解体工事を検討中、もしくは近い将来解体工事をする予定という方が、あらかじめ見積もりを取る際のポイントが知りたいと思うのは当然だと思います。
また、解体工事の見積もりの見方も知りたいと思っているのではないでしょうか。
そうしないと、解体業者が出してきた見積もりが高いのか、安いのかも判断できないからです。
本記事では、解体工事の見積もりの見方について、項目や計算方法などチェックすべきポイントを解説します。
解体工事の見積もりの見方を把握した上で解体業者に適切に依頼する
解体業者に見積もりを適切に依頼するには、解体工事の見積もりの見方を把握する必要があります。
解体工事の見積もりの見方がわからなければ、その解体業者がどんな業者なのかがわからないため、依頼すべきかどうかを判断できないからです。
解体業者に見積もりを依頼する場合、複数の解体業者に依頼する相見積もりがおすすめです。
複数の解体業者の見積もりを比較することで、適正な価格が見えてきますし、どの解体業者に依頼すべきかどうかもわかってくるからです。
複数の解体業者の見積もりを比較検討した上で、どの解体業者を選ぶべきかを判断するためにも、解体工事の見積もりの見方を把握することは重要なのです。
解体工事の見積もり項目は基本的に4種類
解体工事の見積もり項目には、基本的に次の4種類があります。
・建物解体費用
・廃棄物処理費用
・付帯工事費用
・諸経費
それぞれについて、解説します。
建物解体費用
建物解体費用とは、メインとなる建物を解体するための費用です。
見積もり項目としては、次の3つがあります。
・基礎解体費用
・屋根解体費用
・内装・土間解体費用
最も費用がかかるのは、基礎解体費用で、屋根解体費用、内装・土間解体費用の順に費用は安くなります。
基礎解体費用が最も高いのは、建物の基礎がとても頑丈にできているからです。
屋根の解体も、面積が広いため、費用は高いです。
屋根瓦の場合は、手作業で解体するため、さらに費用が高くなります。
内装の解体とは、天井や壁、床などを解体することです。
土間も解体しますが、コンクリートなどを使っている場合、高い費用がかかります。
内部解体と外部解体
解体工事には、内部解体と外部解体という違いもあります。
内部解体とは、建物内部の家具や家電、雑貨などの残置物を撤去するとともに、天井や壁、床なども撤去します。
残置物の撤去は、手作業になります。
一方、外部解体とは、建物自体を重機を使って取り壊す作業です。
建物の基礎は、必ず撤去するわけではなく、残しておくこともあります。
廃棄物処理費用
解体工事における廃棄物処理費用は、廃棄物処分費用と廃棄物運搬費用に分けられます。
解体工事により発生した産業廃棄物は、建物リサイクル法に基づき、適切に処理して再資源化しなければなりません。
そのため、産業廃棄物を処理場までトラックで運搬して、適切に処分する必要があります。
産業廃棄物を処分する費用が廃棄物処分費用、産業廃棄物をトラックで運搬する費用が廃棄物運搬費用になります。
産業廃棄物の処理を適切に行わずに、森林や田んぼ、畑、住宅街など関係のないところに不法投棄すると、罰せられますので、決してやってはいけません。
付帯工事費用
解体工事における付帯工事費用とは、建物以外の付帯物の撤去にかかる費用です。
付帯物とは、ブロック塀や門扉、物置、カーポート、庭木・庭石などのことを指します。
付帯物によって、次のような費用が発生します。
見積もり項目
付帯物
外構撤去費用
ブロック塀、門扉など
設備撤去費用
物置、カーポートなど
植栽撤去費用
庭木、庭石など
一般的に付帯工事費用を見積もりに記載する場合、具体的な内訳を記載します。
例えば、「カーポート撤去費用」と見積もりに記載されます。
そのため、付帯物を撤去してもらいたい場合は解体業者と相談した上で、見積もりに加えてもらうようにしましょう。
また、設備撤去費用の中には、電気やガス、水道、電話、インターネットなどのライフラインも含まれます。
ただし、ライフラインを見積もりに加えるのは、解体業者に依頼する場合のみです。
電気会社やガス会社に依頼した場合は、解体工事の見積もりに加える必要はありません。
諸経費
解体工事における諸経費とは、解体業者が計上する費用のことで、次のような費用があります。
