結婚や出産がきっかけでマイホームの購入を考えている人の中には、
- マンションは騒音に気を遣うので子育てしにくい
- 戸建てはワンフロアで子育てできないので危険
- マンションで子育てをして後悔している
などのうわさを聞いて、戸建てとマンションのどちらが子育てしやすいのか悩んでしまう方も少なく在りません。
子育てのしやすさは物件選びの条件として非常に重要ですが、そもそも戸建てとマンションではどちらが子育てに向いているのでしょうか。本記事では、子育て世代が重視したい物件選びのポイントとともに、戸建てとマンションのメリット・デメリットについて解説します。
マンションか戸建てか迷っている方はまずはこちらの記事もご覧ください。
マンションと戸建ての特徴を比較！メリット・デメリットまで解説
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戸建てで子育てをするメリット
戸建てで子育てをするメリットとしては、以下の4つが挙げられます。
- 騒音を気にしなくて良い
- 広い居住スペースを確保できる
- 自然環境が豊かな物件が多い
- 庭や駐車場を確保できる
具体的に戸建てで子育てをする際にどのような特徴があるのか解説していきます。
騒音を気にしなくていい
戸建ては独立した建物であるため、子育てをする際に子どもの泣き声や足音を気にせずに暮らせるというメリットがあります。「静かにしなさい」と子どもを叱る必要がなくなり、ストレスなく子育てができるというメリットがあります。
また、騒音を気にする必要が無いのでペットも飼いやすくなります。マンションでは足音や鳴き声などが周囲に迷惑をかけないようにペット禁止にしている物件が多かったり、ペット可でも気を遣って生活する必要があります。一方で。一戸建てであれば自由にペットを飼えます。生き物を飼うことで、子どもの教育にもいい影響を与えられるでしょう。
広い居住スペースを確保できる
次に居住スペースが広いのも、戸建ての大きなメリットです。住宅金融支援機構が行った「フラット35利用者調査」では、戸建てとマンションの平均住宅面積は以下の通りだということが判明しました。［注1］
| 注文住宅 | 124.4㎡ |
|---|---|
| 中古戸建て | 113.2㎡ |
| 土地付き注文住宅 | 111.1㎡ |
| 建売住宅 | 101.1㎡ |
| 中古マンション | 67.9㎡ |
| 新築マンション | 66.2㎡ |
戸建ての種類によっても異なりますが、戸建てはマンションの約2倍の面積があることがわかります。
面積が広ければ、それだけ部屋をたくさん持てたり家族団らんの場であるリビングを持てたりと、より自由により家族のために利用できるスペースが広がるということです。将来兄弟姉妹が増えても広々と暮らせるため、子どもを何人か持ちたいという場合にも戸建てはおすすめです。
自然環境が豊かな物件が多い
戸建てで子育てするメリットの3つ目は、自然環境豊かな物件が多いことです。
限られた土地に多くの人が住めるマンションとは異なり、戸建ては1軒1軒にまとまった土地が必要になります。そのため戸建ては、土地が限られている駅前や都心部よりも、土地に余裕がある郊外や駅から離れた立地に建てられることが多いです。
こういった郊外の戸建ては、「駅から遠い」「商業施設がない」などといったデメリットがあります。しかしその一方で、地域によっては自然が豊かで子どもが自由に楽しみながら成長できるというメリットもあるのです。
自然に触れながらのびのびと暮らすことは、子どもの感性を磨くことにつながりますし、生活していて心にゆとりを持てるようになります。都内でも都心部から少し離れると、自然が豊かで周辺環境に恵まれた地域はたくさん存在していますので、自然環境と周辺環境を両立した戸建て物件を探してみてもいいでしょう。
庭や駐車場を確保できる
土地が広めの戸建てを購入すれば、子どもが遊べる庭を確保できます。空いたスペースでプール遊びやバーベキューをすることができれば、より家族の絆が深まるでしょう。
また、玄関の近くに車を止められる駐車スペースがあれば、買い物をしたときなどの負担を軽減できます。とくに子どもを抱っこしながら荷物を運ぶことは大変なので、車を降りてすぐに玄関があることは意外に大きなメリットとして挙げられます。
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戸建てで子育てをするデメリット
戸建てで子育てをするデメリットは次の3つです。
- 家の中に階段があって危険
- 目が届きにくくなる
- 動線が悪く家事が面倒になる
戸建てで子育てをするデメリットについて詳しく解説していきます。
家の中に階段があって危険
戸建てで子育てをする場合は家の中に階段があることがデメリットとして挙げられます。
近年は平屋の戸建ても増えてきていますが、戸建てというと2階建てや3階建ての住宅がほとんどです。住宅の中に階段がある場合、子どもの思わぬ怪我につながる恐れがあるため注意が必要です。
したがって、安全のために階段にゲートをつけるなど、工夫しながら暮らす必要があります。
目が届きにくくなる
戸建てはとにかく広くてフロアも分かれているため、子どもに目が届きにくくなるというデメリットもあります。大人にとってはなんともない段差や隙間が、子どもにとっては大きな危険要因になることがあるため注意しましょう。まだ子どもが小さい場合は、しっかりと見守ってあげる体制を整えることが大切です。
