家の解体で足場の設置は法律で義務付けられています。法律で義務付けられているのは、足場は作業員が工事を安全に行うために必要な設備だからです。
本記事では、解体工事を検討している方に向けて、足場の種類、必要な費用、資格、手続き等について解説しています。
私の家の解体費用はいくら?
足場の設置は法律で義務付けられている
冒頭で述べたとおり、家の解体工事で足場を設置することは法律で決められています。
労働安全衛生規則の第522条には「高さが2メートル以上の場所で作業をする場合、足場などの作業床を設置しなければならない」と明記されています。
個人で解体する場合も、足場は必須です。業者に依頼して設置されない場合は、自治体の建築指導課に相談して設置してもらいましょう。
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足場に必要な費用はいくら?
設置費用が高くなる場合
近隣住宅との距離が近かったり、建物が平屋である等すると、立地条件や種類によっては相場より高くなるケースがあります。
例えば、敷地が狭く、足場設置の作業スペースが限られている場合、作業自体を慎重に行う必要があるため人件費が増えて足場の設置費用が高くなります。
また、建物が3階建て以上の場合は、そのぶん強固な足場を組むための材料、作業時間や労力が必要になります。運搬車が現場に入れない場合も、手作業で材料を運ぶことになるので運搬費が加算され、設置費用が高くなります。
業者によって金額が異なることがある
足場の設置費用の金額は解体業者によって異なる場合があります。
業者によって作業員の熟練度が異なるため、足場の設置にかかる時間もまちまちになるためです。よって、正しい相場を知りたい場合は、少なくとも2~3社の解体業者に見積もり取得を依頼することがおススメです。
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【工事前にチェック!】足場の設置に必要な資格と許可
足場の設置には資格と許可が必要です。依頼する際は業者が取得しているか、確認しましょう。
足場設置に必要な資格【足場の組み立て等作業従事者特別資格】
足場の組み立て等作業従事者特別資格は、足場の組み立てや解体に必要な資格です。特別教育と呼ばれる講習を受講することで取得できます。
足場の設置は、厚生労働省令が危険または有害と定める業務に該当するため、労働安全衛生法によって特別講習の受講が義務付けられています。
足場設置に必要な許可【道路使用/占有許可】
▼足場設置に必要な手続き
手続き | 概要 |
道路使用許可 | 敷地内で足場を組み立てる際に必要な許可 |
道路占用許可 | 道路上へ足場の組み立てが必要な場合に申請する許可 |
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解体工事の足場トラブルと対策
本章では、よくある解体工事の足場トラブルと対策を解説します。
▼解体工事の足場トラブルと対策
トラブル | 対策 |
騒音で近隣からクレームがおこる | 工事前に挨拶回りする |
破損事故がおこる | 損害賠償保険に加入している業者に依頼 |
見積書に適切に金額が記載されていない | 解体業者に改めて確認する |
騒音で近隣からクレームがおこる【工事前に挨拶周りする】
騒音で近隣からクレームがおこる場合、工事前に挨拶回りをしておきましょう。
足場の組み立てや解体時には騒音が発生しやすいです。
足場を設置する場合、部材をハンマーで打ち込んで緊結するためです。また、作業員は1日に複数現場の予定を組んでいることが多く、早朝や夕方遅くに作業するケースがあります。
破損事故がおこる場合【損害賠償保険に加入している業者に依頼】
足場の組み立てや解体時にの損傷事故に注意しましょう。
というのも、足場の解体や組み立て作業中に足場材をぶつけて、外壁やサッシ、エアコンの室外機、シャッターボックスを傷つけてしまうケースがあるためです。
見積書に適切に金額が記載されていない【解体業者に改めて確認】
解体業者によっては「仮設養生費用」が記載されていなかったり、『無料』と表記されている場合があります。
ただし、足場の設置は法律で義務付けられているため、仮設養生費用は必ず発生する費用です。
記載されていなかったり、無料である場合は、見積書の内容が誤っている可能性がありますので、解体業者にキチンと金額を確認するようにしましょう。
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足場の種類は建物によって異なる
必要な足場の種類は建物によって次のように異なります。
▼建物種別|足場の修理
種類 | 種類 | 強度 | 組立易さ |
住宅・商業施設・工場等 | IQ足場 | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
中低層建物 | クサビ式足場 | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
狭い敷地の建物 | 単管足場 | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
高層建物 | 枠組み足場 | ★★★★★ | ★★★☆☆ |
住宅・商業施設・工場等の場合:IQ足場
住宅・商業施設・工場等の幅広い解体工事では、IQ足場が使用されます。
IQ足場は、次世代型の足場の一種で、フランジに横から差し込んで取り付けられる簡単な足場です。
高さは一層で190ミリメートルあり、成人男性でも屈むことなく作業できる利点があります。
中低層建物の場合:クサビ式足場
中低層建物の解体工事の場合、クサビ式足場が使用されます。
「クサビ式足場」とは、鉄パイプ同士を一定間隔ごとにクサビで緊結して組み立てる足場のことです。
組み立ては短い期間でハンマーだけで作ることができます。
ただし、ハンマー打ち付け時には騒音が発生するため、周辺住宅への影響は考慮しましょう。
狭い敷地の建物の場合:単管足場
狭い敷地で解体工事を行う場合は単管足場を利用できます。
単管足場とは、鉄パイプのような単管を、クランプのつなぎ止め金具で組み合わて作られる足場のことです。
柔軟に組み立て方を変えることができるので、狭い敷地の建物の改修工事など、足場の設置が難しいケースで使用される場合が多いです。
高層建物の場合:枠組み足場
高層建物の解体工事では、枠組足場が使用されます。
「枠組足場」とは、鋼管を門型に溶接して作られた建築フレームに、ジャッキベースや交差筋違、鋼製布板などの基本部材を組み合わせて積み上げて作る足場のことです。
複数の部材を使って組み立てるため、一般的な足場と比べて強度があります。
そのため、主にビルや病院などの大規模な建物の外壁工事に利用されます。
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家の解体で足場を設置するならイエウール
解体工事の実施を決断する上で、足場がネックになっているケースが意外と多い様に思います。
単にコストの面だけでなく、足場の組み立てや解体の際に発生する音の問題、転落事故や落下事故などの安全上の問題、足場を組んでいる間の防犯上の問題、近隣への迷惑、万一の場合の責任問題などに対する不安です。
ただし、信頼できる解体業者に任せることができれば、安全に工事を進めることが可能です。
信頼できる解体業者をお探しの方は、イエウールの解体専用窓口をご活用ください。
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