・重機回送費
・届出費
・近隣住民の対策費
・消耗品費 など
解体工事の費用全体の1割程度が相場のため、1割を大きく超えている場合は、解体業者に確認しましょう。
解体費用の計算方法
解体費用について、次の項目ごとの計算方法を解説します。
・建物解体費用
・廃棄物処理費用
・付帯工事費用
・諸経費
建物解体費用
建物解体費用の計算方法は、次のとおりです。
建設解体費用 = 坪単価 × 延べ床面積
解体工事における坪単価の相場は、次のようになります。
構造 | 坪単価の相場 |
木造 | 3~5万円 |
鉄骨造 | 5~7万円 |
鉄筋コンクリート | 6~8万円 |
例えば、木造の坪単価が4万円、延べ床面積が30坪の場合、解体費用は次のようになります。
建設解体費用 = 坪単価 × 延べ床面積
4万円 × 30坪 = 120万円
このケースの場合、建設解体費用は120万円です。
廃棄物処理費用
廃棄物処理費用の計算方法は、1立方メートルあたりの処理費用を足して計算します。
ただし、廃棄物の種類によって相場が違っているため、廃棄物処理費用の相場については、一概には言えません。
そのため、産業廃棄物の種類ごとの処理費用を足して、廃棄物処理費用を算出します。
また、1トントラックあたりの産業廃棄物の処理費用を算出することもあります。
付帯工事費用
解体工事における付帯工事費用には、外構撤去費用、設備撤去費用、植栽撤去費用などさまざまな撤去費用が含まれています。
そのため、付帯工事費用はそれぞれの費用を足して算出します。
諸経費
解体工事における諸経費には、重機回送費や届出費、近隣住民の対策費、消耗品費などさまざまな費用が含まれています。
そのため、それぞれの費用を足して、諸経費を算出します。
解体工事の見積もり事例
解体工事の見積もり事例として、「木造70坪2階建て」の見積もりを紹介します。
▼木造70坪2階建ての解体費用の見積もり
項目 | 内訳 | 数量 | 単価(円) | 金額(円) |
建物解体費用 | - | 70坪 | 31,000 | 2,170,000(①) |
廃棄物処理費用 | - | 1式 | 750,000 | 750,000(②) |
付帯工事費用 | 525,500(③) | |||
仮設工事費 外構撤去費 植栽撤去費 | 230㎡ 20㎡ 5車 | 850 4,000 50,000 | 195,500 80,000 250,000 | |
諸経費 | 28,000(④) | |||
重機回送費 | 2回 | 14,000 | 28,000 | |
合計 (①~④の合計) | 3,473,500 |
廃棄物処理費用については、いくつかの廃棄物の処理費用を合わせた金額です。
仮設工事費とは、解体工事をする際に必要な足場や養生、仮設トイレなどの設置費用です。
解体工事の見積もりをチェックすべきポイント
解体工事の見積もりをチェックすべきポイントとして、次の6つが挙げられます。
・地中障害物の記載の有無
・アスベストの除去費用の記載の有無
・室内残置物の記載の有無
・人件費の記載の有無
・産業廃棄物の記載の有無
・家屋構造・立地条件の違い
それぞれについて、解説します。
地中障害物の記載の有無
解体工事の見積もりをチェックすべきポイントとして、地中障害物の記載の有無が挙げられます。
地中傷害物は、解体工事中に発見されることが多いため、地中傷害物が発見された場合の対応の仕方を決めておいたほうがいいからです。
地中障害物とは、地中に埋まっている障害物のことです。
地中障害物には、以前建っていた建物の基礎や廃棄物、瓦礫、古井戸、浄化槽などさまざまな障害物があります。
一般的に解体作業中に地中障害物が発見された場合、解体業者が施主に報告した上で施主が追加費用を負担し、地中障害物を撤去します。
しかし、解体業者の中には、地中障害物が発見されたことを報告せずに勝手に撤去して、高額な追加費用を請求してくる業者もいます。
そのため、見積もりに地中障害物を撤去した場合の対応の仕方などの記載の有無が、チェックすべきポイントになるのです。
アスベストの除去費用の記載の有無
アスベストの除去費用の記載の有無も、解体工事の見積もりをチェックすべきポイントとなります。
アスベストが使用されているかどうかがわからないまま、解体工事を始めることがあります。
