物件見学できるのでイメージが湧きやすい | 住宅ローン審査が厳しくなることもある |
物件の選択肢が多い |
中古住宅購入の注意点やメリット・デメリットについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。