マンションの購入は重要な決断であるため、迷っているうちに疲れてしまう方が少なくありません。一度家探しに疲れると、どれが本当に良いマンションなのか客観的な判断ができなくなります。
すると妥協して後悔したり、自分に合ったマンションが見つからずじまいになってしまいかねません。そこで本記事では、マンション探しに疲れないためのポイントを紹介します。すでに疲れてしまっている方も、これからのマンション探しを効率よく進めるために、ぜひご覧ください。
マンション探しに疲れてしまう原因
マンション探しに疲れてしまう原因は、主に以下の3パターンです。- マンションを数多く内覧して疲れた
- 決め手になるマンションが見つからず疲れた
- 希望していたマンションが他の人に購入された
多くの方が、マンションを探そうと思い立ったときは住宅購入に対して高いモチベーションを持っています。しかし、物件がなかなか決まらず時間が経つと、だんだん疲れてきます。
特に不動産仲介業者から提案された物件の資料を読み込んだり、休みの日を使って何件も内覧に行くのは肉体的にも疲れるもの。ここからは、マンション探しによくある事例を見ていきましょう。
マンションを数多く内覧して疲れ
不動産仲介業者から提案された物件を数多く内覧して疲れた、という方は非常に多いです。休みの日をつぶし、1日に3軒以上内覧する方も少なくありません。しかし内覧では非常にチェックすべきポイントが多いため、神経を使います。
物件が遠い所にあれば行くまでの移動時間もかかるため、疲れるのは当然です。また、特に「紙面での情報は分かりにくいため、とりあえず物件を見に行きたい」と考えている方は内覧で疲れてしまいがち。
資料を渡された段階である程度物件を絞り込まないと、内覧の回数は膨大になってしまいます。疲れてくると物件の見方が雑になってしまう可能性が高いため、1日の内覧件数は多くても3軒にしておきましょう。
また現住人のいる中古マンションでは、内覧時に感想を言うのが禁止されている場合もあります。思ったことを口に出せないストレスと現住人への配慮で、疲れを感じる方も少なくありません。
決め手になるマンションが見つからず疲れた
何ヶ月もマンション探しをしているにもかかわらず、良い物件が見つからず疲れたという方も多いです。住宅の購入は非常に大きな買い物であるため、慎重になるのは当然といえます。ただし、中には理想が高すぎて良いマンションが見つからないケースもあるのです。たとえば駅近で新築物件を希望しているにも関わらず、予算が周辺相場よりも少ないなど。
こうした場合には、自分の譲れない条件に優先順位を付けるとよいでしょう。
全てを叶えようとするのではなく、優先度の高くない条件は必要に応じて妥協できるようにしておくと、選択できる物件の幅が広がります。
希望していたマンションが他の人に購入された
「このマンションを購入しよう!」と決めていたにもかかわらず、他の人に先を越されたことで疲れてしまう方もいます。マンションの購入は基本的に早い者勝ちです。また、手を付けた順番が遅くてもより高い値段で購入する人がいれば、そちらに売却されることもあります。
やっと見つけたマンションを他の人に購入されるのは、とても悔しいですよね。それ以降、気持ちが萎えて家探しをやめてしまう方も少なくありません。
しかし、マンション探しはタイミングが付き物です。先を越されたら「ご縁がなかった」と諦めて、気持ちを切り替える必要があります。
マンション探しに疲れたら
マンション探しに疲れたら、一度頭と身体を休めましょう。マンションを毎日のように比較検討していると、どれが良くてどれが悪いのかだんだん分からなくなってくる方もいます。また、数多くの物件を見ている内に目が肥えて理想が高くなり、余計に物件を決めにくくなる場合も。
毎週不動産仲介業者に通っているなら、1週間家探しをしない期間を設けるだけでも大幅にリフレッシュできます。
家でマンション探しのポータルサイトを見るのをやめることも、1つの手段です。なかなか物件が決まらず疲れた方は、一度自分の条件をリストアップし直して見ても良いでしょう。
疲れた状態のまま家探しをすると、思わぬポイントを見落としてしまうこともしばしば。家探しは重要な決断であるため、万全の状態でのぞむことで後悔するリスクを抑えられます。
マンション探しで疲れないためのポイント
マンション探しに疲れた方は、以下のポイントを押さえて物件を比較するとよいでしょう。- 予算や間取りをあらたかじめ整理する
- 気になったマンションの資料は一括請求する
- 信頼できる不動産屋の提案に委ねるのもアリ
- 内覧ではチェックポイントを絞る
- それでも決まらなければ賃貸も視野に
マンション探しに疲れないためには、ある程度効率よく物件を比較検討していく必要があります。1軒にかける時間が長すぎると愛着が生まれてしまい、他の人に先を越されたときのショックも大きくなってしまうことも。
しかし上記の順にマンション選びを進めれば、体系的にサクサクと物件を比較検討できます。
予算や間取りをあらたかじめ整理する
まずは予算と希望する間取りを整理しましょう。予算は住宅ローンのシミュレーターを利用し、月々の返済額から逆算するのがおすすめです。ライフプランも考慮し、無理のない予算を設定しましょう。
次に間取りです。家族の人数やライフスタイルに合わせて、個室の数や広さを検討しましょう。
適切な部屋の数や広さは、家族の価値観や生活スタイルによっても異なります。全員分の個室が欲しい、ゆったりと過ごせるリビングが欲しいなど、家族の希望を聞きながら検討すると良いでしょう。
また予算と間取りには整合性が取れているかどうかも重要です。たとえば希望も間取りに対し相場よりもあまりに低い予算設定をしてある場合、希望に沿うマンションが見つかりません。
不動産のポータルサイトを利用したり、不動産仲介業者に相談したりすることで、現実的な予算と間取りを設定しましょう。
マンションの間取りについて詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。
マンションの間取りの見方は?間取り図の基礎知識から人気の間取りまで紹介!
