今、Instagramを使った集客が不動産業界で注目されています。しかし、実際に「どんな風に活用すればいいのか」「何から始めればいいのか」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
特に、プライベートでInstagramを見ているだけで、ビジネスで活用する具体的な方法がイメージできないという声をよく聞きます。
本記事では、不動産業界でInstagramを活用するための基本的な考え方や実践的なポイントを解説します。成功事例を参考にしながら、実際にどんな効果を期待できるのか、どのような運用方法が成果に繋がるのかを具体的にご紹介します。Instagramを集客に活用するために、まず押さえておくべきポイントを一緒に見ていきましょう。
不動産集客にインスタを活用するメリットとは
視覚的な訴求力で物件の魅力を伝える
Instagramは写真や動画など視覚的な情報発信が可能なため、「室内」「住宅の外観」「周辺景色」などを撮影し、物件の魅力を投稿できます。現代では、住みやすさ以外にも、デザイナーズ物件などのおしゃれな外観を重視して住まいを選ぶ人も増えています。
Instagramでおしゃれな物件を写真や動画で紹介することで、物件が備える魅力を的確に発信できます。
以下における株式会社リクルートの調査結果によると、魅力を感じる賃貸住宅は「防災賃貸住宅」が最も多く、 2番目に「デザイナーズ賃貸住宅」3番目に「子育て世帯向けの賃貸住宅」となっています。
参照元:株式会社リクルート 2023年度 賃貸契約者動向調査(全国)
家の造りや間取りをInstagramでチェックすることで、「防災」「おしゃれ」など求める住まいを的確に選べることにもつながります。
若年層を中心とした新たな顧客層へのアプローチ
Instagramのユーザー層は、特に若年層が多く、20代~30代が中心です。不動産市場でも、特に賃貸物件や初めてのマイホームを探している層がこの年齢層にあたります。そのため、Instagramを通じてターゲットとなる層にダイレクトにリーチできる点が大きなメリットです。
さらに、Instagramは地理的な情報も活用しやすいため、特定のエリアで物件を探しているユーザーにもアプローチしやすくなります。地域名や物件の特徴を盛り込んだハッシュタグを使用することで、地域密着型の集客が可能になります。
コストを抑えた効果的な集客手法
Instagramは、一般的なマーケティング会社へ委託する場合よりコストを抑えられる集客手法です。運用方法によって、以下のような料金相場の違いがあります。
| Instagramの運用方法 | Instagram運用時における料金相場の目安 |
| 自社でInstagramを運用する | 月額3万円~10万円程度 |
| マーケティング業者にInstagramの運用の代行を依頼する | 月額30万円~100万円程度 |
個人で運営する場合は従業員の負担が増える点について考慮しながら、低コストでInstagramを運用できます。
ブランド認知を高める
定期的にInstagramを運用することで、ブランドの認知度を高めることができます。投稿を通じてフォロワーとの関係を築き、信頼感を得ることができます。です。
例えば、物件紹介また、インスタグラムのストーリーズやライブ配信など、より親近感を持たせるコンテンツを活用することで、顧客との接点を増やすことが可能だけでなく、スタッフの日常や業界の最新情報、地域のイベント情報などを投稿することで、フォロワーに価値を提供し、ブランドとしての認知度を高めることができます。
顧客との関係を深める
Instagramはコメントやダイレクトメッセージを通じて、ユーザーと直接コミュニケーションを取ることができるため、エンゲージメントを高めやすいSNSです。物件に対する質問や気になる点があった場合、迅速に対応することで、顧客との信頼関係を築きやすくなります。
また、ユーザーが自分のコメントに返信してくれることにより、フォロワーとの距離が縮まり、最終的には内見や成約に繋がることがあります。コミュニケーションを活発に行うことで、顧客ロイヤルティを向上させることができます。
不動産集客にインスタを活用するデメリット
Instagramは強力な集客ツールですが、すべての不動産会社にとって万能な手段というわけではありません。インスタを活用する上でのデメリットもしっかり理解し、適切に対策を講じることが重要です。ここでは、不動産集客にInstagramを活用する際の主なデメリットについて解説します。
競合が多く、差別化が難しい
Instagramは非常に人気のあるプラットフォームであるため、多くの不動産会社が同様に活用しています。そのため、他社との差別化が難しくなることがあります。同じような物件紹介や投稿が溢れてしまい、ユーザーの目を引くことができない場合も少なくありません。