動線が悪く家事が面倒
戸建てで子育てをするデメリットに、マンションと比べて家事動線や生活動線が複雑で家事や子育てが大変という点があります。
マンションの場合はワンフロアで完結しているため、掃除や洗濯をするのが楽なのが特徴ですが、戸建ての場合は2階建て以上が一般的で家事や子育てをするのに階段の上り下りが必要になるので家事が面倒になるのが特徴です。
特に子供が2人以上いる場合や夫婦共働きで家事の時間が取れない場合などは、できるだけ家事をしやすいマンションを選ぶという選択肢もあることに注意しましょう。
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マンションで子育てをするメリット
次に、マンションで子育てをするメリットは以下の3つです。
- 立地の良い物件が多い
- セキュリティ対策が万全
- 室内に段差がない
それぞれマンションで子育てをするメリットについて解説していきます。
立地の良い物件が多い
マンションの最大のメリットは、立地の良い物件が多い点です。戸建てと比べると駅チカや大型商業施設周辺の物件が多いですし、中古マンションも視野に入れれば、非常に幅広い選択肢の中から好アクセスな物件を選べます。
通勤や通学の便を第一に考えるのであれば、戸建てよりもマンションのほうが適しているでしょう。
セキュリティ対策が万全
マンションは、セキュリティ対策が手厚いというメリットもあります。オートロック付きの物件や監視カメラ付きの物件、管理人が常駐している物件など、マンションには子育て世代が安心して生活できる物件が多く存在しています。ただし、なかにはこういったセキュリティ対策をまったくしていない物件もあるため、マンション選びの際はしっかりとセキュリティ設備について確認しておくことが大切です。
室内に段差がない
マンションは室内に段差がないため、親が目を離したすきに子どもが転落したり怪我したりすることを防げます。またバリアフリー性が高いため、子どもが独立して親が高齢になっても子どもに迷惑をかけずに住み続けられるというメリットがあります。
育児中はもちろん、年をとっても長く住み続けられる安心感は、マンションならではの利点でしょう。
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マンションで子育てをするデメリット
マンションで子育てをするデメリットは以下の3つです。
- 騒音トラブルの心配がある
- 居住面積が狭い
- 管理規約を守る必要がある
マンションで子育てをする際のデメリットについて詳しく解説します。
騒音トラブルの心配がある
マンションを含む集合住宅では、どうしても騒音トラブルの心配があります。育児中は仕方ないとはいえ、子供の泣き声や足音が原因で近隣住人との関係が悪化してしまう可能性はゼロではありません。反対に、ほかの家の騒音に悩まされることもあるでしょう。
マンションを購入するときは、防音性が非常に重要となります。内覧の際は、上下左右の部屋や外からの音がどれほど聞こえるのか、しっかりと確認しておきましょう。
居住面積が狭い
マンションは戸建てと比べると面積が広くないため、できることが限られてしまいます。思い切り遊ばせてあげられない、兄弟に1部屋ずつ与えられないなど、住宅の狭さが原因で子どもに我慢をさせることがあるかもしれません。
ただし、将来のライフプランを踏まえて物件を選べると、こういった失敗はある程度防げるでしょう。
管理規約を守らないといけない
マンションには、住人が気持ちよく過ごせるようにさまざまなルールを定めた管理規約というものがあります。管理規約は国土交通省の「マンション標準管理規約」をもとに作成されていますが、物件ごとに異なったルールがあり、それを守りながら生活しなくてはいけません。
たとえば、物件によっては楽器の演奏を禁止していたりペットの飼育を禁止していたりします。また、床材のリフォームができなかったり、マンションの構造によっては間取り変更ができなかったりするケースもあります。
このように、マンションは管理規約によって住人の行動やリフォームなどが制限されているのです。制限を受けず自由に暮らしたいという場合は、マンションだと窮屈に感じることがあるかもしれません。
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戸建てとマンションどっちで子育てするか迷った時のポイント
戸建てとマンションのどちらで子育てをするか迷った時のポイントは、
- 立地の良さで判断する
- 周辺環境の充実度で判断する
- 防音性の高さで判断する
- 防犯性の良さで判断する
- 間取りや収納の多さで判断する
- 屋外環境の充実度で判断する
という6つのポイントが挙げられます。
戸建てとマンションそれぞれのメリットデメリットを解説してきましたが、どちらで子育てすればいいのか迷ったなら以下の6つのポイントを意識して決めてみてはいかがでしょうか。
立地の良さで判断する