気になったマンションの資料は一括請求する
ポータルサイト上で物件を比較するのに疲れた方は特に、資料の一括請求を利用してみましょう。不動産仲介のポータルサイトでは、気になった物件をお気に入り登録し、一括資料請求する機能が備わっている場合が多いです。
画面上を行ったり来たりしながら物件を比較するよりも、紙で見比べる方が物件を客観的に判断できる場合もあります。
そのうえ、画面を見るより目も疲れません。紙の資料はややかさばりますが、検討しない資料をどんどん捨てていくことで効率よく物件を絞り込めます。
信頼できる不動産屋の提案に委ねるのもアリ
信頼できる不動産仲介業者の提案に身を任せるのもおすすめです。「自分の家は自分の判断で吟味したい」という気持ちは誰にでも当然あるものですが、自分の価値観だけで家を判断しようとすると考えすぎて疲れたり、妥協のしどころが分からなくなったりすることがあります。
不動産仲介業者はマンション探しのプロであるため、ある程度自分の要望に合った物件を絞り込んでくれるでしょう。
内見で説明を求めれば、マンションの良いところや悪いところを客観的に解説してくれるはずです。
ただし不動産仲介業者の中には自社の利益だけを考える悪徳業者もいるため、口コミや実績などを調査して信頼できる会社を見つけましょう。
内覧ではチェックポイントを絞る
内覧では、チェックポイントを以下に絞りましょう。- 駅からの距離
- 周辺環境
- 住戸内と共用部の設備
- 地域の治安や防災
内覧はマンション探しにおいて最も疲れるポイントです。見るべきポイントが定まっていないと、隅から隅までチェックすることになり非常に疲れます。
基本的に上記のポイントが問題なければ、大方後から後悔するリスクは大幅に減らせることができます。
どうしても譲れない条件がある方は、数点にしぼって上記のチェックポイントに追加しましょう。
駅からの距離を確認する
まず駅やバス停からの距離を確認しておきます。電車で通勤や通学をする場合は、駅から近いほうが生活しやすいでしょう。駅に近いマンションのほうが、資産価値は低下しにくいという傾向もあります。
将来的に売却などを検討している場合は、人気の駅の周辺にある物件を選ぶのがおすすめです。
ただし、駅に近いほど人や交通量も多いため、静かに暮らしたい場合は駅からある程度離れたマンションを選びましょう。
周辺環境をチェックする
内覧時はマンションの周辺環境もチェックしましょう。日常生活に欠かせないスーパーやコンビニ、子どもが遊べる公園、病院や郵便局などが近くにあると安心して生活できます。駅や学校までどのようなルートで歩くのかもチェックしておくとよいでしょう。パンフレットや地図で見るだけではなく、実際に歩いてみると意外な発見があるかもしれません。
住戸内と共用部の設備をチェックする
マンションの設備についてもチェックしておきましょう。食器洗い乾燥機やディスポーザー、追い焚き機能付きの給湯器などが設置されていると、生活が楽になります。トイレやバスルームといった毎日使う設備は、生活の質を大きく左右します。器具や広さに問題はないか確認しておきましょう。
住戸内だけでなく、共用部の設備を確認することも大切です。エレベーターの台数や位置、駐車場や駐輪場の有無、ゴミ置き場の場所などによって、住みやすさは大きく変わります。
地域の治安や防災を確認する
マンションがあるエリアの治安や防災面を確認しておくことも大切です。各自治体のホームページでハザードマップが公開されているケースが多いため、チェックしておきましょう。実際に周辺を歩いてみたり、インターネットで地域の口コミを見てみたりすることも重要です。
マンション探しで疲れたら賃貸も視野に
ここまで紹介した方法を実践してもマンションが決まらなければ、賃貸も視野に入れてみると良いでしょう。マンションを購入すると気軽に引っ越せなくなるため、ライフスタイルの大きな変化が予想される場合は賃貸を選んだほうが無難です。とくに結婚や出産の予定がある場合は、家族の人数が増えるため、必要なスペースや暮らしやすい間取りが変わります。しばらくは賃貸住宅を利用しておき、ある程度の計画を立ててからマンションを購入するのもよい方法です。
賃貸か購入か迷っている方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。
40代は賃貸と購入のどちらがおすすめ?考え方のポイントを徹底解説
マンション探しで疲れないために情報を整理しよう
マンションの購入は、大きなお金が必要となる重要な決断です。物件と出会う縁やタイミングもあるため、明日明後日ですぐに決められるものではありません。ある程度長期戦になることを見越して、はじめから肩の力を入れすぎないことが大切です。
そのためにはまず自分の求める条件と優先順位を整理し、ある程度体系的に物件を絞り込めるようにしておきましょう。
不動産仲介業者やポータルサイトなどもうまく活用すれば、疲れることなく理想のマンションと出会えるはずです。