地震にあった建物の解体費用は公費で負担できる?利用までの3ステップを解説

地震にあった建物の解体費用は公費で負担できる?利用までの3ステップを解説
地震にあった建物の解体費用は公費負担できます
被災した建物の解体費用を公費負担する制度は、1995年の阪神・淡路大震災をきっかけに設立されました。地震で持ち家が倒壊してしまった場合、所有者が解体費用を負担するのは、被災後の経済的・心理的状況から難しいケースが多いためです。
本記事では、被災後の解体費用の公費負担や、公費負担をうけるための条件、公費負担以外の支援制度についてわかりやすく解説しています。
公費解体は、自治体が被災したと認定した家屋のみ適用されます。適用から外れてしまった場合は自費解体となるため注意しましょう。なお、自費解体を行う場合は、まずは解体費用がいくらかかかるのか、見積もることが大切です。以下のツールでは、ご自宅の場合の解体費用がいくらになるか自分でシミュレーションできます。ぜひご活用ください。

私の家の解体費用はいくら?

地震にあった建物の解体費用は公費負担できる

冒頭で解説したとおり、地震にあった建物の解体費用は公費で負担することが可能です。

公費で解体費用を負担する制度は公費解体と呼ばれます。

公費解体とは、被災した家屋等の所有者の申請に基づき、管轄下の自治体が必要と判断した場合に、所有者に代わって市町村が解体費用を負担して撤去する制度です。

公費解体は被災後の早急な復興が目的

公費解体は、被災した街全体の早急な復興が目的とされています。

地震で所有者が被災してしまう場合、解体費用を個人負担にしてしまうと、経済的・精神的な事情から施工に踏み切れず、街全体の復興が遅れてしまいます。

公費解体の制度を利用できれば、倒壊した家屋を早急に除去でき、早急な復興が可能になります。

実際に公費解体は、1995年の阪神・淡路大震災、2011年の東日本大震災、2016年の熊本地震、2018年の西日本豪雨、2018年の北海道胆振東部地震で適用されています。
ただし、公費解体の制度を利用できない場合は、自費解体となります。
自費の場合に解体費用がいくらになるかは、以下のツールから自分で概算できます。自費で解体する場合も考慮して、解体工事の予算が知りたい方はぜひご活用ください。

私の家の解体費用はいくら?

地震にあった建物が公費解体されるまでの3ステップ

本章では、地震にあった建物が公費解体されるまでの3つのステップについて解説します。

▼地震にあった建物が公費解体される3ステップ

  1. 罹災証明書と被災証明書の申請
  2. 自治体による現地調査で被災を認められる
  3. 地震から2年以内に自治体指定の解体業者が危険度順に解体

STEP①罹災証明書と被災証明書の申請

まずは罹災証明書(りさいしょうめいしょ)と被災証明書を申請しましょう。

いずれも、自治体による家屋調査によって被害の程度を証明するための書類です。

▼罹災証明書と被災証明書とは

種類対象自治体への申請期限
罹災証明書住家地震発生から6カ月以内
被災証明書住家以外の動産(駐車場や車等)地震発生から3カ月以内
住家なら罹災証明書、住家以外なら被災証明書が必要です!

申請には期限があり、罹災証明書は地震発生から6カ月以内被災証明書は地震発生から3カ月以内となっています。

STEP②現地調査で被災を認められる

申請後には、自治体による現地調査が行われます。

現地調査で被災が証明できなければ、公費解体は認められません

現地調査とは、被災状況を調べるための調査のことです。調査によって「全壊」・「大規模半壊」・「中規模半壊」・「半壊」と判定された場合のみ、被災が認められ公費解体の対象となります。

STEP③地震から2年以内に自治体指定の解体業者が危険度順に解体

罹災証明書を通して自治体が被災を認めた場合、【地震発生から2年以内】に【自治体指定の解体業者】によって公費で解体されます。

注意したいのは、先着順ではなく、危険度順に解体される点です。

2次災害につながる危険性が高い建物から優先的に解体されます。よって、危険性が低いと判定された場合、最長地震から2年以内と遅れて解体される点に注意しましょう。

自治体から被災が認められない場合は、公費解体の対象外となります。自費解体となる場合、費用がいくらになるか知っておくことは大切です。以下のツールでは、ご自宅の条件を選択することで、自費で解体する場合にいくらかかるのか、自分でシミュレーションできます。解体工事を具体的にご検討中の方はぜひご活用ください。

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解体費用の公費負担がうけられない場合の対策

自治体から被災が認められない場合は、公費負担をうけられません。

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▼解体費用の公費負担がうけられない場合の対策
  1. 損害保険を利用する
  2. 補助金制度を利用する

対策①損害保険を利用する

損害保険に加入している場合は、保険会社に被害状況を説明してできる限りの補償をうけられるようにしましょう。

いくら利用できるかは補償の内容によりますので、保険会社の窓口にまずは相談してみましょう。なお、保険の適用には期限があるので、加入している保険の適用期限を改めて確認することも大切です。

対策②補助金制度を利用する

自治体によっては解体費用に補助金制度を設けている場合があります。

内容は自治体によって異なりますが、補助額は解体費用の1/5~1/3かつ上限100万円です。

一般的な30坪住宅の解体費用は100万円~200万円ですが、補助金を利用すれば支出を数十万円程度はおさえることができます。

補助金制度の有無や詳細は、お近くの自治体の公式ホームページにて公開されています。解体費用の負担をおさえるためにも、必ずチェックしておきましょう。

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以下のツールでは、建物が位置するエリアを選択することで、お近くの自治体が提供する補助金を利用した場合の解体費用自分でお見積りできます。補助金を利用した解体工事を具体的にご検討中の方は、ぜひご活用ください。

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大規模災害のときこそ信頼できる解体業者を選ぼう

解体費用を自己負担する場合、信頼できる解体業者を選ぶことは大変重要です。

解体業者選びに迷ったら、イエウールの解体専用窓口にご相談ください。イエウールでは、全国の施工事例に詳しい専任のオペレーターが、あなたのエリアで実績豊富な、信頼できる解体業者をご提案いたします。

以下のフォームから簡単にお問合せ可能です。ぜひご活用ください。

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