子育てに向いている住まいを選びたいのであれば、立地のよさは必ずチェックしておきましょう。アクセスが悪いと通勤に時間がかかってしまいますし、子どもが成長したときの通学にも影響を与えてしまいます。通勤や通学しやすい物件に住めば、そのぶん家族との時間が増やせるようになります。アクセスのいい物件は生活の便がいいだけではなく、家族団らんの時間を大切にできるという大きなメリットがあるのです。
戸建てよりも集合住宅であるマンションのほうが、アクセスがいい物件は多い傾向にあります。もちろん、駅チカに建っている戸建てもありますが、地価が高かったり土地が狭かったりするため購入時は注意が必要です。
周辺環境の充実度で判断する
2つ目のポイントとして、周辺環境の充実度も、子育て世代の物件選びには重要な問題です。周辺にスーパーや病院があれば、小さい子供を連れて遠くまで足を運ぶ必要がなくなります。また子供の成長を見越して、教育機関が充実している地域に物件を購入することも大切です。アクセスのよさもそうですが、周辺環境の充実度は内装とは異なり、自分の力であとから変えることはできません。そのため子供との生活をシミュレーションしつつ、周辺環境の利便性が高い物件を選ぶことが大切なのです。
駅からのアクセスはマンションに軍配が上がりましたが、周辺環境に関しては戸建てでも恵まれている地域がたくさんあります。好アクセスな立地のマンションはもちろん、郊外のマンションや戸建てでもスーパーや病院、教育機関がそろっている場所はあるので、多くの選択肢から選ぶことが可能です。
防音性の高さで判断する
子育てをするのであれば、防音性の高さは必ず確認しておきたいポイントです。子どもが赤ちゃんの頃は元気な声で泣きますし、成長するにつれて足音なども気になり始めます。仕方のないことではありますが、近隣からの苦情が来てご近所トラブルに発展する恐れもありますので、できるだけ防音性の高い物件を選ぶことが肝心です。近年は防音性が高いマンションも出てきてはいますが、集合住宅である以上、どうしても騒音トラブルを100％防ぐことはできません。
他方で、戸建ては独立した建物であるため、マンションよりも生活音は聞こえにくい傾向にあります。もちろん、周囲に配慮しながら暮らす必要はありますが、より防音性を重視するのであれば戸建ての方が向いているでしょう。
防犯性の高さで判断する
子供と安心して暮らせるマイホームを購入するなら、防犯性も気にしておきたいポイントです。犯罪に巻き込まれることがないように、しっかりとセキュリティ対策がされている物件を選ぶことが大切です。
防犯性に関しては、マンションのほうが優れています。監視カメラやオートロックがついている物件が多いですし、なかには管理人が常駐しているところもあるためです。ただしセキュリティ対策が手厚いぶん、戸締まりで気を抜いてしまう人が多いため、油断しないように注意する必要があります。
一戸建ての場合は、自分でセキュリティ対策を講ずる必要があります。希望するセキュリティシステムを導入できるというメリットの反面、コストがかかるというデメリットに注意しましょう。
間取りや収納の多さで判断する
毎日生活する室内の環境についても、子育てに向いている物件を選ぶときはチェックしておかなければいけません。部屋の数やリビングの広さなどといった基本的な間取りはもちろんのこと、収納の多さについてもしっかりと確認しておきましょう。
子どもがいると生活用品や衣類、おもちゃなどが一気に増えていきます。また、かさばるオムツやベビーカーの置き場についても考えておかなければいけません。
間取りや収納については、住居面積が広い戸建ての方が希望を叶えやすい傾向にあります。玄関に大きな収納スペースや広めのパントリーがある物件も増えてきているので、家族の人数に合わせて物件を選びましょう。
屋外環境の充実度で判断する
意外に見落としがちですが、屋外環境の充実度も実は子育てをするうえで大切なポイントです。庭やルーフバルコニーが付いている物件であれば子どもをのびのびと遊ばせられますし、玄関のすぐそばに駐車場があれば子どもとの外出や買い物も安心です。屋外環境に関しては一戸建てのほうが充実していると思われるかもしれませんが、庭や駐車場がない物件もあるため一概には言えません。マンションであっても庭やルーフバルコニーを売りにしているものも多いため、両方検討してみるといいでしょう。
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子育てするなら戸建てとマンション両方の特徴を押さえておこう
子育て世代が物件を選ぶときは、アクセスのよさや周辺環境、防音性や防犯性など多くのポイントを押さえておかなければいけません。物件を見学するときは、ぜひ今回紹介したポイントを踏まえて検討してみてください。
戸建てとマンションにはそれぞれ子育てに向いている一面があり、注意が必要な一面もあるため、どちらが向いているかは一概に言うことはできません。
したがって、戸建てかマンションかを考える時に最も意識しておきたいポイントとして、自分の年齢や年収、世帯人数や希望条件とマッチしている物件はどれかという視点を持つことです。
しかし、自分の目だけで自分にピッタリの物件を探し出すのはなかなか簡単ではありません。そこで、物件探しをするなら、自分の感覚で物件ポータルサイトを見るのではなく、プロからの提案をもらうことが重要です。
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