目的で別れる「空き家購入」のメリット・デメリット

社会的な課題である「空き家問題」
がメディアやニュースなどで取り上げられることも多く、さまざまな議論が行われています。
そんな中「立地のよいリーズナブルな空き家を購入して、自分の思い描いたリフォームやリノベーション工事を行い、理想のマイホームにしたい」と考える人も増えています。
そこで今回は、空き家を取り巻く現状、空き家購入のメリット・デメリット、そして購入の際の注意点についてお話します。

また、一軒家の購入を検討している方はこちらの記事もご覧ください。
【一軒家を購入したい!】必要な初期費用は?内訳や維持費について解説
「一戸建ての相場はどれくらい?頭金や必要な諸費用まで徹底解説」
住宅購入にかかる費用や流れは?押さえておくべき基礎知識

先読み!この記事の結論
  • 安く購入できる
  • リフォームに補助金が出ることがある
  • 老朽化によるメンテナンス費用が高額になる場合がある
  • 不動産流通市場に空き家が出ていないケースが多い
マンション購入
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「空き家問題」の現状でわかること

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最初に触れたように、空き家が増え続けていることは社会問題になっており、実際の統計を初めてご覧になる方は驚かれることでしょう。
・空き家問題の現状
・空き家問題の国や自治体の取り組み

「空き家購入」が勧められる背景

総務省の「住宅・土地統計調査」によれば2013年の空き家の数はおよそ820万戸という統計が出ています。
(引用:総務省統計局 住宅・土地統計調査) http://www.stat.go.jp/data/jyutaku/kekka.html
民間シンクタンクの株式会社野村総合研究所によると、2018年の空き家数は1,000万戸を超えており、さらに2033年には2,000万戸を超えて空き家率が30%を超えるという試算が出ています。
(引用:株式会社野村総合研究所 2030年の住宅市場) https://www.nri.com/jp/event/mediaforum/2017/pdf/forum254.pdf
実に住宅3軒に1軒は空き家・・・という時代がやってくるのかもしれません。

空き家購入を促す「国の取り組み」とは

国も空き家問題に対して本格的な対策を立てはじめ、平成27年5月には「空家等対策の推進に関する特別措置法」(略して空家等対策特別措置法という)を施行し、空き家利活用の促進や税制面での優遇措置、その他の法整備を積極的に進めています。

「空家等対策の推進に関する特別措置法」が空き家に与える影響

「空家等対策の推進に関する特別措置法」は、簡単に言うと、所有者に空き家を放置させないための法律です。具体的には、以下のように定められています。

  • 空き家の実態調査
  • 特定空き家に対する助言・指導・勧告・命令が可能
  • 空き家跡地の活用促進
  • 特定空家に対して罰金・行政代執行を行うことが可能

他にも挙げられる項目がありますが、いずれも共通しているのは、空き家を悪い状態で放置すると所有者にリスクが発生する、と言う点です。

空き家購入者にとって直接的なメリットはありませんが、多くの空き家所有者が売却を検討する機会が増えるため、現在はまだ少なくても今後は市場が活発になることが予想されます。

多くの空き家が売りに出れば購入者にとって選択肢も増えますし、この記事を読んでいる(既に空き家購入を検討している)方にとっては無関係ではないことでしょう。

空き家整備を自治体・民間団体がサポート

各自治体は「空家等対策の推進に関する特別措置法」という法を後ろ盾にした活動のほか、
「空き家バンク」という空き家を賃貸・売買したい所有者と空家を利活用したい人をマッチングさせる仕組みを委託するなど、空き家問題の解決に広く取り組んでいます。(※)
(※)自治体や委託団体以外が運営を担っている空き家バンクも存在します

空き家対策への民間企業の参入

空き家問題の流れを受け、積極的に空き家対策へ取り組んでいる民間企業も徐々に多くなってきています。
民間企業は空き家対策への取り組みとして、以下のようなサービス展開を行なっています。

  • 空き家活用のコンサルティング
  • 賃借人の空き家管理サポートサービス
  • 空き家管理代行サービス

国全体が空き家の活用に積極的であることはわかりましたが、
実際に空き家を購入した際に考えられるメリット・デメリットについても知っておくべきでしょう。

空き家購入のメリット

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まずは、空き家購入のメリットについて説明します。
・空き家を購入する場合の3つのメリット
・空き家を購入する場合の知っておくべきポイント