この場合、解体工事中にアスベストが使用されていたことがわかった場合、追加費用が発生するおそれがあるからです。
解体工事をするにあたっては、事前にアスベスト調査をすることが義務づけられています。
アスベストは重大な健康被害を引き起こすおそれがあるため、解体工事をする前に、アスベストを除去する必要があるからです。
アスベストの事前調査では、アスベストの有無を確認しますが、アスベストが含まれているのかがわからない場合があります。
この場合、分析調査を行うか、アスベストが含有するものとして、解体作業を開始します。
解体工事の途中でアスベストの使用が明らかになった場合、追加費用が発生します。
そのため、解体工事の見積もりにおいてアスベストの除去費用の有無が、見積もりのチェックポイントになるのです。
室内残置物の記載の有無
室内残置物の記載の有無も、解体工事の見積もりをチェックすべきポイントとなります。
室内残置物の処分を解体業者に依頼する場合、自分で処理した以外の室内残置物が見積もりに記載されているかを確認するためです。
室内残置物とは、家具や家電、日用品などのことです。
室内残置物については、施主が事前に処分することをおすすめします。
解体業者に依頼するよりも、自分で処分したほうが費用が安くなるからです。
しかし、解体業者の中には、一部の室内残置物を無料で処分してくれる業者もあります。
そのため、見積もりを確認するだけでなく、直接問い合わせてみてもいいかもしれません。
また、リサイクル家電は見積もり上、室内残置物とは別に計上されることがあるため、要注意です。
人件費の記載の有無
人件費の記載の有無も、解体工事の見積もりをチェックすべきポイントのひとつです。
解体工事の見積もりには、そもそも人件費の割合が高いため、さらに上乗せして不当に高い人件費がないかを確認するためです。
解体作業員以外にかかる人件費としては、トラックの運転手や警備員などが挙げられます。
騒音などを考慮して、重機を使わずに手作業で解体する場合、人件費は高くなります。
解体工事の見積もりに記載がある人件費の中で、高すぎると感じた人件費については、解体業者に確認してみましょう。
産業廃棄物の記載の有無
産業廃棄物の記載の有無も、解体工事の見積もりをチェックすべきポイントです。
家を解体する場合、かなりの量の産業廃棄物が発生するため、解体工事の見積もりに産業廃棄物の記載がないことはあり得ないからです。
しかも、産業廃棄物は建設リサイクル法に基づき、分別された上で再資源化するため処分されます。
そのため、産業廃棄物の処分には、ある程度の費用がかかります。
この点を念頭において、見積もりの産業廃棄物の処理費用が安すぎる場合には、注意が必要です。
というのは、その解体業者が不法投棄をしているおそれがあるからです。
家屋構造・立地条件の違い
解体工事の見積もりをチェックすべきポイントとして、家屋構造・立地条件の違いが挙げられます。
家屋構造や立地条件の違いによって、解体費用の見積もりが大きく違ってくるからです。
家屋構造とは、次のようなものです。
・木造
・鉄骨造
・鉄筋コンクリート
木造より鉄骨造、鉄骨造より鉄筋コンクリートの順に解体費用は高くなります。
立地条件とは、重機やトラックが解体する家に搬入できるか、家の前の道路の人通りは多いかなどのことです。
重機やトラックが搬入できなければ、その分運ぶ手間が増えますし、家の前の道路の人通りが多ければ、警備員を雇う必要があります。
そのため、家屋構造や立地条件によって、解体工事の見積もりが変わってくるので、よく確認しなければなりません。
解体工事の見積もりは業者によって異なっている
解体工事の見積もりが業者によって異なっているのは、次の2つの理由があります。
・単価、付帯工事、周辺環境の違い
・解体方法や設備の違い
それぞれについて、解説します。
単価、付帯工事、周辺環境の違い
解体工事の見積もりが業者によって異なっている理由として、単価、付帯工事、周辺環境の違いが挙げられます。
業者ごとに坪単価や人件費などの単価設定が異なっているため、解体工事の見積もりが違っています。
解体工事の付帯工事では、次のようなものを撤去します。
・ブロック塀・門扉
・庭木・庭石