例えば、質の高い写真や動画を投稿しても、同じエリアや類似の物件を紹介する他の会社が同じような投稿を行っていれば、目立つことが難しくなります。特に、視覚的なアプローチだけでは、他社との差別化がしづらいため、より独自性のあるコンテンツ作りが求められます。
集客までに時間がかかる
Instagramを使った集客は、短期的な成果を期待するのには向いていない場合があります。フォロワーの数を増やし、エンゲージメントを高めていくには、一定の時間と継続的な投稿が必要です。そのため、すぐに集客効果を実感できるわけではなく、ある程度の長期的な運用が求められます。
特に、Instagramを初めて活用する不動産会社では、フォロワー数が少ない段階では目立つことが難しく、反応が薄い時期が続くこともあります。最初は思うような成果が出ないかもしれませんが、地道に続ける必要があります。
運用に手間がかかる
Instagramの効果的な運用には、投稿内容の計画や写真撮影、キャプションの作成、コメントやメッセージへの返信など、かなりの手間がかかります。さらに、ストーリーズやライブ配信、キャンペーンの実施なども含めると、運用の負担が大きくなることがあります。
特に少人数で運営している不動産会社にとっては、他の業務との兼ね合いでInstagram運用に十分な時間を割くことが難しい場合もあります。そのため、運用リソースをどう確保するかが課題になります。
不動産集客にインスタを活用する際の具体的な方法
不動産会社がInstagramを運用する際には、以下3つのステップで進めていきます。
- ターゲット層の明確化とコンテンツ戦略の策定
- 定期的な投稿とユーザーとの積極的なコミュニケーション
- ハッシュタグや位置情報を活用した投稿の最適化
各ステップについて、詳しく解説します。
ターゲット層の明確化とコンテンツ戦略の策定
はじめに、Instagramの運用時には、ターゲットとして想定するユーザーの「年齢」「職業」「家族構成」などの項目をイメージしましょう。
それぞれの項目を設定する際の具体例については、以下の通りです。
| 項目 | 想定ターゲット |
| 年齢 | 30代 |
| 性別 | 男性 |
| 職業 | 上場企業の金融関係に勤めている |
| 家族構成 | 夫婦と子ども2人の4人家族 |
| 収入や貯蓄 | 年収350万円、貯金は1,000万円、奥さんは専業主婦 |
| 抱えている悩みや不満 | 子どもが大きくなった時に手狭になるため、大きい部屋に引越したい |
コンテンツ戦略を明確化するためにも、各項目について書き出しながら、具体的な想定ターゲットについてイメージしましょう。
定期的な投稿とユーザーとの積極的なコミュニケーション
Instagramで定期的に投稿する姿勢を持ちながら、ユーザーと積極的にコミュニケーションを図りましょう。
Instagramで定期的に更新がされない場合は、Instagramのフォロワーからフォローを外されるケースもあります。
現状でフォローしてくれているユーザーへ有益な情報を発信しながら、不動産会社の認知度アップを図るためにも、定期的な頻度でInstagramへ投稿を続けましょう。
また、1日に何度も投稿する場合は、フォロワーがタイムラインで更新通知を受け取るため、鬱陶しさを感じるケースもあります。緊急に伝えるべき情報以外は、2日間から3日間に1回程度の頻度で更新しましょう。
ハッシュタグや位置情報を活用した投稿の最適化
Instagramのハッシュタグを設定することで、幅広い人にインスタグラム内の投稿が表示されやすくなります。
ハッシュタグとは、シャープ(#)の記号で表された検索用のキーワードです。投稿時にハッシュタグを先頭につけることで、同じキーワードで検索しているユーザーに関連情報として投稿が表示されるため、多くの見込み顧客にアプローチできます。
インスタで不動産集客に成功している企業の事例
物件や間取りを見せるパターン
取り扱っている物件の間取りや雰囲気をSNS上に投稿し、興味を持ってくれたユーザーからの集客につなげるパターンです。
賃貸物件を取り扱うグッドルームや東京R不動産などは、持っている物件を魅力的な物件に見えるような撮影・加工を施し、ユーザーからのフォローを集めています。

参考:東京R不動産
このパターンでフォロワーを獲得するためには、
- 継続的に物件を投稿し続けること
- 幅広い物件を取り扱い、様々な人のニーズを満たすこと
- おしゃれ/きれいなどの、いわゆる「インスタ映え」が好まれること
あたりが肝になります。多少撮影や編集の手間もかかりますが、できるだけ手間暇かけておしゃれなページにした方がフォロワーの興味を引き付けやすくなります。このタイプでSNS運用をする場合は、画像を使って良いビジュアルを作り、いわゆる「映え」を作りやすいInstagramが親和性の高いSNSとなっています。
地域密着型のコンテンツ発信するパターン