当然空き家は安く買うことができる

まず何といっても、空き家は安く購入できる、というメリットがあります。
中には「安い」というよりは「格安」「激安」な物件を見かけることもあります。
空き家は新築物件と比較すると半値以下、中古物件よりも断然安い価格で売りに出ていることもよくあります。
また、低価格であるために同じ予算であれば、面積の広い物件を購入できる、というメリットも考えられます。
ただし、安く売るからにはそれなりの理由や根拠がありますので、気になることは事前に確認する姿勢が必要です。

リフォームは国や自治体から補助金が出ることも

空き家を購入して、自分の思い通りのリフォームやリノベーションを計画する人もいることでしょう。
その場合、リフォーム工事やリノベーション工事に対して、国や自治体からさまざまな補助金が出ることがあります。
例えば、東京都目黒区では、「住宅リフォーム資金助成」という制度があり、

一般リフォーム工事に工事費用の10パーセント(上限10万円)を助成金として支給しています。

また、国からも、住宅を長く大切に使うための「長期優良住宅化リフォーム」に対して補助金を支給しています。
このように、さまざまな補助金(助成金)の制度がせっかく用意されているのですから、これを利用しない手はありません。
ただし、このような制度を利用する場合は、一定の要件を満たす必要があります。
そのため、制度に詳しく利用実績のあるリフォーム業者・リノベーション業者に相談することが大切です。

空き家は立地条件に恵まれている

空き家は築年数が古い物件が多いのですが、古いということはその分立地条件がよい、というメリットにつながります。
なぜなら、不動産は立地の良いところから建てられていくからです。

駅に近いなど、立地条件のよい土地ほど先に家が建てられているということになります。
そのため、空き家には好立地な物件が多くあるのです。

空き家購入のデメリット

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空き家購入を検討している時点でメリットの方はおおよそ把握しているかもしれませんが、デメリットについてはまだ不透明な方も多いのではないでしょうか。

空き家購入後に発生するコストが高い?

空き家は築年数がかなり経過していることが多いため、建物の状態に難点がある場合があります。
換気しないままの状態が続くとカビや結露が発生したり、雨漏りが生じていても補修をしていないため事態がさらに悪化したり、建物を使用せずに放置していると傷みが激しくなってしまいます。
さらに、設備は仕様が古いうえに傷みも激しく、特に水回りなどは給湯器を含めてすべて交換する場合もあります。
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このように、老朽化によるメンテナンス費用が高額になることがデメリットといえるでしょう。
また、一定の瑕疵を担保するために既存住宅売買瑕疵保険に加入する場合、建物が新耐震基準を満たしている必要があります。
そのため、空き家が旧耐震基準の建物の場合は、耐震診断のうえ耐震補強工事が必要となる可能性があり、費用がかかるデメリットもあります。
また、新耐震基準の建物であっても、これまでに増築や躯体にかかわるリフォーム工事を行っている場合、耐震診断を行い耐震基準が満たされているか確認しなければなりません。
その結果、耐震基準が満たされていない場合は、耐震補強工事が必要となります。
このように、空き家ならではのコストが発生するリスクがありますので、事前に十分に注意し、売買契約前に想定されるリフォーム工事などの見積もりを取ったうえで、資金計画を立てましょう。

空き家購入後、傷むペースが早い?

空き家は建物が古いため、生活してから次々と不具合が発生する可能性もあります。
目に見えない部分に不具合が発生していたために、認識できずに使用して故障する、といったパターンです。
建物の表層部分だけでなく、躯体を含めた目視できない部分に不具合や劣化があると、傷むのが早くなります。

そのため、売買契約前に建築士などの検査を受けることも検討しましょう。

空き家情報は見つけにくい?

空き家を所有している人は「古くてボロボロだから売れるわけがない」とか「利用する予定はないが元の実家なのでなんとなく売りたくない」などと考え、
空き家の処分や利活用に手を付けていないケースが多く見られます。
中には不動産業者に相談した人もいるのでしょうが、不動産業者から「あんな物件売れませんよ」などといわれて放置している人もいるようです。

不動産業者も空き家のため見た目が悪く、それほど熱心に取り扱いたくないという考えもあります。
そのため、不動産流通市場に空き家が出ていないケースが多いのです。
また、売却しようと査定を受けた場合、取引事例や比較対象物件が少ないために査定価格が低めに出てしまい、売却を取りやめるケースもあります。
また、賃貸するにも大幅なリフォームやメンテナンスが必要なため、高額な費用を考えると二の足を踏む人が多いのです。
このように、利用することもなく、売ることもなく、貸すこともなく、ただ放置されている空き家が多くなっているのです。