・物置、カーポート
・ライフライン(電気・ガス) など
付帯工事費には、解体工事費以外に必要な撤去費などの費用が含まれますが、解体業者によって撤去に対応しているものが違っています。
そのため、解体業者により見積もりが異なっています。
周辺環境によっても解体業者の見積もりに違いがあります。
というのは、解体業者によって警備体制や養生の仕方、近隣住民への対応などが違ってくるからです。
解体方法や設備の違い
解体方法や設備の違いも、解体工事の見積もりが業者によって異なっている理由になります。
解体方法が重機か、手作業かによって見積もりが違ってきますし、廃棄物の処理施設を自社で所有しているかいないかによっても見積もりが違ってくるからです。
解体方法については、重機を使用する場合でも、重機を所有しているか、リース・レンタルしているかによっても、見積もりが違ってきます。
また、同じ設備を持っていたとしても、解体方針の違いによって見積もりが異なることもあります。
例えば、ある解体業者が重機を所有していたとしても、騒音による近隣住民への迷惑を考慮して、手作業で解体するとします。
一方、別の解体業者が重機を使用して解体する場合、当然見積もりは違ってきます。
解体費用を安くするコツ
解体費用を安くするコツとして、次の3点が挙げられます。
・一括見積もりサイトを利用する
・補助金や助成金を利用する
・残置物をできるだけ自分で処分する
それぞれについて、解説します。
一括見積もりサイトを利用する
解体費用を安くするコツとして、一括見積もりサイトを利用することが挙げられます。
一括見積もりサイトの利用には、多くのメリットがあるからです。
施主と解体業者を結ぶマッチングサービスのことを、一括見積もりサイトと言います。
一括見積もりサービスを利用することで、複数の解体業者から一括で見積もりが取れるため、大変役に立ちます。
一括見積もりサイトを利用するメリットとして、次の4つが挙げられます。
・無料で相見積もりが可能
・適正な価格で契約できる
・悪徳業者を回避できる
・解体業者とやり取りをしてくれる
それぞれについて、解説します。
無料で相見積もりが可能
一括見積もりサイトを利用するメリットとして、無料で相見積もりが可能なことが挙げられます。
相見積もりとは、複数の解体業者から見積もりを取ることです。
相見積もりを取ることで、複数の解体業者の見積もりを比較・検討できるというメリットがあります。
つまり、見積もりの価格や費用、内訳などを比較・検討できるため、依頼したい解体業者を選ぶことができるのです。
適正な価格で契約できる
一括見積もりサイトを利用することで、適正な価格で契約できるというメリットがあります。
1社の見積もりだけではわからないことが、複数の解体業者の見積もりを取ることで、適正な価格で契約可能になるからです。
ただし、見積もりの価格が安すぎたり、高すぎたりしてはいけません。
複数の解体業者の見積もりを比べることで、見えてくるものがあるはずです。
例えば、大雑把でわかりにくい見積もりよりも、詳細に内訳の記載がありわかりやすい見積もりのほうがいいです。
「〇〇一式」などが多い見積もりは、わかりにくい見積もりです。
悪徳業者を回避できる
悪徳業者を回避できるのも、一括見積もりサイトを利用するメリットになります。
一括見積もりサイトでは、解体業者を審査した上で選んでいるからです。
そのため、悪徳業者に避けたい人は、安心して利用できます。
解体業者とやり取りをしてくれる
解体業者とやり取りをしてくれることも、一括見積もりサイトのメリットです。
一括見積もりサイトを利用すれば、複数の解体業者に見積もりを依頼してくれるのです。
ただし、途中からは直接解体業者とやり取りすることになります。
補助金や助成金を利用する
解体費用を安くするコツとして、補助金や助成金を利用することが挙げられます。
国や地方自治体から補助金や助成金が交付されれば、その分解体費用を安くすることができるからです。
多くの地方自治体では、補助金や助成金を交付しているため、利用できます。
ただし、条件や審査があるため、必ずもらえるというわけではないので、注意が必要です。
例えば、次のような補助金や助成金があります。
▼つくばみらい市空家解体補助金(茨城県つくばみらい市)