特定の地域に特化して物件を紹介し、その地域に興味があるユーザーからのフォローを獲得する戦略です。フォロワーの数はその地域の人口数に依存しますが、比較的顕在層が興味を持ってみてくれることが多いため、フォロワー数が少なくても成約につなげやすいという利点があります。例えば、大阪の賃貸物件を紹介するsimplenaikenというインスタグラムアカウントは、大阪の物件だけを紹介しながらもフォロワー数5万人以上を突破しています。

参考:simplenaiken
このパターンは前提、見栄えの良い物件やおしゃれな見せ方をしたうえで、エリアを絞った結果フォロワーを獲得できているケースが多いです。つまり、ただただエリアを絞ったからフォロワーが増えるということはまずないと言っていいでしょう。
ユーザーが興味を持ちそうな物件情報や、そのエリアに特化した街の情報や住みやすさなどのコンテンツがあったうえで、エリアを絞ったアカウント運用をすることでその地域に興味がある人からのフォローを獲得することが可能です。
不動産売買仲介でインスタ集客する際のコツ
不動産売買仲介でインスタ集客する際には、以下の4点を意識しましょう。
顔が見える投稿で“人”を感じさせる
Instagramの投稿では顔が見えるように投稿することで 人としての安心感を与えることが重要です。
ジョージア工科大学の研究結果によると、Instagramの投稿で人間の顔を載せる場合は人間の顔を載せない場合より、1.38倍「いいね」がついたという結果を公表しています。
Instagramの投稿では顔を見せることで、集客や認知度を高められます。
リール動画で内見気分を演出する
90秒程度の短時間で投稿できるリール動画では、内見気分を演出できます。
また、動画内では、冒頭部分に字幕で全ての必要情報を記載するのではなく、満遍なく情報を一つずつ公開していくことで、視聴者の方が情報を整理しやすくなります。さらに、リール動画内の映像がぼやけていないか、画質についてもチェックしましょう。
地域密着の強みを活かす「エリア情報」を積極的に
地域密着型の不動産会社の場合は、「物件周辺の立地」「駅からの距離「住みやすさや治安」「地域の魅力」などを発信することもおすすめです。
また、地元住民と触れ合いながら動画を撮影することで、周辺住民の雰囲気をInstagramの投稿で感じられます。
ハッシュタグ設計で“検索される投稿”にする
「物件周辺の駅名」「地域の名称」などの基本情報でハッシュタグをつけて投稿することで、興味を持った人が検索しやすくなります。
不動産会社が所属しているエリア付近で、どのようなキーワードで不動産情報をチェックしているのかリサーチし、ニーズを深掘りすることで、Instagramの投稿で興味を持ってもらえる可能性が高まります。
不動産集客にインスタを活用する際の注意点
著作権やプライバシーに配慮したコンテンツ制作
Instagramを運用する際には、以下のような著作権やプライバシーの侵害に該当しないよう注意しましょう。
- 芸能人やアニメキャラクターの無断使用
- 車のナンバープレートの撮影
- 物件に無関係な人の撮影
- 食べかけのゴミや料理の映り込み
- 個人情報を推測できる資料の撮影
- 成約済みの物件を販売しているかのような嘘の投稿
Instagramを運用する場合は多くの人に情報が拡散されるため、プライバシー面にも配慮しましょう。
ユーザーからのコメントや問い合わせへの迅速な対応
Instagramでユーザーからのコメントや問い合わせへ迅速に対応することで、Instagramでの投稿が表示されやすくなります。
以下のInstagram公式サイトによると、ユーザーのフィード画面に表示されやすくなる要素の一つとして、「直近の数週間でその投稿者がほかの利用者と何回やり取りしたかなどのシグナルが含まれる」と記載されています。
参照元:instagram Instagramのランキングを解説
自社のInstagramに質問や疑問などを投稿している方がいる場合は、積極的に回答する姿勢を持つことで、Instagramの投稿を多くのユーザーに閲覧してもらえる機会を増やすことができます。
効果測定を行い、運用方針を適宜見直す重要性
Instagramでどのくらい集客が見込めていて、今後どのような目標達成のために行動すべきかといった運用方針の見直しを繰り返すことも大切です。
以下のような手順をもとに、Instagramの集客効果を測定します。
| 効果測定の手順 | 手順の概要 |
| Instagramインサイトを活用する | InstagramをFacebookと連携させているアカウントなら利用できる リーチ数やインプレッション数のデータを取得する |
| 2. KGI(最終的に達成した目標)を設定する | 物件情報の問い合わせ率30%アップ |
| 3.上記KGIが達成できるKPI(目標を達成するための定量的な指標)を設定する | KPIの具体例:フォロワー数、投稿ごとの「いいね数」「保存数」「コメント数」 |
Instagramの効果測定で具体的な数値をチェックし、改善点についても検討しましょう。