ただし、この点については「空家等対策の推進に関する特別措置法」によって徐々に動きが活発になることが予想されます。

空き家購入が東京都内で進まない理由

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ここで一度、視点を変えてみましょう。
全国的な統計ではなく、最も人口密度の高い東京都における空き家の数や、空き家に対するニーズの特徴についてお話しします。
・東京都内の空き家の現状
・空き家情報が市場に出ない訳
・空き家情報を探せる優良サイト

東京都内での空き家に対するニーズ

東京都では、2020年の東京オリンピックを控え、湾岸エリアをはじめとして新築分譲マンションが建築ラッシュとなっています。
不動産経済研究所の「2018年7月度・首都圏のマンション市場動向」によると、

首都圏の新築分譲マンションの平均価格は6,191万円となっており、2017年度平均価格の5,452万円を軽く超えてきています。

(https://www.fudousankeizai.co.jp/share/mansion/340/N72S6366.pdf)
一部の富裕層や外国人などがこういった物件を買い支えていますが、

普通に住宅を望むサラリーマンなどは手が出せない高騰ぶりです。
そのため、特に東京都内では、新築分譲マンションの高騰を背景に空き家に対するニーズが高まっています。

リーズナブルで立地のよい空き家を購入して、思い通りのリフォーム・リノベーションしよう」という動きが出てきているのです。

不動産市場に出てこない物件が多い

やはり、エリアを東京都に絞っても空き家が市場に出にくい現状については触れることになります。
5年ごとの総務省の「住宅・土地統計調査」によると、2013年の空き家の数はおよそ820万戸という過去最高の統計が出ており、今後も空き家は増え続けるという予測もあります。
東京都内では、2013年に58.7万戸の空き家があり、空き家の予備軍ともいえる高齢者の所有する住宅も数多くあります。
高齢者が亡くなり、その家を利活用しなければ、空き家の数はますます増えることとなります。
空き家物件は、所有者の方針決定が先送りになるケースが多く、不動流通市場に出回ることなく潜在化している傾向があります。

空き家は検討するべき項目や作業が多いため、ついついその利活用に対して手を付けられない・・・という所有者が多いのです。

繰り返しになってしまいますが、この問題に対しては国の取り組みがなされているので、市場の動きは都度確認していきたいところです。

空き家情報を探せるサイト

空き家問題への取り組みが活発な一方で、まだまだ売りに出ている空き家が少ない現状をお伝えしました。
ここまでで、市場に出ている空き家が少ない分、空き家購入においては特に情報集めが重要になることを実感されたかと思います。
参考までに、空き家情報を検索できるサイトを複数ご紹介します。

空き家情報提供サイト(不動産ジャパン)

国土交通省の関連団体である、公益財団法人不動産流通推進センターが運営するWebサイトです。
各自治体の空き家情報を確認できるほか、各自治体の住宅関連助成などの情報や国の取り組み、空き家の活用事例などさまざまな情報が網羅されています。

空き家バンク

「空き家バンク」という名称で、各地方自治体が空き家情報を管理・運営しています。
住みたいエリアが決まっているのであれば「空き家バンク+自治体名」で検索すればすぐに確認できます。

空き家を購入する際は「買い換えの特例

が使える可能性も
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実際に売りに出ている空き家を見て、購入後のビジョンが浮かんできたところで、次に考えるべきなのは資金計画です。
まずは、空き家購入の資金計画において知っておくべき「特例」についてご説明します。自宅の買い換えにより空き家を購入する場合、利用できる可能性がある特例は2つあります。
・買い換えの場合の適用可能な特例
・特例の適用要件や手続き方法

【特定の居住用財産の買換えの特例】

自宅などの居住用財産を買い換えた場合に、売却した価格より買換えた購入価格の方が高ければ、譲渡所得に対する課税を将来に繰延べることができる、という特例です。
税金の非課税ということではなく、あくまでも繰り延べですので注意が必要です。

【特定の居住用財産の買換えの特例】の適用要件

  1. 居住用不動産を売却すること
  2. その居住用不動産に住んでいない場合は、住まなくなった日から3年目の年の12月31日までに売却すること
  3. 売った人の居住期間が10年以上で、なおかつ売った年の1月1日において売った不動産の所有期間が10年を超えるものであること
  4. 売却代金が1億円以下であること
  5. 買換える建物の床面積が50平方メートル以上、土地の面積が500平方メートル以下であること
  6. 親子や夫婦など特別な関係がある人に売却していないこと