補助金額 | 30万円 |
申請対象者 | 空き家の所有者、空き家の相続人のいずれか |
対象の工事 | 市内業者の解体工事 |
▼豊島区アスベスト分析調査助成金(東京都豊島区)
補助金額 | 10万円 |
申請対象者 | ・区内に建築物を所有する個人又は法人 ・区内に所在する分譲集合住宅の管理組合の代表者 など |
アスベスト分析調査は、解体をする際に義務づけられているアスベスト事前調査をする場合に利用できます。
アスベスト事前調査費用が安くなるだけでも、かなりの節約になります。
残置物をできるだけ自分で処分する
残置物をできるだけ自分で処分するのも、解体費用を安くするコツです。
家電や家具、日用品などの残置物をクリーンセンターやリサイクルショップに売ることで解体費用が安くなるからです。
解体業者に残置物の処分を依頼すると、その分費用がかかるため、自分で処分したほうが節約になります。
良い見積書と悪い見積書を見極めるには
良い見積書と悪い見積書を見極めるには、それぞれの特徴を把握しておくことが重要です。
そこで、良い見積書と悪い見積書の特徴を解説します。
・良い見積書の特徴
・悪い見積書の特徴
良い見積書の特徴
良い見積書の特徴として、次の5つが挙げられます。
・解体費用の内訳が詳細に記載されている
・項目ごとの単価が表示されている
・現地調査に基づいた内容である
・追加費用が発生することがあると明記されている
・相場からかけ離れていない
解体費用の内訳が詳細に記載されていることは、良い見積書の最大の特徴です。
内訳が詳細に記載されていないと、どの作業にどのくらいの費用がかかっているのかがよくわからないからです。
例えば、費用に対して「一式」という記載が多い見積書は、良い見積書とは言えません。
さらに、項目ごとの単価が記載されていることも、良い見積書の特徴です。
単価と数量がわかれば、具体的な費用がわかるからです。
現地調査に基づいた内容であることを挙げているのは、解体費用の見積もりを出す場合には、現地調査を行うことが原則だからです。
現地調査を行わないと、ある程度正確な見積もりは出せません。
解体工事を進めると、地中埋設物が見つかるなどして、追加費用が発生することがあります。
そのため、見積書には、あらかじめ「追加費用が発生することがある」という記載が必要です。
相場からかけ離れていないことが良い見積書の特徴なのは、解体費用が高すぎても、安すぎても信頼に足る見積書とは言えないからです。
特に解体費用が安すぎる場合、不法投棄をしたり、手抜き工事をしたりする悪徳業者のおそれがあるため、要注意です。
悪い見積書の特徴
悪い見積書には、良い見積書とは反対の特徴があります。
そのため、悪い見積書の特徴は、次のとおりです。
・解体費用の内訳が詳細に記載されていない
・項目ごとの単価が表示されていない
・現地調査に基づいた内容ではない
・追加費用が発生することがあると明記されていない
・相場からかけ離れている
そもそも現地調査を行っていない解体業者の見積書は、信用できません。
まとめ
本記事では、解体工事の見積もりの見方について、項目や計算方法などチェックすべきポイントを解説しました。
解体工事の見積もり項目は、基本的に次の4種類があります。
・建物解体費用
・廃棄物処理費用
・付帯工事費用
・諸経費
この中で、最も費用がかかるのは「建設解体費用」で、次に費用がかかるのが「廃棄物処理費用」です。
また、解体費用の見積もりのチェックすべきポイントは、次の6つです。
・地中障害物の記載の有無
・アスベストの除去費用の記載の有無
・室内残置物の記載の有無
・人件費の記載の有無
・産業廃棄物の記載の有無
・家屋構造・立地条件の違い
地中障害物、アスベストは、追加費用を請求されることがあるため、記載されているかを確認します。
解体工事をする場合、かなりの産業廃棄物が発生するため、記載がないことはあり得ません。
そのため、見積書がおかしいと思ったほうがいいです。
また、見積もりを取る際は、一括見積もりサイトを利用して、相見積もりをしたほうがいいです。
複数の見積もり書を比較検討することによって、適正な価格がわかりますし、依頼したい解体業者が見つかるからです。
この記事が、解体業者から見積もりを取る際に参考になれば幸いです。