などがあります。

【マイホームを買換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例】

自宅などの居住用財産を売却して損失が出た場合、売却した年の給与所得など他の所得とその損失を損益通算して、所得税や住民税を減らすことができる特例です。

【マイホームを買換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例】の適用要件

【マイホームを買換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例】

  1. 居住用不動産を売却すること
  2. その不動産に住んでいない場合は、住まなくなった日から3年目の年の12月31日までに売却すること
  3. 売った年の1月1日現在で、所有期間が5年超のマイホーム(居住用財産)を2019年12月31日までに売却し、新しい居住用不動産に買い換えること
  4. 売った年の前年の1月1日から翌年の12月31日までの3年の間に買い換えること
  5. 買い換えたマイホームの床面積50平方メートル以上であること
  6. 買い換えたマイホームを購入した年の12月31日において、10年以上の住宅ローンがあること
  7. 購入した年の翌年の12月31日までに入居するか、入居見込みであること

特例を受けるための手続きの流れ

いずれの特例も、確定申告が必要となります。
確定申告は、自宅などの居住用不動産を売却した年の翌年2月16日から3月15日の間に、確定申告書や他の必要書類を用意のうえ済ませましょう。
確定申告を行う場所は、申告時に居住している住所を管轄している税務署です。
申告手続きや申告書の書き方などがわからない場合は、役所や税務署などに設置される無料相談コーナーを利用しましょう。

空き家購入(買い替え)で上手に資金計画を立てるコツ

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空き家を安く買うことができるとしても、資金計画は全体のお金の動きを見て考える必要があります。
買い替えの場合は現在の自宅を売却することになるので、その売却価格なども資金計画に大きな影響を及ぼします。
資金計画を立てる際に確認するべきこと
不動産の買い替えで「一括査定サイト」を活用すべき理由

空き家購入時の買い替え資金でチェックするべきポイント

空き家購入と自宅の売却を同時に進行させる際、事前に必ずチェックしておくべきポイントは以下の3つです。

  • 空き家購入の頭金を確保できているか
  • 売却で得たお金でローン完済は可能か
  • ローンが重複した場合も対処できるか

また、空き家の購入と自宅の売却のどちらが先になるかによっても、資金計画の方向性に違いが出てきます。

売却価格を購入資金に充てる場合は「一括査定サイト」が便利

不動産を買い換えたい方は、いま住んでいる不動産を売って購入資金に充てようと考えているケースが多いでしょう。
そこで重要となるのが「現在の住まいの売却価格」です。
売却価格は相談した不動産会社によって大きく差が出るケースもあるため、相談先を一つに絞ることはあまりお勧めできません。
しかし、空き家購入と現在の自宅の売却を同時に進めるだけでも大変なのに、多くの不動産会社に連絡する手間が増えるなんて、考えるだけでめまいがしそう……というのも本音でしょう。

売却を賢く進める手段の一つとして、不動産一括査定サイトの利用がお勧めです。
インターネットにて物件情報と個人情報を入力するだけで、複数の不動産業者から査定を受けることができます。
その中から査定価格ばかりでなく、販売活動などの提案もよく確認して「ここなら!」思えるとも不動産業者に任せましょう。
イエウールは1,600社以上の不動産業者と提携しており、大手仲介業者から地元密着型の不動産業者まで幅広いネットワークを持っています。
そのため、あなたの不動産に強い不動産業者と巡り合いやすいといえます。
また、イエウールでは厳格な審査を行っているので、不動産業者の質もマナーも高レベルです。

しつこい営業や質の低い提案をする不動産業者は1社もありませんので、安心して利用できます。

不動産一括査定サイトを上手に活用して、買い換えを成功させてください。

まとめ

空き家を取り巻く現状や空き家購入のメリット・デメリットなどについて説明しました。
欧米では日本と比較にならないくらい空き家を含む中古住宅が流通しています。

盛んに流通するための仕組みや制度がしっかりとできているからです。
日本も少子高齢化の流れがある中で、将来的に空き家を含む中古住宅を上手に利活用することが大切
になってくるはずです。
ここで紹介した制度や仕組みはまだ始まったばかりですが、事前によく理解したうえでスキルやノウハウのある不動産業者やリフォーム業者などをパートナーとともに空き家購入を成功させてくださいね。

地域に密着した不動産の売却情報あなたの地域に合った売却情報をチェックできます。各地域ごとの地価変動や、実際の売却事例を見てみましょう。

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